201 / 243
振り返りからの進展
それは、期待と不安でした
しおりを挟む
王城に戻ったクリスは通信室に籠り、自分の屋敷とシェットランド領に連絡をした。
「あぁ。調べものが得意なヤツを数人集めて、急いで調べてくれ。……あぁ。頼む」
クリスが通信機から離れる。背後で見守っていたオグウェノが訊ねた。
「何を調べるように言ったんだ?」
「犬が最後に使った魔法。あれは、たぶん私の屋敷の書庫か、シェットランド領の図書室にある本に載っていた古い魔法だ」
「そんなに古い魔法なのか?」
「私たち”神に棄てられた一族”が繁栄していた頃の魔法だからな」
「つまり神と悪魔の交代劇が起きる前……今の魔法技術とは違う魔法か」
「そうだ。その頃の魔法には、代償が必要な魔法もあった。もしかしたら、今の犬の状態も代償の結果かもしれん」
「そういうことか……代償として、何を取られることがあるんだ?」
クリスが少し考える。
「そうだな……声を失うとか、魔力を永遠に失うとか……命と引き換え、というのもあったな」
「あまり取られたくないものばかりだな。あの巨大な竜巻を一瞬で消せるだけの魔法だ。代償として何かを取られても、おかしくはないか」
「犬は書庫にある様々な本を読んでいる。あと、シェットランド領へ行った時、図書室で読んだ可能性もある」
「真面目だからなぁ」
オグウェノが遠くを眺めながら呟く。クリスが疲れたようにため息を吐いた。
「そういうことだ」
「ところで、他にすることはあるか?」
「いや、ない」
「なら休め。通信がきたら、すぐに知らせるようにする」
オグウェノの提案にクリスは少し考えた。
正直なところ神経が高ぶって休めそうにないが、体は疲労している。ベッドに横になるだけでも違うだろう。
「そうだな。少し休む」
クリスは後のことをオグウェノに任せ、自室に戻った。そのままベッドに倒れ込む。
「なぜ……こうなったんだ……」
クリスは事の始まりを思い出していた。
疲労していたとはいえ、足を踏み外して頭を打ったぐらいで、あんなに綺麗に記憶が飛んでしまうとは。しかも、そこからの行動が……
「ありえん!」
クリスは無意識に叫んでいた。うつ伏せになり、枕に顔を沈め、そのままベッドを叩く。
「あれこそ忘れたい記憶だ! なにか、なにか魔法はないか……」
クリスが全力で記憶を探していると、軽いノックの音がした。
「クリス様」
ラミラの声に体を起こす。
「どうした?」
「お茶をお持ちしました」
「あぁ」
クリスの返事を聞いてラミラが部屋に入る。手にはポットと軽食を載せたトレイがある。
「お昼を食べていないと伺いましたので」
「オグウェノから聞いたのか」
「はい」
ラミラがテーブルに紅茶と軽食を置きながら話を続ける。
「いろいろとクリス様のことを気にかけているご様子です」
「そういうところがモテるんだろうな」
「クリス様は興味ございませんか?」
「興味? なんの興味だ?」
クリスが首を傾げながら椅子に座る。
「恋愛対象としての、です」
「そんなものにはならないな。まあ、国がらみで政略結婚しろ、というのであれば話は別だが」
予想外の発言に紅茶を注いでいたラミラの手が止まる。
「犬は!? 犬はよろしいのですか!?」
「な、なぜ、そこで犬が出てくる!?」
顔を真っ赤にして慌てるクリスの様子に、ラミラがホッとする。残りの紅茶を注いでカップを差し出した。
「安心いたしました」
「いや、何が安心なんだ?」
「オグウェノ様と仲がよろしいようでしたので、クリス様が心移りされたのかと……」
クリスが顔を赤くしたままテーブルを叩く。
「心移りとは、なんだ!? そもそも私は犬のことなど、なんとも思っていない!」
ラミラがニヤリと笑う。
「誰も犬から心移りした、とは言っていませんよ?」
「なっ!?」
