上 下
114 / 373
この時代の一員になる

大黒剣って元々オレのじゃなかったですか!?

しおりを挟む
 「それは・・・未来で作られる作り方で作成しました。簡単に作れる方法があって3丁までしか作れませんが試作で1丁作りました。色の件はそういう物だと思って頂くしか・・・」

 「ふん。まあ色の事は良い。この威力は素晴らしい。それに弾が真っ直ぐ飛び、弾も玉型で簡単に加工できる」

 「はっ。それは良き事で」

 「この銃は量産できんのか?貴様も見てみろ60間離れても足軽の甲冑を貫く威力がある」

 いやだから60間って何メートルだよ!!あの100メートルくらい離れてるやつか!?あんなのどうやって当てるんだよ!!

 「そうなんだ。剣城?ワシもそこそこ銃を撃っておるから慣れておるというのもあるがこんな距離を外さず何発も命中させるのは中々に難しい」

 滝川さんが当てたのかよ!凄すぎだろ!?スナイパーじゃん!!今日は普通に喋ってくれたぞ!!

 「弾を真っ直ぐ飛ばすにはライフリング加工と言って、銃腔にスリッドを入れればいいのですが従来の形の弾でそれをすれば威力減衰が激しいと思います」

 「そのらいふりんぐ加工とはすりっどとはなんじゃ?」

 オレはそこから例の実のおかげか作り方は分からないが意味は分かるためライフリング加工の事を簡単に説明した。

 「ライフリングとは、この銃腔の中に螺旋状の溝を掘ることを言います。弾丸が通る時、溝で弾を回転させながら飛びます。そして弾丸が発射された時、進行方向に対して駒のように回転するのです」

 「なんで弾を回転させるのじゃ?」

 「進行方向に対して弾丸を回転させることで、上下左右からの衝撃、風の影響を受けにくく飛んでいきます」

 「この弾はそれでこんな歪な尖った形をしておるのか?」

 「そうですね。私の技で出した物なのに申し訳ないのですが正確な理由は分かりませんが、この紡錘形が威力減衰しにくいという認識をしております」

 「ほう。貴様分からん分からんと言いつつ分かっておるではないか。一益!可成!この事お主らは分かっておったか?」

 「すいません。某は撃つ事だけで・・・」

 「某もそこまでは・・・」

 「ふん。貴様も聞いたか?この織田家の重鎮らをも知らぬ事をお主は知っておる。もちろんワシは知っておったがな」

 「さすがお館様です!!」

 いやどこから佐久間さん現れたんだよ!それに絶対知らなかっただろ!?オレも実を食べてなかったら知らんかったわ!!!ここでも負けず嫌いか!?佐久間さんもよいしょするなよ!!

 「その理論が分かれば鍛治師に伝えれば後はワシらだけでも作れる。よくぞ言ってくれた」

 「え!?あ、はい!このくらいなら分かりますので。それとこの際ついでに・・と言えば失礼ですがある物を見つけました」

 「なんじゃ?それは?」

 「これはこうやって跨いでここのペダルを漕ぐ……うをっ!!速っ!!痛っ!!」

 「剣城は何遊んでおるのか?顔を切っておる。拭え」

 「森様すいません。ありがとうございます」

 久々に自転車に乗ったってのもあるけど初動からスピード出過ぎだろ!転けてしまって恥ずかしいんだが!?ヤバっ!信長さんプルプルしてる・・・

 「ワシにも乗らせろ!此奴は自分で出した物も満足に乗れんようだ。ワシが手本を見せてやる!」

 いやいや、誰だってあんなの最初は………

 「おおう!!これは良い!かなり良いぞ!!!」

 いや何で自転車初めての信長さんが乗れてるんだよ!?

 「お館様!お似合いでございます!」

 いやだから佐久間さんよいしょしすぎだろ!?

 「どうだ!?貴様が乗れんかったのをワシは一度で乗りこなしておるぞ!!ふははははっ!!」

 ドヤ顔か!?くそ!これがセンスか!?センスの差か!?

