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「わっはっはっはっ!!!実に小気味良かったぞ!!」
「タケル殿!?」「タケルちゃん!?」「タケルゥゥ~!?」
「イシュの姐御まで!?」
「ふぅ~。久しぶりの全力のフライだったんだけどな。あっ、熊五郎さん。お疲れさん。それに池さんにアキさん、千草さんも」
「ほぅ?中々に面白い建物ではないか。見た事がない様式だな。これも貴様等の国の建築様式か?」
「えぇ、まぁはい。そんな感じです」
「タケル殿?そちらのお方は?」
「あっ、この方が織田家 当主の織田様御本人だよ」
「「「「「えっ!?」」」」」
「ふん。苦しゅうない。いきなり押し寄せたのはワシの方だ。ほぅ?なんぞあちらから美味そうな匂いがしておるな?空を飛んで腹が減った。タケル!なんぞ食い物を用意致せ!」
「分かりました。どんな物がいいですか?」
「貴様等が普段から食している物で構わん!」
「了解です。熊五郎さん?織田様の横に居られる方が正室の濃姫様だから失礼のないようにね。飯はオレが作るからオレの自宅の方に案内してあげてくれる?」
「・・・・・・・・・」
「おーい!熊五郎さん!?」
「タケル?熊五郎様は気絶してるんじゃない?」
「まぁいきなりの織田様の登場だからな。イシュ。キュアでもかけてあげて」
「ふふふ。了解」
「お待たせ致しました。桃源郷の料理人と一緒に作りました。猪肉の角煮でございます。毒味で先にオレが食べます」
「ふん。そんな事しなくとも良い。貴様が毒を盛るなぞとは思わぬ。そんな事より早く食わせろ!今までの食事で1番いい匂いがしておる!」
信長は堺の猟師が南蛮の人達に売る用の猪肉をオレ達が購入し、調理した角煮に舌を唸らす。うん。誰が食べても美味いというだろう。
「濃姫様もお食べください」
「ほっほっほっ。イシュも共に食おうぞ。はふっ・・・うむ!美味し!!小間使いも居らぬ所で食事なぞとは久しぶりでございますね?殿?」
「はふっ。はふっ。ふん。黙って食え。タケルの飯は美味いからな」
「殿ッッッ!!!!!!!」
「チッ。もう来おったか。タケル!所司代の村井だ。ここへ通せ」
「失礼します。タケル殿。織田様の配下と名乗る者が――」
「殿!!?こんなところに居ったのですか!?こんな所、他国の人に見られたら――」
「騒ぐな!村井はそこで座っていろ!それとこれよりここを貶す言い方は辞めておけ」
村井・・・恐らく村井貞勝って人だろう。見るからに文官って感じの人だ。
信長はこの時代での一般的な考えとは違う。仕事こそ誇れる仕事ではないが、それでも風俗業は必要だ。この時代では、女でも下層の仕事に近いのがこの桃源郷での仕事だろう。
だがオレはそれを華やかにしているに過ぎない。まだ営業して一年と経っていないが、全て蝶のおかげなわけだ。信長も評価してる感じだしな。村井が思ってる感情こそこの時代の感覚だろう。
「良いか。村井はこれより堺にも目を配れ。日の本の民を売る事は許さん。タケルと連携を取り、隅々まで見張っておけ」
「分かりました。後で、事の次第を詳しくお聞かせください」
その後は、軽く自己紹介をしながら村井もちゃっかり角煮を食べ、信長には温泉を紹介したものの本人が・・・
「良いな!まずは堪能してみたい!」
「では・・・妾も一緒に・・・」
と、言い出し何故か文官の三喜子さんを指名し、身体を洗わせ温泉を堪能している。もちろん、昼間だから客は居ないが信長、濃姫の貸し切り状態だ。
ゴグッ ゴグッ ゴグッ
「うむ!乳を飲むなぞ餓鬼の時以来だ。だが悪くない。まさしくここの名の通り桃源郷である!」
「えぇ。ほんに、妾もそう思います」
「ありがとうございます。それで・・・オレはこれから何をすれば?」
「とりあえずは村井と連携を取り、堺の事を色々調べておけ。とりあえずは以上だ。暫し、犬と語らう。あぁ。それと今日は遅いゆえ一泊して帰る。タケルはフライで城へ戻り、この文を遠藤に渡しておけ」
あぁはい。要はパシリですね。ってか、まさか泊まるとなんて言うとは思わなかったぜ。熊五郎さんの胃に穴が開かないといいけど。さっきからてんてこ舞いだしな。
~セイントハイアール~
「うむ。ではそろそろ日本国に・・・タケルの生国に行けるのだな?」
「はっ!政務も暫くは大丈夫ですし、寧ろ今こそ好機にございます!」
「ふぉっふぉっふぉっ。皇女様がそのように笑われるのを久しぶりに見ましたぞ」
「オーガスト。昔から迷惑ばかりかけてすまない」
「いやいや。誠、大きくなられました。勇者タケルの帰還を以てワシは隠居でもしましょうか」
