宙域艦隊士が遭難し不時着した星は魔法がある惑星でした

デンデンムシ

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この惑星で生き抜く

猫獣人カエラの追跡2

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 あれ消えた!?今の間に身体強化の魔法でも使ったっすか!?いや・・・かすかにトレノさんシルビアさんの匂いがするっすね・・・西の方角すか?あっちは何にもないはずなんすけどね。この、シーフのカエラの追跡は大陸一っすよ!






 「遅くなった。悪い。ただいま」

 「トレノ様、シルビア様おかえりなさい!」

 ミラがゲッソリしてるが何故か笑顔で出迎えてくれた

 「しんどそうだな。相変わらず魔力枯渇か?おい!ルクス!無理させたんじゃないのか?」

 「いえ、いつもと変わらない練習をしましたが'少し'光魔法の極意を教えました。どこぞの人と違ってミラは曹長と買い出しに行かなかったからです」

 またかよ。ルクスもしつこいな

 「ルクス!それ以上言ったらお前だけお土産なしだ!折角美味そうな串焼き見つけてみんなで食べようと思ったんだがな」

 「まさか!?串焼きですか!?ユウコ!?ユウコの事を言ったのじゃありませんわよ?さっきのは聞かなかった事にしなさい!?」

 「え!?ええ・・・。」

 ユウコも少し引いてるじゃないか。

 それから俺とユウコが一日何をしたか話し獣人族の事や猫の獣人のカエラが中々帰してくれなくて遅くなった事を話した。その後ミラは光魔法のアレンジ、本来の魔法書に記載されていない魔法ライトアローというルクスオリジナルの魔法を教えてもらったみたいでこの魔法はそのままの意味の光の矢を出現させ相手を光速で射る魔法との事だ。矢の大きさは魔力の練り方で変わるらしいが、魔力が少ないミラでも小さい矢でも貫通力がエゲつないくらい高いらしく、ここらへんの並の魔物なら当たれば貫通するみたいで昼間にルクスと狩りをしていたらしい。しかも燃費も良くファイヤと同等と言っていた。

 「だからあっちにあんなりレッドボアやオークの死体が転がってたのか?」

 「そうです!ルクス様は少し厳しいですが初めて聞く事なのに分かりやすく教えてくれて新しい魔法も覚えさせて頂いたのです!」

 「トレノ?ルクス?今ここで普通に違和感なく話してるけどこれは大発見の事なんだよ?今更だけど新しい魔法を作ったんだよ!?」

 「そう言われてもな・・・俺達は魔法のない国から来たからな・・・」

 「そうです!そうです!ミラも最初新しい魔法!?って思いましたがルクス様は然も平然と教えてくれるのでこんなものかと思ってしまいました」

 「まあ、これが想像の力って事じゃないか?魔法を行使する上で魔法陣は必要かもしれないが想像さえきちんとできていれば魔法は行使できるって事だな」

 「ユウコ?後で今日の曹長との会話を教えてくれたらライトアローを教えてあげてもよろしいわよ?あなたならすぐに覚えれると思いますわよ?」

 いやルクスは俺を通して会話は知ってるはずだぞ?何を言ってるんだか・・・

 「そうですね。ではお願いしましょうか」

 なんか二人にありそうだな・・・女同士の事だから首は突っ込まない方が良さそうだな

 「それにしてもこの串焼きは美味しいですね。エクセルシオの料理にも負けてませんよ」

 「とうとうルクスも味が分かってきたのか?」

 ルクスが言うには味そのものはまだだが美味しいと思うものは身体がワクワクすると言う感じになるらしい。アグニ達みたいに元から精霊は人間の食べ物食べれない事はないがやはり魔力が美味しく感じるらしく逆にルクスは元がAIだからか魔力を吸収こそできても美味しい美味しくないは分からないみたいだった。それに元々は俺の頭に居たわけだから人間みたいな物を食べるのが普通みたいに思うとも言っていた。まぁ良い傾向ではあるな。より人間に近づいていってるし感情も違う方向にいきそうだけど色々覚えていってるみたいだしな


 「ユウコもミラも色々ルクスに人間の事教えてやってくれ」

 「私はルクスはもう友達のように思ってますよ」

 「ミラは魔法の先生と思ってますが普通に人間のように思ってますよ!」

 「二人ともありがとうございます。より一層皆様に近付けるように頑張りますわね。ほほほ」

 「「「・・・・・・・・・・」」」

 あの喋り方を直さないといけないな。

 それからみんな交代で風呂に入り、明日ルクスが石鹸やらシャンプーを作れる植物を見つけたとの事で明日の風呂は期待して欲しいと言い、俺は事の他喜んだがミラやユウコは何の事か分からずとりあえずお願いします。と言っていた。



