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始まりは単純明快
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日曜の夜
私は寝る前に動画を観漁り、
明日が月曜である事の現実逃避をしていた。
那須野「…ん?」
『もふもふクマさんと仲良しさん』という
癒し系かと思われる動画をクリックし、
観てみると、飼い慣らされたツキノワグマと
ハグするおじさんの光景が映し出された。
那須野「いいな……熊ダイブ…」
寝落ちする前に観たのがその動画だった為、
夢の中で私は熊の懐にダイブしようとしていたが
全て失敗に終わった。
月曜の朝の目覚めは最悪で、
熊にダイブが出来ず、もやもやしたまま
学校へ登校する事になった。
~
朝練中
一美「熊ダイブ?何それ」
友達の一美とだらだら外周を走りながら、
夢の話しをしてみると、すぐに呆れられた。
那須野「熊って大きいじゃん?
フカフカじゃん?
つまり、懐広いじゃん?
ダイブじゃん!」
一美「じゃんじゃん、うるさ」
那須野「もうダイブしたくてしたくて」
一美「何なの?発情期的な」
那須野「ムラムラも、モヤモヤも
この際一緒か」
一美「うわ…」
「こらー、話してないでちゃんと走れ!」
監督に怒られ、とりあえず
最後まで走り切り朝練が終わり
更衣室で制服に着替える。
先輩「ん?熊ダイブ?」
那須野「そうなんすよ!
ダイブしたくて!」
先輩に熊ダイブの話しをすると、
すぐにスマホで何かを調べ出した。
先輩「熊って、立ち上がると人間より
大きいみたいだね…ほら、2m以上」
先輩は立ち上がってる熊の写真を見せてくれた。
那須野「そこにダイブです!」
先輩「死んじゃうんじゃないかな」
一美「マジレスですね。
そりゃ肉食ですから、当たり前ですね」
那須野「もっと、ファンタジーの熊…
くまさんですよ!」
一美「那須野の口から『くまさん』って…」
先輩「くまさん…あっそうそう、
那須野ちゃん達の学年にくまさんみたいな
大柄な男子居なかった?」
一美「あーそれ村野君ですね。
私と同じクラスです」
先輩り「那須野ちゃん、その熊野君にダイブすれば
いいんじゃないかな?」
一美「熊野じゃなくて、村野ですよ」
那須野「それだ!」
一美「まさか男子に抱きつくつもり?」
那須野「私のムラムラを晴らすには
それしかない!」
先輩「村野君だけに、ムラムラって事?」
那須野「はい!」
一美「はぁ、同級生男子相手にムラムラって…」
相変わらず一美には呆れられたが、
先輩は目を輝かせていた。
先輩「ダイブ出来たら、感想教えてね!」
那須野「任せてください!」
かくして、私の激動の5日が
始まったのだった。
私は寝る前に動画を観漁り、
明日が月曜である事の現実逃避をしていた。
那須野「…ん?」
『もふもふクマさんと仲良しさん』という
癒し系かと思われる動画をクリックし、
観てみると、飼い慣らされたツキノワグマと
ハグするおじさんの光景が映し出された。
那須野「いいな……熊ダイブ…」
寝落ちする前に観たのがその動画だった為、
夢の中で私は熊の懐にダイブしようとしていたが
全て失敗に終わった。
月曜の朝の目覚めは最悪で、
熊にダイブが出来ず、もやもやしたまま
学校へ登校する事になった。
~
朝練中
一美「熊ダイブ?何それ」
友達の一美とだらだら外周を走りながら、
夢の話しをしてみると、すぐに呆れられた。
那須野「熊って大きいじゃん?
フカフカじゃん?
つまり、懐広いじゃん?
ダイブじゃん!」
一美「じゃんじゃん、うるさ」
那須野「もうダイブしたくてしたくて」
一美「何なの?発情期的な」
那須野「ムラムラも、モヤモヤも
この際一緒か」
一美「うわ…」
「こらー、話してないでちゃんと走れ!」
監督に怒られ、とりあえず
最後まで走り切り朝練が終わり
更衣室で制服に着替える。
先輩「ん?熊ダイブ?」
那須野「そうなんすよ!
ダイブしたくて!」
先輩に熊ダイブの話しをすると、
すぐにスマホで何かを調べ出した。
先輩「熊って、立ち上がると人間より
大きいみたいだね…ほら、2m以上」
先輩は立ち上がってる熊の写真を見せてくれた。
那須野「そこにダイブです!」
先輩「死んじゃうんじゃないかな」
一美「マジレスですね。
そりゃ肉食ですから、当たり前ですね」
那須野「もっと、ファンタジーの熊…
くまさんですよ!」
一美「那須野の口から『くまさん』って…」
先輩「くまさん…あっそうそう、
那須野ちゃん達の学年にくまさんみたいな
大柄な男子居なかった?」
一美「あーそれ村野君ですね。
私と同じクラスです」
先輩り「那須野ちゃん、その熊野君にダイブすれば
いいんじゃないかな?」
一美「熊野じゃなくて、村野ですよ」
那須野「それだ!」
一美「まさか男子に抱きつくつもり?」
那須野「私のムラムラを晴らすには
それしかない!」
先輩「村野君だけに、ムラムラって事?」
那須野「はい!」
一美「はぁ、同級生男子相手にムラムラって…」
相変わらず一美には呆れられたが、
先輩は目を輝かせていた。
先輩「ダイブ出来たら、感想教えてね!」
那須野「任せてください!」
かくして、私の激動の5日が
始まったのだった。
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