戦国時代にタイムスリップした件 何故かファンタジーみたいなスキルが使えるんだが

デンデンムシ

文字の大きさ
上 下
287 / 373
永禄の改革

剣城の不安

しおりを挟む
 グヘェ~・・・飲んだ飲んだ。かなり飲まされた。琉球国から輸入したという変な味の酒もかなり飲まされた。

 「おう!剣城?起きてるか?」

 「慶次さんおはようございます。二日酔いになってないのですか?」

 「ふん。これだ!このウコンなる物はいいな!せっかく酔えたのを醒ますのはもったいない感はあるが致し方あるまい。ちと朝風呂なんかどうだ?」

 「いいですね!好きに入っていいと言われてるし入りますか!」

 「我が君!!ワシも同伴致します!」

 いやどこから現れたんだよ!?


 「ふぅ~。いつ入っても志布志の温泉とやらは気持ち良いな!」

 「小川さんもお気に入りになったのですね」

 三人でゆっくり浸かっていると慶次さんが、ふと呟いた。

 「色々勝手に決めているが大殿に怒られなければいいがか」

 オレは現実に戻される。勝手に戦をして、また成ってはいないがほぼほぼ同盟に近い事を確約して、食肉なんかは別に最初から決まってた事だからいいけど・・・。

 今後信長さんが九州に手を伸ばす時、この島津さん達が織田の下になるだろうか。いや、絶対に下にはならないだろうな。どうしよう。島津さん達と戦いたくはないよな・・・。

 「我が君は今後はここ薩摩に詰めるのですかな?」

 「いやそれはないかな。島津さん達は明らかに九州を統一しようと今後動くはずだし、日向の事もあるだろう。豊後の大友や肥前の龍造寺なんかとも戦になるのじゃないかな?」

 「ほう?それは剣城の居た未来ではそうなのか?」

 「確か・・・九州をほぼほぼ統一したところで終わったと思う」

 本当は秀吉さんに征伐されそうになってたよ!なんか言えないよな。

 「まあとにかく一度大殿に報告しないとだな。なんとかなるだろう?お気に入りだから死罪とは言われないだろう?骨は拾ってやる!がははは!」

 ここで色々考えても結局は信長さんからの号令がないと何もできないからな。まずは状況を伝え謝ろう。そして敵対は愚策と。

 風呂から出て義弘さん達に朝飯を誘われた。出された物はさっそくオレが持ってきたツナマヨだ。醤油なんかも気に入ってもらっている。

 「うむ!やはりこの握りが美味い!剣城君!恩に着るぞ!何個でも食えそうだ!」

 「ははは。ありがとうございます。今日はこの後あの明の朱華さんと一度話し合わないといけないので高山に戻りますがかまいませんか?」

 「あぁ。志布志の修繕や仕置き、高山に詰める兵なんかも父御と決めなければならないからな」

 「高山に詰める兵って薩摩の人を貸してくれるのですか?」

 「もちろんだ。手足のように使ってくれてかまわない。畿内の町のようにしてくれて構わないからな?おいも楽しみである!」

 「分かりました。頑張ります。本当に好きにしてかまわないのですね?」

 「男に、島津に二言はない!」

 知らないぞ!?関所は全面撤廃してアスファルト舗装して出店を用意して並べて未来ではここ日向が1番栄えてるようにしてしまうぞ!?


 昼過ぎには高山城に戻りみんなと今後の事を話す。

 「竹中さんは相変わらず島津さん達に付き合ってるのですね?」

 「酒がこのように飲めるのは幸せである!」

 「いや答えになってないですからね?」

 「それはそうとここ高山城には誰が詰めるのだ?先に言っておくが俺は勘弁してくれよ?岐阜に女が待っているんだ」

 「俺も・・・」

 「は!?慶次さん!?彼女とか居るの!?それに隼人君もか!?聞いてないぞ!?」

 「居る!居る!そりゃ居るだろう!?花街の小雪にゆりに、さくらに………」

 聞いたオレが馬鹿だった。慶次さんはプレイボーイだ。クソが!

 「俺は・・・琴と・・・」

 「え!?嘘!?琴ちゃんと!?知らなかったよ!?それならそうと言ってくれればいいのに!?」

 「そんな個人的な感情を出すわけには・・・」

 隼人君は健全だ。琴ちゃんは濃姫さん付きになってるからな。戻れば隼人君も濃姫さんの警備隊に入れるように進言しようか。

 「隼人君!来週にはオレに仕えて良かった!と思うようになるの思うよ?オレは心が広いからね!いやぁ~オレじゃなきゃ許されないと思うよ?」

 「剣城様?明の奴等が参りました」

 「あっ、杉谷さんありがとうございます。通してください。ちなみに杉谷さんはご結婚を?」

 「え?あ、まぁしておりますよ」

 「奥さんに悪い事してしまいましたね。旦那を出張させるのは今後事前にアンケート取って決めましょうか」

 「いえ、正室と側室3人は仲が良く名前は正妻がたみこで後は、あや、よしの、あやめと申すのですが某にはもったいないくらいの女でして・・・ハッ・・・申し訳ありません!!!!」

 「へぇ~。4人も妻が居るのですね?それに飽き足らず例の明の船の?へぇ~?」

 自分で聞いておいて後悔した。非常に不愉快だ。この時代は何人でも妻を持とうが許される。だが杉谷さんがこんなに妻が居るのは不愉快極まりない。この人もプレイボーイか!?

 「なに言ってるんだい?いつまで待たせるのさ?」

 「ちょっ!女!まだ許可は出ておらんではないか!芝田様申し訳ありません」

 そう言うのは高山城で下働きしてくれる事になった元肝付家家臣の大林多聞君だ。肝付良兼さん・・・例のス○夫と声も話し方そっくりな人の小姓だった人だ。ちなみに良兼さんはここ高山城に詰めてくれる人の選抜を行ってくれている。

 既に3割くらいは散ったみたいだがそれでも7割も残ってくれるみたいだ。暫くは奔走するだろう。元はこの城もあの人の物だったのだからな。禍根が残らないようにしてもらいたい。

 「多聞君?構わないよ。ほれ!」

 「こ、これは!?まさか!?金色の甘い・・・」

 「いやいやただののど飴だから。声が掠れてるよ?風邪引かないようにね?」

 「あ、ありがとうございます!」

 良兼さんは相当甘やかされてたのか家臣の人達には嫌われてはいない。ここ日向が特殊なのか畿内なら無能息子として下剋上されてもおかしくないが一様に家臣の人達は死罪を言われなく島津さん達に感謝していた。肝付家が残ると。オレも是非、良兼さんには子孫繁栄させてもらいたい。

 武将として肝付家は途絶えるが名家として残ってもらいたい。ここ日向の経済の総督にでもなってもらおうか・・・。いやだめだ。あの人も女に狂ってたよな!?まあ野田さんが今は一緒に居るから大丈夫か。

 「それで、あたい達はどうすればいいんだい?」

 「意外にも島津さんが放任ぽいので早目に一度尾張に帰ろうと思います。尾張で船を作ってるのですが最近の進捗が分からないのですぐには無理ですが、何か他の品を買いますか?高値で売れる物も尾張には多いと思いますよ?」

 「ならハオユーにあたいの船を任せてあたいだけ尾張の国に行こうかね」

 「ははは。いいですよ。ドンペリで一緒に行きますか」

 女衆の人達が作った布団や服、例の蜘蛛さんが出した糸で作った上級な服やタオル・・・加藤さん達が作った古い規格の銃なんかも恐らく売れるだろう。

 後は一度、食肉の牛さんを持って帰りたいが今回は肉だけ持って帰るようにしよう。本来なら塩漬けにでもしないといけないがドンペリは農業神様監修の船だからな。冷凍庫、冷蔵庫が完備されている!完璧だ!
しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

滝川家の人びと

卯花月影
歴史・時代
故郷、甲賀で騒動を起こし、国を追われるようにして出奔した 若き日の滝川一益と滝川義太夫、 尾張に流れ着いた二人は織田信長に会い、織田家の一員として 天下布武の一役を担う。二人をとりまく織田家の人々のそれぞれの思惑が からみ、紆余曲折しながらも一益がたどり着く先はどこなのか。

処理中です...