 「これは良いな。馬より速く小回りが効く。先日貴様が献上した大黒剣より良いぞ!あれも中々に速く疾走を味わえれるがあれは小回りが効かぬ。大黒剣は貴様に下賜してやろう!その代わりこれを一つ寄越せ」

 「お館様!あの大黒剣も元は剣城殿の物!無闇に配下から召し上げるのは・・・」

 「可成も平手の爺のように言うのか!?いや・・・そうだな。それで爺を亡くしてしまったのだな。可成、忠告感謝する」

 「いえ、もったいのうございまする。お館様を諫めるのも某の役目でございますれば」

 「あっ、これはまだ台数ありますのでいいですよ。てか主要な人に渡そうと思ってましたので。100台ありますので森様も滝川様も佐久間様もいかがですか?」両手が塞がりますので馬上攻撃的なのは難しいかもですが偵察部隊とかには良いと思うのですが」

 「そうか。なら1台貰っておこう。可成、一益、信盛!1台ずつ貰っておけ。それとちゃんと剣城に相応の対価を渡しておけ」

 「「「はっ」」」

 「剣城すまんな。後で乗り方を教えてくれるか?」

 森さんは物腰柔らかい優しい雰囲気の人だな

 「はい!分かりました!それと私を呼んでくれたみたいで?例の醤油とかの件ですよね?」

 「そうなんだが、それもまたその時に話そう」

 「剣城!ワシは織田家の宿老!こんなもの赤子を捻るようなもんだ!」

 フラグ立ったな。絶対転けるやつだ。自転車に宿老なんか関係ねーし!!

 「・・・・・・・・」

 いや滝川さんは何か言えよ!!!

 「謹賀の前だ。そこそこにしておけ!それとこの名前はなんと言うのだ?」

 「これはイージス自転車神様verと言います」

 「いーじすじ・・・言いにくい!貴様が出した物は言いにくい!今日からこれはいーじすだ!良いな!?」
 
 theゴリ押しですね。分かります。

 「このいーじすは一旦剣城預かりに致す。使い道は考えておく。それとこの銃は後2丁作れるのだな?」

 「はい。2丁作れます」

 「正月明けに早急に作れ。そしてあの村を中心に一大生産地を作る!その監督を剣城、貴様に申し付ける。奇妙を補佐しつつ早急に鉄砲の量産を急げ!正月明けに稲葉山を・・・今度はしくじらんぞ!」

 「剣城良かったではないか!これからも励むんだぞ!」

 森さんが労いを言ってくれたが良かった事なのか!?

 「一益!甲賀の者を移住させろ。此奴に部隊を作らす。まずはワシ直属の部隊とする。あの村に居を構えさせよう」

 「お館様・・・・ありがとうございまする」

 「ふん。礼なら此奴に言うておけ。各々励めっ!」

 いや佐久間さんはなにもないのかよ!?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました

フルーツパフェ
大衆娯楽
 とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。  曰く、全校生徒はパンツを履くこと。  生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?  史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。

執着系男子のオムニバス【R18】

栗原さとみ
恋愛
執着・溺愛・一途・強引愛の男子に、流されやすく快楽に弱い女子がいいようにされてしまうお話を集めました。1頁1話完結。1頁ごと単体で読めます。 それぞれのお話につながりはありません。 ※頁の差し替えと、最新話の追加更新があります ①story.1とstory.3を入れ替えました。 ②story.4は以前、短編で発表したお話ですので、ご了承下さいませ。 (R5.6月連載中に戻しました。) ③story.5を追加する予定は延期

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

冤罪を掛けられて大切な家族から見捨てられた

ああああ
恋愛
優は大切にしていた妹の友達に冤罪を掛けられてしまう。 そして冤罪が判明して戻ってきたが

漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?

みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。 なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。 身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。 一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。 ……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ? ※他サイトでも掲載しています。 ※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。

処理中です...