上 下
131 / 373
この時代の一員になる

マジの傑物 奇妙丸君

しおりを挟む
 建築工具を剛力君達や甲賀の方に見てもらうと当たり前だがかなり驚いていた

 「剣城様!このようなノコギリがあるとは・・・」

 「いやいや、大野殿ノコギリも大変素晴らしいがこちらの釘を打つ方は武器にもなりそうだ!」

 「各々方、全部素晴らしいが誠に素晴らしいのはこの小さな釘や錐が全て同じ形状してる事だ!」

 「さすが小泉殿!確かに全部同じ物なら使い勝手が良く作る物に差が出にくそうではあるな!」

 てかみんな、順応早っ!しばらくは放心状態くらいになると思ったんだけど!?例の本は金剛君や剛力君に見てもらい建築関係は小泉さん一族が担うと言ってくれたので金剛君の下に着いてもらうようにした。
陣地構築の方は剛力君に見せ大野さん一族が戦働きをしたいと言ってくれたので剛力君には大野さんを下に着いてもらう事にした。

 「では、大野さん、小泉さん達は2人の下に着いてもらえますか?歳の関係でいざこざが起こるかもしれまさんがこの2人は私の右腕左腕なので良く聞いてやってください」

 「剣城殿も人が悪い。こんないい生活させてもらって采配に文句の言いようはない。存分に励みまする」

 「ありがとうございます。金剛君、剛力君?裏の森の木を切り即席で陣地構築できるような加工の練習を早急にお願いね?本に書いてると思うけどプレハブ工法を覚えたら迅速に陣地構築できるから」

 「はっ。分かりました!」



 次の日オレは国友さんの鍛冶場に行き進捗を聞くともうだいぶ鉄砲も作れたらしくそろそろ小牧山城に持って行くという話しを聞いたので、本来なら信長さんの小荷駄隊が持って行くと聞いたがどうせなら行軍練習をしようと慶次さんに相談した
 
 「ということで例の書物で勉強してもらう組はこのまま待機ですが、救護隊と輸送隊の練習をしようと思うのですがいいです?」

 「ははは!剣城は良い事言うな!そろそろ俺も訓練じゃ飽きてきた頃だったんだ!良し!どうせなら実践気味に行こうじゃないか!」

 慶次さんが言う実践気味と言うのはちゃんと背の高さ順に前の方が身長が高い人を集めて、真ん中に荷車を押す人、後ろは身長の低い人で固めて行軍する事だった。
 杉谷さんは鉄砲の先生で村に居てもらわないといけないからな・・・輸送は大膳にやらそうか。隼人君は念の為、狙撃班で連れて行こう。

 「大膳君!行軍訓練だ!この国友さんが作った銃を信長様が居る小牧山城まで届ける事になった!しっかりと着いてこい!」

 「某がこんな大任を・・・・」

 また変な踊りで喜びだしてムカついたので荷車に石でも積んで重くしてやろうかとも思う。
 戦闘服は10着しかないので俺の家に最初に来た金剛君達に渡したのでとりあえず今までの甲冑にダウンジャケットを渡して行軍する事にした。オレ?オレはもちろん完全防寒のカシミアのマフラーに軍手を装備しての行軍だ。

 「剣城?なんだその服装は?」

 「だって寒いんだからしょうがないでしょう?半日くらいの距離なんでしょう?」

 「大将がそんな装備では笑われるぞ!」

 オレは慶次さんに身包み剥がされ慶次さんの予備の甲冑やらを装備させられた。その上にみんなと同じダウンジャケットを着ようとしたらため息をされたので仕方なく甲冑だけで行く事になった。

 「そうだ!大将はそうでなくてはならない!下の者が苦しい時は明るく気丈に振る舞うのだ!大将は皆から憧れるような存在でないとならない!剣城!覚えておけ!」

 いやめっちゃカッコいい言葉だけどオレ別に大将にならなくていいんだけど・・・

 「慶次さん、お菊さん、村の倉庫のイージスの振り分けお願いします。オレは城に木下様と奇妙丸様に小牧山城に行く事を伝えて来ます」

 「おう!剣城が戻ってくるまでに準備終わらせておくからな!」

 「剣城様、兵糧の方はどうしますか?」

 「あっ、忘れてたわ。とりあえず急遽なんで大膳君にカップラーメンとペットボトルに水を用意させて持って行くように伝えてくれる?一人一人の装備はリュックに水と少しの甘味とパンを!」

