宙域艦隊士が遭難し不時着した星は魔法がある惑星でした

デンデンムシ

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この惑星で生き抜く

ワイバーンの特殊個体 

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 『ここは俺っちより魔力が高い魔物も居る所だな』

 「え!?アグニ達より魔力が高い魔物!?」

 「シルビア!狼狽えてはいけません!私が居ます。自信を持って行軍してください」

 アホみたいなクサイ言葉だが未知の敵との遭遇する前はああいう上官の言葉がやけに安心できるんだよな。やっぱルクスは分かってるな。

 「魔力が高い魔物が居ようが戦い方を工夫すればなんとでもなるさ。ミラは静かだが大丈夫か?」

 「なんとか大丈夫です!」

 「ミラは私の一番弟子なのでドローンを挟む形で配置してますので一番安全です」

 少し雑談しながら島の真ん中にドローンの高度でもギリギリ飛行できるかできないかの山があり、そこを目指した。島は霧が濃くて外側からは確認できなかったが島の内部に行くとさらに霧はどんどん濃くなっていた。その霧はあの高い山の方から出てるようだった。

 「色々魔物か生き物の鳴き声がするのに全然襲って来ないんだな」

 「それは私が15万Hz(ヘルツ)の周波数を放つ光属性魔法のシャインウォールという魔法を使っているからです」

 光の屈折を利用して通常目に見えないウォールを展開してるらしくそのウォールを微妙に振動させる事によって前方向160度方向に生き物が嫌う周波数帯の光が擦れる音を撒き散らしてるらしい。音自体が光から発するので光速の音らしい。

 「エクセルシオのサウザンス級駆逐艦テラ音波障壁みたいな魔法だな」

 「発想はそこから来ています」

 「なんか私は訳わからないんだけど?」

 「俺達の国の大きな軍用船に装備してるような事をルクスがしてくれてるって事だ」

 


 ギュォァーーーーーーーーーー



 「この惑星に不時着してあのおいしいと言われた恐竜肉に似た魔物が時速130キロ程でこちらに飛行してきております。距離は5キロ程です」

 「おっ!あれはまた食べたいと思ってたんだ!狩るか!俺達の方に向かってきてるんだろ?」

 「私の演算では90%の確率でこちらに向かってきています。今シャインウォール解除しました」

 「何か魔物が来てるの?」

 「あぁ。シルビアにも食べさせた腐らないあの肉の持ち主だ!多少色は違うみたいだが」

 「ワイバーンですか!?そんなワイバーンなんて・・・あれ?なんか倒せそう?」

 「あれだけみんなで訓練したんだ。多分余裕だろ?なんならミラに倒させてやりたいんだが良いか?」

 「ワイバーンですか!?!?そっそんな私にワイバーンなんか無理です!!!」

 「危なくなったら俺が排除してやるから試してみればいい。まあライトアローで倒せると思うけどな」

 「わっ分かりました!頑張ります!」

 「補助は居るか?」

 「自分でやらせてください!」

 「良い心掛けだ。アグニ達精霊も手は出さないでくれ。シルビアもいいな?」

 「折角私も新しく覚えた魔法試したかったのに・・・次は私が倒しますからね!」

 頼もしくなったもんだな。シルビアもこれでもし俺が居なくなっても大丈夫かな。俺達は少し後ろの茂みに隠れた。念の為ドローンはステルスモードでミラの盾になれるように横で待機させた。


 「え!?赤いワイバーン!?あんなの見た事ない!」

 「静かに!ミラが集中している」

 「ごめんなさい。あれは多分特殊個体よ。是非皮とか牙を持ち帰りましょう!凄い値がつきますよ!」

 「そうだな。金には困ってないがあるに越した事はないからな。詠唱に入った。ルクスもミラに集中しだしたからすぐ終わると思うぞ」


 「光の精霊ルクス様 私に力を貸してください ライトアロー!」

 ビュンッ!!!!!!!!


