227 / 243
混乱とクリスの答え
それは、ラミラからの忠告でした
しおりを挟む
ルドは自分の膝で眠るクリスを飽きることなく眺めていた。流れる風に合わせ金色の髪を梳き、頭を撫でる。
オークニーに戻れば忙しい日々になるだろう。
「こうして休める日が少しでもあればいいのですが……」
ルドがポツリとこぼすと同時に穏やかだった琥珀の瞳が鋭くなる。
誰かが近づく。こちらを警戒してか、気配と足音がない。ここまで隠密の動きができるのは、裏の仕事をこなす相当な手練れ。身を隠す必要がないオグウェノや、護衛のイディにはない技術。
ルドがクリスを起こさないよう、静かに魔法で攻撃できる体勢を作る。
「しぃー」
小さな軽い声と共に建物の影からひょっこりとラミラが顔を出した。
ルドが息を吐いて緊張を解く。
「どうしたんですか?」
「クリス様を起こさないように、と思いまして。クリス様は近づきすぎると、起きてしまいますから」
ラミラが一定の距離を取ったまま、小声で話す。
「それだけ気配を消していても起きるのですか?」
「はい」
そこでルドはふと思い出した。
「自分と一緒の時は、よく寝ていますよ?」
「それだけ特別ということです」
「特別……」
自分の膝で気持ち良さそうに眠っているクリスに視線を落とす。思わず口元が緩み、手で隠した。
ラミラが深くため息を吐く。
「ですが、それで調子にのらないでくださいね」
「調子にのる?」
「現にクリス様はいぬ……いえ、あなたからの猛烈なアタックについていけなくて、疲労がたまっているんですから」
「え?」
ラミラがクリスに視線を向ける。
「クリス様はアタックされて嬉しいのでしょうが、それを素直に受け入れることが苦手です。それなのに、次々と感情を押し付けられたら処理が追いつきません」
「そのままでいいのですが……」
「受け流すことができたら苦労しません」
「たしかに」
「ですから、もう少しクリス様に合わせてください。でも、たまには強引なところも必要ですよ? クリス様ですから」
ルドが苦笑いをする。
「難しいことを言いますね」
「それぐらいできなければ、クリス様を任せることはできません」
「……わかりました」
ラミラの気配が鋭くなる。
「もし、クリス様を泣かせましたら、屋敷の使用人全員が相手になりますから」
「心しておきます」
「もう少ししたら出発しますので、そろそろクリス様を起こしてください。では、失礼します」
ラミラが気配なく立ち去る。ルドはクリスの頭を撫でながら声をかけた。
「だ、そうですよ。大事にされていますね」
「……うるさい」
クリスが寝返りをうち、顔を隠すようにルドの腹に顔を埋める。予想外の行動にルドが慌てた。
「し、師匠!?」
「……今だけだ」
「今だけじゃなくて、いつでもしていいですよ?」
「……」
ルドが懐から鼈甲の櫛を取り出し、クリスの髪を金から茶へと変えていく。
「自分は、ずっと待っていますから」
「人の気持ちは変わる」
「そうですね。今も気持ちは変わっていますし」
慌てて顔をあげたクリスに対してルドが微笑んだ。
「ますます師匠のことが愛おしくなっています」
「バッ!?」
クリスが伏せて、再びルドの腹に顔を埋める。
「ね、寝言は寝て言え!」
真っ赤になったクリスの耳にルドが軽く振れる。
「わかりました。また添い寝をした時に言います」
「あー! もう、何も言うな!」
「はい」
ルドはニコニコと満足そうにクリスの髪を梳いた。
※※
ケリーマ王国を出発したセスナは予定通り、翌日の昼前にはシェットランド領内の湖に到着した。
「いやあ、交代要員がいるっていいな! 一人だと、どうしても休憩中は飛ばせないから半日分の時間が勿体なかったんだよ」
セスナからカイが両手を挙げ、体を伸ばしながら降りる。
その後にオグウェノ、クリスと続く。
「いや。飛空艇でも数日かかるところを一日で到着しているんだから、半日ぐらいいいだろ」
「言っとくが、普通は十数日かかるからな」
「ところで、どうしてオークニーに直接戻らず、シェットランド領に寄りましたの?」
セスナから降りたベレンが周囲を見ながら訊ねた。前回、来た時は雪ばかりだったが、今は緑で溢れている。
クリスはマントを羽織りながら答えた。
「場合によってはシェットランド領も動くからな。先に議会に報告をしないといけない」
「シェットランド領が動きますの?」
ベレンが地面を見る。その仕草にクリスが思わず吹き出した。
