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どうも、学内対抗戦です
どうも、予選ですパート3
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第6リングでは、1対1、1対多数、多数対多数と、まさに混戦が行われていた。
はじめからルイス狙いだった第1リングとも、はじめから1対1で騒ぎまくって他が引いた第2リングとも様相が異なっている。
それはひとえに、ニコライの普段の行いが招いたことである。
「ニコライ様、今日もかっこいいわー!」
「王子様よねー!」
「戦うなんてできないわ!」
女子生徒から異様な人気を誇るニコライ。
長身でクールな容貌は美女と呼ぶにふさわしいが、女子生徒からは王子様扱いされている。
「ダークネス書紀って、書紀じゃないやつの…」
「闇に沈めるアレだろ?」
「机に座らないらしいぞ」
校内の暴動を鎮めていくうちについたあだ名が「戦う書紀官」。書紀として生徒会室の机に向かうよりも、校内を見回りして実力行使している時間のほうが長いと言われているのである。その是非はさておき。
「避けられてるのに自分から戦いに行ってもね…」
男子からは「手を出したら沈められるから」、女子からは「手を出すのは畏れ多いから」という理由で遠巻きにされているニコライは、リングの中央で1人佇んでいた。
そこへ聞こえてきた、第1リングと第2リングの相次ぐ戦闘終了コール。
「ふう…。もういいかな」
真ん中でぽつりと立つのも飽きたニコライは、片手を地面へ向けて翳した。
「闇に沈め。【ダークフィールド】」
瞬間、リング全域が紫色に染まり、あちこちで鳴り響いていた戦闘音が消えた。そして、地面が消えた。
「きゃあ!」
「えっ!? うわっ!」
「ちょっと何これ!」
全員の叫びとともに、ニコライ以外のリング上の生徒が紫色の地面へと沈んでゆく。そして全員、間抜けにも首から上のみをひょっこりと出して止まった。地面が元の土色に戻る。
ニコライ以外の全員が、首から下を地面に埋めた身動きの取れない状態になっていた。
「第6リング、勝者決定! 泣く子も黙る生徒会の貴公子プリンセス、ニコライ・ダークネスだあ!」
「貴公子でもプリンセスでもないよ。僕はダークネス家次期当主だ」
ハイテンションで宣言する司会にニコライは呆れながら一応訂正する。貴族ではあるが女性だし、王族でもないのに姫を名乗るのは不敬だ。「泣く子も黙る」はさておき、「貴公子プリンセス」とは、冗談にしてもニコライの立場では問題がありすぎる。
「しかし…ニコライ選手以外が全員戦闘不能となると、残る1枠は……」
「ボク…いる!」
初めて悩ましくテンションを下げた司会に応じたのは、水色の髪と目をした小柄な少年、ペタだった。
「あれ? 全員沈めたはずだけど…」
首をかしげるニコライ。
「水の膜…体包む…浮く……」
やはりルイス以外に対してはどもってしまうようだが、水魔法をシールド代わりに纏い、ニコライがダークフィールドを解くまでフローターで浮遊して待っていたのだとは伝わった。ルイスの教えをしっかりと活かしている。
「なかなか良い案じゃないか」
「勝者決定ー! ニコライ選手に加えて、またもや1Sクラス、ペタ・ウォーター選手が本戦に進出だあ! …っと、第3リングも同じ展開のようだ! ティティス選手のフレアボムを避ける選手たち! はたして誰が残るのか!」
勝利の喜びを噛み締める時間すらないまま、試合の終わった者たちは第3リングを見る。
そこには、ニコライが他の選手を沈めたのと同じように、中央で火球を飛ばしまくって一方的な殺り……虐さ……戦闘を行っているティティスがいた。
