光へ、と時を辿って

 一九九〇。
 にこやかにほほ笑んだまま頷く老人の顔を見ながら、僕は停車ボタンを押した。
「いってらっしゃい」
 僕は限りなく三十年近く前の過去へと足を踏み出した。


〈参考書籍、作中に登場する本〉
 村上春樹『ノルウェイの森』(講談社文庫)
 東野圭吾『卒業』(講談社文庫)
24h.ポイント 28pt
0
小説 22,742 位 / 192,113件 青春 181 位 / 7,030件

あなたにおすすめの小説

👩保健室の先生との思い出(現在連載中)

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
青春
「保健室の先生との思い出」を書いていきます。 一話2分ほどの短い作品です。

現代モノ短編集〜冬の物語〜

一花カナウ
青春
冬の物語詰め合わせ ※ノベルアップ+、カクヨムにも掲載中

【完結まで毎日更新】籐球ミットラパープ

四国ユキ
青春
主人公・阿河彩夏(あがわあやか)は高校入学と同時にセパタクロー部から熱烈な勧誘を受ける。セパタクローとはマイナースポーツの一種で、端的に言うと腕を使わないバレーボールだ。 彩夏は見学に行った時には入部する気はさらさらなかったが、同級生で部員の千屋唯(せんやゆい)の傲慢で尊大な態度が気に食わず、売り言葉に買い言葉で入部してしまう。

雑談部は、おでん教?

シロノ
青春
とある高校に『雑談部』がある。 その部は、『おでん教』という宗教団だった。 雑談部の日常の物語である。

鍵盤上の踊り場の上で

紗由紀
青春
あることがきっかけでピアノを弾くことをやめた少年、相原湊斗。そんな彼はピアノを弾きたくないにも関わらず、合唱祭で伴奏を担当することになった。その練習を音楽室でしていると、そこにある少女が現れて…?

つまらないよね、生きるって

ドルドレオン
青春
怠惰、わたしたちを脅かすもの。 崇高なもの、それはあまりにも遠くにある。何のために生きているのか。 連載

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

黒狐さまと創作狂の高校生

フゥル
青春
これは、執筆に行き詰まったコミュ症高校生が、妖狐との異文化交流を通して自分の殻を破り、人間的にも作家的にもちょっぴり大人になる物語。 ―― 脳を創作で支配された高校生『ツキ』。 小説執筆で頭をおかしくしたツキは、神社へ参拝。 「面白い小説を書けますように」 「その願い、叶えよう」 願いを聞き届けたのは、千年妖狐の『黒狐さま』。黒髪ロングの美女である黒狐さまに対し、ツキは言った。 「いやです。だって、願い事叶う系の短編小説のオチって、大抵ろくな事ないじゃないですか」 「では、投稿サイトと、アカウント名を教えておくれ。ただの助言であれば、文句はあるまい」 翌朝、ツキのクラスに、黒狐さまが転入してきた。 こうして始まった、創作狂ツキと黒狐さまの奇妙な妖狐ミュニケーション。種族も年齢も価値観も違う交流。すれ違わないはずもなく……。