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この惑星で生き抜く

魔導帝国の滅んだ理由

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 「この島は外の世界と遮断してあるはずなんじゃ」

 「いや普通に観測できたぞ?」

 「それは理から外れておる貴様達が見たからじゃ。この島の目的はこの世界の魔力を無くさないためにアシュタルトが作ったものじゃ。謂わば精霊界程ではないが似たような場所じゃ」

 ドラゴンおじさんが言うにはこの高い山の中に馬鹿程でかいマナの結晶があるらしい。アシュタルト様が世界を作り最初に作った魔物がこのドラゴンおじさんらしい。そしてこのドラゴンおじさんは無属性のこのドラゴンおじさんしか使えない魔法でマナ=カリホルニウムを魔力に変換してこの世界に撒くのがアシュタルト様との契約だと言った。その撒く方法がこの霧からだという事と言った。

 「じゃが霧だけでは効率が悪いからのう。我の眷属にたまに空を舞うように言うておるのじゃがどうも我の眷属は喋れん奴が多いし人間を襲うなと言うても襲うし、喋れる奴は言う事聞かず200年程ぐうたら寝る奴も居る。何故我の眷属は馬鹿が多いのだ?」

 いやそんな事俺に言われても分かるわけねーだろ!?そんなに言うならあんたがその魔力撒き散らせばいいんじゃないのか?

 「そこまで言うならドラゴンおじさんが空を飛べばいいんじゃないのか?」

 「我は契約でこの島から出れないんじゃ。それにこのマナが暴走したらこの世界が吹き飛ぶんじゃ」

 「そうか。それは困るな。俺もこの世界で生き抜こうと思ってるからな。けど、人間は襲わないと言ったが滅ぼした国があるんだろう?」

 「あぁ、魔導帝国とか言ってた人間の国の事か?」

 魔導帝国は科学と魔法を混ぜたような所謂、魔導具という道具を作り栄えた国らしい。初期の頃はアシュタルト様を敬っていたが徐々にその魔導具を用い他国に戦争を仕掛け圧倒的な強さだったため他国は太刀打ちできずそれでもより強力な魔導具を求めた。それがマナ=カリホルニウムを使った武器だったそうだ。そのカリホルニウムを求め、龍脈と言われるドラゴンおじさんの眷属が守る山などに進行して元々温厚なドラゴン達は狩られこの隠蔽してる島を認識する魔導具を開発して採取に来たと言った。

 「あの人間達はおろかじゃ。何も分かっておらなんだ」

 「それで滅ぼしたのか?」

 アシュタルト様が世界に顕現し、ドラゴンおじさんに知恵を授けたと言った。それが『そんなに欲しがるならマナを渡してあげなさい』と言う事だった。マナを完全に制御する事は人間には不可能。『その代わり暴走しても一切の手助けは不要』とドラゴンおじさんに伝え精霊界?神界?に帰ったそうだ

 「それから我が久方ぶりにこの島から出る許可を貰い、人間の国にマナを渡しに行ったんじゃ。奴らの喜ぶ顔は今でも殺したくなるな。『我らは神をも屈服させた』『ドラゴンすらも掌握した』とか抜かしたからな」

 「確かにその人間達は壮大な勘違いだな」

 「それで人間にマナを渡すと、横に居る光の上級精霊の主 ウィスプが顕現し魔導帝国が覆うように光属性究極障壁 サンクチュアリを展開させ、後は二年もせんうちにアシュタルトの言う通り制御なんかできず暴走して滅んだんじゃ」

 「それは確かアグニが言ってたような気がする。そんな出来事があったんだな」

 「ああ。人間にマナを掌握する事は不可能じゃ。我でも完璧に操る事は不可能なのだ。それで飛び立ったマナの破片を求め虐げられていた人間が集いまた国が出来上がったって感じじゃのう」

 「ドラゴンおじさんは中々分かりやすく説明してくれるな?だいぶこの世界の事が分かった気がするよ。助かる」

 「ふん。我にすれば昨日の事ように思えるがのう」

 「ところで、このままドラゴンおじさんと呼ぶのはさすがに悪いから名前付けてやろうか?」

 「貴様!我を馬鹿にしておるのか!?我は貴様に飼われるつもりなんかないッ!!!!」

 「お黙りなさい!曹長が名前を付けてくれるという栄誉を蜥蜴のあなたは捨てるのか!?」

 「我を蜥蜴だとッ!?抜かせ!!精霊の分際で偉そうに!」

 「あんたがそんなだから眷属が言う事聞かずワイバーンと言ったかしら?あの種は人間を襲うのでしょう?簡単な事よ!」

 「ぐぬぬぬぬぬ・・・・貴様もう一回言っーー」

 スパコンッ!

 「ルクスッ!今すぐこの岩肌を裸足で行軍練習だ!俺が良いと言うまでだ!」

 「はっ!喜んで!!」

 うん!?喜んでだと!?ルクスの奴は頭がおかしくなったのか!?

 「悪い。またツレが可笑しな事を言ってしまった」

 「・・・・・我の眷属が馬鹿なのは我のせいなのか・・・?」

 いやあんたは本当の馬鹿か!?脳の違いだけだろ!?なに間に受けてるんだよ?

 「その事は関係ないと思うぞ。生き物はそれぞれ知能指数というものがあってだな?・・・そんな事はもういい。それで名前はいらないのか?折角俺もあんたとは仲良くなりたかったんだけどな」

 「我と仲良くだと!?人間風情がこのドラゴンと仲良くだと!?ふはははは!笑わせてくれーー」

 「なら良いよ。もう帰るから。何の飲み物か分からなかったけど美味かった!ありがとな!」

  チラッ
 「まっ待て!誰も帰れとは言うてないではないか!?」

  チラッ
 「なんなら魔力引っ込めてやるから残りの仲間も連れて来てはどうだ?」

  チラッ
 「人間は美味い物食べるんだろう?我は人間には貴重なランプーの果実を貴様に飲ませてやったんだぞ?」

 「うん?ランプー?あれは飲んだ事あるがこんな綺麗な色じゃなく緑色だったと思うが・・・」

 「緑は我が捨てたやつじゃ!実が成熟せずほかの実を腐らすから間引きしてたまに海に捨ててるんじゃ!」

 だからたまに流れて岸に着くのか。このドラゴンおじさんの魔力が宿ってるから腐らないのか。けどあの捨てたやつでもかなり美味かったぞ?これは更に別格だったわけだが。

 「なら仲間呼んで来ていいか?それにドラゴンおじさんが満足する量は作れないかもしれないが良ければ俺が飯作ってやろうか?」

 「ふははは!そう言われるとしょうがないのう!食べてやろうじゃないか!ふははは!」

 やっぱこのドラゴン相当人間好きだな。しかも単純だし、怒らせるとどうにもなりそうにないが話ししてると歴史を知れて面白いな。じゃあ、ミラとユウコを呼んでやるか
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