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第二章・片思い自覚編〜帝都へ
喰われたのは
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柔らかすぎるベッドで微睡んでいたクリスはノックの音で目を覚ました。
「休み中に失礼。領主のベッピーノだ」
クリスは盛大に嫌な顔をしながらも、念のために素早く包帯を目に巻き、少し高めの声で返事をした。
「はい。いかがされましたか?」
「目を患っておられるとお聞きしましてな。我が領地の治療師はなかなかの腕前でして、ぜひ治療を受けて頂きたいと思いまして」
「お気持ちは嬉しいのですが、この目は帝都にいる治療師でないと治せないと言われております。旅の疲れもありますので、今日はこのまま休ませてください」
普段のクリスの声からは想像できない、どこか弱々しく、相手の慈悲にすがるような声色。
(なんで、こんな声でこんなことを言わないといけないんだ)
自己嫌悪で顔を歪めるクリスに対して、ドアの向こうではベッピーノが意気揚々と声を大きくする。
「おぉ、それはいけません。このままでは帝都に着くまでに倒れてしまいます。ここで治療をしましょう」
「クソッ、話が通じない人間もどきが」
クリスは小声で悪態をつきながらも、再び弱々しい声で訴えた。
「お手を煩わせるほどのことではございません。このまま一晩休めば大丈夫です。どうか、お引き取り下さい」
「そうはいきません。助けが必要な女性に何もしないなど考えられません」
ガチャガチャとドアノブを回す音がするが、鍵がかかっているためドアは開かない。
「鍵を開けなさい。目を治療しましょう」
「いいえ、結構です」
あまりの強引さにクリスがきっぱりと断る。すると鍵を差し込む音がした。
「ここまでクズだとはな」
クリスは胸の前に手を置くと微かに魔力を流した。
※※※※ルド視点※※※※
椅子に座ったままジワジワとコンシリアに迫られているルドは打開策を求めて視線を彷徨わせていた。
しかし、周囲はコンシリアとルドがいかにお似合いか。そこから勝手に話が盛り上がり、結婚式から将来の生活へと話題が飛躍する。
しかも、その話を盛り上げているのはコンシリアの周囲にいる少女たち。コンシリアの引き立て役として集められ、立派に仕事をこなす。
しかし、そのことに気づかないルドは、どうにか無表情を維持しつつ必死に逃げ道を探していた。その時……
ガターン!
突然、ルドは立ち上がった。その勢いに負けて椅子が倒れる。
唐突なルドの行動に、明るく華やかだった広間が一瞬で静かになった。少女の中の一人が恐る恐るルドに訊ねる。
「あの、なにかお気に触ることが……」
ルドは少女の言葉を無視して駆け出した。
※※※※クリス視点※※※※
ベッピーノが鍵を開けて部屋に入る。目に包帯を巻いたクリスはベッドの端に腰かけ、寝間着姿のまま迎えた。とはいえ包帯で見えないため音からの推測になる。
(聞こえる足音は二人分。ベッピーノと治療師だろう)
予想しながらクリスは背筋を伸ばし、凛とした声で足音がする方に言った。
「拒否をしている女性の部屋に入ることの意味を理解しておりますか? すぐに出て行けば、このことはなかったことにしましょう」
クリスの言葉を鼻で笑ったような音がした。
「っと、失礼。目が治れば問題ありません。それどころか私は感謝されるでしょう。旅で倒れかけていたところを助けたうえに、目の治療までするのですから。あなたの両親が、どの程度の爵位の方かは知りませんが、帝都に戻る足がかりぐらいにはなるでしょう」
(恩を売って帝都に戻る伝手を作ることが目的か)
少しずつ近づいてくる足音。クリスは耳をすまし、音だけで距離を計る。
あと一歩で触られる、という距離で、クリスは寝間着の首元に付いたリボンを力一杯引っ張り、甲高い声で叫んだ。
「キャ―――――――――――!」
「師匠!」
申し合わせていたかのようにルドが部屋に飛び込む。
「え!? あ?」
何が起きたのか理解できていないベッピーノがクリスとルドを交互に見た。
ルドがベッピーノを突き飛ばし、クリスに駆け寄る。
「大丈夫ですか!?」
クリスは体を小さくして小刻みに震えながらルドの胸の中に顔を埋めた。
「こ、この方が、鍵を開けて無理やり私に触れて……」
そう言うとクリスは破けた首元を隠すように両手で覆った。我に返ったベッピーノが慌てて叫ぶ。
「勝手なことを言うな! 私は何もしていない!」
