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クリスの挫折と秘密
ルドによる強制的な治療の中止
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ハーブティーのおかげで熟睡していたクリスは、荒々しくドアを叩く音で起こされた。
「クリス様! 緊急事態です!」
「どうした!?」
起き上がったところで、カリストがドアを開ける。
「女性が急変しました!」
「すぐに行く!」
「お待ち下さい!」
カリストが爆発しているクリスの髪を素早くまとめ、布で覆った。
「櫛で色を変えている時間はありませんので」
「行くぞ」
女性がいる部屋に走る。真っ暗な廊下を僅かな明かりを頼りに進むと、目的の部屋の前に女性の両親がいた。
両親がクリスに青い顔で縋りつく。
「クリス様!」
「娘がいきなり血を吐いて……」
「話はあとだ。先に治療する」
ドアを開けると血と腐ったような臭いが鼻を突いた。慌ただしい気配とともにラミラの声が響く。
「顔を横に向けて! 口の中の物を全てかき出して! 気道を確保して!」
「救急セットを出したぞ!」
マノロの声にラミラが答える。
「血圧を測って!」
クリスは部屋に飛び込み、絶句した。若い女性が口から血を吹き出し、全身をどす黒い血で染める。
その光景にクリスの全身が逆立つ。いつもの冷静な姿は消え、大声で指示を出した。
「血圧より、先に点滴を取れ! 呼吸はあるか!? 頸動脈は触れるか!?」
「呼吸ありません! 頸動脈、触れません!」
ラミラの返事と同時にクリスは若い女性にまたがり、胸の上に両手を置いて押し始めた。だが、ベッドが沈み心臓を十分に押すことができない。
「背中に板を入れろ! これでは心臓マッサージにならん! あと挿管と開胸道具の準備をしろ!」
マノロが道具を取りに部屋から飛び出す。
他のメイドが救急セットの中にある大きな板を女性の背中に入れた。
再びクリスが心臓マッサージを開始する。今度は胸を押してもベッドが沈まず、心臓を圧迫できた。
その隣ではカリストが救急セットから湾曲した筒や金具を出していく。そこへカルラが来た。
「カルラ! 明かりを出せ! できるだけ部屋を明るくしろ!」
「はい!」
カルラが手首から小さな筒を取り出し、そこに数個の球体を入れる。そして、天井に向けて発射した。数個の光球が室内を明るく照らす。
そこにラミラが叫んだ。
「点滴とれません!」
「私がする! 心臓マッサージを代われ!」
カリストが流れるようにクリスと位置を代わり、そのまま若い女性の胸を押す。
クリスはラミラから針を受け取り太もものつけ根に突き刺した。
「点滴を全開で流せ! 針を固定しろ!」
ラミラが指示通りに動く。
若い女性の顔の上にカルラが光球を出す。眩しい光が照らすが、若い女性の瞳孔は開いたまま。その様子をカリストが心臓マッサージを止めることなく注視する。
カルラが湾曲した筒と、幅のある鎌のような形の金属を若い女性の肩の横に置いた。
「挿管の準備できました!」
「よし! 挿管して気道を確保する!」
クリスが手袋をはめながら若い女性の頭元に立つ。そこでカリストが声をかけた。
「クリス様」
カリストを無視したクリスは若い女性の口を開け、左手で湾曲した金属を入れる。金属で舌を押し上げ、覗き込む。
「カルラ! もっと喉の奥を照らせ!」
「クリス様!」
カリストの怒鳴り声が響くがクリスは答えない。右手に湾曲した筒を持ち、喉の奥に狙いを定める。
カリストが再び怒鳴った。
「心臓マッサージをしながら治療をするつもりですか!?」
心臓マッサージをしながら治療をすることは無理に等しい。
だが、クリスは叫ぶように言った。
「胸を開いて直接心臓をマッサージをしながら治療をする!」
その発想に周囲にいた人たちの動きが止まる。カリストがたしなめるように叫んだ。
「クリス様!」
「治療を望んで、ここまで来たんだぞ! このまま諦めるわけにはいかない!」
湾曲した筒を喉の奥に入れようとしたクリスの手をカリストが掴んだ。
「現実を見て下さい! この出血量です。瞳孔も開いています。これ以上、治療をしても……」
「うるさい! カルラ! カリストと代わって心臓マッサージをしろ!」
明らかに冷静さを欠いたクリスの姿に全員が引く。そのことに気づいていないクリスは叫んだ。
「なにをしている!? 早くし『雷にて動きを止めよ』
魔法の詠唱とともにクリスの体が崩れた。気配を消してクリスの隣に立っていたルドが体を支える。
カリストが深く息を吐きながらベッドから降りた。
「止めていただき、ありがとうございます」
血だらけで惨状化した部屋。ルドが無表情のままカリストに訊ねた。
「なにがあったのですか?」
「先ほど突然、女性が血を吐いたそうです。私たちが駆けつけた時には体中の穴から血が吹き出ていました。クリス様は治療をしようとしましたが、これでは……」
「師匠なら、この状態でも治すことができたのですか?」