「【ウインドウォール】! ぐはぁ!」
「【ファイアウォール】! ふべしっ!」
「【ウォーターシールド】! なんでっ!?」
追尾機能はないようで躱した生徒までは追いかけていないが、魔法の盾で身を守ろうとしていた生徒はことごとく貫通されやられていた。水の盾までも突き破る火球とは、恐るべしである。さすがは炎帝補佐。
「【フレアボム】【ファイアボール】【ファイアアロー】」
ティティスは無表情でひたすら初級魔法を連発しているだけなのだが、的が無作為で数が多いため、走って躱していた生徒も徐々にスタミナ切れで倒れてゆく。残るは数人。
「【ファイアレーザー】」
「【ウインドカッター】」
「【地殻】」
残った数人は生存本能でいつの間にかティティスを先に倒す同盟を自然と結んでいたようだ。全員がティティスに向かって攻撃をしていた。
その中に、クレアもいた。
「炎帝様よりぬるい炎に、風帝様より甘い刃。簡単に避けられるわ」
言葉通り、ティティスは炎のレーザーを簡単にくぐり抜け迫りくる風の刃を次々に躱し、アクロバティックな身体能力を発揮して見せたところで、盛り上がった土に食べられた。鐘のような土の壁で敵を覆う「地殻」は、クレアがツヴァイゲルトの攻撃を封じ込めるために使った技でもある。
つまり――
「白魔法の最上級アレンジでギリギリ破壊できる硬度だ。これならティティス先輩の足止めができる」
ここへきて初めて「うおー!」と歓声が上がった。敗退し治療を終え観戦に回った生徒が増えたためだ。
ふとアゲハが横を見ると、フレイは「クレアー!」と声援を送り、ペタは拍手している。一方で生徒会メンバーの顔は、諦めたような余裕なような、なんとも複雑な顔だ。
「今のうちに…行け! 【アースニードル】」
クレアは地面からいくつも錐状の槍を生やし、残存者を追った。1人はまともに食らって倒れ、他の2人はすんでで躱した。
ティティスはリング中央で土の鐘に閉じ込められたままだ。圧倒的にクレアが有利に見える。
「複合魔法【風焔乱舞】」
どこかこもった可憐な声が聞こえた気がした瞬間、大きな破砕音が轟くとともに砂埃が舞い踊った。気を取られて、クレア以外の全員の動きが止まる。
その瞬間、砂埃を切り裂いて飛び迫った炎。クレアの攻撃から逃げていた2人は炎に直撃し、黒焦げになった。
爆音を気に留めず走って逃げたクレアだけが、炎の餌食にならずに済んだ。
「複合魔法でも破られるのか…」
クレアは冷静に、自分が「地殻」を発動した中央を見る。地殻を破壊して飛び出したティティスが、不満そうに鼻を鳴らして立っていた。
「まさか予選で複合魔法を使うなんて、予想外だわ」
複合魔法は複数の属性の魔法を合わせて発動する魔法で、属性とコントロール次第では相乗効果を発揮する。
ただし、それぞれの属性コントロールがうまくなければ使えない。複数属性持ちによくある、偶然他属性が混じって発動する魔法とはわけが違うのである。
「第3リング、勝者決定! 我らが副会長、舐めたいおみ足のティティス様と、またもや1S、クレア・アース選手だあ!」
「あれ! 儂の孫じゃ! 儂の孫なんじゃよ!」
なぜかハアハア言い出した司会と、孫自慢の止まらない理事長。
「最後、なぜ避けられたの?」
「地殻は一定レベルの攻撃を受けると割れるんです。だから閉じ込めた魔法が漏れ出てくることもあって、その回避はたくさん学びました」
変態2人は放っておいて、ティティスとクレアはリング上で話していた。
この1週間、クレアはツヴァイゲルトの最上級魔法を閉じ込める練習をもっぱらしてきた。そして地殻が割れて中から攻撃魔法が飛び出してきたとき、それを躱す訓練に命をかけさせられていた。
そんなクレイが、光よりは遅いティティスの攻撃を躱せないわけがなかったのである。
