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流れ変わったな
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「おのれッ!!馬場の仇!まさかこんな小童のような奴にやられてしまうとはな」
恐らく内藤昌秀本人であろう人までもオレ達の陣に入ってきた。
カチン カチン カチン
「クッソ!弾がなくなった!あやめさん!次の弾!!」
「申し訳ありません。既に撃ちきりました・・・」
田中さんが購入してくれた12ゲージの弾・・・本来なら何発撃って、空薬莢も持っていかないと購入できないのに、どういうルートを使い購入したかは分からないが、その田中さんが用意してくれた100発の弾も既に撃ちきってしまった。
「あぁ~・・・終わった・・・」
「馬鹿野郎!武蔵!まだ大事な玉が2つあるだろうが!諦めるな!こうなりゃ肉弾戦よ!内藤昌秀公とお見受け致す。某、前田慶次郎利益 お相手仕(つかまつ)ろう」
「ふん。鎌倉でもあるまいし、こんなところで一騎打ちなぞ誰がするものか。おい!真ん中に居る奴等はまだ士気が高い。時間をかけて押し潰せ!」
慶次さんの1発逆転の一騎打ちを軽く拒否した。まぁ確かに武田側が一騎打ちするメリットがないもんな。このままいっても押し潰しここを突破できるからな。
「あやめさん・・・本当は城で渡そうと思ってたんだけど・・・渡せないかもしれないからこれ渡しておくよ」
「え!?なんですかこれは!?まさか!?また指輪ですか!?」
「そうだよ。今度は本物の指輪なんだ。良かったら付けて欲しい」
「グスン・・・・ありがとうございます・・・武蔵様だけは死なせません!」
「あやめさん!?」
あやめさんが指輪を付けてくれるのと同時に、敵の方へ走り出した。
「あ!馬鹿!あやめ!戻れ!」
「あやめさん!待って!」
「舐めるでない!草の小娘がッ!!!」
素晴らしい跳躍を見せ攻撃しようとしたが、内藤昌秀は超反応をし、馬をクルッと回転させ且つ、カウンターを放った。オレは咄嗟に斬られると思い脇差しを内藤の方へ振りかぶったその時・・・
ドガンッ ドガンッ ドガンッ
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
ヒュー バン ヒュー バン
その音はもう使い切ってしまったテルミットの音と、夏によく聞く爆竹やロケット花火の音が聞こえた。織田軍、徳川軍、武田軍が全員音の方へ向き、みんなの手が止まった。
グスッ
「内藤様!?」
音に驚いたオレは、あやめさんを助けるために投げた脇差し・・・もし1000回同じ事を繰り返したとしても同じ事は起こらないだろう。だが、音に驚いたオレが投げた脇差しがまさか内藤昌秀の首に近い肩に刺さったのだ。
「グハッ・・・騒ぐな!他愛ない!それよりあんな少数気にするな!目の前の敵を倒せ!あの合田ハナタレの首をお館様の前に・・・」
誰かは分からない。確かに里志君達のアドバイスで音が大きい爆竹やロケット花火なんかは合戦に使えるだろうね。と聞いて、購入した花火を城に置いてはいたが・・・
「エィヤァーーッッ!!!!」
ゴロン
一瞬の出来事だった。オレ達を囲んでいる武田軍・・・あやめさんは内藤のカウンターを間一髪避けた所でさっきの音だ。そして、オレの奇跡の脇差し・・・毛色の違う内藤の周りを固めている兵をかい潜り・・・死角から首を斬った。
それと同時にオレ達も武田軍の方に目線が戻る。1番に声が出たのは竹中さんだ。
「今こそ勝機ッ!平手隊!合田隊!竹中隊!全軍押し返せ!あやめ嬢を助け、敵の首を奪え!すかさず退却!!」
誰よりも1番にオレが動いた。あやめさんの方に急ぐ。
「がははは!あやめ!やるではないか!起点を作ったのは間違いなくあの音の出るものだ!武蔵の投げた脇差しも良かった!だが1番はあやめ!お前だ!」
慶次さんが褒めながらオレの後ろに居る!素人のオレからでも分かる!明らかに流れが変わったな。頭の中にガン○ム ユニコー○のBGMが聞こえながらもあやめさんを救出。その横に転がっている内藤の首を慶次さんが奪取。
平手隊と竹中隊と小川さん達甲賀衆一行が砂と石を投げる!
「退けッ!退けッ!織田軍!退却だ!退けッ!!」
竹中さんの号令と共に全軍反転。浜松の方に反転したところすぐに音の出るものがあり、その張本人が分かった。なんとなくそうなのかな?と思ってはいたがまさかと・・・
「武蔵!」「合田君!あやめちゃん!」
「さ、里志君!?有沙さん!?嘘!?」
「今はそんな事より逃げよう!さすがにこんなに敵が多いとは思わなかった!訳は城に戻った時に言うから!夏目隊!急ぎ徳川本隊に向けてスモークグレネードを投擲!カラースモークもありったけ点火した後に投擲!!すぐに救出!くれぐれも出過ぎるなッ!!!」
いやいや、オレですら長い間絆を深めてやっとみんなに指示出せるようになったのに、里志君は普通に城代になってるはずの夏目さん達を指揮してるんだが!?しかも一糸乱れない動きなんだが!?
「爆撃隊!私に着いて来て!敵と味方の境目にテルミットを投擲!退却の時間作るよ!」
「「「「オォーーーー!!」」」」
いやいや有沙さんもかよ!?2人ともカリスマの特殊能力持ってるのかよ!?
