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第9章:最低な男を探せ

6話

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「あの、素華さん。このお惣菜半額の画像、何かに役に立ちますかね……?」
 また有用そうな見つけたのは真由美であった。
「これだけじゃ何とも言えないけれど……この半額シールの正体がわかれば、特定に役立つかも。シールのデザインって店によって違うし」
 次に見つけたのは裕也。
「あ、年末の画像だけれどこれ、どうかな? 家飲みだってさ」
 家で行われたであろう飲み会。その画像に映っていたのは、大量の酒、大量のスナック菓子、大量の総菜やピザ。そしてチェーン店のタコ焼き店とドーナツ店。タコヤキングと、ミステリアスドーナツ。そして宅配ピザのピザキャップの容器であった。ちなみに、映っているテーブルはお惣菜の半額の写真のものと同じテーブルだ。年越しに食べるのであろう、ゆでる前の蕎麦もある。
「ふーむ……いいね。近所にこの二つの店舗があるということはとりあえずわかったし、とりあえずメモしておきましょ」
 素華は笑ってそれをブックマークする。いい調子だ、これならば特定までそんなに時間はかからないだろう。そうして画像や書き込みのチェックを再会するのだが、その次に見つけたのはまたもや真由美であった。
「あの、これ。蚊を潰してやったって画像なんですが、どうですかね? ドアの形状とか床の素材がわかります。今はまだ役立ちませんが、絞り込みが進んできたら……アパートの内見画像とかと照らし合わせて」
「いいじゃない!」
 素華は真由美を褒める。
「あの、これなんですが……」
 裕也が半ば強引に連れてきた今川アキラも、良い写真を持ってくる。それは自転車を購入したというもの。スポーツバイクではなくどこにでもあるようなママチャリなので、どこか遠くで買ったような感じではなく、近所の店で自転車を購入したであろう。とてもありがたいことにお店の床や壁も映っている。家を絞れて来たら、自転車の車種で特定に役立つかもしれない。
 次は日向だ。日向はいくつか上がっているパチンコの画像から、そのパチンコの機種、床やドル箱の素材などからパチンコ店の特定を任されていた。
「えっと、この機種ですね……山物語サンライズ、対空の減さんレジェンド、鼻の刑事・Black……入れているお店がこの時点では少なくって……三つの機種がそろっている店舗ってこことここくらいくらいなんですが……でも、いろんなお店に行っているかもしれないから、あまり参考にならないかも……」
「いや、それでもいいと思うよ。なんでも参考にしてみるべきだと思う」
 日向の特定作業は、その時点では役に立たないが、後々役に立つ可能性は十分にある。そんな時、明日香がとんでもないものを見つけてしまう。
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