78 / 103
どうも、学内対抗戦です
どうも、予選でも勇者です
しおりを挟む
「同じ学校の生徒同士で戦うなんて、悲しすぎるよ! 僕たちは話し合えるはずだ!」
「素敵ですわ勇者様…」
「いや、これ学校行事…」
リング中央で叫ぶ勇への反応は両極端だった。
取り巻きの令嬢は別のリングへ行かせたはずなのに、早々に新たな取り巻きができている。勇者のハーレム属性はなかなか外れないものらしい。
そんな彼女らは勇者の鼻で笑える綺麗事にうっとりしている。
一方で男子と、一部のまともな女子は勇者の言い分に引いていた。
「バトル行事で戦いたくないなら棄権すれば?」
どこからかまともな指摘が飛ぶ。しかし勇は首を振った。
「戦いたくないんじゃない! 戦ってほしくないんだ! 皆は僕が守る! だから皆は仲良くしててほしいんだよ! それに僕が戦ったら、皆を傷つけてしまうし…」
「はあ?」
わかるようなわからんような、でも勇者として召喚されたのならこのくらい正義感が強いのは当然なのかおかしいのか…と複雑怪奇なモノを見る目で珍妙な顔をしていた生徒たちは、勇の最後のひと言で我に返った。
召喚されてまだ数ヶ月の勇者が、生まれてこのかたずっと鍛錬してきた自分たちより強い? 笑わせる。
「勇者って魔力のない世界から来たんだろ? なのに俺たちに勝って当然とか、ふざけんなよ!」
「そこまで舐められるなんて、心外よね」
「いくら勇者でも、こっちは経験値があるんだぞ!」
憤る生徒と。
「勇者様がせっかくお慈悲を垂れてくださっているのに!」
「なんて口答えなの!?」
「勇者様は勇者様なんだから強いに決まっているでしょ!」
反論する新・取り巻き。
「あのー、試合はー…」
「司会は黙ってろ」
「司会は黙ってなさい」
勝負を促す司会の声は、両者からの声で掻き消えた。
なるほど、こうしたやり取りが繰り返されていたため、他のリングで予選がすべて終了していても、このリングだけは始まってもいなかったのである。
「こういうの、生徒会長として放置できひんのちゃう?」
「そうなんだけど、関わりたくないんだよね」
「実際に目の当たりにすると、これまでのことに合点がいくね」
解決するよう促すミケルと、笑顔で拒むルイス。初めて勇者の言動を目にして、これまで生徒会を騒がせてきた様々な騒動暴動に納得がいったニコライ、その横で頷くツヴァイゲルト。そしていつの間にかクッキーをつまみ食いしているティティス。
「ティティス先輩、おいしそうですねそのクッキー」
「精神安定作用のあるハーブを練り込んでいるの。あなたもどうぞ」
合同授業以来スイーツ巡り友達となっていたリズとティティスは、クッキーをともに食べ始める。
ティティスはルイスを筆頭に生徒会メンバーと男子勢にもクッキーの小袋を渡した。
「あなたたちも食べなさい。で、事態を収拾して」
「ありがとう。クッキーはいただくよ。あの中に入りたくないけど」
ルイスは1枚口に含むと、リングに張られた見えない壁ギリギリまで近寄った。
その後ろで、アゲハもクッキーを口にする。
「うまい。落ち着く味だな」
「オチツキ草とイガイタクナクナールを配合して作ったの。お口に合うなら嬉しいわ」
なんと胃薬として使われる薬草まで入っていた。どれほどのストレスを予期していたのか。
「ティティス先輩の手作りですか!? 今度ぜひ作り方を教えてください!」
「いいわよ。簡単だし、女子寮で作りましょう」
「僕も混ぜてもらえるかな」
「わ、私も作りたいのでしてよ!」
女子勢のほんわかした会話をバックに、なんとも気の重い顔をしたルイスは、拡声魔法を使いながらリング内へ語りかけた。
「諸君! これでは埒が明かない! 今から3つ数える。その後は各自、攻撃に移るように。もちろん守りに入っても構わない。とにかく戦闘に移れ。これは生徒会長としての命令である」
「でも――」
「たとえ勇者としても、この命令に背くのであれば予選敗退とする。では始めよう。3、2、1、始め!」
