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居なくなる里志と有沙
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てっきりすぐに出陣するのかと思ったが、出発したのはこれまた、タイミングが週末だった。
あの家康さんが怒髪天かの如く怒っていたのが水曜日だ。そして、退出していった後、木曜日はみんな準備して、金曜日に内藤信成さんって人が先行して出陣していった。
時間差で本多忠勝さんが同じく出陣していき、家康さん本隊は金曜日のお昼過ぎに出て行ったとのこと。
その事を聞いたのが金曜日の夕方17時過ぎだ。いつものように仕事が終わり、慌てて戦国に来たわけだが、浜松城はかなり静かだったため驚いた。
オレは来たのと同時にすぐに後を追うようになる。
移動はもちろんあやめさんの後ろだ。たかだが、2週間で馬に乗れるわけがない。
だがオレもあやめさんの後ろにずっと乗せてもらうつもりはない。実は、あのポーカーフェイス家康さんが2週間前、オレが長篠から浜松に到着した時、不憫に思ったのか・・・
『名馬・・・とは言えぬが気性の穏やかな馬だ。これを其方に渡そう。其方も小荷駄隊とは言っても将であろう?馬くらい自分で乗れるようにしなされ』
と、言ってくれ一頭貰ったのだ。浜松では佐久間さんの睨みで好き勝手できなかったオレ達小荷駄隊だが、みんながオレの乗馬に付き合ってくれてはいたが、普通に乗る事はできる。だが、細かな操作ができないのだ。
唯一救いとすれば本当に気性は穏やかな馬みたいで、オレが持ってきた25キロ1万円のスーパープレミアムチモシーという牧草と、カプセルに入ったビタミン剤やバナナ、リンゴ、人参など色々食べさせていたら、擦り寄って来てくれてはいた。
後はなんと言ってもシャンプーをしてあげたのだ。必死で洗い、一回使い切りの馬用ワックスというのまで付けてあげた。ちなみにこのワックスは一つで5000円もしたやつだ。
全て終わったらこの馬・・・あ、ちなみに名前は黒王号にした。別に黒毛ではなく茶色の毛並みだが名前は黒王だ。品種は恐らく木曽馬・・・所謂ポニーというやつだ。
現代競走馬のようなシャープな身体はしていない。だが、これはこれで威圧感こそないが愛くるしく見えるし、意外に力が強いのだ。
まぁこの黒王号だが、ワックスを付け終えたらなんと・・・身体を地面に擦りつけ土まみれにしやがったのだ。もう笑うしかできなかった。
だがそんな一面も可愛いと思う。そんな黒王号だ。だが、今回はまだお留守番してもらっている。
ちゃんと里志君や有沙さんにも聞いて、ネットでも見て馬でも食べられる物を現代で購入し、浜松の馬係の人に渡してある。プレミアムチモシーは主食に、カボチャ、スイカ、メロンとオレより贅沢なものを託した。
いつか人中の武蔵、馬中の黒王と言われるくらいになりたいと思う。
こちらへ来る前に有沙さん達から新たな武器?とは言えないかもしれないがとあるものを渡された。
「合田君?里志から聞いたんだけど一言坂の戦いなんでしょう?私達も学校が始まるから戻らないといけないから最後の有沙武器よ!」
「あぁ~・・もう帰ってしまうんだね・・・」
「武蔵!そんな寂しい顔するな!冬にはまた来るから!ラボはそのままにしておいてくれるか?週末は出来る限り帰って内政の進捗も聞きたいからな!くれぐれも死ぬなよ?一言坂も本多忠勝の無双で被害は少なかったはずだぞ!けど油断するな!」
「うん。ありがとう。ってかこれは?有刺鉄線だよね!?」
「その通り!追われる方は逃げるけど、追う方は必死で走る!つまり地面なんて気にしていない!それをこの有刺鉄線を巻いておけば・・・後は分かるよね?それに戦国の道は狭い!効果絶大だと思わない?もし盗まれて真似されたとしても有刺鉄線なんて大した事ない!」
「ありがとう!毎回毎回有沙さんごめんね!」
「ううん!いいのいいの!私も少し楽しく作っているし!あぁ~あ。それにしても私達がまた行けたらいいのになぁ~」
「まぁその件に関してはどうしようもないよね」
と、まぁこんな最終兵器的なものを渡されたのだ。有沙さんならマジの本気になればダイナマイトとか作りそうな気もする。
それにしても有沙さんは本当に戦国に来たそうな顔をしてたな。だけどあの2人去り際に・・・
「このまま有沙の実家に行って挨拶するから俺達は明日の早朝には帰るぞ?おばちゃんによろしく言っておいてくれよな?じゃあな!武蔵!頑張れよ!」
クッ・・・結婚前の挨拶か・・・。心が抉られるようだ。首元に赤い蚊に刺されたような後まで見えた。2人とも激しく爆ぜやがれ!
