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本能寺黒幕説?
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オレは明智さんの部屋に居る。話を詳しく教えてほしいとの事でだ。
「ほほほ。合田殿の真のお考えを聞きたいですな?」
やっぱオレはこの人苦手だ。ネットリした話し方に心の内を探られるような聞き方・・・。
「いえ。大した事ではございません。鉄砲と火薬の作り方を教えるだけですよ。別に他意はございません」
「ほほ。ではいつから何を用意すれば良いかこの明智に分かり次第教えていただいても?」
「はい。そのつもりでいます。むしろ明智様が主導でお願いします。本来は武器なんかより、木下様が管轄されている農業の収穫の方を見てみたいのです」
「あれは野良のする仕事ですよ?合田殿は農奴ではない。あまり下々と同じ目線に落とすのはよくありませんよ?今後、合田殿は我等と肩を並べる事になるでしょうから」
マジでこの人は嫌いだ。オレの嫌いな事をわざと言ってるんじゃないかとすら思う。
「いえ。オレは平民です。農家の人が居ないと飯が食えません。オレはそのような言い方は嫌いです。では、明日にでも何か銃の事分かるような物を持ってきます。失礼します」
オレは明智さんの返答を待たずに退席した。かなり失礼だろうが向こうの方が悪い。オレはあの人と合わない。
その後自室に戻り、あやめさんと色々話をした。主に今後の事だ。
「今日はオレは一度戻ります。よければ来週・・・7日後にオレの世界に来てくれませんか!?」
「はい。畏まりました。行ければいいですね!」
初めてあやめさんの笑顔を見た気がする。
「ありがとうございます。まだ見てませんが家が結構?出来上がってるみたいです。妹さんを呼び寄せてもいいんじゃないですかね?結構日数かかりますよね!?」
「はい。10日前後はかかるかと」
「なら、あやめさんが折を見て連れてくるようにしてください。オレは必要な生活道具を少しずつ用意しますね。ではオレは一度戻ります」
「はい。お気をつけて!」
あやめさんに嬉しい事言われたが別に気をつける事なんかないんだけどね。
「ばあちゃん!じいちゃん!ただいま!もしかすれば来週女の人連れてくるかもしれないから!」
「「・・・・・・・」」
なんとなくだが今回はばあちゃんより、じいちゃんの方がニヤついてるように見える。
里志君からのメールはまだきていない。だからオレはネットで色々調べた。無煙火薬の事や、なんとかミニエーさんとかの事もだ。だが、ネットは優しくない。里志君に教えてもらう方が理解しやすいオレはメールを待つ事にした。
その間にオレはバイト先の入り口に置いてある色々な野菜の種を買う事にした。どの野菜があるかなんかは分からないから適当に購入する事にした。一袋100円だから買いやすいし、袋の裏に栽培方法も書いてるから木下さんなら分かってくれるだろう。
後は忘れてはいけない、椎茸の原木だ。これは一つ1800円。まずはお試しのつもりだから一つだけ購入した。レジにてお会計だが知らないパートの女性だ。店長に軽く挨拶しようとしたがお客さんを相手していたのでスルーした。田中さんは長くなるので敢えて無視だ。
「おや?武蔵君じゃないか!?来たなら声を掛けてくれよ?」
「あ、田中さん!お疲れ様です。忙しそうだったので声を掛けませんでした」
まぁ結局話をする事になった。
「そう冷たい事言わないでよ!?おや?園芸でもするのかな?」
「はい!試しにしてみようかと思います!すいません!急ぎますので失礼します!」
田中さんは話すと長くなるから退散だ。
今日は1日が濃い。オレは家に帰りカップラーメンを食べ風呂に入った。後は戦国時代の方で寝るだけではあるがここで普段あまり鳴らないスマホのメール通知が来た。里志君だ。
そこにはPDFファイルで画像付きでメールが届いていた。
凄くオレにも分かりやすく書いてくれている。すかさずこのファイルを保存してお礼のメールだけして戦国時代に戻った。
