【短編集】霊感のない僕が体験した奇妙で怖い話

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第7話 伝染する同じ夢

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正夢って聞きますが、経験はありますか?
他にも、いつも同じような夢を見る経験などは?
夢って色々とありますが、今回は同じ夢でもちょっとよくないお話です。


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これは怖いのが好きな友人と雑談をしてた時のこと。



「いきなりだけどさ、最近ね自分が死んじゃう夢を見るの」

「そんな夢見た事ないや笑 どんな感じなの?」

「…聞く?笑」

「えっ、夢やし笑 教えてよ」
その場のノリで出た話だったから特に気にせずに友人に答えた。

「わかった」
「あのね、すっごい場面場面な感じなんだけど…」
と、口をひらく。


「ふっと気がつくと横になっている自分がいるの。でも目は閉じてるから真っ暗で。」

「うんうん」

「それでね、遠くから猛ダッシュで走ってくる音がだんだんと近づいてくるの」
「そして音が近づくごとに気持ちが嫌な感じでドキドキしてて…汗もすごいかくのがわかるんだ」

「うん」

「でね、その足音が耳元の側までくると」


「…ゆるさないから…絶対にユルサナイ」


「すごい低い女性の声で言ってくるの」

「…こわぁ、、」

「それを聞くと…勝手に体が起き上がってさ」
「その話してきた人から走って逃げ出す感じのシーンに変わるんだ」

「うん」

「でね、振り返ることはできないんだけど。ガムシャラに走って逃げてて、でも後ろから追ってくる足音がずっとしてるの」

しゅたしゅたしゅたって

「そうするとさ、すごい走っていたはずなのに、だんだんと動きが遅くなって走れなくなるんだよ」

「…うん」

「したらもう身体が動かなくなって」



「後ろから押し倒されて首を絞められるんだ」
がっがっがっ…


「…次はだぁれ?」


うっ…くるしい、、んっ…

「その言葉を聞くと息がずっとできないまま意識を失うんだ」
「…でね」

「意識を取り戻すと、最初に戻ってさ」
「それを何度も繰り返す夢なんだよ」

「…こわぁ、なんなんそれ…」

「やばいでしょ…」



「でさ、この夢なにが怖いって」

「十分怖いけど…なに?」


「…この夢の話を聞いた人が次に同じ夢を見ちゃうんだって」

「…えっ?」

「俺はこれをオカルトが好きな友達から聞いちゃってさ」
「まさかそんな事起きないしょって思って聞いてたんだけど…」

「…」

「この話聞いたの3日前なんだよ。でさ、この3日間同じ夢みてる」
「…ごめんね、こんな話しして」

「あっ…いや、聞くって言ったの僕だし…」

「そっか、悪いね」



そんな話を聞いた僕は今日聞いた夢の話しを考えてしまう。
あの声…「次はだれ?」って言ってたな。。
それって…


その日は寝られない夜を過ごした。

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