 「曹長、東の方角から昼間オギゴの街で一緒に居た獣人族の女がこちらに向かってきております。距離はまだ100リーグと遠いですが」

 「え!?カエラさんがですか!?」

 「ええ。昼間、肩の動き息使い動作諸々、考えがあるのかと曹長を通して分かってはいましたが然程脅威ではありませんのでそのままにしていました」

 「ルクスはそんな事まで分かるの!?」

 「私はエクセルシオ第18世代軍用脳内チップAIです。人間の所作や動作息使い等で嘘など見破る事くらいできます。訓練された者には通用しない場合もありますが」

 「トレノ達が居た世界はかなり進んでるのですね・・・なんか急にトレノを遠く感じちゃった・・・」

 「何言ってるんだよ!俺はそこまで分からないぞ?ルクスだから分かるだけだからな?ただ俺が居る軍の少将より上の人間はさっき言った訓練を受ける必要がありAIであるルクスでも見破る事は難しくなる」

 「トレノの曹長とはどのくらいの役職なのですか?」

 「たまに話しにでる悪友フーバーと俺は同じ階級だが実は俺達に決まった階級はないんだ。俺達はその任務、任務により階級が変わる特殊な部隊に配属されていたんだ」

 本来エクセルシオ加盟国全ての軍で役職は決められてはいるが俺やフーバーみたいに決められていない奴も居る。それはほかの国でもだ。何故かと言うと俺が所属していたエクセルシオ軍 ソンブレロ調査艦 巡洋宙域艦 第8艦隊所属だが調査艦と付いている通りエクセルシオに帰属していない宙域を調査する為の任務に付いていたからだ。
俺が居た宙域は未探索ではなかったが最初は何も分からない状態からの調査だった為もし未知の敵やソンブレロやラリカールと戦闘になった場合上級士官が捕虜になり情報を盗まれない為の措置の一つに階級詐称をしていた。これは未知の宙域の調査の時にだけ適用される措置である。

 「なんか難しい軍なのですね」

 「俺も良くは分かっていないんだ。ただ階級は飾りだから、でも能力がある奴がやはり軍では階級が上がっていくもんさ。ユウコに言っても分からないかもしれないが一応俺は軍の大佐試験までは合格している」

 「え?それって中々凄いんじゃないの!?」

 「あぁ。合格した当時は軍内では神童だ!とか良く言ってもらえたよ。俺が軍に入ってからすぐにミシェル砲撃長と言って女だけど鬼神のような上官が居たんだがその人に鍛えてもらってな。そのミシェル砲撃長は階級では中将だが中将は中々前線に出してもらえないからと言って自ら階級を下げて前線に出る人なんだ」

 「ならフーバーさんというお友達さんも同じなの?」

 「あぁ。俺と同じだ。それで俺が配属された第8艦隊と言うのが国でも有名なアレス艦長と言う尊敬できる人がトップの艦隊なんだが俺はそこの配属で下の階級の奴らを纏めるのに大佐という肩書きは邪魔だ!とミシェル砲撃長に言われ曹長というわけだ。まあそう言いつつも船外活動は下の奴らがするからもしもの時のための階級詐称をミシェル砲撃長が俺にしてくれたと俺は思っているけどね」


 「ミシェル様と言われる方は優しい部下思いの方だったのですね」

 「何言ってるんだ!?あの人は悪魔だよ!とんでもない悪魔だ!これは長くなるからまた暇な夜の時とかに言ってあげるよ。それでカエラはこっちに向かってきているか?」

 「ゆっくりですが確実にこの拠点に向かってきています。排除しますか?」

 「バカな事言うなよ!排除はしなくていい。20リーグまで近付いたら教えてくれ」

 「了解致しました。私の演算では四時間後くらいにその距離になると思います」

 「トレノ?20リーグとはどのくらいなの?」

 俺はオギゴの街までの距離で例えようとしたらユウコが驚くような事を言った。この世界の長さの単位はkm m ㎝ ㎜ だったからだ。まさかこれもあの第三惑星 地球と関連があるのか!?あの惑星も単位は色々あるが日本という自治体はこの単位だったはずだ。

 「ルクス?驚きだな。また地球との関連を見つけた」

 「私もこれにはビックリしています。いずれ調査しましょう。ここまで偶然は有り得ないです」

 「とりあえず簡単に演算してミラやユウコに分かるように距離を教えてやってくれ」

 「了解致しました」

 しばらくはまだ時間があるし一度休憩すると言い各々の部屋で休む事にした。









 ハァーハァーハァー・・・こんな遠くまで一瞬でどうやって行ったんすかね?匂いこそ途切れてないっすけどさすがに私も疲れたっすよ・・・
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