「クリス様、そんな悠長なことを言っていますと、犬を他の者に取られてしまいますよ?」
その言葉にクリスの顔から照れが消え、冷めた目でラミラ訊ねた。
「犬の様子はどうだ? いつもと違うところがあるか?」
ラミラの表情が、クリスをからかっていた顔からメイドへと変わる。
「言動は普段の犬と変わりないように見えますが、女性に対する態度が違います」
「どのように違う?」
クリスは野菜や肉を挟んだパンを食べる。
ラミラは言いにくそうに答えた。
「全ての女性に、クリス様に接していた時のような態度で対応しております」
「ゴホッゲホッ……な、なんだ? どういうことだ?」
「笑顔で話しかけ、困っている様子があれば、すぐに手助けをしています。それで、その……あの外見ですので……」
クリスは喉に詰まったパンを紅茶で流し込むと、続きを促した。
「あの外見だから、なんだ?」
「この数日で人気が……ファンができてしまいまして……」
「数日って、まだ三、四日ぐらいしか経ってないだろ」
「はい」
クリスは呆れたようにため息を吐いた。
「何をしているんだ、犬は」
「まあ、犬ですので……」
「はぁー」
盛大なため息の後、クリスは気分を変えるように顔をあげた。
「引き続き犬を警戒しろ。あと、私は犬とは顔を合わさない」
最後の言葉にラミラが首を傾げる。
「何故ですか?」
「いろいろあってな」
それだけで優秀なメイドは自分の仕事を理解した。
詳しく知らずに動いたほうが良い時もある。下手に情報を知っていれば、それがおのずと行動に現れ、相手を警戒させることさえある。
「わかりました」
ラミラが鋭い気配とともに頭をさげる。完全に仕事モードになったラミラにクリスは大きく頷いた。
「引き際を間違えるな。相手は犬の姿をしているナニか、だと思え」
「はい」
クリスは素早く食事を終え、ラミラは空になった食器を持って下がった。
※
翌日。自室に籠っていたクリスに待望の知らせが届いた。通信室に移動したクリスが通信機に飛びつく。
「どうだ!? 分かったか?」
通信機の向こう側で、仕事モードのカルラが淡々と報告をする。
『クリス様が所望している魔法ですが、火柱を起こす魔法は数点ありました。ですが、後に黒い柱が残るものは、ありませんでした』
「……そうか」
『でしたので、黒い柱が残る魔法という観点から探しましたところ、一つだけ該当の魔法がありました』
沈みかけていたクリスの顔があがる。
「それは、どんな魔法だ?」
『地中の奥深くにあるマグマ、溶岩というものを地表に噴出させる魔法です。マグマ、溶岩は、非常に高温になった岩や石でドロドロの形状をしていますが、地表に出ると冷めて黒く固まるそうです』
「その魔法の可能性が高いな」
『はい。魔法を発動させるには、かなりの魔力が必要でして、常人では使うことができません』
「その魔法を使うには代償が必要か?」
『いえ。こちらには、そのような記載はありませんでした』
クリスが眉間にシワを寄せる。
「そうか。その魔法の詠唱文を教えてくれ」
『噴火です』
「わかった。ありがとう」
クリスは通信を一度切ると、シェットランド領にかけた。少しして通信が繋がり、シェットランド領の先代領主であり、クリスの育ての親でもあるカイが出た。
『クリスか? 例の魔法なら、まだ見つけられてないぞ』
「それはカルラが見つけてくれた。その魔法について、そっちの図書館で詳しく調べてほしい」
『人使いが荒いな。まあ、闇雲に探すより、そっちのほうが探しやすいからいいか。で、それはどんな魔法だ?』
「噴火という魔法だ。地中にあるマグマを噴出させる。この魔法について、なんでもいいから調べられるだけ調べてほしい」
『……わかった。名前が分かっていれば調べるのは簡単だ。夕方には分かるだろう』
「頼む」
『おう。待ってろ』
明るい声がプツリと切れる。期待と不安がクリスを包んだ。