カリストが静かに首を横に振る。
「いえ。いくらクリス様でも無理です。大量の血にのまれ、我を忘れたようで」
「……確かに大量の血を見て我を忘れることは戦場でもあります。戦場に不慣れな騎士や兵士に、ですが」
ルドが大量の血も見慣れた様子でカリストに訊ねた。
「あと、出血にしては臭いが独特と言うか……」
「体内の様々なところにできていたコブが腐り、それが破裂したのでしょう。たとえ明日、治療をしていたとしても治療に体が耐えられていたか……幸い、体の表面は綺麗ですから、整えて両親に会わせます」
そこでカリストがルドから取り上げるようにクリスを抱き上げた。
「あとはこちらで処理いたしますので、今日はお休み下さい」
「……はい」
「カルラ」
「はい。こちらへどうぞ」
カルラについてルドが部屋から出ていった。ルドが廊下に出ると、先ほどまでいた若い女性の両親の姿がない。
周囲を見回すルドにカルラが説明をした。
「女性の両親は他の部屋でお待ちいただくようにしました。娘の様子に相当なショックを受けていましたので」
「……そうですよね」
ルドが黙ってカルラの後ろを歩く。窓の外には傾いた月。
クリスの様子を思い出したルドがカルラに訊ねた。
「……止めなかったほうが良かったですか?」
ポツリと呟いたルドの言葉にカルラが前を向いたまま答える。
「いえ、止めていただけて良かったです。カリストの言う通り、あのまま治療を続けても手遅れでした。治療で体に傷をつける前に綺麗な状態で両親のところに帰したほうが良いと思います」
「傷は魔法で消せないのですか?」
「クリス様の魔法でも死んだ後にできた傷は治せません」
「そうなんですか」
「はい」
カルラがルドの部屋の前で足を止める。
「何か必要なものがありますか? 飲み物か何かお持ちしましょうか?」
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」
「早朝に女性と家族のお見送りをしますので物音がすると思いますが、お気になさらず休んでいてください」
「お見送り?」
ルドの疑問にカルラが少し寂しげに微笑む。
「結果はどうであれ、この屋敷で治療をした人が帰られる時は、その時にいる使用人たち全員で見送ります」
「自分も、そのお見送りをしていいですか?」
カルラが目を丸くした後、微笑んだ。
「はい。では早朝、起こしにまいります」
「お願いします」
部屋に入ったルドが無造作にベッドに倒れ込んだ。気になることは多くあるが、睡眠不足で体調を崩してはいけない。騎士団の訓練でどんな状況でも寝れる時は寝るということを叩きこまれた。
「寝るぞ」
宣言するとルドは無理やり眠りについた。
「クリス様! 緊急事態です!」
「どうした!?」
起き上がったところで、カリストがドアを開ける。
「女性が急変しました!」
「すぐに行く!」
「お待ち下さい!」
カリストが爆発しているクリスの髪を素早くまとめ、布で覆った。
「櫛で色を変えている時間はありませんので」
「行くぞ」
女性がいる部屋に走る。真っ暗な廊下を僅かな明かりを頼りに進むと、目的の部屋の前に女性の両親がいた。
両親がクリスに青い顔で縋りつく。
「クリス様!」
「娘がいきなり血を吐いて……」
「話はあとだ。先に治療する」
ドアを開けると血と腐ったような臭いが鼻を突いた。慌ただしい気配とともにラミラの声が響く。
「顔を横に向けて! 口の中の物を全てかき出して! 気道を確保して!」
「救急セットを出したぞ!」
マノロの声にラミラが答える。
「血圧を測って!」
クリスは部屋に飛び込み、絶句した。若い女性が口から血を吹き出し、全身をどす黒い血で染める。
その光景にクリスの全身が逆立つ。いつもの冷静な姿は消え、大声で指示を出した。
「血圧より、先に点滴を取れ! 呼吸はあるか!? 頸動脈は触れるか!?」
「呼吸ありません! 頸動脈、触れません!」
ラミラの返事と同時にクリスは若い女性にまたがり、胸の上に両手を置いて押し始めた。だが、ベッドが沈み心臓を十分に押すことができない。
「背中に板を入れろ! これでは心臓マッサージにならん! あと挿管と開胸道具の準備をしろ!」
マノロが道具を取りに部屋から飛び出す。
他のメイドが救急セットの中にある大きな板を女性の背中に入れた。
再びクリスが心臓マッサージを開始する。今度は胸を押してもベッドが沈まず、心臓を圧迫できた。
その隣ではカリストが救急セットから湾曲した筒や金具を出していく。そこへカルラが来た。
「カルラ! 明かりを出せ! できるだけ部屋を明るくしろ!」
「はい!」
カルラが手首から小さな筒を取り出し、そこに数個の球体を入れる。そして、天井に向けて発射した。数個の光球が室内を明るく照らす。
そこにラミラが叫んだ。
「点滴とれません!」
「私がする! 心臓マッサージを代われ!」
カリストが流れるようにクリスと位置を代わり、そのまま若い女性の胸を押す。
クリスはラミラから針を受け取り太もものつけ根に突き刺した。
「点滴を全開で流せ! 針を固定しろ!」
