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お泊まり
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グナースの小屋でティナが楽しそうにケーキや飯を食べるのを俺は眺めていた
「楽しそうだな」
グナースが俺に話しかける
「そうだな、ティナはよく食べる」
「いやティナちゃんもだけどあんたもだぜ」
俺は奴隷の袋を頭に被っている表情などわからないだろう。
「それとあんたさっきから全く食べてないだろう、そろそろ秘密を教えてくれても良いんじゃないか?」
まぁ自然な質問だろう。
頭の袋を脱ぐ。
「なるほど、こりゃ予想外だ。」
兜を被っていた表情は分からないがグナースがわざとらしく顎に手を当ててそう言った。
「あまり驚かないんだな。」
すこし残念だった。
「てっきり狼の頭でもしてんのかと思ったらただの骸骨だったってだけさ」
ははっと笑いながらグナースがそう言う。
なんか悔しいな。
「グナース!これ美味しかったよ!」
グナースの出したチーズケーキと切った干し肉を頬張りながらティナがそういう
「おうおうそりゃ良かった」
ぽんぽんとグナースがティナの頭を撫でる。
一通りたいらげるとティナが欠伸をする。
「飯も食ったしおチビさんは寝る時間かな?」
「ティナ別に小さくないよ。」
少しムスッとしてから眠そうに目を擦りながらティナがそういう。
ここを使ってくれと部屋の隅のベットをグナースが指を指す。
「ティナ明日も早いからしっかり休むんだぞ」
「うん、お休みスケ。」
ベッドに転がって暫くすると寝息をたて始める、山道に疲れていたんだろう。
「幼い少女と骸骨か、人生でこれほど異質な組み合わせはきっともう会わないだろうな」
ハハッと笑いながら近くの木箱にグナースが腰掛ける
「それで、スケさんはどこに向かってるんだ?」
被っていた兜を外しグナースが足元に置く。
短い金色の髪の毛に青い目、思ってたより若い顔だちをしていた。
「雪の国を目指してる。」
「へぇ、そりゃ随分物好きだな、最近は魔王も活発じゃないけど雪の国の方から魔物が結構山にも入ってくるぜ」
そう言いながら足元の木箱からワインのボトルを取り出しぐびぐびと飲み出す。
「それでも、行かなきゃいけない」
ティナの為だけじゃない、俺も行かなきゃいけない、あの時他の奴らがどうなったのか、全部そこで思い出せる気がする。
「なら、別に止めはしねぇよ、ただ絶対にティナちゃんを守ってやれよ」
「あぁ。」
「起きたら出発するんだろう?だから先に言っておくぜ、この先は山賊の縄張りが多いあんたの腕なら大丈夫だと思うが気をつけろよ」
真面目な顔つきで俺に話す
「ご親切にありがとう。」
「なに、ほんのお礼だよ」
少し微笑みながらそう言う
そういうとグナースは立ち上がった
「これからはどうするんだ?」
「山の平和でも守っとくさ、手始めに山賊狩りかね、一人で執行隊の仕事をきっちりまたこなしてやるさ」
いや二人か
とか付け足していた
あぁそれと
「ティナちゃんにありがとうって伝えてくれ」
おれにウインクすると
兜をかぶり扉にあるき出した
背中をこちらに見せながら親指を立ててった。
「また会うときは、正義の執行官グナースになっててなるぜ」
そう言って扉が出て言った
聞こえるのはカタカタとなる小屋の扉とティナの寝息だけになった。
部屋を照らすランタンの火を一人で眺めていた
ーすません、どじっちゃいました。ー
そういう騎士の片足は膝から下がバッサリと無くなっている。
ワインのような鮮血が滝のように流れ出ては地面に滲んで居る。
周りには山賊の死体がゴミのように転がっている。
彼を囲むように騎士達が手当をして居る
ー静かにしろ今止血する、ー
血がドクドクと流れ出る膝下の断面に布を押し当て、膝を紐で思いっきり縛る。
滝のように流れていた血が少し止まった。
それでもすでに血を失いすぎている。
顔色もすでによくない。
ーわかるんです、もう無理っす。俺いつも先輩たちの足引っ張ってるから、頑張ろうって。ー
いつもと違って弱々しく言う
ーいいから静かにしろよ!ー
ー大丈夫だからしっかりしろ!ー
ーアレン俺を手伝うから担いで街まで戻るぞー
ーあぁ!ー
見捨てはしない。
全員がその気持ちだった。
砂漠でと同じ過ちはしない。
そう思っていた。
その気持ちを無視してこう言葉を続ける
ー置いてってください。ー
俯きながらーーがそういう
ーなに言ってんだよ、街までなんてすぐ着くだろ?ー
そう声をかける騎士もあちこちが傷だらけだ
ーもう雪の国の目の前じゃないっすか、死ぬまで、足は引っ張りたくないんです。お願いします。ー
現実の今の状況を的確に、そして今の自分の絶望的状況もーーは理解した上でそう言うのだ
ー分かった、すまない。みんな行くぞ。ー
隊長がそう告げ立ち上がる。
その声はどこか篭っていた
ー隊長!でも!ー
隊長の気持ちを分かってはいる、だけど、あきらめたくは見捨てたくないのだ。
ーアレン!ー
仲間の声に意思を固める
ーっ分かった。すまないーー。
また救えないのか。
一人一人怪我をしたーーの横を通り過ぎて行く、みんな謝罪の言葉を漏らしながら俯いて進んで行く
ー行ってください。ー
そう言うーーの表情は誰にでもわかる作り笑いだった
「スケ、グナースは?」
ティナの声にハッと気がつく、また夢を見ていたのか。
入り口のドアの隙間から朝日が差し込んできている
そして俺の顔を覗き込む赤い瞳
「おはようティナ。」
そう言いながらティナの頭をわしゃわしゃと撫でる
どくどくとないはずの脈が唸ってるような感覚をティナに触れ紛らわす
「んー、おはよう」
少し落ち着いて来た。
そんなことをしながら夢を振り返る
そうだったな、あいつは一番若くて隊の中でも新人だった。
新人にしては腕も良かったしみんなあいつの成長が楽しみだった。
みんなあいつだけは死なせたくなかったのだ。
たとえ自分が死んでもまだまだ若いあいつを、ましてや死地に一人残すなんて。
「それでスケ、グナースは?」
ティナの声で再び夢の出来事を頭から取り払う
「あぁ、グナースなら山の平和を守るとか言って昨日のうちに出かけたよ。」
「おこしてくれれば良かったのに。」
残念そうにがっくりとティナが肩を落とす
「気持ちよさそうに寝すぎてたから起こさなかったんだよ」
いびきすごくかいてたしと付け足した
「かいてないもん。」
ムスッとする表情はどこかかわいらしく俺の心を落ち着かせてくれた
「どうかな、あとそれからグナースから伝言だ、ありがとうだってさ。」
「うん!」
元気のいい返事だ
出発の前に減ったぶんの水の代わりに
小屋に置いてあった水のボトルを幾つか拝借する。
「行くぞティナ」
「はーい」
フードをしっかりとかぶり手を挙げらがそう言う
軋むボロい扉を押して開ける
明るい日差しと強めの風が吹き付けてくる。
朝日がひどく眩しい
山岳地帯はまだ入ったばかりだ。
再びティナとの旅を再開した。
ぐーと伸びをしたティナがこう言った
「スケ眠い。」
「十分寝ただろ。」
まだ先は長い。
「楽しそうだな」
グナースが俺に話しかける
「そうだな、ティナはよく食べる」
「いやティナちゃんもだけどあんたもだぜ」
俺は奴隷の袋を頭に被っている表情などわからないだろう。
「それとあんたさっきから全く食べてないだろう、そろそろ秘密を教えてくれても良いんじゃないか?」
まぁ自然な質問だろう。
頭の袋を脱ぐ。
「なるほど、こりゃ予想外だ。」
兜を被っていた表情は分からないがグナースがわざとらしく顎に手を当ててそう言った。
「あまり驚かないんだな。」
すこし残念だった。
「てっきり狼の頭でもしてんのかと思ったらただの骸骨だったってだけさ」
ははっと笑いながらグナースがそう言う。
なんか悔しいな。
「グナース!これ美味しかったよ!」
グナースの出したチーズケーキと切った干し肉を頬張りながらティナがそういう
「おうおうそりゃ良かった」
ぽんぽんとグナースがティナの頭を撫でる。
一通りたいらげるとティナが欠伸をする。
「飯も食ったしおチビさんは寝る時間かな?」
「ティナ別に小さくないよ。」
少しムスッとしてから眠そうに目を擦りながらティナがそういう。
ここを使ってくれと部屋の隅のベットをグナースが指を指す。
「ティナ明日も早いからしっかり休むんだぞ」
「うん、お休みスケ。」
ベッドに転がって暫くすると寝息をたて始める、山道に疲れていたんだろう。
「幼い少女と骸骨か、人生でこれほど異質な組み合わせはきっともう会わないだろうな」
ハハッと笑いながら近くの木箱にグナースが腰掛ける
「それで、スケさんはどこに向かってるんだ?」
被っていた兜を外しグナースが足元に置く。
短い金色の髪の毛に青い目、思ってたより若い顔だちをしていた。
「雪の国を目指してる。」
「へぇ、そりゃ随分物好きだな、最近は魔王も活発じゃないけど雪の国の方から魔物が結構山にも入ってくるぜ」
そう言いながら足元の木箱からワインのボトルを取り出しぐびぐびと飲み出す。
「それでも、行かなきゃいけない」
ティナの為だけじゃない、俺も行かなきゃいけない、あの時他の奴らがどうなったのか、全部そこで思い出せる気がする。
「なら、別に止めはしねぇよ、ただ絶対にティナちゃんを守ってやれよ」
「あぁ。」
「起きたら出発するんだろう?だから先に言っておくぜ、この先は山賊の縄張りが多いあんたの腕なら大丈夫だと思うが気をつけろよ」
真面目な顔つきで俺に話す
「ご親切にありがとう。」
「なに、ほんのお礼だよ」
少し微笑みながらそう言う
そういうとグナースは立ち上がった
「これからはどうするんだ?」
「山の平和でも守っとくさ、手始めに山賊狩りかね、一人で執行隊の仕事をきっちりまたこなしてやるさ」
いや二人か
とか付け足していた
あぁそれと
「ティナちゃんにありがとうって伝えてくれ」
おれにウインクすると
兜をかぶり扉にあるき出した
背中をこちらに見せながら親指を立ててった。
「また会うときは、正義の執行官グナースになっててなるぜ」
そう言って扉が出て言った
聞こえるのはカタカタとなる小屋の扉とティナの寝息だけになった。
部屋を照らすランタンの火を一人で眺めていた
ーすません、どじっちゃいました。ー
そういう騎士の片足は膝から下がバッサリと無くなっている。
ワインのような鮮血が滝のように流れ出ては地面に滲んで居る。
周りには山賊の死体がゴミのように転がっている。
彼を囲むように騎士達が手当をして居る
ー静かにしろ今止血する、ー
血がドクドクと流れ出る膝下の断面に布を押し当て、膝を紐で思いっきり縛る。
滝のように流れていた血が少し止まった。
それでもすでに血を失いすぎている。
顔色もすでによくない。
ーわかるんです、もう無理っす。俺いつも先輩たちの足引っ張ってるから、頑張ろうって。ー
いつもと違って弱々しく言う
ーいいから静かにしろよ!ー
ー大丈夫だからしっかりしろ!ー
ーアレン俺を手伝うから担いで街まで戻るぞー
ーあぁ!ー
見捨てはしない。
全員がその気持ちだった。
砂漠でと同じ過ちはしない。
そう思っていた。
その気持ちを無視してこう言葉を続ける
ー置いてってください。ー
俯きながらーーがそういう
ーなに言ってんだよ、街までなんてすぐ着くだろ?ー
そう声をかける騎士もあちこちが傷だらけだ
ーもう雪の国の目の前じゃないっすか、死ぬまで、足は引っ張りたくないんです。お願いします。ー
現実の今の状況を的確に、そして今の自分の絶望的状況もーーは理解した上でそう言うのだ
ー分かった、すまない。みんな行くぞ。ー
隊長がそう告げ立ち上がる。
その声はどこか篭っていた
ー隊長!でも!ー
隊長の気持ちを分かってはいる、だけど、あきらめたくは見捨てたくないのだ。
ーアレン!ー
仲間の声に意思を固める
ーっ分かった。すまないーー。
また救えないのか。
一人一人怪我をしたーーの横を通り過ぎて行く、みんな謝罪の言葉を漏らしながら俯いて進んで行く
ー行ってください。ー
そう言うーーの表情は誰にでもわかる作り笑いだった
「スケ、グナースは?」
ティナの声にハッと気がつく、また夢を見ていたのか。
入り口のドアの隙間から朝日が差し込んできている
そして俺の顔を覗き込む赤い瞳
「おはようティナ。」
そう言いながらティナの頭をわしゃわしゃと撫でる
どくどくとないはずの脈が唸ってるような感覚をティナに触れ紛らわす
「んー、おはよう」
少し落ち着いて来た。
そんなことをしながら夢を振り返る
そうだったな、あいつは一番若くて隊の中でも新人だった。
新人にしては腕も良かったしみんなあいつの成長が楽しみだった。
みんなあいつだけは死なせたくなかったのだ。
たとえ自分が死んでもまだまだ若いあいつを、ましてや死地に一人残すなんて。
「それでスケ、グナースは?」
ティナの声で再び夢の出来事を頭から取り払う
「あぁ、グナースなら山の平和を守るとか言って昨日のうちに出かけたよ。」
「おこしてくれれば良かったのに。」
残念そうにがっくりとティナが肩を落とす
「気持ちよさそうに寝すぎてたから起こさなかったんだよ」
いびきすごくかいてたしと付け足した
「かいてないもん。」
ムスッとする表情はどこかかわいらしく俺の心を落ち着かせてくれた
「どうかな、あとそれからグナースから伝言だ、ありがとうだってさ。」
「うん!」
元気のいい返事だ
出発の前に減ったぶんの水の代わりに
小屋に置いてあった水のボトルを幾つか拝借する。
「行くぞティナ」
「はーい」
フードをしっかりとかぶり手を挙げらがそう言う
軋むボロい扉を押して開ける
明るい日差しと強めの風が吹き付けてくる。
朝日がひどく眩しい
山岳地帯はまだ入ったばかりだ。
再びティナとの旅を再開した。
ぐーと伸びをしたティナがこう言った
「スケ眠い。」
「十分寝ただろ。」
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