150 / 373
この時代の一員になる
また甘い握りかよ!?
しおりを挟む
「何故と言われても・・・ただ偉そうに言うつもりはありませんし、私が治めているわけでもありませんが私が居る村は間違いなく日の本一潤ってると言えますね」
「ほう。それは未来の技でか?」
「最初はそうでした。けど最近はこの時代の人達の手で発展してきております。蟹江方面にはまだ届いてなかったかもですが松平方面の尾張の村は餓える事はなくなったと聞いております」
「お主は・・・甲賀の者を預かってくれておるのだな?」
「100名程ですがなんとか食べさせてはいけるくらいには」
「この村の者も半分以上は甲賀の出身だ。甲賀は知っておるだろうが貧しい。皆が皆食えるわけではないのは知ってるな?年老いた者、生まれつき体が弱い者は家族に捨てられる。その者達を密かにここに住まわせておるのだ」
いや、滝川さんってあんな難しい人なのに優しくない!?めっちゃ面倒見がいい人じゃん!確かに老人がこの城下には多い気はしたけど。
「某は口下手だが礼を言う。殿も口下手で中々感情をお出しにならない方だが、昼間にお主を褒めておった」
いやめっちゃ感情出す人じゃね!?主に喜怒哀楽の怒がオレには圧倒的に多いけど・・・
「満足にはとは言えませんが一応全員を見るようにはしました。怒られなくて良かったです。もし何かあれば今後も言ってください。私に出来る事なら手を貸します」
「・・・かたじけない」
「益氏から聞いたと思うが城下の者をすまんな」
「いえいえ。私なんかより滝川様の方が立派です。私は一時的な事しかできませんので。ただ、今後はこちらの方も安定すれば色々食物やら物資などの商いを来るように信長様に上奏してみますね」
「すまん。助かる。それと明智殿とも話したが明日から作戦開始だ。なんでもお主は竹中何某と初陣で大立ち回りしたとか?」
「ぁぁぁぁぁ!その事は忘れてください!!」
「面白い奴だな。ははは」
おっ!?初めて滝川さんの笑顔を見たぞ!?
「恐らく戦闘にはならんと思うが気を引き締めるように。慶次から預かったとらんしーばー・・・しかと預かった。伝令がある時は使わせてもらう」
「くれぐれも明智様にバレないようにお願いしますね?」
「それと刻が合わなかったがお主は大物からも目をつけられておったぞ?松永久秀殿を知っておるか?」
「あっ、知ってますよ!未来でもまぁまぁ有名じゃないすかね!?」
「やはりそうか。その御仁は明智殿に鉄砲傭兵などを貸し与え明智殿と共に中央に知り合いを作る為に懇意にしておるのだがお主が育てた食物や甘味、酒を土産に渡したら大層喜んでおったぞ?」
「そうなんですね。そりゃ珍しいはずというか日の本全部探しても絶対にない物ですからね。一度会ってみたい気もしますがまたの機会にでもお願いします」
「会いたくても中々会えん方だ。なんせ三好家の者だからな。それに官位も弾正少弼に転任し将軍の御供衆の方だからな」
オレは歴史で知ってると言っても信長に高価な湯呑みか何かを渡して恭順したが、最後は爆死したってしか知らない人だけどあの人そんなに凄い人だったの!?
「こんな事言うのもなんだが・・・以前柴田殿や森殿が食べた物を食ってみたいのだがかまわないか?」
滝川さんが注文してくるのは初めてだな!?よし!本気でオレが作ってやろう!
「いいですよ!なんですか?あのお二人に出した物ならラーメンとか牛丼・・・他に何があったかな?」
「甘い握りを所望する」
「・・・・・・・・・・」
甘い握りかよ!?あんなの米に砂糖まぶしただけじゃないか!!!やはりこの時代の人の味覚は分からねぇ~よ!!