ルドがクリスを優しくシーツで包むと、ベッピーノを睨んだ。
「では、その手に持っているものは何ですか? なぜ、お嬢様の首元が破けているのですか?」
ベッピーノがいつの間にか手の中にあったレースのリボンを見て、顔を青くしながら投げ捨てた。
「し、知らない! 私は何もしていない!」
「では、この部屋にどうやって入ったのですか? この部屋には鍵をかけていましたが」
淡々としていながらも琥珀の瞳は明らかに怒りで燃えている。
剣先を喉元に突き付けられたような恐怖を感じながらベッピーノが首を左右に振った。
「い、いや、それは……あ、開けてくれたのだ。私が目を治療するために治療師を連れて来たと言ったら、開けて私を部屋に招いたのだ。な?」
ベッピーノが後ろで控えていた治療師に同意を求める。このままでは同罪になると判断した治療師が激しく頭を縦に振った。
男尊女卑が強いこの国では男性の意見が重要視され、女性は言葉にすることさえできない。男二人対小娘となれば、当然男の弁論が尊重され、この騒ぎはなかったことになる。
しかし、クリスは涙声で途切れ途切れに訴えた。
「違います……私は帝都の治療師でないと治療できないと言いましたのに……何度も言いましたのに……なのに、無理やり鍵を開けて……部屋に入って、いきなり私に……」
あとは言葉にならないとばかりに肩を震わせて黙った。
「どういうことでしょうか?」
ルドの詰問にベッピーノが顔を青くする。何を言っても通じそうにない。むしろ状況が悪い。
これ以上、自分が不利にならないためにもベッピーノが頭をフル回転させる。
「なにか勘違いされているようで……ま、まずはお休み下さい。一晩休めば誤解も解けるでしょう」
「いえ。その必要はありません」
ルドがシーツに包んだクリスを抱き上げる。
「こんな危険な場所にお嬢様をお泊めするわけにはいきません。失礼します」
「へ? あ、いや、お待ち下さい!」
ベッピーノが部屋を出たルドを追いかける。ルドが足を止め、振り返ることなく断言した。
「これ以上、私たちに関わらないように。でなければ命の保証は出来ません」
ルドはベッピーノに背を向けている。なのに、ベッピーノは琥珀の瞳に睨まれ、全身を剣で突き刺されたような幻覚に襲われた。
ベッピーノがヘタヘタとその場に座り込む。
「は……はい……」
かろうじて出た返事は床に吸い込まれた。
「休み中に失礼。領主のベッピーノだ」
クリスは盛大に嫌な顔をしながらも、念のために素早く包帯を目に巻き、少し高めの声で返事をした。
「はい。いかがされましたか?」
「目を患っておられるとお聞きしましてな。我が領地の治療師はなかなかの腕前でして、ぜひ治療を受けて頂きたいと思いまして」
「お気持ちは嬉しいのですが、この目は帝都にいる治療師でないと治せないと言われております。旅の疲れもありますので、今日はこのまま休ませてください」
普段のクリスの声からは想像できない、どこか弱々しく、相手の慈悲にすがるような声色。
(なんで、こんな声でこんなことを言わないといけないんだ)
自己嫌悪で顔を歪めるクリスに対して、ドアの向こうではベッピーノが意気揚々と声を大きくする。
「おぉ、それはいけません。このままでは帝都に着くまでに倒れてしまいます。ここで治療をしましょう」
「クソッ、話が通じない人間もどきが」
クリスは小声で悪態をつきながらも、再び弱々しい声で訴えた。
「お手を煩わせるほどのことではございません。このまま一晩休めば大丈夫です。どうか、お引き取り下さい」
「そうはいきません。助けが必要な女性に何もしないなど考えられません」
ガチャガチャとドアノブを回す音がするが、鍵がかかっているためドアは開かない。
「鍵を開けなさい。目を治療しましょう」
「いいえ、結構です」
あまりの強引さにクリスがきっぱりと断る。すると鍵を差し込む音がした。
「ここまでクズだとはな」
クリスは胸の前に手を置くと微かに魔力を流した。
※※※※ルド視点※※※※
椅子に座ったままジワジワとコンシリアに迫られているルドは打開策を求めて視線を彷徨わせていた。
しかし、周囲はコンシリアとルドがいかにお似合いか。そこから勝手に話が盛り上がり、結婚式から将来の生活へと話題が飛躍する。
しかも、その話を盛り上げているのはコンシリアの周囲にいる少女たち。コンシリアの引き立て役として集められ、立派に仕事をこなす。
しかし、そのことに気づかないルドは、どうにか無表情を維持しつつ必死に逃げ道を探していた。その時……
ガターン!