「あー、それは、ご愁傷さまね」
ツヴァイゲルトの暴走をなんとなく悟ったティティスは、クレアの受難を思った。
そして同時に、勝利したというのに2人は寒気を感じた。
はじめからルイス狙いだった第1リングとも、はじめから1対1で騒ぎまくって他が引いた第2リングとも様相が異なっている。
それはひとえに、ニコライの普段の行いが招いたことである。
「ニコライ様、今日もかっこいいわー!」
「王子様よねー!」
「戦うなんてできないわ!」
女子生徒から異様な人気を誇るニコライ。
長身でクールな容貌は美女と呼ぶにふさわしいが、女子生徒からは王子様扱いされている。
「ダークネス書紀って、書紀じゃないやつの…」
「闇に沈めるアレだろ?」
「机に座らないらしいぞ」
校内の暴動を鎮めていくうちについたあだ名が「戦う書紀官」。書紀として生徒会室の机に向かうよりも、校内を見回りして実力行使している時間のほうが長いと言われているのである。その是非はさておき。
「避けられてるのに自分から戦いに行ってもね…」
男子からは「手を出したら沈められるから」、女子からは「手を出すのは畏れ多いから」という理由で遠巻きにされているニコライは、リングの中央で1人佇んでいた。
そこへ聞こえてきた、第1リングと第2リングの相次ぐ戦闘終了コール。
「ふう…。もういいかな」
真ん中でぽつりと立つのも飽きたニコライは、片手を地面へ向けて翳した。
「闇に沈め。【ダークフィールド】」
瞬間、リング全域が紫色に染まり、あちこちで鳴り響いていた戦闘音が消えた。そして、地面が消えた。
「きゃあ!」
「えっ!? うわっ!」
「ちょっと何これ!」
全員の叫びとともに、ニコライ以外のリング上の生徒が紫色の地面へと沈んでゆく。そして全員、間抜けにも首から上のみをひょっこりと出して止まった。地面が元の土色に戻る。
ニコライ以外の全員が、首から下を地面に埋めた身動きの取れない状態になっていた。
「第6リング、勝者決定! 泣く子も黙る生徒会の貴公子プリンセス、ニコライ・ダークネスだあ!」
「貴公子でもプリンセスでもないよ。僕はダークネス家次期当主だ」
ハイテンションで宣言する司会にニコライは呆れながら一応訂正する。貴族ではあるが女性だし、王族でもないのに姫を名乗るのは不敬だ。「泣く子も黙る」はさておき、「貴公子プリンセス」とは、冗談にしてもニコライの立場では問題がありすぎる。
「しかし…ニコライ選手以外が全員戦闘不能となると、残る1枠は……」
「ボク…いる!」
初めて悩ましくテンションを下げた司会に応じたのは、水色の髪と目をした小柄な少年、ペタだった。
「あれ? 全員沈めたはずだけど…」
首をかしげるニコライ。
「水の膜…体包む…浮く……」
やはりルイス以外に対してはどもってしまうようだが、水魔法をシールド代わりに纏い、ニコライがダークフィールドを解くまでフローターで浮遊して待っていたのだとは伝わった。ルイスの教えをしっかりと活かしている。
「なかなか良い案じゃないか」
「勝者決定ー! ニコライ選手に加えて、またもや1Sクラス、ペタ・ウォーター選手が本戦に進出だあ! …っと、第3リングも同じ展開のようだ! ティティス選手のフレアボムを避ける選手たち! はたして誰が残るのか!」
勝利の喜びを噛み締める時間すらないまま、試合の終わった者たちは第3リングを見る。
そこには、ニコライが他の選手を沈めたのと同じように、中央で火球を飛ばしまくって一方的な殺り……虐さ……戦闘を行っているティティスがいた。
「【ウインドウォール】! ぐはぁ!」
「【ファイアウォール】! ふべしっ!」
「【ウォーターシールド】! なんでっ!?」