「あぁ。調べものが得意なヤツを数人集めて、急いで調べてくれ。……あぁ。頼む」
クリスが通信機から離れる。背後で見守っていたオグウェノが訊ねた。
「何を調べるように言ったんだ?」
「犬が最後に使った魔法。あれは、たぶん私の屋敷の書庫か、シェットランド領の図書室にある本に載っていた古い魔法だ」
「そんなに古い魔法なのか?」
「私たち”神に棄てられた一族”が繁栄していた頃の魔法だからな」
「つまり神と悪魔の交代劇が起きる前……今の魔法技術とは違う魔法か」
「そうだ。その頃の魔法には、代償が必要な魔法もあった。もしかしたら、今の犬の状態も代償の結果かもしれん」
「そういうことか……代償として、何を取られることがあるんだ?」
クリスが少し考える。
「そうだな……声を失うとか、魔力を永遠に失うとか……命と引き換え、というのもあったな」
「あまり取られたくないものばかりだな。あの巨大な竜巻を一瞬で消せるだけの魔法だ。代償として何かを取られても、おかしくはないか」
「犬は書庫にある様々な本を読んでいる。あと、シェットランド領へ行った時、図書室で読んだ可能性もある」
「真面目だからなぁ」
オグウェノが遠くを眺めながら呟く。クリスが疲れたようにため息を吐いた。
「そういうことだ」
「ところで、他にすることはあるか?」
「いや、ない」
「なら休め。通信がきたら、すぐに知らせるようにする」
オグウェノの提案にクリスは少し考えた。
正直なところ神経が高ぶって休めそうにないが、体は疲労している。ベッドに横になるだけでも違うだろう。
「そうだな。少し休む」
クリスは後のことをオグウェノに任せ、自室に戻った。そのままベッドに倒れ込む。
「なぜ……こうなったんだ……」
クリスは事の始まりを思い出していた。
疲労していたとはいえ、足を踏み外して頭を打ったぐらいで、あんなに綺麗に記憶が飛んでしまうとは。しかも、そこからの行動が……
「ありえん!」
クリスは無意識に叫んでいた。うつ伏せになり、枕に顔を沈め、そのままベッドを叩く。
「あれこそ忘れたい記憶だ! なにか、なにか魔法はないか……」
クリスが全力で記憶を探していると、軽いノックの音がした。
「クリス様」
ラミラの声に体を起こす。
「どうした?」
「お茶をお持ちしました」
「あぁ」
クリスの返事を聞いてラミラが部屋に入る。手にはポットと軽食を載せたトレイがある。
「お昼を食べていないと伺いましたので」
「オグウェノから聞いたのか」
「はい」
ラミラがテーブルに紅茶と軽食を置きながら話を続ける。
「いろいろとクリス様のことを気にかけているご様子です」
「そういうところがモテるんだろうな」
「クリス様は興味ございませんか?」
「興味? なんの興味だ?」
クリスが首を傾げながら椅子に座る。
「恋愛対象としての、です」
「そんなものにはならないな。まあ、国がらみで政略結婚しろ、というのであれば話は別だが」
予想外の発言に紅茶を注いでいたラミラの手が止まる。
「犬は!? 犬はよろしいのですか!?」
「な、なぜ、そこで犬が出てくる!?」
顔を真っ赤にして慌てるクリスの様子に、ラミラがホッとする。残りの紅茶を注いでカップを差し出した。
「安心いたしました」
「いや、何が安心なんだ?」
「オグウェノ様と仲がよろしいようでしたので、クリス様が心移りされたのかと……」
クリスが顔を赤くしたままテーブルを叩く。
「心移りとは、なんだ!? そもそも私は犬のことなど、なんとも思っていない!」
ラミラがニヤリと笑う。
「誰も犬から心移りした、とは言っていませんよ?」
「なっ!?」
「クリス様、そんな悠長なことを言っていますと、犬を他の者に取られてしまいますよ?」
その言葉にクリスの顔から照れが消え、冷めた目でラミラ訊ねた。
「犬の様子はどうだ? いつもと違うところがあるか?」