 「了解致しました」

 オレは大黒剣に乗り急いで城に向かい、奇妙丸君に謁見をお願いする。信長さんが居ないせいか急いでいる時に待たされ少しイライラする

 奇妙丸君の世話役の人に案内されやっと通された。

 「待たせてしまって申し訳ありませぬ。早く通せと伝えたのですが時間が掛かりました。本日はそのような格好で剣城殿も父上に呼ばれたのですか?」

 「いえ、実は信長様にお渡しする必殺の物資の輸送を私の軍で演習を兼ねてみようと思い2日程お暇する許しを頂こうと思いまして」

 「そのような事某に許可を貰わなくとも剣城殿の好きなようにして良いと思います。某は仮の存在です。剣城殿は存分に演習をなさってください」

 いやマジでこの子ヤバいんじゃないの!?雰囲気が会社の上役と話してる時みたいな感じなんだが!?

 「はっ。ありがとうございます。村の者にも見せてる建築関係の書物になります。暇な時お読みください。沢彦さん勉学の事任せっきりにすいません」

 「剣城殿は忙しい方、存分に励みなさい。拙僧も奇妙丸様と共に学ばせてもらって楽しいですよ」

 「木下様はどうですか?」

 「木下殿はどうも勉学が苦手のようでな?あまり現れんのだ」

 「なら私から一言、言っておきます。では行ってまいります」

 「剣城殿?我が織田家の発展今後もよろしくお頼み申し上げます。お気をつけて演習なさってください」

 これはマジですっごい傑物になるんじゃなかろうか!?まだ4歳の子だろ!?オレですら違う意味の畏怖してしまうんだが!?
しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

東方並行時空 〜Parallel Girls

獣野狐夜
ファンタジー
アナタは、“ドッペルゲンガー”を知っていますか? この世には、自分と全く同じ容姿の人間“ドッペルゲンガー”というものが存在するそう…。 そんな、自分と全く同じ容姿をしている人間に会ってみたい…そう思ってしまった少女達が、幻想入りする話。 〈当作品は、上海アリス幻樂団様の東方Projectシリーズ作品をモチーフとした二次創作作品です。〉

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜 

八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。 第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。 大和型三隻は沈没した……、と思われた。 だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。 大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。 祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。 ※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています! 面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※ ※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※

転生したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

Another World〜自衛隊 まだ見ぬ世界へ〜

華厳 秋
ファンタジー
───2025年1月1日  この日、日本国は大きな歴史の転換点を迎えた。  札幌、渋谷、博多の3箇所に突如として『異界への門』──アナザーゲート──が出現した。  渋谷に現れた『門』から、異界の軍勢が押し寄せ、無抵抗の民間人を虐殺。緊急出動した自衛隊が到着した頃には、敵軍の姿はもうなく、スクランブル交差点は無惨に殺された民間人の亡骸と血で赤く染まっていた。  この緊急事態に、日本政府は『門』内部を調査するべく自衛隊を『異界』──アナザーワールド──へと派遣する事となった。  一方地球では、日本の急激な軍備拡大や『異界』内部の資源を巡って、極東での緊張感は日に日に増して行く。  そして、自衛隊は国や国民の安全のため『門』内外問わず奮闘するのであった。 この作品は、小説家になろう様カクヨム様にも投稿しています。 この作品はフィクションです。 実在する国、団体、人物とは関係ありません。ご注意ください。

16世紀のオデュッセイア

尾方佐羽
歴史・時代
【第12章を週1回程度更新します】世界の海が人と船で結ばれていく16世紀の遥かな旅の物語です。 12章では16世紀後半のヨーロッパが舞台になります。 ※このお話は史実を参考にしたフィクションです。

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

処理中です...