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今孔明の登場
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昼前には往来の人も少なくなり他のお店をしてる人も居なくなりはじめたところで昼休憩にする。
「慶次さん!昼休憩にしよう!」
「おっ!やっとか!俺も今日はかなり頑張ったぞ!のんあるこーるびーるをよろしく頼むぞ!!」
「昼間っから飲んでどうするんですか!?昼からも頑張りますよ!!」
「は!?お前まだ働くのか!?」
「え!?普通じゃないですか?」
オレは勘違いしていた。勘違いというかこの時代は午前だけで仕事が終わりらしい。もっと正確に言えば畑仕事をしてる人、飛脚の人、裁縫を生業としてる人、按摩を生業としてる人と様々な職をしてる人が多いみたいだ。
だから商いはほとんどが午前でお終いだそうだ。そりゃ確かに持って来た物の8割は売れた。実は、いろはちゃんの方より伊織さんの方なんかは品物がほとんど売れたのだ。
「そうなんですね。なら今日は仕事終わりです!いろはちゃん!伊織さん!太郎君!あやめさん!お疲れ様でした!お金は4人で分けてください!」
「おい!待て!待て!俺の銭は!?俺も頑張ったのだぞ!?」
「は!?慶次さんもそりゃ呼び込みとかしてくれましたけどほとんど缶詰食うかそこら辺で相撲ばっかしてただけじゃないすか?」
「ちょ!おま・・・もういい!!!」
さすがに可哀想か。最初は慶次さんのおかげだったしな。
オレはクーラーボックスに入れていたカフェオレを人数分と、慶次さんにだけ某有名ペットボトル茶の五右衛門を渡した。
本当はお茶を売ろうと思っていたがこの時代のお茶は権力者の特権。無闇に出すと弱肉強食の頂点に居る人(織田信長)に怒られるといけないから辞めた商品の一つだ。
慶次さんは実は茶が好きで、よく家の囲炉裏でオレに茶を点ててくれるのだ。しかも今のところ信長さん、明智さんが点ててくれた茶を飲んだが、慶次さんが点ててくれた茶が1番甘くて美味しい。
「これはまさか・・・茶か!?」
「はい。未来では飲まれてる方じゃないですかね?オレもよく飲みますよ」
「がははは!やはり武蔵だな!口では色々言うがオレが欲してる事が分かるのか!よし!みんな!帰るぞ!!」
慶次さんが上機嫌になったところでみんなで少し残った商品とテーブルを片付けて帰る事にした。
家に到着してさぁみんなで昼飯とカフェオレを飲もうとしたが、慶次さんとあやめさんがオレの前に立ち、歩けないように手で制された。
「なに奴だ?ここは織田家 相伴衆 合田武蔵の家ぞ」
慶次さんのドスの利いた口上でオレもただ事ではないと思った。
「うん?おやおや!家を留守にするとは感心しませんな?」
「其方は・・・竹中殿ではありませんか?」
「利益殿は覚えてらしたか。羽柴殿に言われて私が家の警備をしてたのですよ?いやほら?そんな物騒なものはしまいなさい」
竹中ってあの竹中半兵衛か!?今孔明と名高いあの軍師さんか!?
「あの・・・間違えてたらすみません。竹中半兵衛重治様ですか?」
「おや?私をご存知で?」
ビンゴ!!まさか会えるとは!!
「はい!知っていますよ!!家の警備してくれてたのですね!?ありがとうございます!入ってください!!慶次さん!早く刀しまって!!」
「あ、あぁ。すまん」
慶次さんはどことなく腑に落ちない顔に見えるけどどうしたんだ?
オレ達は居間に集まり昼飯を食べる事にした。ちなみにレンチンした冷凍チャーハンを出した。慶次さんはちょっと野暮用があるとの事で少し出てくると言い、外出した。
「うん?あやめさんも伊織さんも食べないの?」
「え?いや、私達は後で食べますゆえ」
「何で?せっかくチンしたのに温かいうちに食べようよ?」
「いや、そういうわけには・・・」
「構わない。あやめ嬢とやら。座りなさい。私に構わずでよろしい」
「申し訳ございません。では・・・」
「よし!いただきます!!」
朝から必死で働いたからか普通に美味い。
いろはちゃんも伊織さんも太郎君もあやめさんも礼儀正しく食べているが美味しいはずだ。
「食べながらで行儀悪くすいません。何でまたオレの家を守ってくれてたのですか?」
「私は羽柴様の与力でしてね。その羽柴様が色々秘密の多い合田殿の家が手薄だとおっしゃいましてね?私もあなたの秘密は何かは知りませんが羽柴殿がおっしゃったのは『お前もお近付きになっていた方がいいぞ』と言ってくださいましてね?」
「そうだったのです!わざわざありがとうございます!!」
「・・・・・・」
なんだ!?なんだ!?この間合いは!?オレおかしな事言ったか!?普通にお礼を言っただけだぞ!?
「疑わないのですか?」
「え?何で疑うのですか?」
「いや、何でもないです。その答えがそろそろ・・・ほら。帰ってきましたよ」
「おぉ!武蔵!商いは終わったか!なんだそれは!?美味そうじゃないか!」
「お邪魔します!さっそく着てみたのだけどどうかしら!?」
家に現れたのは羽柴さんとねねさん、慶次さんだ。
「いやぁ~。武蔵すまん。オレは疑う事がある意味仕事なのだ。竹中殿の言は本当のようだ。竹中殿、相すまぬ」
「いえいえ。立派に護衛を務め上げているようで」
なんだ。慶次さんは竹中さんを信用していなかったのか。
「ねね様、大変お似合いかと思いますよ!」
「やだぁ!良かった!!」
オレはお世辞ではなく本当にそう思うから感想を言ったが喜んでくれているようで良かった。
それから人数分のチャーハンを用意して談笑する。そんな中唐突に羽柴さんが大事な事を話し出した。
「武蔵、直にアッシは近江に向かう事になる。武田が動き、連携される前に浅井を潰す」
「え!?戦ですか!?どこで!?いつ!?場所は!?!?」
「は!?そんな事相手次第じゃ!分かるはずなかろう!」
嘘!?三方ヶ原の前に戦なんてしてたのか!?知らないぞ!?
「い、いつ出発なのですか!?」
「明日じゃ。お前は呼ばれておらぬだろう。いつ死ぬるか分からぬ人生じゃ。半兵衛を武蔵に付けてやろう。使ってくれ。そして、もしアッシが死んでもねねには色々は物を渡してやってくれ」
「あなたは、絶対に死にません!死んではいけません!!」
オレはこの歴史と本当の歴史は違うと思っている。だから本当に羽柴さんが死なないとは言い切れないがさすがに死にはしないだろうと思う。いや、思いたい。
「まっ、アッシは戦下手ではないからな!丹羽殿や柴田殿、明智殿、お館様の真似をしておるだけじゃ!半兵衛!武蔵をよく見ておけ!次は此奴も呼ばれるじゃろうて」
嘘!?オレも戦に呼ばれるの!?仕事どうすればいいの!?
ただ、この半兵衛さんをオレに付けてくれる意味・・・実は秀吉さんの策の一つだとは今は気付いていない。この事を知るのは三方ヶ原の戦いの後である。
夕方前までみんなで談笑して帰って行った。竹中さんは基本慶次さんと同じでオレの家で寝泊まりするらしく空いてる部屋に入ってもらう事にした。
あやめさん達は明日以降どうすればいいかオレに聞いてきたがさすがに今から売れた商品の補充を持ち運ぶ事はしんどいため、また次のオレの休みの日にしようという事となった。
オレってば現代でも仕事をして、こっちでも仕事をして・・・社畜か!?と自分でも思う。
そしてそろそろ現代に帰ろうかと思う時にあやめさんに呼ばれた。あやめさんの部屋にだ。
「あやめさん?どうしました?」
「お呼び立てして申し訳ありません。少しお話をと・・・」
ドクンッ
オレは自分の心臓の音が聞こえたような気がした。
「ど、ど、どうしましたか!?!?」
「本日はありがとうございました。商いの基本は分かった気はします。これから帰られるのですよね?」
「そ、そうですね。明日もオレは仕事ですから・・ははは・・・・・・」
この間合いはなんだ!?魔法使いのオレでも分かる!ピンクな感じの雰囲気だぞ!?まだ明るいぞ!?隣の隣の部屋に慶次さんも居るんだぞ!?
ここはあれか!?慶次さんに小遣い渡して外出してもらうか!?え!?そうなのか!?けど、オレ・・・あやめさん抱いてしまえば帰れなくなるのか!?
「私は向こうに渡れますが合田様を手伝う事は相叶いません。向こうにいる時はお身体にお気をつけくださいまし。拙い字ですが、楷書文字を覚えました。良ければ向こうにお帰りになってからお読みください」
キタァァァァ!!!ラブレターか!?
「ゴホンッ・・・あやめさん。ありがとう。帰って読ませてもらいますね。またオレが来た時頑張りましょう」
恥ずかしい気持ちを出さないように部屋を後にした。
そしてそのまま自分の部屋に行くと何故か慶次さんがオレの部屋で正座していた。
「もう帰るのか?」
「はい。そろそろ帰ろうかと。なんでオレの部屋に?」
「竹中殿には気をつけておけ。頭のキレる奴だ。羽柴のおやっさんがただで武蔵につけるわけないだろ?」
「まさか!?オレは善意だと信じたいです」
「まあどうにかなるとかはないだろうがな。俺はだいたいの予想がつく。さすが羽柴のおやっさんだよ」
「なんなんですか!?」
「ふん。それは確信が持てたら言ってやる。今はそれだけだ」
「気になるけどまぁ、わかりました。それでそのお茶の五右衛門持ってここで飲むつもりですか?」
「うむ。そうだ。今しがた一口飲んだのだが・・・これぞ至高の茶・・・この五右衛門殿が作った茶をいつか淹れたそのままの茶を飲んでみたい。また来る時にこれを持って来てくれないか?」
いや慶次さん?それ商品の名前なんすけど!?五右衛門殿て・・・。多分機械かなんかで抽出した茶だと思うよ!?
「慶次さん!昼休憩にしよう!」
「おっ!やっとか!俺も今日はかなり頑張ったぞ!のんあるこーるびーるをよろしく頼むぞ!!」
「昼間っから飲んでどうするんですか!?昼からも頑張りますよ!!」
「は!?お前まだ働くのか!?」
「え!?普通じゃないですか?」
オレは勘違いしていた。勘違いというかこの時代は午前だけで仕事が終わりらしい。もっと正確に言えば畑仕事をしてる人、飛脚の人、裁縫を生業としてる人、按摩を生業としてる人と様々な職をしてる人が多いみたいだ。
だから商いはほとんどが午前でお終いだそうだ。そりゃ確かに持って来た物の8割は売れた。実は、いろはちゃんの方より伊織さんの方なんかは品物がほとんど売れたのだ。
「そうなんですね。なら今日は仕事終わりです!いろはちゃん!伊織さん!太郎君!あやめさん!お疲れ様でした!お金は4人で分けてください!」
「おい!待て!待て!俺の銭は!?俺も頑張ったのだぞ!?」
「は!?慶次さんもそりゃ呼び込みとかしてくれましたけどほとんど缶詰食うかそこら辺で相撲ばっかしてただけじゃないすか?」
「ちょ!おま・・・もういい!!!」
さすがに可哀想か。最初は慶次さんのおかげだったしな。
オレはクーラーボックスに入れていたカフェオレを人数分と、慶次さんにだけ某有名ペットボトル茶の五右衛門を渡した。
本当はお茶を売ろうと思っていたがこの時代のお茶は権力者の特権。無闇に出すと弱肉強食の頂点に居る人(織田信長)に怒られるといけないから辞めた商品の一つだ。
慶次さんは実は茶が好きで、よく家の囲炉裏でオレに茶を点ててくれるのだ。しかも今のところ信長さん、明智さんが点ててくれた茶を飲んだが、慶次さんが点ててくれた茶が1番甘くて美味しい。
「これはまさか・・・茶か!?」
「はい。未来では飲まれてる方じゃないですかね?オレもよく飲みますよ」
「がははは!やはり武蔵だな!口では色々言うがオレが欲してる事が分かるのか!よし!みんな!帰るぞ!!」
慶次さんが上機嫌になったところでみんなで少し残った商品とテーブルを片付けて帰る事にした。
家に到着してさぁみんなで昼飯とカフェオレを飲もうとしたが、慶次さんとあやめさんがオレの前に立ち、歩けないように手で制された。
「なに奴だ?ここは織田家 相伴衆 合田武蔵の家ぞ」
慶次さんのドスの利いた口上でオレもただ事ではないと思った。
「うん?おやおや!家を留守にするとは感心しませんな?」
「其方は・・・竹中殿ではありませんか?」
「利益殿は覚えてらしたか。羽柴殿に言われて私が家の警備をしてたのですよ?いやほら?そんな物騒なものはしまいなさい」
竹中ってあの竹中半兵衛か!?今孔明と名高いあの軍師さんか!?
「あの・・・間違えてたらすみません。竹中半兵衛重治様ですか?」
「おや?私をご存知で?」
ビンゴ!!まさか会えるとは!!
「はい!知っていますよ!!家の警備してくれてたのですね!?ありがとうございます!入ってください!!慶次さん!早く刀しまって!!」
「あ、あぁ。すまん」
慶次さんはどことなく腑に落ちない顔に見えるけどどうしたんだ?
オレ達は居間に集まり昼飯を食べる事にした。ちなみにレンチンした冷凍チャーハンを出した。慶次さんはちょっと野暮用があるとの事で少し出てくると言い、外出した。
「うん?あやめさんも伊織さんも食べないの?」
「え?いや、私達は後で食べますゆえ」
「何で?せっかくチンしたのに温かいうちに食べようよ?」
「いや、そういうわけには・・・」
「構わない。あやめ嬢とやら。座りなさい。私に構わずでよろしい」
「申し訳ございません。では・・・」
「よし!いただきます!!」
朝から必死で働いたからか普通に美味い。
いろはちゃんも伊織さんも太郎君もあやめさんも礼儀正しく食べているが美味しいはずだ。
「食べながらで行儀悪くすいません。何でまたオレの家を守ってくれてたのですか?」
「私は羽柴様の与力でしてね。その羽柴様が色々秘密の多い合田殿の家が手薄だとおっしゃいましてね?私もあなたの秘密は何かは知りませんが羽柴殿がおっしゃったのは『お前もお近付きになっていた方がいいぞ』と言ってくださいましてね?」
「そうだったのです!わざわざありがとうございます!!」
「・・・・・・」
なんだ!?なんだ!?この間合いは!?オレおかしな事言ったか!?普通にお礼を言っただけだぞ!?
「疑わないのですか?」
「え?何で疑うのですか?」
「いや、何でもないです。その答えがそろそろ・・・ほら。帰ってきましたよ」
「おぉ!武蔵!商いは終わったか!なんだそれは!?美味そうじゃないか!」
「お邪魔します!さっそく着てみたのだけどどうかしら!?」
家に現れたのは羽柴さんとねねさん、慶次さんだ。
「いやぁ~。武蔵すまん。オレは疑う事がある意味仕事なのだ。竹中殿の言は本当のようだ。竹中殿、相すまぬ」
「いえいえ。立派に護衛を務め上げているようで」
なんだ。慶次さんは竹中さんを信用していなかったのか。
「ねね様、大変お似合いかと思いますよ!」
「やだぁ!良かった!!」
オレはお世辞ではなく本当にそう思うから感想を言ったが喜んでくれているようで良かった。
それから人数分のチャーハンを用意して談笑する。そんな中唐突に羽柴さんが大事な事を話し出した。
「武蔵、直にアッシは近江に向かう事になる。武田が動き、連携される前に浅井を潰す」
「え!?戦ですか!?どこで!?いつ!?場所は!?!?」
「は!?そんな事相手次第じゃ!分かるはずなかろう!」
嘘!?三方ヶ原の前に戦なんてしてたのか!?知らないぞ!?
「い、いつ出発なのですか!?」
「明日じゃ。お前は呼ばれておらぬだろう。いつ死ぬるか分からぬ人生じゃ。半兵衛を武蔵に付けてやろう。使ってくれ。そして、もしアッシが死んでもねねには色々は物を渡してやってくれ」
「あなたは、絶対に死にません!死んではいけません!!」
オレはこの歴史と本当の歴史は違うと思っている。だから本当に羽柴さんが死なないとは言い切れないがさすがに死にはしないだろうと思う。いや、思いたい。
「まっ、アッシは戦下手ではないからな!丹羽殿や柴田殿、明智殿、お館様の真似をしておるだけじゃ!半兵衛!武蔵をよく見ておけ!次は此奴も呼ばれるじゃろうて」
嘘!?オレも戦に呼ばれるの!?仕事どうすればいいの!?
ただ、この半兵衛さんをオレに付けてくれる意味・・・実は秀吉さんの策の一つだとは今は気付いていない。この事を知るのは三方ヶ原の戦いの後である。
夕方前までみんなで談笑して帰って行った。竹中さんは基本慶次さんと同じでオレの家で寝泊まりするらしく空いてる部屋に入ってもらう事にした。
あやめさん達は明日以降どうすればいいかオレに聞いてきたがさすがに今から売れた商品の補充を持ち運ぶ事はしんどいため、また次のオレの休みの日にしようという事となった。
オレってば現代でも仕事をして、こっちでも仕事をして・・・社畜か!?と自分でも思う。
そしてそろそろ現代に帰ろうかと思う時にあやめさんに呼ばれた。あやめさんの部屋にだ。
「あやめさん?どうしました?」
「お呼び立てして申し訳ありません。少しお話をと・・・」
ドクンッ
オレは自分の心臓の音が聞こえたような気がした。
「ど、ど、どうしましたか!?!?」
「本日はありがとうございました。商いの基本は分かった気はします。これから帰られるのですよね?」
「そ、そうですね。明日もオレは仕事ですから・・ははは・・・・・・」
この間合いはなんだ!?魔法使いのオレでも分かる!ピンクな感じの雰囲気だぞ!?まだ明るいぞ!?隣の隣の部屋に慶次さんも居るんだぞ!?
ここはあれか!?慶次さんに小遣い渡して外出してもらうか!?え!?そうなのか!?けど、オレ・・・あやめさん抱いてしまえば帰れなくなるのか!?
「私は向こうに渡れますが合田様を手伝う事は相叶いません。向こうにいる時はお身体にお気をつけくださいまし。拙い字ですが、楷書文字を覚えました。良ければ向こうにお帰りになってからお読みください」
キタァァァァ!!!ラブレターか!?
「ゴホンッ・・・あやめさん。ありがとう。帰って読ませてもらいますね。またオレが来た時頑張りましょう」
恥ずかしい気持ちを出さないように部屋を後にした。
そしてそのまま自分の部屋に行くと何故か慶次さんがオレの部屋で正座していた。
「もう帰るのか?」
「はい。そろそろ帰ろうかと。なんでオレの部屋に?」
「竹中殿には気をつけておけ。頭のキレる奴だ。羽柴のおやっさんがただで武蔵につけるわけないだろ?」
「まさか!?オレは善意だと信じたいです」
「まあどうにかなるとかはないだろうがな。俺はだいたいの予想がつく。さすが羽柴のおやっさんだよ」
「なんなんですか!?」
「ふん。それは確信が持てたら言ってやる。今はそれだけだ」
「気になるけどまぁ、わかりました。それでそのお茶の五右衛門持ってここで飲むつもりですか?」
「うむ。そうだ。今しがた一口飲んだのだが・・・これぞ至高の茶・・・この五右衛門殿が作った茶をいつか淹れたそのままの茶を飲んでみたい。また来る時にこれを持って来てくれないか?」
いや慶次さん?それ商品の名前なんすけど!?五右衛門殿て・・・。多分機械かなんかで抽出した茶だと思うよ!?
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