 ウギャァァァァァーーーーーー!!


 「ミラ、羽に命中したようです。対象が落ちました。先日教えたセイクリッドソードで対象の頭を落としなさい」

 「はい!光の精霊ルクス様 私に力を貸してください セイクリッドソード!」

 ビシュンッ!!!!!


 「あっけなくワイバーンは何もする事なくやられるためだけに来たようだったな」

 「ミラはあんなに精霊魔法が使えるようになってるのですか!?しかもただの人間で!?」

 「毎日訓練してたからな。ルクスもたいがい厳しかったからな。報われて当然だ」

 「やった!やった!ミラがワイバーン倒しました!!」

 「私の弟子ですから当たり前です。こんな恐竜に負けるように教えていません。ただ真の詠唱は素晴らしい心掛けですが魔法を言うだけで行使できるように精進しなさい。私は常にあなたの横に居ます。今回は見事です」

 ルクスも褒め方が上手いな。天狗にならないようにしつつちゃんと今回の事を褒める。いい上官だ。

 その後はみんなでミラを褒めてやり俺は1人虚しくエアブレードナイフで皮と肉を斬り分け胸から特大の真っ赤な魔石をマジックバックに入れた。それから二キロ程歩いた所にちょうど木々がない所があったのでそこにドローンが簡易的な家を建てて夜はミラが狩ったワイバーンの特殊個体?らしき肉で焼き肉をする事にした。

 「美味っ!!特殊個体と聞いたから味が違うと思ったが、最初の拠点で食べた奴より美味いぞ!!最高だ!」

 「本当!この肉は美味しいですね!!!いつまでも食べれそうです!」

 「ミラも遠慮せずに食べなさい!このワイバーンの肉には魔力が微量含まれています。食べるとあなたのマナの底上げに期待できます」

 「ワイバーンの肉には魔力が含まれているのですか!?私でも分かりませんでした!」

 「精霊は魔力感知に敏感です。分かって当然です。曹長?この肉が腐らない理由は恐らく魔力が含まれてるからだと断定します」

 「そうか。やっと謎が解けたな。データバンクにアップデートするのか?」

 「もうしました。それでは私も頂くとしましょう」

 それからみんなで焼き肉を楽しみミラは戦闘で疲れたのかすぐに睡眠に入り俺も昨日は寝てなかったのですぐに深い眠りについた。
次の日からは折角島に来たから魔物除けをせずに向かって来た魔物は倒して行こうという事になりシルビア、俺、ルクス、ミラという順に魔物を倒して行く事にした。シルビアが言うにはここは特殊個体が多いらしくしかも今まで見た魔物より大きい個体が多いとも言った。だがアグニが上級精霊になったってのもあるかもしれないがエクセルシオで見た事ない体調15メートルくらいありそうな四足歩行の醜悪な顔をした魔物も簡単にファイヤグレネードで倒したり、俺は試した事がない魔法を中心にミラは低燃費の魔法で俺が教えたウォーターボールで窒息死をさせたりルクスは言わずもがなだいたい極大魔法で倒していった。

 「そろそろってかもうマジックバックに入らなくなりそうなんだがどうしようか・・・」

 「私の方ももうギリギリだよ」

 「ミラのマジックバックもです」

 「一度転送で帰ーー」

 「曹長!反射モードオン!!リーグフィールド展開!私達全員の魔力でも届かない巨大な何かが急速に接近中!転送で一時離・・間に合わない!クッ・・・これは・・・サンクチュアリ!!曹長!ミラとシルビアを後へ!アグニ!私に魔力を貸しなさい!そしてあなたはこの結界が見えますね!?この結界にフレアウォール展開しなさい!」

 『おいおいおい!俺っちでもまだそんな長い時間は展開できないぞ・・これはいかんっ!シルフ!ウンディーネもルクスに魔力を!フレアウォール!』



 ドガンッッッーーーーーーーーーーーーンッ!!!
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