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どうも、暗躍です
どうも、人間です
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実技演習で勇者を救いながら他の授業もやり過ごし、あっという間に週末が来た。アゲハとルイスは寮の部屋で待ち合わせし、黒いローブ姿になって城へ転移する。
バキバキッ、メキョッ、パリンッ!
ヒビが入って、こじ開けて、割れる音が響いた。
何事か、と振り返った人々の先には、黒いローブが2人いる。
「何事じゃ!」
「結界が…」
うろたえる七色の物理的色物集団と、偉そうな有象無象。
「ここまでやらなくても良かったんじゃない?」
「ここは闇ギルドらしく行こう」
「それもそうか」
フードに隠れて苦笑するルイスと通常運転のアゲハ。
アゲハのほうは偉そうな国王に嫌がらせをしたかっただけである。
「陛下ぁ~! 城の結界がすべて破られましたぁ~!」
「はっ!? の!? すべて!?」
「面白い顔になっているぞセイントの王よ」
面白い顔だが、不愉快だ。つまり不細工。
「黒帝、魔族避けの結界も破ったんだね」
むしろそれが目的だ。
「張り直しておこう」
アゲハの配下なら通れる結界を。
着々と人間界が侵略されている。
「お主らが魔帝と黒帝か」
「土帝。帝と呼ぶのはオレたちを倒してからだぞ」
「でもそう名乗ってるんだし、他に呼び方もないしね…」
「細かいことはいいじゃない。試合すればいいんでしょ」
敵意を露わにする土帝、炎帝、風帝、水帝。何より――
「闇ギルドなんてあっちゃいけない! 人間同士が争うなんて悲しすぎるよ!」
勇者兼光帝がしゃしゃり出た。
「闇ギルドを否定しても、依頼はなくならないよ。むしろ暗殺者が統率されて良いと思うけど」
「争わずに相手を消して勝つとは、闇ギルド向きな考え方だな」
やれやれと大袈裟に手を広げるルイスと、人間ではないため争っても大丈夫な認定をされたことになるアゲハ。
もちろん勇はそんなつもりで言っていないが、アゲハは自分を人間だと思うことはできない。いくら人化していようが……ん? 人化?
「この体は召喚前と同じ……その前に受けたのは神の転生魔法陣で、俺は地球の人間に転生……ということは」
まさか、今の俺の体は、人間なのか?
低レベルな魔法しか扱う必要がなかったために気にしていなかったが、組成を調べれば確かに人間だ。
だから先週招聘されたときも、正規の手順を踏んだにも関わらず、魔族避けの結界に弾かれなかったのか。
「黒帝? どうしたの?」
「魔帝よ、帝の相手は任せる。俺は重要な用事を思い出した。少し出かけてくるぞ」
己の身が人間と同じだなんて耐えがたい屈辱だ。
アゲハは一方的に言い残し、張り直した結界を再度破って、一人で魔界へ転移した。
「出かけてくるって……今も出先なんだけどね…」
国王、衛兵、帝たちのど真ん中に一人残され、ルイスは苦笑するしかなかった。
「なっ!? 結界を!?」
「来たときも破ってただろ?」
「自分で張って自分で破ったわね…」
「私も帰っていいかい?」
「逃がしちゃだめだ! 捕らえなきゃ!」
驚く土帝、今さらな声の炎帝、自給自足のように言う水帝、マイペースな風帝。そこへ被せる光帝。
しかし衛兵たちが光帝の指示に従おうとしたところで、転移先がわからない。
「もう逃がしてんだよ」
そこへ呆れた声の全帝が言って、衛兵たちを全員下がらせた。全帝モードのため威厳に溢れている。
「全帝。先週、勇者のことで話したいことがあったのに、念話できなくて困ったんだ」
ルイスはちょうどいいとばかりに、平然と話しかけた。立場上は対立しているはずで、今日も決闘しに来ているはずなのに。
「僕のことで!?」
「………それで?」
正体を明かしてしまった光帝を、全帝は無視して問い返す。
ルイスは「簡単さ」と笑いながら提案する。
「俺が勝ったら、全帝の正体を教えてほしいんだ。連絡できないと困るからね」
「それは、俺に連絡する必要のある人物だと明かしていることになるが?」
全帝は前光帝がルイスだと知っている。だからこそ、教え子相手につい忠告してしまった。
「まさか…?」
全帝の発言に驚いたのは土帝だ。
全帝はまたもや呆れる。
「この時期に2人、帝に勝てるって謳う人材が出たんだ。察しはつくだろうに」
前光帝ほど有能な人材が流れたら、噂にならないはずがない。
そう考えて全帝は魔帝の正体を予想していたが、黒いローブ越しにも伝わる爽やかさで確信した。
学園ではいち教師だが、さすがは帝を束ねる者だ。学園での上司にあたる土帝に苦言を呈する余裕まである。
「なんじゃと…!」
「え? でも勇者は…」
「もしかして…」
「なんと…」
「なんということでしょう…」
「僕が何なの?」
光帝が闇に堕ちたと理解してゆく土帝、炎帝、水帝、風帝。初めて言葉を発した雷帝。炎帝の呟きに、素っ頓狂なことを言う光帝。
そして、黙り続けている紫ローブの闇帝。
「黒帝に任せられたからには、負けるわけにはいかないんだ。ということで、一方的な暴力を始めようか」
ルイスは覇気を放つ。宰相や衛兵らが気絶した。
「やはりこれは…」
帝ですら戦う前から膝を折ってしまいそうなオーラに、光帝以外の全員が魔帝の正体を確信した。
「めんどくせー」
呟いた全帝が謁見の間に結界を張り、帝のみを中に閉じ込めた。
誰だ新しい帝を認めるには国王の前で御前試合をしろとか決めた奴。戦い慣れしてない貴族どもなんざ気絶するに決まってるだろ。
そう心の中で毒づいたのは、全帝とルイスである。
「ヒャッホー! やっとこの時が来たわネ!」
今まで無言を貫いていた闇帝が、紫のローブをはためかせて謁見の間の中央に躍り出た。
バキバキッ、メキョッ、パリンッ!
ヒビが入って、こじ開けて、割れる音が響いた。
何事か、と振り返った人々の先には、黒いローブが2人いる。
「何事じゃ!」
「結界が…」
うろたえる七色の物理的色物集団と、偉そうな有象無象。
「ここまでやらなくても良かったんじゃない?」
「ここは闇ギルドらしく行こう」
「それもそうか」
フードに隠れて苦笑するルイスと通常運転のアゲハ。
アゲハのほうは偉そうな国王に嫌がらせをしたかっただけである。
「陛下ぁ~! 城の結界がすべて破られましたぁ~!」
「はっ!? の!? すべて!?」
「面白い顔になっているぞセイントの王よ」
面白い顔だが、不愉快だ。つまり不細工。
「黒帝、魔族避けの結界も破ったんだね」
むしろそれが目的だ。
「張り直しておこう」
アゲハの配下なら通れる結界を。
着々と人間界が侵略されている。
「お主らが魔帝と黒帝か」
「土帝。帝と呼ぶのはオレたちを倒してからだぞ」
「でもそう名乗ってるんだし、他に呼び方もないしね…」
「細かいことはいいじゃない。試合すればいいんでしょ」
敵意を露わにする土帝、炎帝、風帝、水帝。何より――
「闇ギルドなんてあっちゃいけない! 人間同士が争うなんて悲しすぎるよ!」
勇者兼光帝がしゃしゃり出た。
「闇ギルドを否定しても、依頼はなくならないよ。むしろ暗殺者が統率されて良いと思うけど」
「争わずに相手を消して勝つとは、闇ギルド向きな考え方だな」
やれやれと大袈裟に手を広げるルイスと、人間ではないため争っても大丈夫な認定をされたことになるアゲハ。
もちろん勇はそんなつもりで言っていないが、アゲハは自分を人間だと思うことはできない。いくら人化していようが……ん? 人化?
「この体は召喚前と同じ……その前に受けたのは神の転生魔法陣で、俺は地球の人間に転生……ということは」
まさか、今の俺の体は、人間なのか?
低レベルな魔法しか扱う必要がなかったために気にしていなかったが、組成を調べれば確かに人間だ。
だから先週招聘されたときも、正規の手順を踏んだにも関わらず、魔族避けの結界に弾かれなかったのか。
「黒帝? どうしたの?」
「魔帝よ、帝の相手は任せる。俺は重要な用事を思い出した。少し出かけてくるぞ」
己の身が人間と同じだなんて耐えがたい屈辱だ。
アゲハは一方的に言い残し、張り直した結界を再度破って、一人で魔界へ転移した。
「出かけてくるって……今も出先なんだけどね…」
国王、衛兵、帝たちのど真ん中に一人残され、ルイスは苦笑するしかなかった。
「なっ!? 結界を!?」
「来たときも破ってただろ?」
「自分で張って自分で破ったわね…」
「私も帰っていいかい?」
「逃がしちゃだめだ! 捕らえなきゃ!」
驚く土帝、今さらな声の炎帝、自給自足のように言う水帝、マイペースな風帝。そこへ被せる光帝。
しかし衛兵たちが光帝の指示に従おうとしたところで、転移先がわからない。
「もう逃がしてんだよ」
そこへ呆れた声の全帝が言って、衛兵たちを全員下がらせた。全帝モードのため威厳に溢れている。
「全帝。先週、勇者のことで話したいことがあったのに、念話できなくて困ったんだ」
ルイスはちょうどいいとばかりに、平然と話しかけた。立場上は対立しているはずで、今日も決闘しに来ているはずなのに。
「僕のことで!?」
「………それで?」
正体を明かしてしまった光帝を、全帝は無視して問い返す。
ルイスは「簡単さ」と笑いながら提案する。
「俺が勝ったら、全帝の正体を教えてほしいんだ。連絡できないと困るからね」
「それは、俺に連絡する必要のある人物だと明かしていることになるが?」
全帝は前光帝がルイスだと知っている。だからこそ、教え子相手につい忠告してしまった。
「まさか…?」
全帝の発言に驚いたのは土帝だ。
全帝はまたもや呆れる。
「この時期に2人、帝に勝てるって謳う人材が出たんだ。察しはつくだろうに」
前光帝ほど有能な人材が流れたら、噂にならないはずがない。
そう考えて全帝は魔帝の正体を予想していたが、黒いローブ越しにも伝わる爽やかさで確信した。
学園ではいち教師だが、さすがは帝を束ねる者だ。学園での上司にあたる土帝に苦言を呈する余裕まである。
「なんじゃと…!」
「え? でも勇者は…」
「もしかして…」
「なんと…」
「なんということでしょう…」
「僕が何なの?」
光帝が闇に堕ちたと理解してゆく土帝、炎帝、水帝、風帝。初めて言葉を発した雷帝。炎帝の呟きに、素っ頓狂なことを言う光帝。
そして、黙り続けている紫ローブの闇帝。
「黒帝に任せられたからには、負けるわけにはいかないんだ。ということで、一方的な暴力を始めようか」
ルイスは覇気を放つ。宰相や衛兵らが気絶した。
「やはりこれは…」
帝ですら戦う前から膝を折ってしまいそうなオーラに、光帝以外の全員が魔帝の正体を確信した。
「めんどくせー」
呟いた全帝が謁見の間に結界を張り、帝のみを中に閉じ込めた。
誰だ新しい帝を認めるには国王の前で御前試合をしろとか決めた奴。戦い慣れしてない貴族どもなんざ気絶するに決まってるだろ。
そう心の中で毒づいたのは、全帝とルイスである。
「ヒャッホー! やっとこの時が来たわネ!」
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