「【ウォーターボール】!」
「【ファイアレーザー】!」
「【ウインドカッター】!」
「【アースニードル】!」
反論する勇者を押し切ってのルイスの声により、予選賛成派はすぐさま攻撃に移った。
「そんな! 同じ人間、同じ生徒同士を争わせるなんて! でも仕方ない。僕は勇者、やられるわけにはいかないんだ! 行け! 【ライトレーザー】!」
ルイスは無言でティティスにクッキーを要求した。何やらイラッとする前置きが長かったためだろう。
アゲハもフレイたちもクッキーのおかわりを求める。特に生徒会メンバーはクッキーの取り合いを始めた。普段から負担を強いられているからこそ、一刻も早くこのイライラを解消したいのだ。
「オチツキ草ならあるが」
「草のままでいいからくれ」
アゲハが言えば生徒会メンバーは真顔で振り返ってきた。顔がマジすぎて怖い。魔王を(違う意味とはいえ)怖がらせるなど、前例にないことである。
とにかくアゲハは指を鳴らした。
「はいはーい、そういうことねー」
観測水晶で予選の様子を見守っていたザガンがすぐさま現れ、皆にオチツキ草を渡す。加熱しなければ、そのまま食べるには苦みが強いはずだが、生徒会メンバーは人目も気にせずもっしゃもっしゃ食べた。
その横で、勇者の放った極太魔力そこそこ密度のレーザーが有象無象の攻撃を焼き切り全員に直撃していた。戦いたくないと言っていた割には容赦ない攻撃である。
「多少訓練したのは嘘ではないんだな」
「これで…被害が増える…」
感心するアゲハの横でルイスが項垂れた。つられるように生徒会の面々もどんよりしている。
「ザガ…ザク、イガイタクナクナールとやらも見つけてきてやってくれ」
ザガンは跪きながら頭を垂れて一礼し、すぐさま転移で去った。
「なんかアゲハとザクさんって、幼馴染って割には不思議な関係だよなー」
フレイの呟きは、女子の甲高い悲鳴にかき消された。
「私たちは棄権しますわ!」
「勇者様と戦うなんて!」
「できないですもの!」
「皆、ありがとう! 僕も皆を傷つけるなんてできないから良かったよ!」
茶番が行われていた。
「私は棄権しなくてよ! 勇者様とともにあるのが私の使命ですもの!」
「マリア! ありがとう、嬉しいよ!」
まだ茶番が続いていた。
「えー、第4リングの勝者は、勇者と王女様でーす。ちなみに試合で棄権とはー実戦では命を差し出す行為にあたるのでー命を差し出す側も差し出された側もーその重みを知るようにー」
この結末はテンションが上がらなかったらしい。司会は嫌そうにだるそうに宣言し、理事長はその横で深く何度も頷いた。
「皆の命…もらった命は無駄にしない! 僕の力にしてみせる!」
「キャー!」
「勇者様ー!」
「素敵ですわー!」
どうやら通じてほしい人々には通じなかったようだ。
「よーし、じゃあ本戦は明日だぞー。今日負けた奴は観戦だからなー。俺が出勤なのに勝手に休むなよー…ったく、今から観客席作りかよ…ボーナス出せよー…」
シラが締めるが、まったく締まっていなかった。
「ま、ともかく明日、ここにいる皆で本戦だ」
「後輩だからって手加減はしないからね。お互い頑張ろう」
ルイスとニコライのほうが、余程上手な締め方をした。
「素敵ですわ勇者様…」
「いや、これ学校行事…」
リング中央で叫ぶ勇への反応は両極端だった。
取り巻きの令嬢は別のリングへ行かせたはずなのに、早々に新たな取り巻きができている。勇者のハーレム属性はなかなか外れないものらしい。
そんな彼女らは勇者の鼻で笑える綺麗事にうっとりしている。
一方で男子と、一部のまともな女子は勇者の言い分に引いていた。
「バトル行事で戦いたくないなら棄権すれば?」
どこからかまともな指摘が飛ぶ。しかし勇は首を振った。
「戦いたくないんじゃない! 戦ってほしくないんだ! 皆は僕が守る! だから皆は仲良くしててほしいんだよ! それに僕が戦ったら、皆を傷つけてしまうし…」
「はあ?」
