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この惑星で生き抜く

エルフのユウコとAIユウコの気持ち

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 「本当何もない街だな。こんな街でドラゴンが売りに出されるとはな」

 「その通りです!どうせ運よく冒険者とか言うならず者が討ち取っただけでしょう」

 「・・・この街の冒険者は優秀でございます。まずは身体を休める為に宿の方に・・」

 「ふん。ハースと言ったか?宿の方は分かってるな?」

 「はい。オギゴ1の宿を用意しております」

 「あなた、冒険者ギルドのマスターでしょう?これで不備があれば首が飛ぶと思いなさい?」


 くそ貴族が!ワシが仕切ると言った手前こうなる事は分かっていたがこんなに下手に出ないといかんとは・・・

 「どこもここも何もない街ね」

 はぁ~・・・また帝都の貴族か・・・何もないとか言いつつ先乗りするって事は本当はこいつらも楽しみにしてくるくせに!!ここは我慢我慢。








 「雷鳴剣!!フレイムアロー!」

 ガキンッ

 「ダイアモンドダスト!」

 「ファイヤートルネード!」

 ボワァァァァーーーーー


 「ミラ、ユウコ!曹長も!そこまで!!」

 「「はぁー、はぁー」」

 「さすがに2対1はしんどいな。俺も危なかったぞ!?」

 「トレノ様は可笑しいですよ!」

 「そうよ!?私とミラとアグニ達のほぼ全力魔法なのよ!?それをあっさり返してきたり」

 「まあ正確には俺だけじゃなくルクスも入ってるけどな」

 俺は作ってもらった魔法剣を使いたくてミラ達に付き合ってもらっていた。
少し遡る。この剣を作ってもらった日の夜に俺はエルフのユウコの部屋に呼ばれた。
 
 「私が渡した剣にまで名前付けてくれてありがとう」

 「いや俺の方こそ気付かなくて悪いな。ずっと使う剣に名前付けるなんて分からなくてな?」

 「はい。私が一通り魔力を通してみました。伝達率は間違いありません」

 「へぇ~。そんな事まで分かるんだな?」

 「・・・・・・・・・・」

 「ユウコ?どうした?」

 「この女性が男性に剣を渡す意味・・・・本当に分かってくれていますか?」

 「うん?守ってとかいう話しだったよな?それは当たり前に俺はーー」

 「それだけじゃないんです!この惑星では大切に思う男性に女性から剣を贈る風習があるのです!」

 口調が変わるくらい恥ずかしいのか!?ユウコは白い顔が真っ赤になってるぞ!?大切にか・・・

 「それを俺に渡してくれたと?」

 「はい・・・私はトレノを大切に思い好ましく思っております」

 「あぁ。俺も同じだぞ?俺もユウコを大切にしたいしこれからも一緒に居たいと思うぞ?そうだな・・・せめて俺がこの星で死ぬまでは一緒に居て欲しいな。エルフは長命なんだろう?」

 「だから!!そういう意味じゃなくてーー」

 「さすがの俺でもさっきのは分かるよ!!けど、それより先の言葉は落ち着いたら俺から言わせてくれないか?この剣は命と同じくらい大切にする」

 「はい・・・・いつまでも待っています」

 「これは俺の我が儘だ。悪い。片付けておきたい事が起こるかもしれないんだ。その事が嫌いに片付いたら俺の気持ちをユウコに伝えるよ」

 「片付けたい事とは・・・・?」

 俺はカオス神の事を伝えようか迷ったけどここで隠し事をしてもいい気はしないため簡単に伝えた。

 「それってあのトレノの国の敵よね!?」

 「あぁ。そうだ。いつくるかは分からないがアシュタルト様はもう少ししたらこれから先の出来事の分岐になると言いその選択によってまた現れると言ったんだ」

 「アシュタルト様が一個人の為に顕現するの!?」

 「現れると言っただけだからまた夢の中かもしれないけどそう言いはしたぞ?それにしばらく時があるとも言ったぞ?近々起こる事は俺とルクスに懐かしい再会があるとも言ってたな。俺の国の救援が来るはずはないから俺はカエラ辺りが怪しいと思ってる」

 「カエラさん!?そんなわけないでしょう!?」

 「でも考えつくのはそれくらいしか居ないからな。今は考えないようにしてる。だからこの問題が片付いたら俺の気持ちを俺から言わせて欲しい。そしてその時は俺の国に乗っ取って言わせて欲しい」

 「!!!!!!はい!!分かりました!待っています!!」

 急に明るくなったな?けどこんな芸術的と言えば失礼だがこんな美しい人に俺も言い寄られる日が来るとは・・・軍に身を置いて女は諦めたけどまだまだ捨てたもんじゃないな。

 「それにしてもエクスカリバーとマサムネは素晴らしいな。二つともトンゴさんが黒く仕上げてくれたからな!」

 「確かにこんな剣は見た事ないですね!明日さっそく狩りでも行きますか?」

 「いやまずは素振りとか試したい。良ければ付き合ってくれないか?」

 「いいですよ!私も魔法練習しますね!」


 と言い今日だ。

 「曹長?ではそろそろ私ともやりますか?」

 「あぁ。全力でいくぞ?ルクスに遠慮したらやられそうだ」

 「はん。お戯れを」

 あっ、やばい!?ルクスの奴本気か!?

ガキンッガキンッガキンッバンッシュシュガキン……………………


 『おうおう!ユウコ?トレノとルクスは止めなくていいのか!?だいぶ魔力をぶつけてるぞ!?』

 「まだ大丈夫なはず!」

 "昨日・・・ユウコの話しを見ました。見たくなく聞きたくなかったけど聞きました"

 "そうか。ソンブレロの事が終わったら返事をしようと思う"

ガキンッガキンッガキンッ

 "私はどうすれば良いですか"

 "うん?ルクスはそのままーー"

 "曹長 今は二人だけの会話です約束しました"

 "悪い。ユウコはいつも通りでいいんじゃないか?"

 "私もこの国に習い曹長にマサムネを渡しました"

 "どういう意味だ?"

 "私もこの分からない感情は好きという感情じゃないかと思います そして以前までエルフのユウコに抱いたCPUが上がるのが嫉妬という感情だという事が分かりました"

 "嘘だろ・・・・"

ガキンッガキンッシュシュ

 "私は曹長の事が好きです 嘘偽りなく好きです"

 "そのオレを好きと言う感情はユウコの場合は庇護欲も混ざってると思う"

 "そんな事ありません 私はいつもいつだって曹長にーー"

 "少し考えさせてくれ。AIがこんな感情を持つなんか聞いた事がない"

 "私も自覚しています 曹長を守るのにこの感情は邪魔だと けど私の気持ちだけは伝えておきたいと思い言いました 私も返事はいつでも良いです まずは競売を楽しみ ソンブレロの事を考えましょう"

 "・・・・・・・あぁ"

 こんな自分のAIからこんな事言われるとかなしだろう!?元々は実態がない者だぞ!?いやそれはさすがに失礼か・・・さてどうしたものかな・・・うっ・・・

  ガギンッッッッッ!!!

 「同じ剣を学ぶ者として甘いです!!!」

 なに!??負けた!?いや負けるのは分かるけどルクスは言いたい事言ってすっきりした顔してどうなってるんだ!?しかも最後の一撃は見えなかった・・・

 『ルクスは酷いわね?最後の一振りは光属性の移動魔法の何かを使ったでしょう?さすがの主も荷が重いわよね?』

 「勝負は勝負ですよね?曹長?」

 「クッ・・・あぁ!負けたよ!負け負け!次は負けないからな!?」

 「ルクス様!!凄い凄いです!ミラ感激しました!」

 「あなたにこの素晴らしさが分かるとはさすが私が見込んだだけありますね?いつか今の剣技と光魔法の真髄を教えましょう」

 本当に言いたい事言って満足した感じだな。俺の方は考える事が山積みになってしまったというのに・・・
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