追尾機能はないようで躱した生徒までは追いかけていないが、魔法の盾で身を守ろうとしていた生徒はことごとく貫通されやられていた。水の盾までも突き破る火球とは、恐るべしである。さすがは炎帝補佐。
「【フレアボム】【ファイアボール】【ファイアアロー】」
ティティスは無表情でひたすら初級魔法を連発しているだけなのだが、的が無作為で数が多いため、走って躱していた生徒も徐々にスタミナ切れで倒れてゆく。残るは数人。
「【ファイアレーザー】」
「【ウインドカッター】」
「【地殻】」
残った数人は生存本能でいつの間にかティティスを先に倒す同盟を自然と結んでいたようだ。全員がティティスに向かって攻撃をしていた。
その中に、クレアもいた。
「炎帝様よりぬるい炎に、風帝様より甘い刃。簡単に避けられるわ」
言葉通り、ティティスは炎のレーザーを簡単にくぐり抜け迫りくる風の刃を次々に躱し、アクロバティックな身体能力を発揮して見せたところで、盛り上がった土に食べられた。鐘のような土の壁で敵を覆う「地殻」は、クレアがツヴァイゲルトの攻撃を封じ込めるために使った技でもある。
つまり――
「白魔法の最上級アレンジでギリギリ破壊できる硬度だ。これならティティス先輩の足止めができる」
ここへきて初めて「うおー!」と歓声が上がった。敗退し治療を終え観戦に回った生徒が増えたためだ。
ふとアゲハが横を見ると、フレイは「クレアー!」と声援を送り、ペタは拍手している。一方で生徒会メンバーの顔は、諦めたような余裕なような、なんとも複雑な顔だ。
「今のうちに…行け! 【アースニードル】」
クレアは地面からいくつも錐状の槍を生やし、残存者を追った。1人はまともに食らって倒れ、他の2人はすんでで躱した。
ティティスはリング中央で土の鐘に閉じ込められたままだ。圧倒的にクレアが有利に見える。
「複合魔法【風焔乱舞】」
どこかこもった可憐な声が聞こえた気がした瞬間、大きな破砕音が轟くとともに砂埃が舞い踊った。気を取られて、クレア以外の全員の動きが止まる。
その瞬間、砂埃を切り裂いて飛び迫った炎。クレアの攻撃から逃げていた2人は炎に直撃し、黒焦げになった。
爆音を気に留めず走って逃げたクレアだけが、炎の餌食にならずに済んだ。
「複合魔法でも破られるのか…」
クレアは冷静に、自分が「地殻」を発動した中央を見る。地殻を破壊して飛び出したティティスが、不満そうに鼻を鳴らして立っていた。
「まさか予選で複合魔法を使うなんて、予想外だわ」
複合魔法は複数の属性の魔法を合わせて発動する魔法で、属性とコントロール次第では相乗効果を発揮する。
ただし、それぞれの属性コントロールがうまくなければ使えない。複数属性持ちによくある、偶然他属性が混じって発動する魔法とはわけが違うのである。
「第3リング、勝者決定! 我らが副会長、舐めたいおみ足のティティス様と、またもや1S、クレア・アース選手だあ!」
「あれ! 儂の孫じゃ! 儂の孫なんじゃよ!」
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「地殻は一定レベルの攻撃を受けると割れるんです。だから閉じ込めた魔法が漏れ出てくることもあって、その回避はたくさん学びました」
変態2人は放っておいて、ティティスとクレアはリング上で話していた。
この1週間、クレアはツヴァイゲルトの最上級魔法を閉じ込める練習をもっぱらしてきた。そして地殻が割れて中から攻撃魔法が飛び出してきたとき、それを躱す訓練に命をかけさせられていた。
そんなクレイが、光よりは遅いティティスの攻撃を躱せないわけがなかったのである。
「あー、それは、ご愁傷さまね」
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