「あ、甘い握りですか!?あんな物より醤油を混ぜた焼きおにぎりの方が・・」
「ただ甘いのが食いたい。だめであろうか?」
しょうがない!そこまで言うなら食わせてやるよ!!!オレは有り得ないと思いつつ砂糖をまぶした握りを滝川さんに渡して感想なんか聞いてもオレは今後作る気はないので部屋を後にした。
「益氏!益重!これを食べてみろ!甘い握りだ!」
「叔父上もやっと剣城殿をお認めにーーこれはなんですか!?美味い!!美味すぎる!!!」
「殿、某これほど美味い握りは初めて食べました」
「だろう?剣城はこの握りが好かんようだ。人それぞれ好みはあるだろうがこれを嫌いな人が居るとはな・・・」
「本当に不思議でございますね?某はこの握りのためなら何でもしますぞ!!」
「益重!お主は剣城と話しやすかろう?この作り方をこの戦が終わる前に聞いておきなさい。今後めでたい日に食おうではないか!」
「はい!分かりました!!」
「ほう。それは未来の技でか?」
「最初はそうでした。けど最近はこの時代の人達の手で発展してきております。蟹江方面にはまだ届いてなかったかもですが松平方面の尾張の村は餓える事はなくなったと聞いております」
「お主は・・・甲賀の者を預かってくれておるのだな?」
「100名程ですがなんとか食べさせてはいけるくらいには」
「この村の者も半分以上は甲賀の出身だ。甲賀は知っておるだろうが貧しい。皆が皆食えるわけではないのは知ってるな?年老いた者、生まれつき体が弱い者は家族に捨てられる。その者達を密かにここに住まわせておるのだ」
いや、滝川さんってあんな難しい人なのに優しくない!?めっちゃ面倒見がいい人じゃん!確かに老人がこの城下には多い気はしたけど。
「某は口下手だが礼を言う。殿も口下手で中々感情をお出しにならない方だが、昼間にお主を褒めておった」
いやめっちゃ感情出す人じゃね!?主に喜怒哀楽の怒がオレには圧倒的に多いけど・・・
「満足にはとは言えませんが一応全員を見るようにはしました。怒られなくて良かったです。もし何かあれば今後も言ってください。私に出来る事なら手を貸します」
「・・・かたじけない」
「益氏から聞いたと思うが城下の者をすまんな」
「いえいえ。私なんかより滝川様の方が立派です。私は一時的な事しかできませんので。ただ、今後はこちらの方も安定すれば色々食物やら物資などの商いを来るように信長様に上奏してみますね」
「すまん。助かる。それと明智殿とも話したが明日から作戦開始だ。なんでもお主は竹中何某と初陣で大立ち回りしたとか?」
「ぁぁぁぁぁ!その事は忘れてください!!」
「面白い奴だな。ははは」
おっ!?初めて滝川さんの笑顔を見たぞ!?
「恐らく戦闘にはならんと思うが気を引き締めるように。慶次から預かったとらんしーばー・・・しかと預かった。伝令がある時は使わせてもらう」
「くれぐれも明智様にバレないようにお願いしますね?」
「それと刻が合わなかったがお主は大物からも目をつけられておったぞ?松永久秀殿を知っておるか?」
「あっ、知ってますよ!未来でもまぁまぁ有名じゃないすかね!?」
「やはりそうか。その御仁は明智殿に鉄砲傭兵などを貸し与え明智殿と共に中央に知り合いを作る為に懇意にしておるのだがお主が育てた食物や甘味、酒を土産に渡したら大層喜んでおったぞ?」
「そうなんですね。そりゃ珍しいはずというか日の本全部探しても絶対にない物ですからね。一度会ってみたい気もしますがまたの機会にでもお願いします」
「会いたくても中々会えん方だ。なんせ三好家の者だからな。それに官位も弾正少弼に転任し将軍の御供衆の方だからな」
オレは歴史で知ってると言っても信長に高価な湯呑みか何かを渡して恭順したが、最後は爆死したってしか知らない人だけどあの人そんなに凄い人だったの!?
「こんな事言うのもなんだが・・・以前柴田殿や森殿が食べた物を食ってみたいのだがかまわないか?」
滝川さんが注文してくるのは初めてだな!?よし!本気でオレが作ってやろう!
「いいですよ!なんですか?あのお二人に出した物ならラーメンとか牛丼・・・他に何があったかな?」
「甘い握りを所望する」
「・・・・・・・・・・」
甘い握りかよ!?あんなの米に砂糖まぶしただけじゃないか!!!やはりこの時代の人の味覚は分からねぇ~よ!!
「あ、甘い握りですか!?あんな物より醤油を混ぜた焼きおにぎりの方が・・」
「ただ甘いのが食いたい。だめであろうか?」
しょうがない!そこまで言うなら食わせてやるよ!!!オレは有り得ないと思いつつ砂糖をまぶした握りを滝川さんに渡して感想なんか聞いてもオレは今後作る気はないので部屋を後にした。
「益氏!益重!これを食べてみろ!甘い握りだ!」
「叔父上もやっと剣城殿をお認めにーーこれはなんですか!?美味い!!美味すぎる!!!」
「殿、某これほど美味い握りは初めて食べました」
「だろう?剣城はこの握りが好かんようだ。人それぞれ好みはあるだろうがこれを嫌いな人が居るとはな・・・」
「本当に不思議でございますね?某はこの握りのためなら何でもしますぞ!!」
「益重!お主は剣城と話しやすかろう?この作り方をこの戦が終わる前に聞いておきなさい。今後めでたい日に食おうではないか!」
「はい!分かりました!!」
1
お気に入りに追加
597
あなたにおすすめの小説
執着系男子のオムニバス【R18】
栗原さとみ
恋愛
執着・溺愛・一途・強引愛の男子に、流されやすく快楽に弱い女子がいいようにされてしまうお話を集めました。1頁1話完結。1頁ごと単体で読めます。
それぞれのお話につながりはありません。
※頁の差し替えと、最新話の追加更新があります
①story.1とstory.3を入れ替えました。
②story.4は以前、短編で発表したお話ですので、ご了承下さいませ。
(R5.6月連載中に戻しました。)
③story.5を追加する予定は延期
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
故郷、甲賀で騒動を起こし、国を追われるようにして出奔した
若き日の滝川一益と滝川義太夫、
尾張に流れ着いた二人は織田信長に会い、織田家の一員として
天下布武の一役を担う。二人をとりまく織田家の人々のそれぞれの思惑が
からみ、紆余曲折しながらも一益がたどり着く先はどこなのか。
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる