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「ふふふ・・・はっはっはっ・・・ハァーッハッハッハッ!!!やった!遂にやったぞ!!この時代の銭を手に入れたぞ!!!」
今なら分かる、かつて魔王がオレに向かい高笑いしていた意味を。とても喜ぶ事が起これば自然と声を大にして笑ってしまうものなのだなと。
「えっと・・・山岡様は銭が欲しかったのですか?」
そう問いかけてくるのは三喜子さんだ。なんでも・・・
『近々かの地へ向かう。その時紙にも約束を記しておいた方が良いだろう。会合衆はワテに任せてほしい。それに今後も末長くお付き合いしたいものだ。ワテの一番弟子の三喜子をつけておこう。好きに使ってくれ』
と、言われたのだ。とりあえず、この人が居たら堺で食べ物も購入しやすくなるだろう!それに、津田宗及はこの三喜子さんを相当手塩に掛けて育てたんだろうと一目で分かる。
この時代では珍しく高身長、グラマラスなボディーだからだ。着ている着物も色鮮やかな着物だしな。
「えっと・・・三喜子さん?オレの事はタケルって呼んでくれないかな?名字で呼ばれる事なんて久しくなかったから」
「そうですか。畏まりました。それじゃあ・・・熊五郎さん!早く!!」
「タケル殿!お待ちを・・・ハァー ハァー ハァー」
「だから言ったじゃん。いくら荷車でもお金運ぶのはしんどいよって」
「い、いえ!これはワテの初の仕事ですさかいに!」
「いや熊五郎さんにはやってもらいたい事が他にもいっぱいあるんだけどね。まっ、とりあえず今日のところは買い物して帰ろう!」
お金は使ってこそ真価を発揮する物だとオレは思っている。彼の地でもオレは世界にお金を回すため入ってくればすぐに使うようにしていた。それでも彼の地では入ってくることの方が多かったのだ。
まず、オレが欲しいものは醤油、味噌、豆腐!野菜類も色々欲しい。米も大所帯だからすぐになくなるだろうからあるだけあったほうがいいだろう。
「熊五郎さん!早くー!」
「まっ、お待ちを・・・ハァー ハァー」
「だから無理だって言ったじゃん!最初のお金の時より今重いでしょう?オレが持とうか?」
「い、いえ!これはワテの仕事・・・」
とりあえず分かった事・・・熊五郎さんは責任感の強いおじさんだって事だな。さぁ!買う物買ったし戻って地魔法で家を量産しよう!
「津田はんが陽のある時に呼び出すのは珍しいでんな?しかも会合衆全員を呼ぶとは何事でっしゃろ?」
「津田はんには敵わへんわ。折角これから銭の取り立てに行こうか思っておったのにな」
「まぁあの津田はんが考える事は常人のワテには分かりまへんな。して・・・いつかの女子が見えぬようだが?」
「うむ。その事も踏まえて話さなければならぬ。聞いてくれ」
「なんじゃと!?せやったらあの地をそのなんとかっちゅうボンボンにくれはりよったんか!?」
「あぁ。あそこは最早、商売女の行き着く場だ。それを欲しいという者が居るなら明け渡した方が良いと思ってな?少なからず会合衆から皆々の銭がかかっておるからな。ワテの一存で決めさせてもらった。異論がある者は?」
「油屋異論なし」「茜屋異論なし」「紅屋異論なし」
「山上異論なし」「松江異論なし」「高三異論なし」
「千異論なし」「塩屋異論なし」「今井異論あり」
「!?!?!?!?」
「なんだ今井?」
「まずその男・・・ワテが調べた限りでは南蛮被れの男でしてな?しかもあの地を任せていたワテの飛脚の1人が暇が欲しいと言ってきはりましてな?我が今井家は少し損を被っておりましてな。しかもワテと面会を希望して時間まで融通していたものを津田はん・・・あんさんのおかげで、流れましてな?」
「何が言いたい?忙しいなら手が空いて結構ではないか?それともなにか?ワテが1人で決めた事が癪に触るとかか?」
「いやいや、あんさんに怒るとか論外でっしゃろ?共に堺を守る同士ですさかいに・・・。まぁここは一つ貸しっちゅう事で・・・いいでっしゃろ?津田はん?暇を欲した男・・・十河熊五郎っちゅうもんなんですがね~、ワテはそれなりに期待していた男なんですわ」
チッ。見え透いた事を言いやがって。期待している男に使いっ走りのような事はさせぬだろうが。やはり弱味を見せるべきではなかったか。
強権を保って相対するべきだったか。1番貸しを作りたくない今井に貸しを作ってしまうとはな。ワテも焼きが回ったか・・・。
「仕方あるまい。今井には申し訳ない事をした。今後ワテに何かしてほしいことがあれば言ってきなされ」
「ほぅ!ほほほ!あの無敵の津田はんが折れるとは初めてのことでっしゃろ!?まぁ何か・・・あれば頼みましょう」
「ふん。よしなにな?では皆の者忙しい時に集めてすまなかった。帰りに家の者から名物を受け取ってくれ。では解散!」
「三喜子!三喜子!?」
「旦那様!三喜子は・・・」
「あっ、あぁ。そうだったな。いやすまぬ。では、これから雪、お前にワテの雑事を頼みたい。構わぬか?」
「あ、ありがとうございます!一生懸命に御奉公いたしまする」
「そう肩肘立てなくとも良い。油屋や今井のようにワテはそんな厳しくはしない。すまぬがさっそく例の男から貰った酒と布団なる物を用意してくれるか?後は果実も切ってくれるか?」
「はっ!畏まりました!」「お待たせ致しました!」
「早いな」
「はい!旦那様を待たせるわけにはいけませんので!」
「そうか。すまんな。これを取っておきなさい。コンフェイトという砂糖菓子だ。他の女中の者にも分けなさい」
「ありがとうございます・・・・」
「うん?なんかまだあるのか?」
「い、いえ!なんか旦那様のお顔が柔らかくなったというかなんというか・・・はっ!すみません!!余計な事をーー」
「柔らかくか・・・確かにそうかもな。憑き物が落ちたように今は軽い。まぁいい。下がりなさい」
確かにワテ自身も長くはないとは思っていた。だがあの薬とやらを飲んだからどうだ。体も軽くなった。なんなら心も軽くなった。あの男は病状の事も1発で当ておった。
このお近付きの品として渡された果実と酒・・・この布団は確か三河の方からの贈り物で似た物を貰った事があるがこんな上質な布は初めて見る。
「クッ・・・・」「旦那様!?お加減が!?」
「いや、すまぬ。なんでもない」
ワテとした事が果実如きに驚いてしまった。いやだがしかし・・・このような果実は初めて食べるし初めて見た。明の物か?なんというのだろうか。甘くて非常に美味だ。京の公家に贈るのも喜ばれそうだな。
ゴグッ
なに!?酒まで甘いだと!?甘いだけじゃなくコクがある・・・これは何の味だ・・・梅か?いや梅ではない・・・似た何かではある・・・酒精も強い・・これは美味い!何杯でも飲めそうだ!
「はっ!ここは!?」
「旦那様!おはようございます!」
「おはようございますだ!?今の刻は!?」
「はい。今は巳の刻にございます。旦那様は病み上がりのようですし、本日はゆっくりお過ごしされた方がーー」
「なんじゃと!?巳の刻じゃと!?いや昨夜酒を一杯飲んだあと・・・」
「あぁ~!あの雅なギヤマンのお酒ですか?あれなら早々に旦那様が飲まれていましたよ」
酒に呑まれたのは何年振りだ・・・しかもこの布団・・・三河産ではないな!?これ程深い眠りに落ちたのは初めてだ!しかも頗る体の調子が良い。
「まぁ!?旦那様!お元気になってらっしゃいます!お手伝い致します」
「うん!?うを!?なんぞ!?」
下の方はとうに枯れてしまったとばかり思っておった・・・だがどうだ・・・これほどなことになるのは20年振りか・・・。
「雪!朝からすまぬ。人払いを。今少しワテに身を預けてはくれぬか?」
「はぃ・・・旦那様!喜んで!!」
今なら分かる、かつて魔王がオレに向かい高笑いしていた意味を。とても喜ぶ事が起これば自然と声を大にして笑ってしまうものなのだなと。
「えっと・・・山岡様は銭が欲しかったのですか?」
そう問いかけてくるのは三喜子さんだ。なんでも・・・
『近々かの地へ向かう。その時紙にも約束を記しておいた方が良いだろう。会合衆はワテに任せてほしい。それに今後も末長くお付き合いしたいものだ。ワテの一番弟子の三喜子をつけておこう。好きに使ってくれ』
と、言われたのだ。とりあえず、この人が居たら堺で食べ物も購入しやすくなるだろう!それに、津田宗及はこの三喜子さんを相当手塩に掛けて育てたんだろうと一目で分かる。
この時代では珍しく高身長、グラマラスなボディーだからだ。着ている着物も色鮮やかな着物だしな。
「えっと・・・三喜子さん?オレの事はタケルって呼んでくれないかな?名字で呼ばれる事なんて久しくなかったから」
「そうですか。畏まりました。それじゃあ・・・熊五郎さん!早く!!」
「タケル殿!お待ちを・・・ハァー ハァー ハァー」
「だから言ったじゃん。いくら荷車でもお金運ぶのはしんどいよって」
「い、いえ!これはワテの初の仕事ですさかいに!」
「いや熊五郎さんにはやってもらいたい事が他にもいっぱいあるんだけどね。まっ、とりあえず今日のところは買い物して帰ろう!」
お金は使ってこそ真価を発揮する物だとオレは思っている。彼の地でもオレは世界にお金を回すため入ってくればすぐに使うようにしていた。それでも彼の地では入ってくることの方が多かったのだ。
まず、オレが欲しいものは醤油、味噌、豆腐!野菜類も色々欲しい。米も大所帯だからすぐになくなるだろうからあるだけあったほうがいいだろう。
「熊五郎さん!早くー!」
「まっ、お待ちを・・・ハァー ハァー」
「だから無理だって言ったじゃん!最初のお金の時より今重いでしょう?オレが持とうか?」
「い、いえ!これはワテの仕事・・・」
とりあえず分かった事・・・熊五郎さんは責任感の強いおじさんだって事だな。さぁ!買う物買ったし戻って地魔法で家を量産しよう!
「津田はんが陽のある時に呼び出すのは珍しいでんな?しかも会合衆全員を呼ぶとは何事でっしゃろ?」
「津田はんには敵わへんわ。折角これから銭の取り立てに行こうか思っておったのにな」
「まぁあの津田はんが考える事は常人のワテには分かりまへんな。して・・・いつかの女子が見えぬようだが?」
「うむ。その事も踏まえて話さなければならぬ。聞いてくれ」
「なんじゃと!?せやったらあの地をそのなんとかっちゅうボンボンにくれはりよったんか!?」
「あぁ。あそこは最早、商売女の行き着く場だ。それを欲しいという者が居るなら明け渡した方が良いと思ってな?少なからず会合衆から皆々の銭がかかっておるからな。ワテの一存で決めさせてもらった。異論がある者は?」
「油屋異論なし」「茜屋異論なし」「紅屋異論なし」
「山上異論なし」「松江異論なし」「高三異論なし」
「千異論なし」「塩屋異論なし」「今井異論あり」
「!?!?!?!?」
「なんだ今井?」
「まずその男・・・ワテが調べた限りでは南蛮被れの男でしてな?しかもあの地を任せていたワテの飛脚の1人が暇が欲しいと言ってきはりましてな?我が今井家は少し損を被っておりましてな。しかもワテと面会を希望して時間まで融通していたものを津田はん・・・あんさんのおかげで、流れましてな?」