「ほほほ。これまた一ノ瀬嬢は面白そうなものを作りましたね?草鞋くらい貫通しそうですね」
「確かに草鞋くらいなら貫通するでしょうね。里志君・・・漆原君とかはこれを狭い道に配置しておけば、少しは歩が遅くなると言ってましたよ!その歩が止まった時こそ合図だそうで、斉射すれば一度に敵を減らせると言ってました!」
「ほほほ。良きかな。一ノ瀬嬢は本質を知っているようですね。これは大切に使わせていただきましょう」
「おい!武蔵!前に出過ぎるなよ?いくらその鉄砲が真っ直ぐ飛ぶと言っても油断するんじゃないぞ?」
「慶次さん、ありがとう。大丈夫だから!」
少し走ったところで徳川軍の背中が見えた。
「ほほほ。見付に陣を張りましたか」
「竹中殿!?それに合田殿ではないか!?なんでここへ来た!?織田軍は兵を出さんと言っていたではないか!?」
「それは'佐久間殿は'でしょう?我等は特別遊撃隊ですので別行動ですよ。少しでも武田の兵を減らすつもりです。それに・・・この大将 合田武蔵殿も手柄を欲していますのでね?何もなく美濃に帰ればお館様に叱責だけでは済みませんからね?ほほほ」
いつになく、粘っこい話し方だ。だが確かにここまで来て主要な人物を討てないとなるとよろしくない。
「とにかく少しでも兵が多い方が助かる。相すまぬ」
「いえいえ」
「ここまま武田軍を放っておけば二俣城は落ちてしまう。これ以上部下を失いとうはない」
家康さんはあまり派手なイメージは湧かないし、実際未来の人は殆どの人がそういうイメージだろう。だがこうやって部下思いの優しい領主なんだろう。
信長さんとは正反対だが嫌いではない。
「ほほほ。部下を思う気持ちは大切ですからね?内藤殿と本多殿が見えませんが?」
「信成が武田軍を探っている。今暫し待機」
20分程だろうか・・・無言で待っていると、辺りは既に暗くなってはいるが、暗い中でも分かる変わった兜を被った騎乗武将・・・本多忠勝さんがこっちへやってきた。
「内藤殿が三箇野台にて武田軍に見つかり、石投げが始まりました。すぐに我が陣に迎えいれましたが武田軍の士気高し。地理にも詳しいと思われます。敵は馬場信春隊かと」
「なに!?既に戦闘が始まっておるのか!?何故早くにそれを言わん!?」
「大日堂で抑えておりまするが兵力の差が如何ともし難く・・・それに殿に余計な考えを知られまいと・・・」
本多忠勝・・・この人は死しても徳川家に忠節を誓った人物とまで言われる人だが・・・確かにこの顔はそうだと思う。どんな時も家康さん1番だ。そして意外にもオレに対してすら腰が低い。
「援軍痛みいる。ここで武田を迎えるのは少々危険故・・・ここはやはり浜松にて防衛に徹する事こそ活路が見出せる。殿を浜松までよろしく頼む」
「ほほほ。さすが三河一の兵、本多平八郎殿。殿(しんがり)のつもりですか?ですがあなただけでは心許ないでしょう。折角、浜松から出張って来てすぐに帰るとは武門の名折れ。ここは我等も殿(しんがり)になりましょうぞ」
マジかよ・・・。殿って要は時間稼ぎだろ!?手柄立てるのにはもってこいだけど・・・
「よっしゃぁ~!そうこなくっちゃな!本多殿!俺は前田慶次だ!よろしく頼むな!」
「士気が高いとは素晴らしい。良い部隊だ。他の者も顔立ちが良い。よろしく頼む!」
「「「オォォォォーーーーー!!!」」」
いやいやオレより誰よりもみんなの方がやる気なんだが!?
あの家康さんが怒髪天かの如く怒っていたのが水曜日だ。そして、退出していった後、木曜日はみんな準備して、金曜日に内藤信成さんって人が先行して出陣していった。
時間差で本多忠勝さんが同じく出陣していき、家康さん本隊は金曜日のお昼過ぎに出て行ったとのこと。
その事を聞いたのが金曜日の夕方17時過ぎだ。いつものように仕事が終わり、慌てて戦国に来たわけだが、浜松城はかなり静かだったため驚いた。
オレは来たのと同時にすぐに後を追うようになる。
移動はもちろんあやめさんの後ろだ。たかだが、2週間で馬に乗れるわけがない。
だがオレもあやめさんの後ろにずっと乗せてもらうつもりはない。実は、あのポーカーフェイス家康さんが2週間前、オレが長篠から浜松に到着した時、不憫に思ったのか・・・
『名馬・・・とは言えぬが気性の穏やかな馬だ。これを其方に渡そう。其方も小荷駄隊とは言っても将であろう?馬くらい自分で乗れるようにしなされ』
と、言ってくれ一頭貰ったのだ。浜松では佐久間さんの睨みで好き勝手できなかったオレ達小荷駄隊だが、みんながオレの乗馬に付き合ってくれてはいたが、普通に乗る事はできる。だが、細かな操作ができないのだ。
唯一救いとすれば本当に気性は穏やかな馬みたいで、オレが持ってきた25キロ1万円のスーパープレミアムチモシーという牧草と、カプセルに入ったビタミン剤やバナナ、リンゴ、人参など色々食べさせていたら、擦り寄って来てくれてはいた。
後はなんと言ってもシャンプーをしてあげたのだ。必死で洗い、一回使い切りの馬用ワックスというのまで付けてあげた。ちなみにこのワックスは一つで5000円もしたやつだ。
全て終わったらこの馬・・・あ、ちなみに名前は黒王号にした。別に黒毛ではなく茶色の毛並みだが名前は黒王だ。品種は恐らく木曽馬・・・所謂ポニーというやつだ。
現代競走馬のようなシャープな身体はしていない。だが、これはこれで威圧感こそないが愛くるしく見えるし、意外に力が強いのだ。
まぁこの黒王号だが、ワックスを付け終えたらなんと・・・身体を地面に擦りつけ土まみれにしやがったのだ。もう笑うしかできなかった。
だがそんな一面も可愛いと思う。そんな黒王号だ。だが、今回はまだお留守番してもらっている。
ちゃんと里志君や有沙さんにも聞いて、ネットでも見て馬でも食べられる物を現代で購入し、浜松の馬係の人に渡してある。プレミアムチモシーは主食に、カボチャ、スイカ、メロンとオレより贅沢なものを託した。
いつか人中の武蔵、馬中の黒王と言われるくらいになりたいと思う。
こちらへ来る前に有沙さん達から新たな武器?とは言えないかもしれないがとあるものを渡された。
「合田君?里志から聞いたんだけど一言坂の戦いなんでしょう?私達も学校が始まるから戻らないといけないから最後の有沙武器よ!」
「あぁ~・・もう帰ってしまうんだね・・・」
「武蔵!そんな寂しい顔するな!冬にはまた来るから!ラボはそのままにしておいてくれるか?週末は出来る限り帰って内政の進捗も聞きたいからな!くれぐれも死ぬなよ?一言坂も本多忠勝の無双で被害は少なかったはずだぞ!けど油断するな!」
「うん。ありがとう。ってかこれは?有刺鉄線だよね!?」
「その通り!追われる方は逃げるけど、追う方は必死で走る!つまり地面なんて気にしていない!それをこの有刺鉄線を巻いておけば・・・後は分かるよね?それに戦国の道は狭い!効果絶大だと思わない?もし盗まれて真似されたとしても有刺鉄線なんて大した事ない!」
「ありがとう!毎回毎回有沙さんごめんね!」
「ううん!いいのいいの!私も少し楽しく作っているし!あぁ~あ。それにしても私達がまた行けたらいいのになぁ~」
「まぁその件に関してはどうしようもないよね」
と、まぁこんな最終兵器的なものを渡されたのだ。有沙さんならマジの本気になればダイナマイトとか作りそうな気もする。
それにしても有沙さんは本当に戦国に来たそうな顔をしてたな。だけどあの2人去り際に・・・
「このまま有沙の実家に行って挨拶するから俺達は明日の早朝には帰るぞ?おばちゃんによろしく言っておいてくれよな?じゃあな!武蔵!頑張れよ!」
クッ・・・結婚前の挨拶か・・・。心が抉られるようだ。首元に赤い蚊に刺されたような後まで見えた。2人とも激しく爆ぜやがれ!