わかるようなわからんような、でも勇者として召喚されたのならこのくらい正義感が強いのは当然なのかおかしいのか…と複雑怪奇なモノを見る目で珍妙な顔をしていた生徒たちは、勇の最後のひと言で我に返った。
召喚されてまだ数ヶ月の勇者が、生まれてこのかたずっと鍛錬してきた自分たちより強い? 笑わせる。
「勇者って魔力のない世界から来たんだろ? なのに俺たちに勝って当然とか、ふざけんなよ!」
「そこまで舐められるなんて、心外よね」
「いくら勇者でも、こっちは経験値があるんだぞ!」
憤る生徒と。
「勇者様がせっかくお慈悲を垂れてくださっているのに!」
「なんて口答えなの!?」
「勇者様は勇者様なんだから強いに決まっているでしょ!」
反論する新・取り巻き。
「あのー、試合はー…」
「司会は黙ってろ」
「司会は黙ってなさい」
勝負を促す司会の声は、両者からの声で掻き消えた。
なるほど、こうしたやり取りが繰り返されていたため、他のリングで予選がすべて終了していても、このリングだけは始まってもいなかったのである。
「こういうの、生徒会長として放置できひんのちゃう?」
「そうなんだけど、関わりたくないんだよね」
「実際に目の当たりにすると、これまでのことに合点がいくね」
解決するよう促すミケルと、笑顔で拒むルイス。初めて勇者の言動を目にして、これまで生徒会を騒がせてきた様々な騒動暴動に納得がいったニコライ、その横で頷くツヴァイゲルト。そしていつの間にかクッキーをつまみ食いしているティティス。
「ティティス先輩、おいしそうですねそのクッキー」
「精神安定作用のあるハーブを練り込んでいるの。あなたもどうぞ」
合同授業以来スイーツ巡り友達となっていたリズとティティスは、クッキーをともに食べ始める。
ティティスはルイスを筆頭に生徒会メンバーと男子勢にもクッキーの小袋を渡した。
「あなたたちも食べなさい。で、事態を収拾して」
「ありがとう。クッキーはいただくよ。あの中に入りたくないけど」
ルイスは1枚口に含むと、リングに張られた見えない壁ギリギリまで近寄った。
その後ろで、アゲハもクッキーを口にする。
「うまい。落ち着く味だな」
「オチツキ草とイガイタクナクナールを配合して作ったの。お口に合うなら嬉しいわ」
なんと胃薬として使われる薬草まで入っていた。どれほどのストレスを予期していたのか。
「ティティス先輩の手作りですか!? 今度ぜひ作り方を教えてください!」
「いいわよ。簡単だし、女子寮で作りましょう」
「僕も混ぜてもらえるかな」
「わ、私も作りたいのでしてよ!」
女子勢のほんわかした会話をバックに、なんとも気の重い顔をしたルイスは、拡声魔法を使いながらリング内へ語りかけた。
「諸君! これでは埒が明かない! 今から3つ数える。その後は各自、攻撃に移るように。もちろん守りに入っても構わない。とにかく戦闘に移れ。これは生徒会長としての命令である」
「でも――」
「たとえ勇者としても、この命令に背くのであれば予選敗退とする。では始めよう。3、2、1、始め!」
「【ウォーターボール】!」
「【ファイアレーザー】!」
「【ウインドカッター】!」
「【アースニードル】!」
反論する勇者を押し切ってのルイスの声により、予選賛成派はすぐさま攻撃に移った。
「そんな! 同じ人間、同じ生徒同士を争わせるなんて! でも仕方ない。僕は勇者、やられるわけにはいかないんだ! 行け! 【ライトレーザー】!」
ルイスは無言でティティスにクッキーを要求した。何やらイラッとする前置きが長かったためだろう。
アゲハもフレイたちもクッキーのおかわりを求める。特に生徒会メンバーはクッキーの取り合いを始めた。普段から負担を強いられているからこそ、一刻も早くこのイライラを解消したいのだ。
「オチツキ草ならあるが」
「草のままでいいからくれ」
アゲハが言えば生徒会メンバーは真顔で振り返ってきた。顔がマジすぎて怖い。魔王を(違う意味とはいえ)怖がらせるなど、前例にないことである。