ラミラの表情が、クリスをからかっていた顔からメイドへと変わる。
「言動は普段の犬と変わりないように見えますが、女性に対する態度が違います」
「どのように違う?」
クリスは野菜や肉を挟んだパンを食べる。
ラミラは言いにくそうに答えた。
「全ての女性に、クリス様に接していた時のような態度で対応しております」
「ゴホッゲホッ……な、なんだ? どういうことだ?」
「笑顔で話しかけ、困っている様子があれば、すぐに手助けをしています。それで、その……あの外見ですので……」
クリスは喉に詰まったパンを紅茶で流し込むと、続きを促した。
「あの外見だから、なんだ?」
「この数日で人気が……ファンができてしまいまして……」
「数日って、まだ三、四日ぐらいしか経ってないだろ」
「はい」
クリスは呆れたようにため息を吐いた。
「何をしているんだ、犬は」
「まあ、犬ですので……」
「はぁー」
盛大なため息の後、クリスは気分を変えるように顔をあげた。
「引き続き犬を警戒しろ。あと、私は犬とは顔を合わさない」
最後の言葉にラミラが首を傾げる。
「何故ですか?」
「いろいろあってな」
それだけで優秀なメイドは自分の仕事を理解した。
詳しく知らずに動いたほうが良い時もある。下手に情報を知っていれば、それがおのずと行動に現れ、相手を警戒させることさえある。
「わかりました」
ラミラが鋭い気配とともに頭をさげる。完全に仕事モードになったラミラにクリスは大きく頷いた。
「引き際を間違えるな。相手は犬の姿をしているナニか、だと思え」
「はい」
クリスは素早く食事を終え、ラミラは空になった食器を持って下がった。
※
翌日。自室に籠っていたクリスに待望の知らせが届いた。通信室に移動したクリスが通信機に飛びつく。
「どうだ!? 分かったか?」
通信機の向こう側で、仕事モードのカルラが淡々と報告をする。
『クリス様が所望している魔法ですが、火柱を起こす魔法は数点ありました。ですが、後に黒い柱が残るものは、ありませんでした』
「……そうか」
『でしたので、黒い柱が残る魔法という観点から探しましたところ、一つだけ該当の魔法がありました』
沈みかけていたクリスの顔があがる。
「それは、どんな魔法だ?」
『地中の奥深くにあるマグマ、溶岩というものを地表に噴出させる魔法です。マグマ、溶岩は、非常に高温になった岩や石でドロドロの形状をしていますが、地表に出ると冷めて黒く固まるそうです』
「その魔法の可能性が高いな」
『はい。魔法を発動させるには、かなりの魔力が必要でして、常人では使うことができません』
「その魔法を使うには代償が必要か?」
『いえ。こちらには、そのような記載はありませんでした』
クリスが眉間にシワを寄せる。
「そうか。その魔法の詠唱文を教えてくれ」
『噴火です』
「わかった。ありがとう」
クリスは通信を一度切ると、シェットランド領にかけた。少しして通信が繋がり、シェットランド領の先代領主であり、クリスの育ての親でもあるカイが出た。
『クリスか? 例の魔法なら、まだ見つけられてないぞ』
「それはカルラが見つけてくれた。その魔法について、そっちの図書館で詳しく調べてほしい」
『人使いが荒いな。まあ、闇雲に探すより、そっちのほうが探しやすいからいいか。で、それはどんな魔法だ?』
「噴火という魔法だ。地中にあるマグマを噴出させる。この魔法について、なんでもいいから調べられるだけ調べてほしい」
『……わかった。名前が分かっていれば調べるのは簡単だ。夕方には分かるだろう』
「頼む」
『おう。待ってろ』
明るい声がプツリと切れる。期待と不安がクリスを包んだ。
0
お気に入りに追加
351
あなたにおすすめの小説
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる