戦国時代にタイムスリップした件 何故かファンタジーみたいなスキルが使えるんだが

デンデンムシ

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勝家の苦悩 ネギ味噌醤油味

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 ※史実では木下藤吉郎が美濃を分断して戦うよう進言し、犬山城を起点にし中濃に向かい進軍し、西濃、中濃、東濃と分断しようとしたそうです。その途中で足軽大将に昇格したそうですが剣城がこの時代に来た事により少し違った風になります。柴田勝家も本来なら稲葉山城の戦いまで登場してませんがご容赦ください。




















 この日を境にオレも真剣に部隊演習を一緒に励んだ。迷い込んだ当初は腹も出てたが今は痩せ型と言ってもおかしくない程度にはなったと思う。なんなら少しお腹が割れてる気すらもする。どうにかして大浴場とかも作りたいが国友さん達はフル稼働してるから頼みようがないのでオレやオレの配下の人達だけで申し訳ないが例の家で現代の風呂で我慢したりした。
 女の子達はもっぱら人体構造の勉強をしていて捕まえた動物を可哀想だが解剖して縫合練習したり欲しい物リストにこれまた聞いた事ない道具、鉗子類、鑷子類、剪刀類、メス、持針器、真っ白な服上下、ゴム手袋マスク、エタノールなど他にも色々用意した。

 「鈴ちゃん達は手術室でも開発するの!?オレは手術室入った事ないから分からないけどこれはオレが居た時代の病院にめっちゃ似てると思うんだけど!?」

 「はい!色々な人の怪我を治します!切り刻んで縫合しますですよ!!」

 いや切り刻んで縫合するって・・・サイコパスか!?

 「他にも欲しい物がいっぱいありますです!麻酔系も欲しいですし皮膚・皮下組織・筋肉・骨の牽引や臓器の圧排をし術野の確保や操作スペースを確保するため鉤類も欲しいですし……………」

 神様から貰った実を食べさせたらみんなこんな風になるのか!?没頭させればヤバいな。まあ医療の発展は良い事だけど・・・。比較的、凛ちゃんは何回も色々な医療の本を読み薬の精製系の本が欲しいと言うから渡してあげたけどこの子も没頭しすぎだな。

 「まあ色々出してあげたいけど元手が少なくなってきてるからもう少し待ってね!?伊勢方面が攻略できれば伊勢海老やらサザエとか売ってお金作れるから!」

 「はーい!待ってますですよ!」

 鈴ちゃん・・・・いやいやいかん!オレはロリコンじゃない!ロリコンじゃない!!オレはお菊さん推しだ!!!痛っ!

 「剣城様すいません!今、いやらしい目をしていたのでつい・・・・」

 お菊さん中々やるな!?なんならもっと踏まれたい・・・・。銭1貫までなら出すよ!?


 「こんにちわ、剣城殿」

 「こんにちわ!沢彦さん。今日のお昼は鶏ガラリゾットでも作ろうと思ってます!」

 「そうですか!また聞いた事ない物ですがご相伴に預かります。拙僧の1日の楽しみが今は剣城殿の飯でしてな?ははは」

 「それはありがとうございます。他にもまだまだ色々ありますのでいつでもどうぞ!ただ誰も飯屋をやりたがらないのが辛いですがね?」

 「お館様が美濃を平らげ近辺が安定すればこの村にも人が増えましょう。特に商人辺りは既に目を付けてある方もおるでしょう。それに松平殿も動かれだしたみたいですぞ?」

 「へぇ~、松平さんも動き出したのですね。これで三河も安定してくれれば綿花も更に増産できるしもっと物が動きますね!?」

 「ほほほ。人の動きは血液と同じ、滞れば腐り廃っていくだけです」

 おいおい!沢彦さんは哲学者か!?色んな本与えているけど凄い例えだな!?沢彦さんがこれなら最近は会ってないけど奇妙丸君もヤバそうだな!?

 「それはそうと奇妙丸殿が一度剣城殿に会いたいと申しておりましたぞ?何でも城の老中の方が奇妙丸殿を恐れているらしく話し相手がおらんと」

 「まああれだけ秀才な神童で傑物は居ませんからね。私ですら畏怖してしまうくらいですよ。なんなら私より既に頭賢いと思いますよ」

 「それはそうでしょう。拙僧が教えているのですからな?はははは」

 いや今ナチュラルにオレ貶したよね!?そんなに奇妙丸君の勉学教えてる事に自信あるの!?

 「冗談はさておき、そろそろ例の準備も整いました」

 「うん?例の準備とは?」

 沢彦さんはオレが昔言った子供に勉学を教える教師役をお願いした事を覚えていてくれてその準備が整ったと言った。
覚えていてくれたんだな?なんならオレは忘れかけていたけど。

 「剣城殿が居た小学生までの事なら拙僧でもなんとか人に教えれるでしょう」

 「ありがとうございます!そうするにはまず近隣の村からこの村に来てもらう形になるのですがどうしましょう・・・」

 「良い考えがあります」

 沢彦さんが言ったのは子供が居る近隣の村の人達を4日程この村で泊まってもらい子供は勉学、大人は農業の勉強をすれば良いと。その勉強を受けた者にだけ、この村である程度育てた苗を苗代田に移し近隣の村に配る。植え方もちゃんと
正条植えを教え収穫方法やらもその都度教えていくとの事だった。

 「その考え良いですね!それでいきましょう!泊まる家もまだだいぶ空いてますし!」

 「ですが、拙僧は農業の事は書物を見た程度。専門の剣城殿配下の方にそちらはお任せしたいのですが・・・」

 いや本読んだだけであれだけ分かったの!?あなたもたいがい傑物じゃないすか!?

 小泉家は大砲で杉谷家は鉄砲で野田家と青木家は工兵班で
 大野家は輸送班に回したからな・・・残るは小川家だけどオレ・・・あの小川家の当主、三左衛門さんだっけ?苦手なんだよな・・・けどしょうがない。一通り甲賀の人は八兵衛村長達が教えてくれてるはずだから大丈夫だろう。








~小牧山城 座敷~


 「おい、勝家?貴様ワシに隠れて皆と違う物を食うておったらしいのう?ん?」

 「いっいえ、べべ別に隠れてなぞおりませぬ」

 「ふん。では何故ワシが先の戦の折に一番槍を上げた貴様を労おうと陣に出向いた時かっぷらーめんを隠したのだ?ん?それそう相応の理由があるのだろう?ん?」


 何故ワシはここで詰問されておるのだ?剣城が出したカップラーメンが数が少なくなり一番槍を上げた自分を自分で褒めようと贅沢しただけなんだが・・・。ばれると没収されると思い隠した事が仇となったか・・・

 「貴様は以前、剣城との縁でかっぷらーめんを貰っていたのだろう?その事はどうでも良い。ワシもらーめんもかっぷらーめんも食べた事がある。ワシが問うておるのはその、ねぎ味噌醤油味のかっぷらーめんを食うた事がない」

 うん?お館様はこの味のカップラーメンが食べたかったのか!?なら早く言うて頂ければ渡したものを・・・だが残りは家に一つしかなく・・・ぐぬぬぬぬ。

 「・・・・家に・・・清洲の家に、ねぎ味噌醤油味のカップラーメンが一つございます。配下に取りに行かせますので夜までお待ちいただければ・・・・」

 「ワシのかっぷらーめんと交換してやろう。お主はこの、とまとみるく味のかっぷらーめんを食すが良い」

 グッ・・・あの変な味のカップラーメンか!?ワシもあれは嫌いだ!だが言えるはずもないな・・・

 「ありがたき幸せ!味わっていただく事に致しまする」

 「それと、受け取れ!栄養どりんくと申すそうじゃ。飲めば疲れが取れる。ワシ用に20本貰っただけじゃ。勝家、大義であった。これからも頼むぞ」

 どんなに強い言葉で罵られようとお館様のこの一言の為にワシはどんな戦場でも一番を走りお館様の盾となり矛になれる。

 「もったいのうお言葉です。これからも全身全霊を掛け励んで参ります」
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