238 / 373
永禄の改革
紛う事なき公家。
しおりを挟む
とうとう公家達が来訪する日になった。出迎えは俺、慶次さん達警備班、そして何故か接待役に似合わない柴田さんだ。
「共に仕事をする事に誇りを感じる。よろしく頼む」
と柴田さんらしからぬ言葉にオレはビックリしてしまう。まあガチガチに緊張してる系だとは思うが。
信長さんは敢えて、自分は出向かないと言っていた。岐阜に居る時は対応するがそこまで下手に出るつもりはないと。
街道から慶次さん達、浅井、朝倉の旗印を付けた少数の兵と輿がやって来た。
「ようこそお越しくださいました。某、城までご案内する柴田勝家と申します」
「同じく此度岐阜を紹介致します芝田剣城と申します」
「くるしゅうないぞ!ほほほ!ほんに、ここ岐阜は南蛮のようじゃのう?のう?飛鳥井殿?」
「ほほほ。まさにその様。まっ、南蛮には参った事はないのじゃがのう?山科殿?ほほほ」
なんだこの二人は・・・・。本当に未来で絵に描いたような公家だよな!?あのちょい悪オヤジっぽい方が山科さんで、少し小太りの方が飛鳥井さんか。
後は、浅井、朝倉の兵の人達か。
「朝倉景隆である。此度の道中、朝倉、浅井両軍の総代である。いや実に素晴らしい場所ですな?我が一乗谷にも負けぬ町並みですな?」
「ははは。ありがとうございます。まずは織田様にご挨拶願います。その後、疲れた体を癒してもらうため湯治をしてもらい夜には岐阜ならではの、飯をと思うております」
「うむ。よろしく頼む」
この朝倉景隆って人は名前しか知らないが朝倉と名字があるから朝倉の血筋の人かな?とりあえず城に案内しようか。
柴田さんにお話役を任せオレは城に走り来訪した事を伝えた。去り際冬も近くなったというのに柴田さんは汗ダラダラ出ていたけど。
「信長様!公家、飛鳥井様、山科様到着致しました!」
「うむ!来たか!皆の者!出迎え致せ!」
おっ!?並々ならぬやる気だな!?下手には出ないと言っていたがやっぱ公家相手にはそれなりにするのか!?
まずは大広間に案内した。この部屋は昨日遠藤さん含め、遠藤さん遠藤さん遠藤さんが4回も5回もオレが出した掃除用の洗剤や木材ワックスまで掛けていた部屋だ。
うん。とにかく遠藤さんがいつにも増して気合を入れて掃除していた部屋だ。あっ、例の庭の梅の木は季節関係なく開花している。もちろん、金色の糞の肥料のおかげだ!
「よくぞお越しくださいましたな?岐阜城主、織田信長でございまする」
「くるしゅうない!山科内蔵頭言継でごじゃる。信秀殿と背格好が似ておるのう?あれは天文2年の時だったかのう?あの時は麿と飛鳥井殿と参ったのじゃが・・・。そちが生まれたのは翌年だったのう?」
「ははは。親父から聞いております。親父や平手に蹴鞠や和歌を御教授していただいたと」
「ほほほ。今宵は昔話をしようかのう」
「飛鳥井権中納言雅綱でごじゃる」
「まさか権中納言様までもまたもや山科殿と来られるとは思いもよりませんでした・・・精一杯おもてなしさせていただく次第でございまする。して、お使者殿は・・・朝倉殿の?」
「此度の外遊、朝倉、浅井両軍総代の朝倉景隆と申します。某に気使いは無用にございまする」
「其方が朝倉宗滴殿と肩を並べた朝倉景隆殿でありましたか。其方とも話がしたい!ご滞在中にいかがか!?何でも鷹を育てておるとか?」
「それは門外不出な故に言える事と言えぬ事がございます。お教えできる事であれば・・・」
「良い!楽しみにしている!」
うそ!?飛鳥井って人はこんなにも大物だったの!?ただの変な公家かと思ったのに!?この使者の人もあの朝倉宗滴と肩を並べるって生きる伝説じゃね!?そもそもあの信長さんが丁寧な言葉使ってるの初めて見たぞ!?
昔山科さんと飛鳥井さんは尾張に来た事あったんだな。オレも色々話聞いてみたいな。
「剣城!勝家!お二人を温泉に案内してさしあげよ!お使者殿はこちらへ」
オレと柴田さんは今日は誰も入れないようにした今日限りの温泉に案内した。正直城の温泉に入らせた方が早いしいいじゃん!と思ったが信長さんがそれを許さなかったのだ。
「この温泉はワシが許した者のみしか入らさぬ!」
とできた当初に言ったからだ。
この日のために剛力君に拵えてもらった檜の湯船だ!タオルも通常のタオルと違い、芸術神様から買ったサイクロプスさん?が作ったかなんかしたタオルだ!なんなら、あの悪魔的スパイダーさんが作ったタオルよりふかふかで気持ち良いのだ。
「えっと・・・従者様に洗ってもらう感じですか?」
「いや、作法が分からぬ故、教えてもらえるでおじゃるか?」
「特に作法というのはありません。温泉は楽にするところでございます。まず体、髪をこちらで洗います。目に入ると染みるため気を付けてください」
「うむ。どうせなら其方にお願いしても良いでおじゃるか?」
え!?なんでオレがちょい悪オヤジの風呂の手助けしないといけないんだよ!?
「お~!それは良い考えでございます!この芝田剣城という男は綺麗好きで有名な男でして、是非お二人様にもご堪能していただければ」
おい!クソ柴田さんよ!?何が良い考えだよ!?綺麗好きは間違いないかもしれないけどよ!?逃げやがったな!?
「ほほほ。ではお願いしようかのう?のう?芝田殿?」
「ははは・・・頑張りますね!」
覚えてろよ!柴田さんよ!?お市さんと結婚する話あっても賛成してやらないからな!?二度と女の相談にものってやらねーよ!!酒も不味いあの90度の酒飲ませてやる!
「共に仕事をする事に誇りを感じる。よろしく頼む」
と柴田さんらしからぬ言葉にオレはビックリしてしまう。まあガチガチに緊張してる系だとは思うが。
信長さんは敢えて、自分は出向かないと言っていた。岐阜に居る時は対応するがそこまで下手に出るつもりはないと。
街道から慶次さん達、浅井、朝倉の旗印を付けた少数の兵と輿がやって来た。
「ようこそお越しくださいました。某、城までご案内する柴田勝家と申します」
「同じく此度岐阜を紹介致します芝田剣城と申します」
「くるしゅうないぞ!ほほほ!ほんに、ここ岐阜は南蛮のようじゃのう?のう?飛鳥井殿?」
「ほほほ。まさにその様。まっ、南蛮には参った事はないのじゃがのう?山科殿?ほほほ」
なんだこの二人は・・・・。本当に未来で絵に描いたような公家だよな!?あのちょい悪オヤジっぽい方が山科さんで、少し小太りの方が飛鳥井さんか。
後は、浅井、朝倉の兵の人達か。
「朝倉景隆である。此度の道中、朝倉、浅井両軍の総代である。いや実に素晴らしい場所ですな?我が一乗谷にも負けぬ町並みですな?」
「ははは。ありがとうございます。まずは織田様にご挨拶願います。その後、疲れた体を癒してもらうため湯治をしてもらい夜には岐阜ならではの、飯をと思うております」
「うむ。よろしく頼む」
この朝倉景隆って人は名前しか知らないが朝倉と名字があるから朝倉の血筋の人かな?とりあえず城に案内しようか。
柴田さんにお話役を任せオレは城に走り来訪した事を伝えた。去り際冬も近くなったというのに柴田さんは汗ダラダラ出ていたけど。
「信長様!公家、飛鳥井様、山科様到着致しました!」
「うむ!来たか!皆の者!出迎え致せ!」
おっ!?並々ならぬやる気だな!?下手には出ないと言っていたがやっぱ公家相手にはそれなりにするのか!?
まずは大広間に案内した。この部屋は昨日遠藤さん含め、遠藤さん遠藤さん遠藤さんが4回も5回もオレが出した掃除用の洗剤や木材ワックスまで掛けていた部屋だ。
うん。とにかく遠藤さんがいつにも増して気合を入れて掃除していた部屋だ。あっ、例の庭の梅の木は季節関係なく開花している。もちろん、金色の糞の肥料のおかげだ!
「よくぞお越しくださいましたな?岐阜城主、織田信長でございまする」
「くるしゅうない!山科内蔵頭言継でごじゃる。信秀殿と背格好が似ておるのう?あれは天文2年の時だったかのう?あの時は麿と飛鳥井殿と参ったのじゃが・・・。そちが生まれたのは翌年だったのう?」
「ははは。親父から聞いております。親父や平手に蹴鞠や和歌を御教授していただいたと」
「ほほほ。今宵は昔話をしようかのう」
「飛鳥井権中納言雅綱でごじゃる」
「まさか権中納言様までもまたもや山科殿と来られるとは思いもよりませんでした・・・精一杯おもてなしさせていただく次第でございまする。して、お使者殿は・・・朝倉殿の?」
「此度の外遊、朝倉、浅井両軍総代の朝倉景隆と申します。某に気使いは無用にございまする」
「其方が朝倉宗滴殿と肩を並べた朝倉景隆殿でありましたか。其方とも話がしたい!ご滞在中にいかがか!?何でも鷹を育てておるとか?」
「それは門外不出な故に言える事と言えぬ事がございます。お教えできる事であれば・・・」
「良い!楽しみにしている!」
うそ!?飛鳥井って人はこんなにも大物だったの!?ただの変な公家かと思ったのに!?この使者の人もあの朝倉宗滴と肩を並べるって生きる伝説じゃね!?そもそもあの信長さんが丁寧な言葉使ってるの初めて見たぞ!?
昔山科さんと飛鳥井さんは尾張に来た事あったんだな。オレも色々話聞いてみたいな。
「剣城!勝家!お二人を温泉に案内してさしあげよ!お使者殿はこちらへ」
オレと柴田さんは今日は誰も入れないようにした今日限りの温泉に案内した。正直城の温泉に入らせた方が早いしいいじゃん!と思ったが信長さんがそれを許さなかったのだ。
「この温泉はワシが許した者のみしか入らさぬ!」
とできた当初に言ったからだ。
この日のために剛力君に拵えてもらった檜の湯船だ!タオルも通常のタオルと違い、芸術神様から買ったサイクロプスさん?が作ったかなんかしたタオルだ!なんなら、あの悪魔的スパイダーさんが作ったタオルよりふかふかで気持ち良いのだ。
「えっと・・・従者様に洗ってもらう感じですか?」
「いや、作法が分からぬ故、教えてもらえるでおじゃるか?」
「特に作法というのはありません。温泉は楽にするところでございます。まず体、髪をこちらで洗います。目に入ると染みるため気を付けてください」
「うむ。どうせなら其方にお願いしても良いでおじゃるか?」
え!?なんでオレがちょい悪オヤジの風呂の手助けしないといけないんだよ!?
「お~!それは良い考えでございます!この芝田剣城という男は綺麗好きで有名な男でして、是非お二人様にもご堪能していただければ」
おい!クソ柴田さんよ!?何が良い考えだよ!?綺麗好きは間違いないかもしれないけどよ!?逃げやがったな!?
「ほほほ。ではお願いしようかのう?のう?芝田殿?」
「ははは・・・頑張りますね!」
覚えてろよ!柴田さんよ!?お市さんと結婚する話あっても賛成してやらないからな!?二度と女の相談にものってやらねーよ!!酒も不味いあの90度の酒飲ませてやる!
0
お気に入りに追加
597
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
剣客逓信 ―明治剣戟郵便録―
三條すずしろ
歴史・時代
【第9回歴史・時代小説大賞:痛快! エンタメ剣客賞受賞】
明治6年、警察より早くピストルを装備したのは郵便配達員だった――。
維新の動乱で届くことのなかった手紙や小包。そんな残された思いを配達する「御留郵便御用」の若者と老剣士が、時に不穏な明治の初めをひた走る。
密書や金品を狙う賊を退け大切なものを届ける特命郵便配達人、通称「剣客逓信(けんかくていしん)」。
武装する必要があるほど危険にさらされた初期の郵便時代、二人はやがてさらに大きな動乱に巻き込まれ――。
※エブリスタでも連載中
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
16世紀のオデュッセイア
尾方佐羽
歴史・時代
【第12章を週1回程度更新します】世界の海が人と船で結ばれていく16世紀の遥かな旅の物語です。
12章では16世紀後半のヨーロッパが舞台になります。
※このお話は史実を参考にしたフィクションです。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる