女王だった前世の記憶を持つ少女が、多情な王子と婚約したら

「必ず助ける、一緒に逃げようー。」

その言葉を全て信じたわけではなかった。
私たちは決して結ばれてはいけない関係で。
たとえ結ばれたとしても、幸せにはなれないかもしれない。
だけど心はずっと貴方を想っていたのに。

恋に落ちた愚かな女王ティアは、初恋を叶えられることなく絶命した。

それが約100年前のこと。
伯爵令嬢、ルーナ・レスタ。
私は前世の記憶を持って生まれてきた。

しかし二回目の人生も、あまり良いことはないらしい。


生まれて間も無く父親が暗殺され、冷酷な兄の支配下で育つ。
そして想い合った婚約者とは結婚間近で悲恋を迎える。
兄から逃げたルーナが出会ったのは、多情で有名な第一王子だった。

これは人生を諦めた前世持ちの少女が、拗らせ王子に絆されて、本当の幸せを見つけるまでの話。
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