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コレクターガール
高校生占い師「リーフ」vol.2
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「どうぞ。」
そう言われ、遥香は扉の奥へ進んだ。
今、まさに断頭台の上に立ち、これから裁かれる寸前のマリーさんの気分だ。
部屋の奥には窓から差し込むステンドグラスを通して薄く色のついた光のみ。
日がまだ高いはずなのにどこか暗く感じさせるのはテーブルの前に引いてある薄いカーテンの所為だろう。
テーブルの向かいに「リーフ」が座っていた。手元には美しく光る水晶があった。
カーテン越しで「リーフ」の顔はちゃんと見えない。
その上にベールを被っていたので誰にも顔が見られない。
高校生なので素性を知られない様にする。ためだろう…。
「こんにちは、良くお出で下さいました。
今日は、猫屋敷の紹介だと伺っております。私と猫屋敷と仲が良いんですよ。
でも先ほどのお連れさんにもお伝えしたのですが私と猫屋敷の関係はどうぞ、内密にお願いしますね。」
「はい、猫屋敷先輩との約束でもありますので、もちろん秘密は守ります!」
「ありがとうございます。それでは早速、鑑定したいと思いますが、よろしいですか?」
(!…早速ですかい?!)
緊張し過ぎて体が固まった…気がした。
が、涼しい声で軽く「はい。」と返事が出来た。
もちろんトレモロのおかげだ…。
「リーフ」の声を聞いた時、やはり、目の前占い師は猫屋敷先輩なのだと遥香は確信した。
事前にトレモロに言われなかったら、おそらく気がつかなかっただろう…。
「よろしくお願いします。」
さらっと挨拶し、華麗に座る…。私には出来ないな…。
多分さっきの七海と同じで両手と両足が同時に前に出る事だろう。
落ち着かない気分のまま、目の前に座るの人をカーテン越しに見る。
繊細で綺麗な手を「リーフ」は水晶に、かざすと
それまで、何ともなかった水晶が、突然、光出した。
盛青い光と薄いピンク色の光が盛大に辺りを照らした。
「こ…これは?」
「!???????????」
突然の水晶の発光に「リーフ」は驚いた。
「やはりそうか…。メティ頼む。」
「はい、マスター。」
トレモロ言うより先にが、腕のバンドのスイッチを押すと
うさぎのぬいぐるみのメティが飛び出し、光の速さでリーフの部屋の四隅に機械を置いた。
「簡易スポット時空遮断装置発動しました。マスター、OKです。」
トレモロは「リーフ」に向け手をかざしたが、ピンク色の光が「リーフ」包むのが早かった。
「!?」
(トレモロ、どういう事?どういう事?)
(この「リーフ」の持つ水晶の中に、俺の身体が入っている。)
(ぇぇえええええええぇぇ~~~~~~~???
何で? 何でそんな重要な事私に言わないかなぁ?)
(もしかしたらリストの中にあった、奇跡の水晶とやらが
「リーフ」の持つ水晶かも知れんと思っただけで確信がなかったのだ。
雑誌にリーフの占いは水晶占いと書いていただろう?
気になる事があると言ったのだ、それでメティは察したから着いて来たというのに…
遥香、まさか雑誌、読んでなかったのか?)
(…見てなかったよ…。)
(…遥香…使えん鈍さ、残念だな…。)
(なんだとう?)
トレモロとの高速脳内会話を 遮断したのは「リーフ」こと猫屋敷 茜先輩だった。
「あ…あなたは、いえ、あなた達は?何者なの?」
水晶はまだ、静かに光り続けていた。
そう言われ、遥香は扉の奥へ進んだ。
今、まさに断頭台の上に立ち、これから裁かれる寸前のマリーさんの気分だ。
部屋の奥には窓から差し込むステンドグラスを通して薄く色のついた光のみ。
日がまだ高いはずなのにどこか暗く感じさせるのはテーブルの前に引いてある薄いカーテンの所為だろう。
テーブルの向かいに「リーフ」が座っていた。手元には美しく光る水晶があった。
カーテン越しで「リーフ」の顔はちゃんと見えない。
その上にベールを被っていたので誰にも顔が見られない。
高校生なので素性を知られない様にする。ためだろう…。
「こんにちは、良くお出で下さいました。
今日は、猫屋敷の紹介だと伺っております。私と猫屋敷と仲が良いんですよ。
でも先ほどのお連れさんにもお伝えしたのですが私と猫屋敷の関係はどうぞ、内密にお願いしますね。」
「はい、猫屋敷先輩との約束でもありますので、もちろん秘密は守ります!」
「ありがとうございます。それでは早速、鑑定したいと思いますが、よろしいですか?」
(!…早速ですかい?!)
緊張し過ぎて体が固まった…気がした。
が、涼しい声で軽く「はい。」と返事が出来た。
もちろんトレモロのおかげだ…。
「リーフ」の声を聞いた時、やはり、目の前占い師は猫屋敷先輩なのだと遥香は確信した。
事前にトレモロに言われなかったら、おそらく気がつかなかっただろう…。
「よろしくお願いします。」
さらっと挨拶し、華麗に座る…。私には出来ないな…。
多分さっきの七海と同じで両手と両足が同時に前に出る事だろう。
落ち着かない気分のまま、目の前に座るの人をカーテン越しに見る。
繊細で綺麗な手を「リーフ」は水晶に、かざすと
それまで、何ともなかった水晶が、突然、光出した。
盛青い光と薄いピンク色の光が盛大に辺りを照らした。
「こ…これは?」
「!???????????」
突然の水晶の発光に「リーフ」は驚いた。
「やはりそうか…。メティ頼む。」
「はい、マスター。」
トレモロ言うより先にが、腕のバンドのスイッチを押すと
うさぎのぬいぐるみのメティが飛び出し、光の速さでリーフの部屋の四隅に機械を置いた。
「簡易スポット時空遮断装置発動しました。マスター、OKです。」
トレモロは「リーフ」に向け手をかざしたが、ピンク色の光が「リーフ」包むのが早かった。
「!?」
(トレモロ、どういう事?どういう事?)
(この「リーフ」の持つ水晶の中に、俺の身体が入っている。)
(ぇぇえええええええぇぇ~~~~~~~???
何で? 何でそんな重要な事私に言わないかなぁ?)
(もしかしたらリストの中にあった、奇跡の水晶とやらが
「リーフ」の持つ水晶かも知れんと思っただけで確信がなかったのだ。
雑誌にリーフの占いは水晶占いと書いていただろう?
気になる事があると言ったのだ、それでメティは察したから着いて来たというのに…
遥香、まさか雑誌、読んでなかったのか?)
(…見てなかったよ…。)
(…遥香…使えん鈍さ、残念だな…。)
(なんだとう?)
トレモロとの高速脳内会話を 遮断したのは「リーフ」こと猫屋敷 茜先輩だった。
「あ…あなたは、いえ、あなた達は?何者なの?」
水晶はまだ、静かに光り続けていた。
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