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あやめの現代での奮闘6
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「漆原様、一ノ瀬様、デートを壊してしまい申し訳ありません」
「え?」
「いやいや、そんな事何も思ってないから構わないよ!こっちこそ同級生だからって隣に座らせてしまってごめんね」
「いえ。私の方は大丈夫ですが・・・ただ武蔵様の事を悪く言われ、我慢できませんでした」
「武蔵は幸せ者だな。まぁあいつらは放っておいても大丈夫だよ。次は・・・どうしよっか?行ってみたいところある?」
「あのう・・・」
「うん?いろはちゃん?どうした?」
「もし・・・もしよろしければお薬屋さんとかあれば行ってみたいです!」
「薬屋?ドラッグストアかな?またなんで?」
「いえ。遠征前に合田様も構想していた事なのですがーー」
さすが、私の妹!ただ未来に遊びに来るだけではなく私達の世界の事も考えているんだ!私は未来はやはり凄いと思う。物に溢れて、車なるものもいっぱい走っている。
略奪や、素浪人、らしき人もいない。みんなが洋服を着てそれぞれに動いている。平和なのだと一目で分かる。けど、それでも私は元に居た世界が良い。
武蔵様に頑張ってもらい、私達の居る世界を発展させてもらえるならばあるいは・・・。
「着いたよ!」
「うわ~!これが全部薬ですか!?」
「そうだよ。風邪薬から漢方とか色々あるよ」
いろはが目を輝かせている。いろはは、医者にでもなりたいのだろうか?
「確かに薬は盲点だったな~」
「里志はなに言ってるの?」
「いやいや、軍事の事や生活の事ばかり考えていたけど、国とは住人が居て成り立つ事だろう?戦国はただの風邪でも亡くなる可能性もあるのだから、薬があるだけでだいぶ変わるなと思ってね」
「確かにそうね。合田君は目の付け所がいいよね!」
「俺達とは違う視点だよな。とりあえず、総合風邪薬から栄養ドリンク、湿布、切り傷軟膏とか色々持って行くようにしようか!」
色々あって面白い!これが全部薬ならば・・・甲賀は元々生薬が多いところ・・・これを小川様達にも融通して各地で売り込みに行けばみんなが貧しい暮らしから脱却できるかもしれない!
もしかして!?それを武蔵様は見越して考えていたの!?あれは確か岡崎に向かっていた時・・・
「小川さん!そんなこの任務がいいならうちに来ます?織田様にはオレから言っておきますよ!色々商いしているけど薬を売りたいのに人手が足りないのですよ」
「え!?構わないのですか!?」
「え?そんな驚く事ですか?部屋もまだ余ってるし、慶次さんも飲み相手がいないのはつまらないでしょう?」
「うん?俺はどっちでもいいぞ?俺はお前の護衛だからな!」
「合田様?今のは冗談ですか?」
「いやいや別に冗談ではないですよ?まぁ簡単に引っ越しは難しいかもですし、30人も40人もはすぐには家の事もあるし無理ですけど、お金は腐るほどあるし面倒は見れますよ?甲賀って日々の暮らしもしんどいんでしょ?」
「皆が皆助け合って生きています」
「ならいいんじゃないすか?六角とか北畠とかから仕事貰っても鐚銭しか貰えない時があるんでしょ?そんなんやらなくていいでしょ?まぁ考えてくださいよ!」
「「「・・・・・・」」」
「そんな難しい顔せんでください!まぁ今は薬屋が激アツですよ!誰でも医者になれるんでしょう?薬は持ってきますよ!」
あれは武蔵様の気まぐれかもしれない。けど確かにあの言葉を掛けてくださった時、小川様も小泉様も野田様も皆、驚いた顔をしてました。
私達は草の者。真名を言えない身分。上忍にもなれない草。
けどあの言葉は私達に初めて希望が見えた言葉だと確信できた。
要道から少し離れた甲賀ではどうしても伊賀の者より霞んでしまう。けど、我々も薬学だけは負けていない!