「何が言いたい?忙しいなら手が空いて結構ではないか?それともなにか?ワテが1人で決めた事が癪に触るとかか?」
「いやいや、あんさんに怒るとか論外でっしゃろ?共に堺を守る同士ですさかいに・・・。まぁここは一つ貸しっちゅう事で・・・いいでっしゃろ?津田はん?暇を欲した男・・・十河熊五郎っちゅうもんなんですがね~、ワテはそれなりに期待していた男なんですわ」
チッ。見え透いた事を言いやがって。期待している男に使いっ走りのような事はさせぬだろうが。やはり弱味を見せるべきではなかったか。
強権を保って相対するべきだったか。1番貸しを作りたくない今井に貸しを作ってしまうとはな。ワテも焼きが回ったか・・・。
「仕方あるまい。今井には申し訳ない事をした。今後ワテに何かしてほしいことがあれば言ってきなされ」
「ほぅ!ほほほ!あの無敵の津田はんが折れるとは初めてのことでっしゃろ!?まぁ何か・・・あれば頼みましょう」
「ふん。よしなにな?では皆の者忙しい時に集めてすまなかった。帰りに家の者から名物を受け取ってくれ。では解散!」
「三喜子!三喜子!?」
「旦那様!三喜子は・・・」
「あっ、あぁ。そうだったな。いやすまぬ。では、これから雪、お前にワテの雑事を頼みたい。構わぬか?」
「あ、ありがとうございます!一生懸命に御奉公いたしまする」
「そう肩肘立てなくとも良い。油屋や今井のようにワテはそんな厳しくはしない。すまぬがさっそく例の男から貰った酒と布団なる物を用意してくれるか?後は果実も切ってくれるか?」
「はっ!畏まりました!」「お待たせ致しました!」
「早いな」
「はい!旦那様を待たせるわけにはいけませんので!」
「そうか。すまんな。これを取っておきなさい。コンフェイトという砂糖菓子だ。他の女中の者にも分けなさい」
「ありがとうございます・・・・」
「うん?なんかまだあるのか?」
「い、いえ!なんか旦那様のお顔が柔らかくなったというかなんというか・・・はっ!すみません!!余計な事をーー」
「柔らかくか・・・確かにそうかもな。憑き物が落ちたように今は軽い。まぁいい。下がりなさい」
確かにワテ自身も長くはないとは思っていた。だがあの薬とやらを飲んだからどうだ。体も軽くなった。なんなら心も軽くなった。あの男は病状の事も1発で当ておった。
このお近付きの品として渡された果実と酒・・・この布団は確か三河の方からの贈り物で似た物を貰った事があるがこんな上質な布は初めて見る。
「クッ・・・・」「旦那様!?お加減が!?」
「いや、すまぬ。なんでもない」
ワテとした事が果実如きに驚いてしまった。いやだがしかし・・・このような果実は初めて食べるし初めて見た。明の物か?なんというのだろうか。甘くて非常に美味だ。京の公家に贈るのも喜ばれそうだな。
ゴグッ
なに!?酒まで甘いだと!?甘いだけじゃなくコクがある・・・これは何の味だ・・・梅か?いや梅ではない・・・似た何かではある・・・酒精も強い・・これは美味い!何杯でも飲めそうだ!
「はっ!ここは!?」
「旦那様!おはようございます!」
「おはようございますだ!?今の刻は!?」
「はい。今は巳の刻にございます。旦那様は病み上がりのようですし、本日はゆっくりお過ごしされた方がーー」
「なんじゃと!?巳の刻じゃと!?いや昨夜酒を一杯飲んだあと・・・」
「あぁ~!あの雅なギヤマンのお酒ですか?あれなら早々に旦那様が飲まれていましたよ」
酒に呑まれたのは何年振りだ・・・しかもこの布団・・・三河産ではないな!?これ程深い眠りに落ちたのは初めてだ!しかも頗る体の調子が良い。
「まぁ!?旦那様!お元気になってらっしゃいます!お手伝い致します」
「うん!?うを!?なんぞ!?」
下の方はとうに枯れてしまったとばかり思っておった・・・だがどうだ・・・これほどなことになるのは20年振りか・・・。
「雪!朝からすまぬ。人払いを。今少しワテに身を預けてはくれぬか?」
「はぃ・・・旦那様!喜んで!!」
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