「え!?そんな事は許しません!オーガストは死ぬまで妾に仕えるのよ!」
「ふぉっふぉっふぉっ。これまた難儀な事を言いなさる。ワシも歳には勝てませんからな。さぁ。ワシが元気な内にタケルを迎えに行きなさい」
「えぇ。オーガスト・・・グスン・・・ありがとぅ・・・ありがとぅ・・・」
「おやおや。こんな場は民には見せられませんな。皇女様も1人のヒューマンで1人の女性・・・。幸せを掴みなさい。衛兵!!皇女様のいや・・・女王の御出陣だ!盛大に送れ!」
「オーガスト!?な、なによ!?戦に行くんじゃないのよ!?」
「ふぉっふぉっふぉっ。演出ですよ。華やかに見送り、華やかに帰還する。新生セイントハイアール史の始まりですぞ!」
「クッ・・・・恥ずかしいではないか」
「何を言いますか。女王様は手を挙げ笑顔で転送陣に入るだけでいいのです!それと・・・宜しければ鉄の馬なる物や鉄のドラゴンなる物などをお調べください!」
「ふっ。車というものと飛行機だったかしら。タケルに聞いてみるとしよう。もしかすれば魔導技術部の者達なら作れるやもしれん」
「ふぉっふぉっふぉっ。楽しみにしておりますぞ。こちらは言われておられましたマジックポーチです。必要な物を入れております。では・・・良い旅を」
「あぁ。では行って参る」
「皇女様ッ!!」「皇女さまぁぁぁ~~!!!」
「皇女様~~!!!!」
「民達よ!案ずるな!暫し国を空けるが、大賢者オーガスト、それにジョン達も控えている!皆はどうか安心して普段と同じ暮らしをしてほしい!では・・・行って参る!」
やっと・・・やっとタケルに会える・・・。タケルに会えば1番に抱きしめて妾の気持ちを伝えよう。
ビシューーーーーン
~桃源郷 タケル邸 私室~
パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン
「いやん・・・タケルさまぁ~」
「おっ・・・おぅ・・・アオイさん・・・アオイさんのお尻・・・綺麗だよ・・・うっ・・・」
「私もタケルさまの気持ち良いですよ・・・」
信長と濃姫には迎賓室を充てる事にし、小間使いが居ないため、今日は休みだった池さんとミナミさん、それと三喜子さんに小事を任せる事にした。
それでも夜は寝るだけだから雑用なんかは特にないだろう。オレは全速力のフライで信長のパシリをし、遠藤さんに文を渡した。遠藤さんはプルプルしながら・・・
「お、お館様が堺に居られるのですかぁぁ!?某もお供しなければ・・・。それに護衛も付けずとは・・・」
「大丈夫ですよ。オレの配下も居ますし。その文に何が書いてあるかは分かりませんが明日には戻りますよ」
「いやそういうわけには・・・」
「織田様は温泉に入り、飯を堪能し、マッサージも・・・失礼。按摩もされて御機嫌ですよ。だから遠藤様も休憩だと思って一晩過ごしてみては?」
「左様ですか・・・。あなた様は休憩と・・・。黒母衣衆に伝える事がどれだけ危険か・・・」
確か黒母衣衆とは信長の護衛でもあり、側近中の側近だよな。まぁそれを伝えるのが小姓でもあるだろう。まぁ頑張れ!
と、こんな一幕がありオレは・・・
「ふふふ・・・アァン・・・タケルさま・・・」
「アオイさん・・・アオイさん・・・」
本当は於犬さんを抱く予定だった。だが、月のものが来てしまったようで部屋に閉じこもってしまったのだ。こればかりは仕方がない。
イシュとは毎日だからいいとして、オレは迷わずアオイさんを指名した。アナルへの城門突破が恋しかったからだ。
アオイは胸も乳首も毛も薄く非常に現代人に近い。話し方も柔らかく、元々例の宿場町の女郎だが、オレは好きだ。
パンパンパンパンパンパンパンパン
「タケルさま・・・私の尻が・・・アァン・・そんなにお好きですか?」
「うっ・・・あっ、あぁ。好きだ・・・」
「そうですか・・・本当の穴は嫌ですか?」
もうこの言葉に陥落した。
オレは直ぐに正常位になってもらい、男女が重なる本来の体位へと・・・
そして・・・
「アァン!アァン!タケルさま・・・良ぃ・・・タケルさまの珍宝・・・気持ち良いです!!もっと・・・もっと!!」
「アァー・・・ヤバイ・・・出る・・・」
オレが出したタイミングと同時に懐かしいなにかを感じた。
「タケル!!!!!!!極大魔法を感じた!!」
イシュが姿を現し、オレを呼びに来た。これはヤバイ。魔力が大きすぎる。
「アオイさん!ごめん!ちょっと出掛けてくる!スーラ!イシュ!行くぞ!」
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