「あ、池田様居たのですね」
「なんだ?ワシの部屋にワシが居て悪いか?」
「いえ。すいません。そんな意味ではありませんでした」
「ふん。まあ良い。なんぞ明智殿と仕事をするらしいではないか?」
「はい。鉄砲の事で分かる範囲の事を言おうかと・・・」
「励め!さすればお館様は必ず報いてくれる方だ」
池田さんに激励を貰い明智さんの部屋に向かうが、この日はもうオレの時計で18時を過ぎたということもあり城詰め以外の人は城下の自分の屋敷に戻ったの事。
「ですので明智様へは明日以降の方がよろしいのではないでしょうか?それに鍛治の者達も既に火は落としているかと思われます」
「分かりました。あ、遠藤様!これは例のやつです!」
「え!?もういただけるのですか!?」
「はい!さっき戻って持ってきました!色々ありがとうございます!」
と、遠藤さんに教えて貰い自分の部屋であやめさんと飯を食べようとしたが、明智さんが再び現れる。
「ほほほ。少しこちらへ。よろしければ私の屋敷へ案内しても??」
「は、はい。分かりましたありがとうございます」
断れるはずもなく着いて行くしかない。
城下の明智さんの屋敷は、見たままのthe屋敷だった。城から少し離れているが立派な屋敷だ。そしてその向かいに、作り掛けの家がある。
「ほほほ。武蔵殿がこちらに居る時は隣通し。仲良くしたいものですな?ささ、こちらへ。狭いですが本日は伊右衛門殿より教えていただいた未来料理なる物を用意させてもらいました」
かなり明智さんに下の対応をされ内心驚く。しかもあのネットリした話し方がなくなったとは言わないが、普通に近い話し方だ。
普通の座敷、そして女性の方2人だ。
「そんなに緊張しないでください。まずは我等の親交を深めようと思いましてな?酒は飲める口で?」
「あ、いえ。すいません、お酒は飲めはしますが飲み過ぎるとつまらない男になりますのでバッグに入れている持参したコーラを飲みます」
「そうですか・・・残念です」
そう言う明智さんは本当に残念そうだ。だが本当に酒は弱いから仕方ない。
パン パン
明智さんが手を叩き料理が運ばれてくる。メニューは・・・
「うそ!?マジか!?カツ丼!?」
「ほほほ!武蔵殿にそう言われるのは嬉しいですな。獣肉は存外に巷では食べられているものですよ?まさかその獣肉と長鳴き鳥の卵を醤油なる物、砂糖で煮詰めるだけでこれが出来上がるそうですな?」
「いや、完璧ですわ!さすがです!」
まさか見たままカツ丼が出てくるとは思わず興奮してしまった。
それから食事の開始だ。明智さんは簡単に料理の説明をしてくれたが、普通に美味い。そりゃ未来の飯屋で出てくるようなカツ丼には程遠いが全然イケる。美味い!
「明智様!本当に美味しいですよ!」
「ほほほ。それはようございました・・・・2人とも下がりなさい」
明智さんがそう言うと女性2人が部屋から退出した。
「ふぅ~。案外疲れるな」
「え!?」
「いやいや、まさか武蔵はワシが毎度あのような話し方だと思っているのか?あれが素のワシなら、皆に嫌われてしまうだろう?」
「演技だったのですか!?」
「演技と言えばそうだな。ワシは織田家の憎まれ役だ。陰で皆がワシをなんと言っているかは知っている。まあ酷な役回りよのう。まぁだが、そのおかげで朝廷との橋渡しができるというものよ。だから、皆の前では武蔵にもキツく言うかもしれぬが本心ではないと分かってほしい」
オレは未来を知ってるから、この人が最後は下剋上をするの分かってはいるがマジで本能寺別ルートのような気がする。
「大変なのですね。すいません。実はさっきまでオレも少し明智様は苦手だなと思ってしまっていました」
「はは!ならワシの演技は相当なものという事だな!これは本当だが、こう見えて京生活が長くてな?京の公家達は大変だぞ?なんせ腹割って話をする事がないからな?こっちで悪口、こっちでまた悪口の連中だ」
「今度色々お話し聞かせてください!」
「あぁ。時間があれば話してあげよう。それでだ。武蔵は知っておると思うが・・・」
「西上作戦ですよね?大丈夫です。火薬、鉄砲の事は用意しました。このスマホを見てください」