ラミラが指示通りに動く。
若い女性の顔の上にカルラが光球を出す。眩しい光が照らすが、若い女性の瞳孔は開いたまま。その様子をカリストが心臓マッサージを止めることなく注視する。
カルラが湾曲した筒と、幅のある鎌のような形の金属を若い女性の肩の横に置いた。
「挿管の準備できました!」
「よし! 挿管して気道を確保する!」
クリスが手袋をはめながら若い女性の頭元に立つ。そこでカリストが声をかけた。
「クリス様」
カリストを無視したクリスは若い女性の口を開け、左手で湾曲した金属を入れる。金属で舌を押し上げ、覗き込む。
「カルラ! もっと喉の奥を照らせ!」
「クリス様!」
カリストの怒鳴り声が響くがクリスは答えない。右手に湾曲した筒を持ち、喉の奥に狙いを定める。
カリストが再び怒鳴った。
「心臓マッサージをしながら治療をするつもりですか!?」
心臓マッサージをしながら治療をすることは無理に等しい。
だが、クリスは叫ぶように言った。
「胸を開いて直接心臓をマッサージをしながら治療をする!」
その発想に周囲にいた人たちの動きが止まる。カリストがたしなめるように叫んだ。
「クリス様!」
「治療を望んで、ここまで来たんだぞ! このまま諦めるわけにはいかない!」
湾曲した筒を喉の奥に入れようとしたクリスの手をカリストが掴んだ。
「現実を見て下さい! この出血量です。瞳孔も開いています。これ以上、治療をしても……」
「うるさい! カルラ! カリストと代わって心臓マッサージをしろ!」
明らかに冷静さを欠いたクリスの姿に全員が引く。そのことに気づいていないクリスは叫んだ。
「なにをしている!? 早くし『雷にて動きを止めよ』
魔法の詠唱とともにクリスの体が崩れた。気配を消してクリスの隣に立っていたルドが体を支える。
カリストが深く息を吐きながらベッドから降りた。
「止めていただき、ありがとうございます」
血だらけで惨状化した部屋。ルドが無表情のままカリストに訊ねた。
「なにがあったのですか?」
「先ほど突然、女性が血を吐いたそうです。私たちが駆けつけた時には体中の穴から血が吹き出ていました。クリス様は治療をしようとしましたが、これでは……」
「師匠なら、この状態でも治すことができたのですか?」
カリストが静かに首を横に振る。
「いえ。いくらクリス様でも無理です。大量の血にのまれ、我を忘れたようで」
「……確かに大量の血を見て我を忘れることは戦場でもあります。戦場に不慣れな騎士や兵士に、ですが」
ルドが大量の血も見慣れた様子でカリストに訊ねた。
「あと、出血にしては臭いが独特と言うか……」
「体内の様々なところにできていたコブが腐り、それが破裂したのでしょう。たとえ明日、治療をしていたとしても治療に体が耐えられていたか……幸い、体の表面は綺麗ですから、整えて両親に会わせます」
そこでカリストがルドから取り上げるようにクリスを抱き上げた。
「あとはこちらで処理いたしますので、今日はお休み下さい」
「……はい」
「カルラ」
「はい。こちらへどうぞ」
カルラについてルドが部屋から出ていった。ルドが廊下に出ると、先ほどまでいた若い女性の両親の姿がない。
周囲を見回すルドにカルラが説明をした。
「女性の両親は他の部屋でお待ちいただくようにしました。娘の様子に相当なショックを受けていましたので」
「……そうですよね」
ルドが黙ってカルラの後ろを歩く。窓の外には傾いた月。
クリスの様子を思い出したルドがカルラに訊ねた。
「……止めなかったほうが良かったですか?」
ポツリと呟いたルドの言葉にカルラが前を向いたまま答える。
「いえ、止めていただけて良かったです。カリストの言う通り、あのまま治療を続けても手遅れでした。治療で体に傷をつける前に綺麗な状態で両親のところに帰したほうが良いと思います」
「傷は魔法で消せないのですか?」
「クリス様の魔法でも死んだ後にできた傷は治せません」
「そうなんですか」
「はい」
カルラがルドの部屋の前で足を止める。
「何か必要なものがありますか? 飲み物か何かお持ちしましょうか?」
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」
「早朝に女性と家族のお見送りをしますので物音がすると思いますが、お気になさらず休んでいてください」
「お見送り?」
ルドの疑問にカルラが少し寂しげに微笑む。
「結果はどうであれ、この屋敷で治療をした人が帰られる時は、その時にいる使用人たち全員で見送ります」
「自分も、そのお見送りをしていいですか?」
カルラが目を丸くした後、微笑んだ。
「はい。では早朝、起こしにまいります」
「お願いします」
部屋に入ったルドが無造作にベッドに倒れ込んだ。気になることは多くあるが、睡眠不足で体調を崩してはいけない。騎士団の訓練でどんな状況でも寝れる時は寝るということを叩きこまれた。
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