とにかく助かった・・・。後は退くだけだ。里志君、有沙さん・・・ありがとう!
恐らく内藤昌秀本人であろう人までもオレ達の陣に入ってきた。
カチン カチン カチン
「クッソ!弾がなくなった!あやめさん!次の弾!!」
「申し訳ありません。既に撃ちきりました・・・」
田中さんが購入してくれた12ゲージの弾・・・本来なら何発撃って、空薬莢も持っていかないと購入できないのに、どういうルートを使い購入したかは分からないが、その田中さんが用意してくれた100発の弾も既に撃ちきってしまった。
「あぁ~・・・終わった・・・」
「馬鹿野郎!武蔵!まだ大事な玉が2つあるだろうが!諦めるな!こうなりゃ肉弾戦よ!内藤昌秀公とお見受け致す。某、前田慶次郎利益 お相手仕(つかまつ)ろう」
「ふん。鎌倉でもあるまいし、こんなところで一騎打ちなぞ誰がするものか。おい!真ん中に居る奴等はまだ士気が高い。時間をかけて押し潰せ!」
慶次さんの1発逆転の一騎打ちを軽く拒否した。まぁ確かに武田側が一騎打ちするメリットがないもんな。このままいっても押し潰しここを突破できるからな。
「あやめさん・・・本当は城で渡そうと思ってたんだけど・・・渡せないかもしれないからこれ渡しておくよ」
「え!?なんですかこれは!?まさか!?また指輪ですか!?」
「そうだよ。今度は本物の指輪なんだ。良かったら付けて欲しい」
「グスン・・・・ありがとうございます・・・武蔵様だけは死なせません!」
「あやめさん!?」
あやめさんが指輪を付けてくれるのと同時に、敵の方へ走り出した。
「あ!馬鹿!あやめ!戻れ!」
「あやめさん!待って!」
「舐めるでない!草の小娘がッ!!!」
素晴らしい跳躍を見せ攻撃しようとしたが、内藤昌秀は超反応をし、馬をクルッと回転させ且つ、カウンターを放った。オレは咄嗟に斬られると思い脇差しを内藤の方へ振りかぶったその時・・・
ドガンッ ドガンッ ドガンッ
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
ヒュー バン ヒュー バン
その音はもう使い切ってしまったテルミットの音と、夏によく聞く爆竹やロケット花火の音が聞こえた。織田軍、徳川軍、武田軍が全員音の方へ向き、みんなの手が止まった。
グスッ
「内藤様!?」
音に驚いたオレは、あやめさんを助けるために投げた脇差し・・・もし1000回同じ事を繰り返したとしても同じ事は起こらないだろう。だが、音に驚いたオレが投げた脇差しがまさか内藤昌秀の首に近い肩に刺さったのだ。
「グハッ・・・騒ぐな!他愛ない!それよりあんな少数気にするな!目の前の敵を倒せ!あの合田ハナタレの首をお館様の前に・・・」
誰かは分からない。確かに里志君達のアドバイスで音が大きい爆竹やロケット花火なんかは合戦に使えるだろうね。と聞いて、購入した花火を城に置いてはいたが・・・
「エィヤァーーッッ!!!!」
ゴロン
一瞬の出来事だった。オレ達を囲んでいる武田軍・・・あやめさんは内藤のカウンターを間一髪避けた所でさっきの音だ。そして、オレの奇跡の脇差し・・・毛色の違う内藤の周りを固めている兵をかい潜り・・・死角から首を斬った。
それと同時にオレ達も武田軍の方に目線が戻る。1番に声が出たのは竹中さんだ。
「今こそ勝機ッ!平手隊!合田隊!竹中隊!全軍押し返せ!あやめ嬢を助け、敵の首を奪え!すかさず退却!!」
誰よりも1番にオレが動いた。あやめさんの方に急ぐ。
「がははは!あやめ!やるではないか!起点を作ったのは間違いなくあの音の出るものだ!武蔵の投げた脇差しも良かった!だが1番はあやめ!お前だ!」
慶次さんが褒めながらオレの後ろに居る!素人のオレからでも分かる!明らかに流れが変わったな。頭の中にガン○ム ユニコー○のBGMが聞こえながらもあやめさんを救出。その横に転がっている内藤の首を慶次さんが奪取。
平手隊と竹中隊と小川さん達甲賀衆一行が砂と石を投げる!
「退けッ!退けッ!織田軍!退却だ!退けッ!!」
竹中さんの号令と共に全軍反転。浜松の方に反転したところすぐに音の出るものがあり、その張本人が分かった。なんとなくそうなのかな?と思ってはいたがまさかと・・・
「武蔵!」「合田君!あやめちゃん!」
「さ、里志君!?有沙さん!?嘘!?」
「今はそんな事より逃げよう!さすがにこんなに敵が多いとは思わなかった!訳は城に戻った時に言うから!夏目隊!急ぎ徳川本隊に向けてスモークグレネードを投擲!カラースモークもありったけ点火した後に投擲!!すぐに救出!くれぐれも出過ぎるなッ!!!」
いやいや、オレですら長い間絆を深めてやっとみんなに指示出せるようになったのに、里志君は普通に城代になってるはずの夏目さん達を指揮してるんだが!?しかも一糸乱れない動きなんだが!?
「爆撃隊!私に着いて来て!敵と味方の境目にテルミットを投擲!退却の時間作るよ!」
「「「「オォーーーー!!」」」」
いやいや有沙さんもかよ!?2人ともカリスマの特殊能力持ってるのかよ!?
とにかく助かった・・・。後は退くだけだ。里志君、有沙さん・・・ありがとう!
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