オレは保存した里志君からのpdfファイルを見せる事にした。
「ほほほ。合田殿の真のお考えを聞きたいですな?」
やっぱオレはこの人苦手だ。ネットリした話し方に心の内を探られるような聞き方・・・。
「いえ。大した事ではございません。鉄砲と火薬の作り方を教えるだけですよ。別に他意はございません」
「ほほ。ではいつから何を用意すれば良いかこの明智に分かり次第教えていただいても?」
「はい。そのつもりでいます。むしろ明智様が主導でお願いします。本来は武器なんかより、木下様が管轄されている農業の収穫の方を見てみたいのです」
「あれは野良のする仕事ですよ?合田殿は農奴ではない。あまり下々と同じ目線に落とすのはよくありませんよ?今後、合田殿は我等と肩を並べる事になるでしょうから」
マジでこの人は嫌いだ。オレの嫌いな事をわざと言ってるんじゃないかとすら思う。
「いえ。オレは平民です。農家の人が居ないと飯が食えません。オレはそのような言い方は嫌いです。では、明日にでも何か銃の事分かるような物を持ってきます。失礼します」
オレは明智さんの返答を待たずに退席した。かなり失礼だろうが向こうの方が悪い。オレはあの人と合わない。
その後自室に戻り、あやめさんと色々話をした。主に今後の事だ。
「今日はオレは一度戻ります。よければ来週・・・7日後にオレの世界に来てくれませんか!?」
「はい。畏まりました。行ければいいですね!」
初めてあやめさんの笑顔を見た気がする。
「ありがとうございます。まだ見てませんが家が結構?出来上がってるみたいです。妹さんを呼び寄せてもいいんじゃないですかね?結構日数かかりますよね!?」
「はい。10日前後はかかるかと」
「なら、あやめさんが折を見て連れてくるようにしてください。オレは必要な生活道具を少しずつ用意しますね。ではオレは一度戻ります」
「はい。お気をつけて!」
あやめさんに嬉しい事言われたが別に気をつける事なんかないんだけどね。
「ばあちゃん!じいちゃん!ただいま!もしかすれば来週女の人連れてくるかもしれないから!」
「「・・・・・・・」」
なんとなくだが今回はばあちゃんより、じいちゃんの方がニヤついてるように見える。
里志君からのメールはまだきていない。だからオレはネットで色々調べた。無煙火薬の事や、なんとかミニエーさんとかの事もだ。だが、ネットは優しくない。里志君に教えてもらう方が理解しやすいオレはメールを待つ事にした。
その間にオレはバイト先の入り口に置いてある色々な野菜の種を買う事にした。どの野菜があるかなんかは分からないから適当に購入する事にした。一袋100円だから買いやすいし、袋の裏に栽培方法も書いてるから木下さんなら分かってくれるだろう。
後は忘れてはいけない、椎茸の原木だ。これは一つ1800円。まずはお試しのつもりだから一つだけ購入した。レジにてお会計だが知らないパートの女性だ。店長に軽く挨拶しようとしたがお客さんを相手していたのでスルーした。田中さんは長くなるので敢えて無視だ。
「おや?武蔵君じゃないか!?来たなら声を掛けてくれよ?」
「あ、田中さん!お疲れ様です。忙しそうだったので声を掛けませんでした」
まぁ結局話をする事になった。
「そう冷たい事言わないでよ!?おや?園芸でもするのかな?」
「はい!試しにしてみようかと思います!すいません!急ぎますので失礼します!」
田中さんは話すと長くなるから退散だ。
今日は1日が濃い。オレは家に帰りカップラーメンを食べ風呂に入った。後は戦国時代の方で寝るだけではあるがここで普段あまり鳴らないスマホのメール通知が来た。里志君だ。
そこにはPDFファイルで画像付きでメールが届いていた。
凄くオレにも分かりやすく書いてくれている。すかさずこのファイルを保存してお礼のメールだけして戦国時代に戻った。
「あ、池田様居たのですね」
「なんだ?ワシの部屋にワシが居て悪いか?」
「いえ。すいません。そんな意味ではありませんでした」
「ふん。まあ良い。なんぞ明智殿と仕事をするらしいではないか?」
「はい。鉄砲の事で分かる範囲の事を言おうかと・・・」
「励め!さすればお館様は必ず報いてくれる方だ」
池田さんに激励を貰い明智さんの部屋に向かうが、この日はもうオレの時計で18時を過ぎたということもあり城詰め以外の人は城下の自分の屋敷に戻ったの事。
「ですので明智様へは明日以降の方がよろしいのではないでしょうか?それに鍛治の者達も既に火は落としているかと思われます」
「分かりました。あ、遠藤様!これは例のやつです!」
「え!?もういただけるのですか!?」
「はい!さっき戻って持ってきました!色々ありがとうございます!」
と、遠藤さんに教えて貰い自分の部屋であやめさんと飯を食べようとしたが、明智さんが再び現れる。
「ほほほ。少しこちらへ。よろしければ私の屋敷へ案内しても??」
「は、はい。分かりましたありがとうございます」
断れるはずもなく着いて行くしかない。
城下の明智さんの屋敷は、見たままのthe屋敷だった。城から少し離れているが立派な屋敷だ。そしてその向かいに、作り掛けの家がある。
「ほほほ。武蔵殿がこちらに居る時は隣通し。仲良くしたいものですな?ささ、こちらへ。狭いですが本日は伊右衛門殿より教えていただいた未来料理なる物を用意させてもらいました」
かなり明智さんに下の対応をされ内心驚く。しかもあのネットリした話し方がなくなったとは言わないが、普通に近い話し方だ。
普通の座敷、そして女性の方2人だ。
「そんなに緊張しないでください。まずは我等の親交を深めようと思いましてな?酒は飲める口で?」
「あ、いえ。すいません、お酒は飲めはしますが飲み過ぎるとつまらない男になりますのでバッグに入れている持参したコーラを飲みます」
「そうですか・・・残念です」
そう言う明智さんは本当に残念そうだ。だが本当に酒は弱いから仕方ない。
パン パン
明智さんが手を叩き料理が運ばれてくる。メニューは・・・
「うそ!?マジか!?カツ丼!?」
「ほほほ!武蔵殿にそう言われるのは嬉しいですな。獣肉は存外に巷では食べられているものですよ?まさかその獣肉と長鳴き鳥の卵を醤油なる物、砂糖で煮詰めるだけでこれが出来上がるそうですな?」
「いや、完璧ですわ!さすがです!」
まさか見たままカツ丼が出てくるとは思わず興奮してしまった。
それから食事の開始だ。明智さんは簡単に料理の説明をしてくれたが、普通に美味い。そりゃ未来の飯屋で出てくるようなカツ丼には程遠いが全然イケる。美味い!
「明智様!本当に美味しいですよ!」
「ほほほ。それはようございました・・・・2人とも下がりなさい」
明智さんがそう言うと女性2人が部屋から退出した。
「ふぅ~。案外疲れるな」
「え!?」
「いやいや、まさか武蔵はワシが毎度あのような話し方だと思っているのか?あれが素のワシなら、皆に嫌われてしまうだろう?」
「演技だったのですか!?」
「演技と言えばそうだな。ワシは織田家の憎まれ役だ。陰で皆がワシをなんと言っているかは知っている。まあ酷な役回りよのう。まぁだが、そのおかげで朝廷との橋渡しができるというものよ。だから、皆の前では武蔵にもキツく言うかもしれぬが本心ではないと分かってほしい」
オレは未来を知ってるから、この人が最後は下剋上をするの分かってはいるがマジで本能寺別ルートのような気がする。
「大変なのですね。すいません。実はさっきまでオレも少し明智様は苦手だなと思ってしまっていました」
「はは!ならワシの演技は相当なものという事だな!これは本当だが、こう見えて京生活が長くてな?京の公家達は大変だぞ?なんせ腹割って話をする事がないからな?こっちで悪口、こっちでまた悪口の連中だ」
「今度色々お話し聞かせてください!」
「あぁ。時間があれば話してあげよう。それでだ。武蔵は知っておると思うが・・・」
「西上作戦ですよね?大丈夫です。火薬、鉄砲の事は用意しました。このスマホを見てください」
オレは保存した里志君からのpdfファイルを見せる事にした。
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