「ほほほ。これまた一ノ瀬嬢は面白そうなものを作りましたね?草鞋くらい貫通しそうですね」
「確かに草鞋くらいなら貫通するでしょうね。里志君・・・漆原君とかはこれを狭い道に配置しておけば、少しは歩が遅くなると言ってましたよ!その歩が止まった時こそ合図だそうで、斉射すれば一度に敵を減らせると言ってました!」
「ほほほ。良きかな。一ノ瀬嬢は本質を知っているようですね。これは大切に使わせていただきましょう」
「おい!武蔵!前に出過ぎるなよ?いくらその鉄砲が真っ直ぐ飛ぶと言っても油断するんじゃないぞ?」
「慶次さん、ありがとう。大丈夫だから!」
少し走ったところで徳川軍の背中が見えた。
「ほほほ。見付に陣を張りましたか」
「竹中殿!?それに合田殿ではないか!?なんでここへ来た!?織田軍は兵を出さんと言っていたではないか!?」
「それは'佐久間殿は'でしょう?我等は特別遊撃隊ですので別行動ですよ。少しでも武田の兵を減らすつもりです。それに・・・この大将 合田武蔵殿も手柄を欲していますのでね?何もなく美濃に帰ればお館様に叱責だけでは済みませんからね?ほほほ」
いつになく、粘っこい話し方だ。だが確かにここまで来て主要な人物を討てないとなるとよろしくない。
「とにかく少しでも兵が多い方が助かる。相すまぬ」
「いえいえ」
「ここまま武田軍を放っておけば二俣城は落ちてしまう。これ以上部下を失いとうはない」
家康さんはあまり派手なイメージは湧かないし、実際未来の人は殆どの人がそういうイメージだろう。だがこうやって部下思いの優しい領主なんだろう。
信長さんとは正反対だが嫌いではない。
「ほほほ。部下を思う気持ちは大切ですからね?内藤殿と本多殿が見えませんが?」
「信成が武田軍を探っている。今暫し待機」
20分程だろうか・・・無言で待っていると、辺りは既に暗くなってはいるが、暗い中でも分かる変わった兜を被った騎乗武将・・・本多忠勝さんがこっちへやってきた。
「内藤殿が三箇野台にて武田軍に見つかり、石投げが始まりました。すぐに我が陣に迎えいれましたが武田軍の士気高し。地理にも詳しいと思われます。敵は馬場信春隊かと」
「なに!?既に戦闘が始まっておるのか!?何故早くにそれを言わん!?」
「大日堂で抑えておりまするが兵力の差が如何ともし難く・・・それに殿に余計な考えを知られまいと・・・」
本多忠勝・・・この人は死しても徳川家に忠節を誓った人物とまで言われる人だが・・・確かにこの顔はそうだと思う。どんな時も家康さん1番だ。そして意外にもオレに対してすら腰が低い。
「援軍痛みいる。ここで武田を迎えるのは少々危険故・・・ここはやはり浜松にて防衛に徹する事こそ活路が見出せる。殿を浜松までよろしく頼む」
「ほほほ。さすが三河一の兵、本多平八郎殿。殿(しんがり)のつもりですか?ですがあなただけでは心許ないでしょう。折角、浜松から出張って来てすぐに帰るとは武門の名折れ。ここは我等も殿(しんがり)になりましょうぞ」
マジかよ・・・。殿って要は時間稼ぎだろ!?手柄立てるのにはもってこいだけど・・・
「よっしゃぁ~!そうこなくっちゃな!本多殿!俺は前田慶次だ!よろしく頼むな!」
「士気が高いとは素晴らしい。良い部隊だ。他の者も顔立ちが良い。よろしく頼む!」
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