「違う、違う。領地ではなく、シェットランド領の領民が動く、ということだ」
「そ、そんなの、わかってましたわ!」
「そうか」
ニヤリと笑うクリスの肩をベレンがポスポスと叩く。
「わかってましたのよ! 本当ですから!」
「わかった、わかった。ところで寒くないか? 夏とはいえ、ケリーマ王国の衣装だと、ここでは肌寒いぞ」
「そうですね」
そこにイディがマントをベレンの肩にかけた。ベレンがイディを見上げる。
「ありがとうございます。イディは寒くありませんの?」
大丈夫、というように頷く。クリスが追加説明をした。
「イディやオグウェノは筋肉が多いから、これぐらいの気候なら寒くないのだろう」
「筋肉が多いと寒さに強くなりますの?」
「筋肉は熱を生むからな。体温を上げやすいんだ」
「そうなんですの。面白いですね」
クリスが素直に感心するベレンを見ていると、突然、頭上に影が出来た。
「自分も筋肉はありますよ」
「うぁ!?」
クリスの肩がビクリと跳ねる。背後から覆いかぶさるようにクリスを覗き込むルド。
「い、いきなり後ろから声をかけるな!」
「自分も筋肉ありますよ。見ますか?」
クリスが勢いよく首を横に振る。
「見ない! 変なところで対抗心を出すな!」
「そう言わずに」
「見ない、と言っているだろ! それより、迎えの馬車が来たぞ! 荷物を運べ」
「はい」
ズンズンと馬車へ歩いて行くクリスの後ろをルドが付いていく。その先ではカリストとラミラが荷物を移動させていた。
その光景を眺めながらカイが笑う。
「なかなかいい感じに収まってきたな」
「だが、月姫はまだ赤狼を拒否しているぞ」
「なんでだ?」
オグウェノが肩をすくめる。
「オレにはよく分からないことなんだが、月姫は自分が複製だから子は残せない。赤狼には、そんな自分より、もっとふさわしい相手がいる。って、言っているんだ」
「あー」
「分かるのか?」
「分からん」
カイの言葉にオグウェノがこける。
「それなら分かったように相槌を打つなよ」
「で、そのことを番犬は知っているのか?」
「さぁ?」
「教えないのか?」
「なんで、わざわざ恋敵に情報を与えるんだ?」
カイが深緑の目を丸くする。
「おまえさん、まだクリスティを諦めてなかったのか」
「隙があればかっぱらうって言葉は、まだ有効だ」
「しつこい男は嫌われるぞ?」
オグウェノがふと目を伏せ、小声で呟いた。
「……いっそ嫌われたほうが、楽かもしれないな」
「ん? なんか言ったか?」
「いや、なんでもない」
荷物を馬車へと移した一行はカイの家へ移動した。
オークニーに戻れば忙しい日々になるだろう。
「こうして休める日が少しでもあればいいのですが……」
ルドがポツリとこぼすと同時に穏やかだった琥珀の瞳が鋭くなる。
誰かが近づく。こちらを警戒してか、気配と足音がない。ここまで隠密の動きができるのは、裏の仕事をこなす相当な手練れ。身を隠す必要がないオグウェノや、護衛のイディにはない技術。
ルドがクリスを起こさないよう、静かに魔法で攻撃できる体勢を作る。
「しぃー」
小さな軽い声と共に建物の影からひょっこりとラミラが顔を出した。
ルドが息を吐いて緊張を解く。
「どうしたんですか?」
「クリス様を起こさないように、と思いまして。クリス様は近づきすぎると、起きてしまいますから」
ラミラが一定の距離を取ったまま、小声で話す。
「それだけ気配を消していても起きるのですか?」
「はい」
そこでルドはふと思い出した。
「自分と一緒の時は、よく寝ていますよ?」
「それだけ特別ということです」
「特別……」
自分の膝で気持ち良さそうに眠っているクリスに視線を落とす。思わず口元が緩み、手で隠した。
ラミラが深くため息を吐く。
「ですが、それで調子にのらないでくださいね」
「調子にのる?」
「現にクリス様はいぬ……いえ、あなたからの猛烈なアタックについていけなくて、疲労がたまっているんですから」
「え?」
ラミラがクリスに視線を向ける。
「クリス様はアタックされて嬉しいのでしょうが、それを素直に受け入れることが苦手です。それなのに、次々と感情を押し付けられたら処理が追いつきません」
「そのままでいいのですが……」
「受け流すことができたら苦労しません」
「たしかに」
「ですから、もう少しクリス様に合わせてください。でも、たまには強引なところも必要ですよ? クリス様ですから」
ルドが苦笑いをする。
「難しいことを言いますね」
「それぐらいできなければ、クリス様を任せることはできません」
「……わかりました」
ラミラの気配が鋭くなる。
「もし、クリス様を泣かせましたら、屋敷の使用人全員が相手になりますから」
「心しておきます」
「もう少ししたら出発しますので、そろそろクリス様を起こしてください。では、失礼します」
ラミラが気配なく立ち去る。ルドはクリスの頭を撫でながら声をかけた。
「だ、そうですよ。大事にされていますね」
「……うるさい」
クリスが寝返りをうち、顔を隠すようにルドの腹に顔を埋める。予想外の行動にルドが慌てた。
「し、師匠!?」
「……今だけだ」
「今だけじゃなくて、いつでもしていいですよ?」
「……」
ルドが懐から鼈甲の櫛を取り出し、クリスの髪を金から茶へと変えていく。
「自分は、ずっと待っていますから」
「人の気持ちは変わる」
「そうですね。今も気持ちは変わっていますし」
慌てて顔をあげたクリスに対してルドが微笑んだ。
「ますます師匠のことが愛おしくなっています」
「バッ!?」
クリスが伏せて、再びルドの腹に顔を埋める。
「ね、寝言は寝て言え!」
真っ赤になったクリスの耳にルドが軽く振れる。
「わかりました。また添い寝をした時に言います」
「あー! もう、何も言うな!」
「はい」
ルドはニコニコと満足そうにクリスの髪を梳いた。
※※
ケリーマ王国を出発したセスナは予定通り、翌日の昼前にはシェットランド領内の湖に到着した。
「いやあ、交代要員がいるっていいな! 一人だと、どうしても休憩中は飛ばせないから半日分の時間が勿体なかったんだよ」
セスナからカイが両手を挙げ、体を伸ばしながら降りる。
その後にオグウェノ、クリスと続く。
「いや。飛空艇でも数日かかるところを一日で到着しているんだから、半日ぐらいいいだろ」
「言っとくが、普通は十数日かかるからな」
「ところで、どうしてオークニーに直接戻らず、シェットランド領に寄りましたの?」
セスナから降りたベレンが周囲を見ながら訊ねた。前回、来た時は雪ばかりだったが、今は緑で溢れている。
クリスはマントを羽織りながら答えた。
「場合によってはシェットランド領も動くからな。先に議会に報告をしないといけない」
「シェットランド領が動きますの?」
ベレンが地面を見る。その仕草にクリスが思わず吹き出した。
「違う、違う。領地ではなく、シェットランド領の領民が動く、ということだ」
「そ、そんなの、わかってましたわ!」
「そうか」
ニヤリと笑うクリスの肩をベレンがポスポスと叩く。
「わかってましたのよ! 本当ですから!」
「わかった、わかった。ところで寒くないか? 夏とはいえ、ケリーマ王国の衣装だと、ここでは肌寒いぞ」
「そうですね」
そこにイディがマントをベレンの肩にかけた。ベレンがイディを見上げる。
「ありがとうございます。イディは寒くありませんの?」
大丈夫、というように頷く。クリスが追加説明をした。
「イディやオグウェノは筋肉が多いから、これぐらいの気候なら寒くないのだろう」
「筋肉が多いと寒さに強くなりますの?」
「筋肉は熱を生むからな。体温を上げやすいんだ」
「そうなんですの。面白いですね」
クリスが素直に感心するベレンを見ていると、突然、頭上に影が出来た。
「自分も筋肉はありますよ」
「うぁ!?」
クリスの肩がビクリと跳ねる。背後から覆いかぶさるようにクリスを覗き込むルド。
「い、いきなり後ろから声をかけるな!」
「自分も筋肉ありますよ。見ますか?」
クリスが勢いよく首を横に振る。
「見ない! 変なところで対抗心を出すな!」
「そう言わずに」
「見ない、と言っているだろ! それより、迎えの馬車が来たぞ! 荷物を運べ」
「はい」
ズンズンと馬車へ歩いて行くクリスの後ろをルドが付いていく。その先ではカリストとラミラが荷物を移動させていた。
その光景を眺めながらカイが笑う。
「なかなかいい感じに収まってきたな」
「だが、月姫はまだ赤狼を拒否しているぞ」
「なんでだ?」
オグウェノが肩をすくめる。
「オレにはよく分からないことなんだが、月姫は自分が複製だから子は残せない。赤狼には、そんな自分より、もっとふさわしい相手がいる。って、言っているんだ」
「あー」
「分かるのか?」
「分からん」
カイの言葉にオグウェノがこける。
「それなら分かったように相槌を打つなよ」
「で、そのことを番犬は知っているのか?」
「さぁ?」
「教えないのか?」
「なんで、わざわざ恋敵に情報を与えるんだ?」
カイが深緑の目を丸くする。
「おまえさん、まだクリスティを諦めてなかったのか」
「隙があればかっぱらうって言葉は、まだ有効だ」
「しつこい男は嫌われるぞ?」
オグウェノがふと目を伏せ、小声で呟いた。
「……いっそ嫌われたほうが、楽かもしれないな」
「ん? なんか言ったか?」
「いや、なんでもない」
荷物を馬車へと移した一行はカイの家へ移動した。
0
お気に入りに追加
351
あなたにおすすめの小説
【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!
りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。
食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。
だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。
食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。
パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。
そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。
王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。
そんなの自分でしろ!!!!!
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
【R18】王子様白雪姫を回収してください!白雪姫の"小人"の私は執着王子から逃げたい 姫と王子の恋を応援します
ペーパーナイフ
恋愛
主人公キイロは森に住む小人である。ある日ここが絵本の白雪姫の世界だと気づいた。
原作とは違い、7色の小人の家に突如やってきた白雪姫はとても傲慢でワガママだった。
はやく王子様この姫を回収しにきてくれ!そう思っていたところ王子が森に迷い込んできて…
あれ?この王子どっかで見覚えが…。
【注意】
睡姦、無理やり表現あり
王子はあまり性格良くない
ガッツリ本番ありR18
王子以外との本番あり
気をつけてください
【完結】お見合いに現れたのは、昨日一緒に食事をした上司でした
楠結衣
恋愛
王立医務局の調剤師として働くローズ。自分の仕事にやりがいを持っているが、行き遅れになることを家族から心配されて休日はお見合いする日々を過ごしている。
仕事量が多い連休明けは、なぜか上司のレオナルド様と二人きりで仕事をすることを不思議に思ったローズはレオナルドに質問しようとするとはぐらかされてしまう。さらに夕食を一緒にしようと誘われて……。
◇表紙のイラストは、ありま氷炎さまに描いていただきました♪
◇全三話予約投稿済みです
【完結】優しくて大好きな夫が私に隠していたこと
暁
恋愛
陽も沈み始めた森の中。
獲物を追っていた寡黙な猟師ローランドは、奥地で偶然見つけた泉で“とんでもない者”と遭遇してしまう。
それは、裸で水浴びをする綺麗な女性だった。
何とかしてその女性を“お嫁さんにしたい”と思い立った彼は、ある行動に出るのだが――。
※
・当方気を付けておりますが、誤字脱字を発見されましたらご遠慮なくご指摘願います。
・★が付く話には性的表現がございます。ご了承下さい。
【本編完結・R18】旦那様、子作りいたしましょう~悪評高きバツイチ侯爵は仔猫系令嬢に翻弄される~
とらやよい
恋愛
悪評高き侯爵の再婚相手に大抜擢されたのは多産家系の子爵令嬢エメリだった。
侯爵家の跡取りを産むため、子を産む道具として嫁いだエメリ。
お互い興味のない相手との政略結婚だったが……元来、生真面目な二人は子作りという目標に向け奮闘することに。
子作りという目標達成の為、二人は事件に立ち向かい距離は縮まったように思えたが…次第に互いの本心が見えずに苦しみ、すれ違うように……。
まだ恋を知らないエメリと外見と内面のギャップが激しい不器用で可愛い男ジョアキンの恋の物語。
❀第16回恋愛小説大賞に参加中です。
***補足説明***
R-18作品です。苦手な方はご注意ください。
R-18を含む話には※を付けてあります。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる