上 下
102 / 373
この時代の一員になる

奇妙丸君・・・しっかりしすぎだろ!?

しおりを挟む
 乗ってる時は楽しそうな顔してたが帰ってきた時は何故か悔しそうな顔になってた池田さんは一言・・・・

 「お館様・・・余りにも短すぎます・・・」

 そう言い城の中に帰っていった。

 「ふん。同じ乳兄弟だから小半刻も乗せてやったのに我が儘じゃのう」

 いや、あなたは1時間以上乗ってませんでしたか!?しかもオレはまた自分の脚がなくなったんですが!?池田さん・・・どんまい!今日の夜チョコレートとまたお酒持ってってあげるから!


 「まあなんだ座れ。して、話しとはなんぞ?」

 「はい。少し長くなります。今思ってる事とやりたい事を言いますね」

 オレはこの先未来の出来事とか関係なしに美濃は信長さんが取ってくれるように動く事、特に竹中だけは絶対許せないからさすがに殺す事まではしなくても一発殴ってやりたい事を伝え、兵隊の役割分けをすれば効率的に軍が動かせる事を言った。特に衛生兵の重要性を伝えて、負傷した人を即座に後方に戻し、治療すればその時の戦には間に合わないかもしれないが次の戦にまた戦線復帰して兵が減らない、そして今も徐々に広げている食べ物を尾張国一体に広げ、国力を富み、他国が疲弊しても織田は揺るがない強さを持てるように食糧の保存を村、村で許す事、それと普段この時代の人が馬鹿にしてる草の人達、つまり忍者の人達を厚遇するよう進言した。

 「まずは、一つずつ聞こうか。兵隊は主にどういう風に分けるつもりだ?ああ。ついでだ。誰ぞある!奇妙を連れてまいれ!」



 「父上お呼びでしょうか?」

 この子供が将来の信忠君か。まだ本当に小さい幼稚園の年少さんくらいなのにしっかりしすぎだろ!?なんか可哀想だな。

 「奇妙挨拶をしろ。まだ織田家には新参だが此奴は良く織田家に尽くしてくれておる」

 「はい父上!某、奇妙丸と申します。以後お見知りおきを」

 大人な挨拶されたから大人風に返さないと失礼だな。それにしても本当に大したもんだ。

 「私は芝田剣城と申します。信長様に少し前からお仕えしております。よろしくお願い致します」

 「奇妙、そこに座って聞いておれ。此奴の言う事はこれから役に立つ。それとワシは年明けに清洲を離れ小牧山の城に居を移す。臨時ではあるが奇妙が城主だ。こやつと木下藤吉郎が補佐をするよう言うてある。2人の意見を蔑ろにするな」

 「はっ。未熟者ですが御指導御鞭撻の程よろしくお願い致しまする」

 いや本当にこの天上天下唯我独尊さんの息子か!?めっちゃ礼儀正しいんだが!?

 「それで兵隊は主にどう分ける?」

 「まず大まかに、兵隊の飯や武器を運ぶ輸送隊、調理した飯や武器を参戦部隊に運ぶ補給隊、陣地を構築したりする破壊する工兵隊、情報や敵を錯乱させたりする情報部隊、最後は先程言った衛生部隊です」

 「そこまでして兵を分ける意味は?」

 「まず負傷した兵は先程も言った通りです。私の技で応急処置ができる医療品を渡し、ここで作れる物は作るように致します。そして兵糧もさっき言ったように尾張を富むようになれば兵糧の心配がなくなりますよね?そしてそれを補給隊に渡し、壊れた武器も壊れた分補給ができ、負傷した兵も戦線復帰すれば勝てるまで戦えます。仮に攻城戦になったとしても工兵隊が強固な陣を作り攻城兵器をどんどん作れば・・・籠城なんか無意味になりませんか?」

 「確かに籠城側はたまったもんじゃないな。だが情報部隊はなんだ?」

 「情報部隊は事前に敵の偵察及び偽情報を流します。特に私はこの情報部隊が1番大切だと思っております」

 「ほう。それは何故じゃ?」

 「それはこの情報によって戦ができるかできないかを判断できるからです。如何に敵方が戦の準備を隠しても米を買い占めたりしたらその領民は分かりますよね?ましてや、他国ではこの兵農分離及び専門隊なんか居ないので。では、織田が斎藤に戦を仕掛けたとします。この仕掛ける前に、斎藤の地域全ての米を情報部隊が買い占めたりしたら斎藤の兵糧はどうなりますか?」

 「当たり前に戦どころじゃなくなる」

 「このやり方は非常に銭がかかりますが効果的ですよね?他にもわざと作物を成長させないような薬なんかもあります。それを事前に情報部隊、または隠密部隊なんかに渡してその任務が成功したとして、斎藤との戦には信長様はどうですか?」

 「侮るな!!そんな奴らに負けるはずがないわ!」

 いや、例え話しでそこまで怒るなよ!!分かりやすく説明してるのに!!!

 「ではその戦が終われば誰が1番の功労者だと思いますか?」

 「それはやはり最後にとどめを差したやつではないのか?」

 「そこが違います。私ならこの情報部隊が1番の功労者だと思います。なぜならさっき信長様が言われました『そのような奴に負けるはずがない』と言ったように戦う前に勝てるように操作してるからです」

 「確かに一理あるな。だがそんな重要な奴らが敵方に寝返ったらどうするんじゃ?」

 「寝返らないように人選はきちんとしますが、この情報部隊に関しては私に一任して欲しいです。主に甲賀の人達にお願いしたいです」

 「貴様が自ら言うてくるのは初めてだな?草の者や乱波者の手綱は貴様が卸せれるのか?」

 「もし・・・もし裏切りがあった場合は私が始末つけます」

 「良きに計らえ。貴様の考えは分かった。熟考するに値する。他の皆にも今の事を聞かせる。少し遅くなったが今から大黒剣(だいこくけん)に乗ってあの村に礼をする。貴様も着いてまいれ。それとワシの名で未来の上等な酒とケーキを渡せ。それで奇妙は今の事を少しは分かったか?」

 「申し訳ありませぬ父上。某は若輩者なので意味が分からず・・・」

 「ふん。少しずつで良い。初めから分かるやつなんか居ない。年明けには、こやつと喋る事も増えるだろう。分からぬ事はちゃんと聞け。分からずに事を進めるは馬鹿がやる事だ」

 「はっ。ありがとうございまする。一生懸命励みます」

 「遠藤!!!今から剣城の村に参る!台所衆に言って至急かれーを鍋一杯作って村に持ってこい!」

 「はっ。何人分必要でしょうか!?」
 
 「今は警備の人も入れたら、90人くらいでしょうか?」

 「では余裕を見て100人分程急いで作ってまいります」

 「うむ。遅れるなよ。剣城!貴様は馬に乗れなんだな?特別に"ワシの"大黒剣(だいこくけん)の後ろに乗せてやる!行くぞ!」

 いつの間に信長さんのバイクになったのかな?おかしいな!?それに、遠藤さんどうやってカレー持ってくるんだ!?しかも100人分も!現地で作った方がいいんじゃないか!?確かに今は伊右衛門さんのおかげで現代のお店レベルに美味くなってるけどもよ!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

執着系男子のオムニバス【R18】

栗原さとみ
恋愛
執着・溺愛・一途・強引愛の男子に、流されやすく快楽に弱い女子がいいようにされてしまうお話を集めました。1頁1話完結。1頁ごと単体で読めます。 それぞれのお話につながりはありません。 ※頁の差し替えと、最新話の追加更新があります ①story.1とstory.3を入れ替えました。 ②story.4は以前、短編で発表したお話ですので、ご了承下さいませ。 (R5.6月連載中に戻しました。) ③story.5を追加する予定は延期

滝川家の人びと

卯花月影
歴史・時代
故郷、甲賀で騒動を起こし、国を追われるようにして出奔した 若き日の滝川一益と滝川義太夫、 尾張に流れ着いた二人は織田信長に会い、織田家の一員として 天下布武の一役を担う。二人をとりまく織田家の人々のそれぞれの思惑が からみ、紆余曲折しながらも一益がたどり着く先はどこなのか。

独裁者・武田信玄

いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます! 平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。 『事実は小説よりも奇なり』 この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに…… 歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。 過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。 【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い 【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形 【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人 【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある 【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。 (前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)

織田信長 -尾州払暁-

藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。 守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。 織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。 そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。 毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。 スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。 (2022.04.04) ※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。 ※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。

漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?

みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。 なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。 身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。 一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。 ……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ? ※他サイトでも掲載しています。 ※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります

京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。 なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。 今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。 しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。 今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。 とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。

織田信長IF… 天下統一再び!!

華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。 この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。 主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。 ※この物語はフィクションです。

処理中です...