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本編
17 森の中の出会い
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あれから何度か休憩を挟みながらようやく辿り着いた。
本っ当に着いてよかった!
もう死ぬかと思ったよ…色々搾り取られておれは干枯らびる寸前です…。もしやそれの為にポーションがあったなんて事ないよな…?
そして隣はツヤツヤのピッカピカに生き生きしているディオーレン。イラァ。
絶倫ですか?ねぇ、体力無限大ですか?さっきまであんなに射精してたとは思えない程の身軽さはどっから来るんでしょうか?イラァ。
お出掛けだからって内心流石に手加減はしてくれるだろう…とか思ってたおれのばかぁ。
そんなこんなで腰が抜けて結局抱っこされながら森の中をしばらく歩いていたら、なんだかとってもファンタジーなものが。
イライラした気分も吹っ飛ぶ程の光景が広がっていました。
リアルも〇〇け姫!
「あそこに居るのが俺と契約したフェンリルだ」
「ふぉ…ふぉぉぉっ…」
おっきいわんちゃん…!!
木立の間からのそりと起き上がってこちらに向かって歩いている優美な姿。
白銀の被毛はキラキラと光が反射して輝いている。
大きさはどれくらいだろうか?かなり大きいよね?もしかしてもっふもふに包まれて眠るという夢が叶うんじゃないのか!?わっふぅぅぅ!!
「俺の言うことを聞くから襲われることはない。安心し………問題ないな」
フェンリルが近づくにつれ、テンが怖がっていないか心配したディオーレンだが、瞳を爛々と輝かせてフェンリルを見つめるテンに心配は無用だと安堵した。
トンットトンと軽やかにジャンプをしながらすぐに目の前までやって来て、ちょこんとお座りをする。座った状態で頭がディオーレンの胸元辺りまであるので、テンのすぐ目の前にふかふかの大きなお耳がピコピコと動いている。
もうこれ誘ってますよね?ね?くっそ可愛いいいよおおお!
ふっわふわの白銀の被毛とキラキラの翡翠の瞳を持つ狼に似たフェンリルは、テンを見つめてこてんと小首を傾げる。
その可愛らしい仕草にテンの心は撃ち抜かれた。
「か、かわいいいぃぃ!なにこれなにこれ!さわっていい?さわっていい?」
1人と1頭から了承を得ると、ディオーレンの腕の中から手を伸ばして白銀の被毛に指を埋めると、ズブズブとどんどん沈んでいく。
ふぉぉぉっ、ふぉぉぉっ。
頭を触ろうとしたら手首まで埋まった。
なんっ…っ……天国かっっ!!
思ったよりも毛が柔らかくてするすると滑らかだ。
テンが夢中になって頭を撫でていると、フェンリルも気持ちよさそうにグイグイと頭を押し付けてきた。
はぁぁぁんっ、か、かわいいよぉおお。
もう語彙力消滅レベルだよ!
デレデレなテンとフェンリルの様子を見てディオーレンは笑う。そういえばまだ名前すら教えてなかったな、と。
「テンが気に入ったみたいだな。このフェンリルの名前はハング。俺とヴィズ以外は触れもしないから少し心配してたけど」
「ハク?あなたハクっていうの!?名前も可愛いんだねぇ!」
「いや、ハング…………ハクでいいか」
「クゥン」
ハングもとい、ハクも気に入ったようだ。
テンはとうとうディオーレンの腕から降りて、ハクの毛の中に突撃した。腰は気合いで治したようだ。
ズボッと胸元に飛び込むと、テンはほとんど見えないくらいに埋まり、全身でもふもふを感じていることに感動した。
異世界っ最っ高!!これだよこれ!これを経験せずに異世界とは言えない!!
ハッ!おれは素晴らしいことに気づいた……。もしかしてたまって大きさ変えられるんじゃ…?だって精霊って言ってたし!
こ、これはもふもふに挟まれて幸せENDが出来るのでは…!?
おれは天才か!!
猫吸いならぬ犬吸いをしながら妄想を膨らませるテンだった。
本っ当に着いてよかった!
もう死ぬかと思ったよ…色々搾り取られておれは干枯らびる寸前です…。もしやそれの為にポーションがあったなんて事ないよな…?
そして隣はツヤツヤのピッカピカに生き生きしているディオーレン。イラァ。
絶倫ですか?ねぇ、体力無限大ですか?さっきまであんなに射精してたとは思えない程の身軽さはどっから来るんでしょうか?イラァ。
お出掛けだからって内心流石に手加減はしてくれるだろう…とか思ってたおれのばかぁ。
そんなこんなで腰が抜けて結局抱っこされながら森の中をしばらく歩いていたら、なんだかとってもファンタジーなものが。
イライラした気分も吹っ飛ぶ程の光景が広がっていました。
リアルも〇〇け姫!
「あそこに居るのが俺と契約したフェンリルだ」
「ふぉ…ふぉぉぉっ…」
おっきいわんちゃん…!!
木立の間からのそりと起き上がってこちらに向かって歩いている優美な姿。
白銀の被毛はキラキラと光が反射して輝いている。
大きさはどれくらいだろうか?かなり大きいよね?もしかしてもっふもふに包まれて眠るという夢が叶うんじゃないのか!?わっふぅぅぅ!!
「俺の言うことを聞くから襲われることはない。安心し………問題ないな」
フェンリルが近づくにつれ、テンが怖がっていないか心配したディオーレンだが、瞳を爛々と輝かせてフェンリルを見つめるテンに心配は無用だと安堵した。
トンットトンと軽やかにジャンプをしながらすぐに目の前までやって来て、ちょこんとお座りをする。座った状態で頭がディオーレンの胸元辺りまであるので、テンのすぐ目の前にふかふかの大きなお耳がピコピコと動いている。
もうこれ誘ってますよね?ね?くっそ可愛いいいよおおお!
ふっわふわの白銀の被毛とキラキラの翡翠の瞳を持つ狼に似たフェンリルは、テンを見つめてこてんと小首を傾げる。
その可愛らしい仕草にテンの心は撃ち抜かれた。
「か、かわいいいぃぃ!なにこれなにこれ!さわっていい?さわっていい?」
1人と1頭から了承を得ると、ディオーレンの腕の中から手を伸ばして白銀の被毛に指を埋めると、ズブズブとどんどん沈んでいく。
ふぉぉぉっ、ふぉぉぉっ。
頭を触ろうとしたら手首まで埋まった。
なんっ…っ……天国かっっ!!
思ったよりも毛が柔らかくてするすると滑らかだ。
テンが夢中になって頭を撫でていると、フェンリルも気持ちよさそうにグイグイと頭を押し付けてきた。
はぁぁぁんっ、か、かわいいよぉおお。
もう語彙力消滅レベルだよ!
デレデレなテンとフェンリルの様子を見てディオーレンは笑う。そういえばまだ名前すら教えてなかったな、と。
「テンが気に入ったみたいだな。このフェンリルの名前はハング。俺とヴィズ以外は触れもしないから少し心配してたけど」
「ハク?あなたハクっていうの!?名前も可愛いんだねぇ!」
「いや、ハング…………ハクでいいか」
「クゥン」
ハングもとい、ハクも気に入ったようだ。
テンはとうとうディオーレンの腕から降りて、ハクの毛の中に突撃した。腰は気合いで治したようだ。
ズボッと胸元に飛び込むと、テンはほとんど見えないくらいに埋まり、全身でもふもふを感じていることに感動した。
異世界っ最っ高!!これだよこれ!これを経験せずに異世界とは言えない!!
ハッ!おれは素晴らしいことに気づいた……。もしかしてたまって大きさ変えられるんじゃ…?だって精霊って言ってたし!
こ、これはもふもふに挟まれて幸せENDが出来るのでは…!?
おれは天才か!!
猫吸いならぬ犬吸いをしながら妄想を膨らませるテンだった。
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