とにかくアゲハは指を鳴らした。
「はいはーい、そういうことねー」
観測水晶で予選の様子を見守っていたザガンがすぐさま現れ、皆にオチツキ草を渡す。加熱しなければ、そのまま食べるには苦みが強いはずだが、生徒会メンバーは人目も気にせずもっしゃもっしゃ食べた。
その横で、勇者の放った極太魔力そこそこ密度のレーザーが有象無象の攻撃を焼き切り全員に直撃していた。戦いたくないと言っていた割には容赦ない攻撃である。
「多少訓練したのは嘘ではないんだな」
「これで…被害が増える…」
感心するアゲハの横でルイスが項垂れた。つられるように生徒会の面々もどんよりしている。
「ザガ…ザク、イガイタクナクナールとやらも見つけてきてやってくれ」
ザガンは跪きながら頭を垂れて一礼し、すぐさま転移で去った。
「なんかアゲハとザクさんって、幼馴染って割には不思議な関係だよなー」
フレイの呟きは、女子の甲高い悲鳴にかき消された。
「私たちは棄権しますわ!」
「勇者様と戦うなんて!」
「できないですもの!」
「皆、ありがとう! 僕も皆を傷つけるなんてできないから良かったよ!」
茶番が行われていた。
「私は棄権しなくてよ! 勇者様とともにあるのが私の使命ですもの!」
「マリア! ありがとう、嬉しいよ!」
まだ茶番が続いていた。
「えー、第4リングの勝者は、勇者と王女様でーす。ちなみに試合で棄権とはー実戦では命を差し出す行為にあたるのでー命を差し出す側も差し出された側もーその重みを知るようにー」
この結末はテンションが上がらなかったらしい。司会は嫌そうにだるそうに宣言し、理事長はその横で深く何度も頷いた。
「皆の命…もらった命は無駄にしない! 僕の力にしてみせる!」
「キャー!」
「勇者様ー!」
「素敵ですわー!」
どうやら通じてほしい人々には通じなかったようだ。
「よーし、じゃあ本戦は明日だぞー。今日負けた奴は観戦だからなー。俺が出勤なのに勝手に休むなよー…ったく、今から観客席作りかよ…ボーナス出せよー…」
シラが締めるが、まったく締まっていなかった。
「ま、ともかく明日、ここにいる皆で本戦だ」
「後輩だからって手加減はしないからね。お互い頑張ろう」
ルイスとニコライのほうが、余程上手な締め方をした。
42
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
鋼なるドラーガ・ノート ~S級パーティーから超絶無能の烙印を押されて追放される賢者、今更やめてくれと言われてももう遅い~
月江堂
ファンタジー
― 後から俺の実力に気付いたところでもう遅い。絶対に辞めないからな ―
“賢者”ドラーガ・ノート。鋼の二つ名で知られる彼がSランク冒険者パーティー、メッツァトルに加入した時、誰もが彼の活躍を期待していた。
だが蓋を開けてみれば彼は無能の極致。強い魔法は使えず、運動神経は鈍くて小動物にすら勝てない。無能なだけならばまだしも味方の足を引っ張って仲間を危機に陥れる始末。
当然パーティーのリーダー“勇者”アルグスは彼に「無能」の烙印を押し、パーティーから追放する非情な決断をするのだが、しかしそこには彼を追い出すことのできない如何ともしがたい事情が存在するのだった。
ドラーガを追放できない理由とは一体何なのか!?
そしてこの賢者はなぜこんなにも無能なのに常に偉そうなのか!?
彼の秘められた実力とは一体何なのか? そもそもそんなもの実在するのか!?
力こそが全てであり、鋼の教えと闇を司る魔が支配する世界。ムカフ島と呼ばれる火山のダンジョンの攻略を通して彼らはやがて大きな陰謀に巻き込まれてゆく。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?


我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる