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このまま、石を家の中に持って入って良いもんなんだろうか…。
悶々と悩み右手でポケットの中の石を握りしめた。
「このまま ここにいる訳にもいかないしな…。」
歩くたびにギシギシと軋むアパートのボロい階段を上がる…。
玄関で鍵を開けようとすると
中から音がして鍵が開いた。
実体が無いけど最近では勝手に開く
もちろん俺の時だけ…。
一種のポルターガイスト現象なんだろうけど…。
「おかえりなさい!遅くまでお疲れ様!」
「…ただいま…。」
早苗から隠す様に俺は右手に力を込めてた。
早苗が俺に手をかけると
突然握りしめた石から白い光がバチバチと稲妻みたいに走る。
「ひっ!な…何?」
いつも扉を開けると飛びついてくるのに…。
早苗は俺に触れないみたいだ。
俺は慌てて右手の石を外へと投げた。
無意識だった。
「早苗!早苗? 大丈夫か?」
「う…うん ちょっと電気が走っただけ…。肉体ないから痛みとか久々で
びっくりしたよ…。」
早苗は笑って言ったけど
影が薄くなっていた。
俺はその姿にチクチクと胸が痛んだ。
つぎの日、俺は投げた石を探してみたけど、見つからなかった。
ホッとしている自分に気づく
俺はどうしたいのか
どうすればいいのか
どうなりたいのか
部屋の中の白い身体の女を思いながら
ため息をついた。
末期だな…。
悶々と悩み右手でポケットの中の石を握りしめた。
「このまま ここにいる訳にもいかないしな…。」
歩くたびにギシギシと軋むアパートのボロい階段を上がる…。
玄関で鍵を開けようとすると
中から音がして鍵が開いた。
実体が無いけど最近では勝手に開く
もちろん俺の時だけ…。
一種のポルターガイスト現象なんだろうけど…。
「おかえりなさい!遅くまでお疲れ様!」
「…ただいま…。」
早苗から隠す様に俺は右手に力を込めてた。
早苗が俺に手をかけると
突然握りしめた石から白い光がバチバチと稲妻みたいに走る。
「ひっ!な…何?」
いつも扉を開けると飛びついてくるのに…。
早苗は俺に触れないみたいだ。
俺は慌てて右手の石を外へと投げた。
無意識だった。
「早苗!早苗? 大丈夫か?」
「う…うん ちょっと電気が走っただけ…。肉体ないから痛みとか久々で
びっくりしたよ…。」
早苗は笑って言ったけど
影が薄くなっていた。
俺はその姿にチクチクと胸が痛んだ。
つぎの日、俺は投げた石を探してみたけど、見つからなかった。
ホッとしている自分に気づく
俺はどうしたいのか
どうすればいいのか
どうなりたいのか
部屋の中の白い身体の女を思いながら
ため息をついた。
末期だな…。
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