突然、ルドは立ち上がった。その勢いに負けて椅子が倒れる。
唐突なルドの行動に、明るく華やかだった広間が一瞬で静かになった。少女の中の一人が恐る恐るルドに訊ねる。
「あの、なにかお気に触ることが……」
ルドは少女の言葉を無視して駆け出した。
※※※※クリス視点※※※※
ベッピーノが鍵を開けて部屋に入る。目に包帯を巻いたクリスはベッドの端に腰かけ、寝間着姿のまま迎えた。とはいえ包帯で見えないため音からの推測になる。
(聞こえる足音は二人分。ベッピーノと治療師だろう)
予想しながらクリスは背筋を伸ばし、凛とした声で足音がする方に言った。
「拒否をしている女性の部屋に入ることの意味を理解しておりますか? すぐに出て行けば、このことはなかったことにしましょう」
クリスの言葉を鼻で笑ったような音がした。
「っと、失礼。目が治れば問題ありません。それどころか私は感謝されるでしょう。旅で倒れかけていたところを助けたうえに、目の治療までするのですから。あなたの両親が、どの程度の爵位の方かは知りませんが、帝都に戻る足がかりぐらいにはなるでしょう」
(恩を売って帝都に戻る伝手を作ることが目的か)
少しずつ近づいてくる足音。クリスは耳をすまし、音だけで距離を計る。
あと一歩で触られる、という距離で、クリスは寝間着の首元に付いたリボンを力一杯引っ張り、甲高い声で叫んだ。
「キャ―――――――――――!」
「師匠!」
申し合わせていたかのようにルドが部屋に飛び込む。
「え!? あ?」
何が起きたのか理解できていないベッピーノがクリスとルドを交互に見た。
ルドがベッピーノを突き飛ばし、クリスに駆け寄る。
「大丈夫ですか!?」
クリスは体を小さくして小刻みに震えながらルドの胸の中に顔を埋めた。
「こ、この方が、鍵を開けて無理やり私に触れて……」
そう言うとクリスは破けた首元を隠すように両手で覆った。我に返ったベッピーノが慌てて叫ぶ。
「勝手なことを言うな! 私は何もしていない!」
ルドがクリスを優しくシーツで包むと、ベッピーノを睨んだ。
「では、その手に持っているものは何ですか? なぜ、お嬢様の首元が破けているのですか?」
ベッピーノがいつの間にか手の中にあったレースのリボンを見て、顔を青くしながら投げ捨てた。
「し、知らない! 私は何もしていない!」
「では、この部屋にどうやって入ったのですか? この部屋には鍵をかけていましたが」
淡々としていながらも琥珀の瞳は明らかに怒りで燃えている。
剣先を喉元に突き付けられたような恐怖を感じながらベッピーノが首を左右に振った。
「い、いや、それは……あ、開けてくれたのだ。私が目を治療するために治療師を連れて来たと言ったら、開けて私を部屋に招いたのだ。な?」
ベッピーノが後ろで控えていた治療師に同意を求める。このままでは同罪になると判断した治療師が激しく頭を縦に振った。
男尊女卑が強いこの国では男性の意見が重要視され、女性は言葉にすることさえできない。男二人対小娘となれば、当然男の弁論が尊重され、この騒ぎはなかったことになる。
しかし、クリスは涙声で途切れ途切れに訴えた。
「違います……私は帝都の治療師でないと治療できないと言いましたのに……何度も言いましたのに……なのに、無理やり鍵を開けて……部屋に入って、いきなり私に……」
あとは言葉にならないとばかりに肩を震わせて黙った。
「どういうことでしょうか?」
ルドの詰問にベッピーノが顔を青くする。何を言っても通じそうにない。むしろ状況が悪い。
これ以上、自分が不利にならないためにもベッピーノが頭をフル回転させる。
「なにか勘違いされているようで……ま、まずはお休み下さい。一晩休めば誤解も解けるでしょう」
「いえ。その必要はありません」
ルドがシーツに包んだクリスを抱き上げる。
「こんな危険な場所にお嬢様をお泊めするわけにはいきません。失礼します」
「へ? あ、いや、お待ち下さい!」
ベッピーノが部屋を出たルドを追いかける。ルドが足を止め、振り返ることなく断言した。
「これ以上、私たちに関わらないように。でなければ命の保証は出来ません」
ルドはベッピーノに背を向けている。なのに、ベッピーノは琥珀の瞳に睨まれ、全身を剣で突き刺されたような幻覚に襲われた。
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「は……はい……」
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