「あやめさん!あやめさん!?」
「え!?あ、すいません!どうしましたか!?」
「いや、忍者って任務で色々薬とか使うんでしょ?その土地その土地で?」
「は、はい。薬というか生薬を皆が独自の製法で調合し、その他の活動費を得たりしています。やはり薬は高価ですし、その地に馴染むには手早いですし、信用も得やすいですので」
「ふ~ん。それで情報を得て活動してるんだよね?」
「簡単に言えばそうです」
「そっか!なら、武蔵だけの持ち出しじゃ足りないだろうし俺も一肌脱ぐか!」
「え!?ここで脱がれるのですか!?」
「え!?いやいや違う!違う!ことわざだよ!俺も協力するって事だよ!多分、武蔵は甲賀村の人達を少しでも良い暮らしにするために薬屋の事考えたんじゃないかな?俺はもうあっちに行けないけど俺も協力したいなと思ってね?」
「さすが里志!私も協力するね!」
あぁ・・・漆原様も一ノ瀬様もなんて優しい人・・・。
「いやぁ~買った買った!かなり買い込んでしまったな~」
「私もドラッグストアでこんなに買い物したの初めてだよ!」
私にも何を買ったか分からない。プロテイン・・・『アスリートの身体に』このアスリートとはなんて意味なのでしょう?筋肉の凄い殿方と細いのに腰が強そうな女性が写っていますが・・・。まさか!?これを飲めばこんな身体になれるのでしょうか!?
私は武蔵様のお土産を探すのに精一杯でした。男性コーナーというところにあった・・・『スッポンの力』見た目は私の世界にも居るあのスッポンの映し絵が、炎上したかのような絵ですが『男性本来の強さを取り戻す!』と書いていました。弱っている武蔵様にピッタリだと思う!
これを飲んで早く、インフルエンザと呼ばれる病魔を追い出せるといいのですが・・・。
「お姉ちゃん!合田様にお土産買った?」
「当たり前よ!ちゃんと買ったよ!いろははちゃんと買った?」
「うん!買ったよ!これ!」
「えっと・・・生命力の化身マムシ!?なにこれ!?」
「殿方の物ばかり置いてあるところにあったの!今合田様は咳病でしょう?これを飲めば男性の力が取り戻せるって書いてたから、早く咳病が治るかな?と思ったの」
さすがいろは!私の妹!
いろはも武蔵様のお身体を気にしてるね。これだけ飲めばインフルエンザ如きに遅れは取らないでしょう!
"有沙・・・あれって・・・"
"私は見ていない!知らない!"
"う、うん・・・俺もだ・・・。2人が何か手に取ってるとは思ったけど敢えて何も言わなかったんだ。多分2人は・・・"
"勘違いしてるよね・・私は知らない!知らない!"
武蔵・・・まぁなんだ。その・・・頑張れ!
「え?」
「いやいや、そんな事何も思ってないから構わないよ!こっちこそ同級生だからって隣に座らせてしまってごめんね」
「いえ。私の方は大丈夫ですが・・・ただ武蔵様の事を悪く言われ、我慢できませんでした」
「武蔵は幸せ者だな。まぁあいつらは放っておいても大丈夫だよ。次は・・・どうしよっか?行ってみたいところある?」
「あのう・・・」
「うん?いろはちゃん?どうした?」
「もし・・・もしよろしければお薬屋さんとかあれば行ってみたいです!」
「薬屋?ドラッグストアかな?またなんで?」
「いえ。遠征前に合田様も構想していた事なのですがーー」
さすが、私の妹!ただ未来に遊びに来るだけではなく私達の世界の事も考えているんだ!私は未来はやはり凄いと思う。物に溢れて、車なるものもいっぱい走っている。
略奪や、素浪人、らしき人もいない。みんなが洋服を着てそれぞれに動いている。平和なのだと一目で分かる。けど、それでも私は元に居た世界が良い。
武蔵様に頑張ってもらい、私達の居る世界を発展させてもらえるならばあるいは・・・。
「着いたよ!」
「うわ~!これが全部薬ですか!?」
「そうだよ。風邪薬から漢方とか色々あるよ」
いろはが目を輝かせている。いろはは、医者にでもなりたいのだろうか?
「確かに薬は盲点だったな~」
「里志はなに言ってるの?」
「いやいや、軍事の事や生活の事ばかり考えていたけど、国とは住人が居て成り立つ事だろう?戦国はただの風邪でも亡くなる可能性もあるのだから、薬があるだけでだいぶ変わるなと思ってね」
「確かにそうね。合田君は目の付け所がいいよね!」
「俺達とは違う視点だよな。とりあえず、総合風邪薬から栄養ドリンク、湿布、切り傷軟膏とか色々持って行くようにしようか!」
色々あって面白い!これが全部薬ならば・・・甲賀は元々生薬が多いところ・・・これを小川様達にも融通して各地で売り込みに行けばみんなが貧しい暮らしから脱却できるかもしれない!
もしかして!?それを武蔵様は見越して考えていたの!?あれは確か岡崎に向かっていた時・・・
「小川さん!そんなこの任務がいいならうちに来ます?織田様にはオレから言っておきますよ!色々商いしているけど薬を売りたいのに人手が足りないのですよ」
「え!?構わないのですか!?」
「え?そんな驚く事ですか?部屋もまだ余ってるし、慶次さんも飲み相手がいないのはつまらないでしょう?」
「うん?俺はどっちでもいいぞ?俺はお前の護衛だからな!」
「合田様?今のは冗談ですか?」
「いやいや別に冗談ではないですよ?まぁ簡単に引っ越しは難しいかもですし、30人も40人もはすぐには家の事もあるし無理ですけど、お金は腐るほどあるし面倒は見れますよ?甲賀って日々の暮らしもしんどいんでしょ?」
「皆が皆助け合って生きています」
「ならいいんじゃないすか?六角とか北畠とかから仕事貰っても鐚銭しか貰えない時があるんでしょ?そんなんやらなくていいでしょ?まぁ考えてくださいよ!」
「「「・・・・・・」」」
「そんな難しい顔せんでください!まぁ今は薬屋が激アツですよ!誰でも医者になれるんでしょう?薬は持ってきますよ!」
あれは武蔵様の気まぐれかもしれない。けど確かにあの言葉を掛けてくださった時、小川様も小泉様も野田様も皆、驚いた顔をしてました。
私達は草の者。真名を言えない身分。上忍にもなれない草。
けどあの言葉は私達に初めて希望が見えた言葉だと確信できた。
要道から少し離れた甲賀ではどうしても伊賀の者より霞んでしまう。けど、我々も薬学だけは負けていない!
「あやめさん!あやめさん!?」
「え!?あ、すいません!どうしましたか!?」
「いや、忍者って任務で色々薬とか使うんでしょ?その土地その土地で?」
「は、はい。薬というか生薬を皆が独自の製法で調合し、その他の活動費を得たりしています。やはり薬は高価ですし、その地に馴染むには手早いですし、信用も得やすいですので」
「ふ~ん。それで情報を得て活動してるんだよね?」
「簡単に言えばそうです」
「そっか!なら、武蔵だけの持ち出しじゃ足りないだろうし俺も一肌脱ぐか!」
「え!?ここで脱がれるのですか!?」
「え!?いやいや違う!違う!ことわざだよ!俺も協力するって事だよ!多分、武蔵は甲賀村の人達を少しでも良い暮らしにするために薬屋の事考えたんじゃないかな?俺はもうあっちに行けないけど俺も協力したいなと思ってね?」
「さすが里志!私も協力するね!」
あぁ・・・漆原様も一ノ瀬様もなんて優しい人・・・。
「いやぁ~買った買った!かなり買い込んでしまったな~」
「私もドラッグストアでこんなに買い物したの初めてだよ!」
私にも何を買ったか分からない。プロテイン・・・『アスリートの身体に』このアスリートとはなんて意味なのでしょう?筋肉の凄い殿方と細いのに腰が強そうな女性が写っていますが・・・。まさか!?これを飲めばこんな身体になれるのでしょうか!?
私は武蔵様のお土産を探すのに精一杯でした。男性コーナーというところにあった・・・『スッポンの力』見た目は私の世界にも居るあのスッポンの映し絵が、炎上したかのような絵ですが『男性本来の強さを取り戻す!』と書いていました。弱っている武蔵様にピッタリだと思う!
これを飲んで早く、インフルエンザと呼ばれる病魔を追い出せるといいのですが・・・。
「お姉ちゃん!合田様にお土産買った?」
「当たり前よ!ちゃんと買ったよ!いろははちゃんと買った?」
「うん!買ったよ!これ!」
「えっと・・・生命力の化身マムシ!?なにこれ!?」
「殿方の物ばかり置いてあるところにあったの!今合田様は咳病でしょう?これを飲めば男性の力が取り戻せるって書いてたから、早く咳病が治るかな?と思ったの」
さすがいろは!私の妹!
いろはも武蔵様のお身体を気にしてるね。これだけ飲めばインフルエンザ如きに遅れは取らないでしょう!
"有沙・・・あれって・・・"
"私は見ていない!知らない!"
"う、うん・・・俺もだ・・・。2人が何か手に取ってるとは思ったけど敢えて何も言わなかったんだ。多分2人は・・・"
"勘違いしてるよね・・私は知らない!知らない!"
武蔵・・・まぁなんだ。その・・・頑張れ!
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