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第3話 目が逸らせない…
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金縛りという言葉がありますが、あなたはどう解釈していますか?
医学的には睡眠の質の低下が原因で、頭は起きているのに、体は動かせない。
と言われていますが、僕のあれは今思うと心霊現象によるものだったんじゃないかな。。と思うお話。
-----------------------------
季節は11月も下旬の冬。
僕は当時12歳の小学6年生の時。
その日はいつものように学校に行き、夕方まで外で友達を遊ぶことがなによりの楽しみ。洋服の汚れも気にせず夢中で遊んでいると。
冬の外はあっという間に真っ暗。
チャ~ン、チャチャ~チャン
と17時を知らせるチャイムが鳴り響く。
もう帰らないと。
お腹もペコペコなので、そそくさとお家に帰る。
帰宅して、
いつものように母のご飯を食べ、
いつものようにお風呂に入り、
いつものようにゲームボーイで遊んで布団向かう。
気づけば時間は23時。
小学生においては夜更かしなのかもしれないが、これもいつもの流れ。
自分の部屋に着くとカーテンを閉め、電気を消してスッとお布団の中。
寒い時期のはいりたての布団は冷たいから、くるっと丸まりじっと暖かくなるまで我慢。
暖かくなるころには夢の世界行き、次に目を開けると朝で母に起こされているシーン。
これも、いつものこと。
と、今日もいつも通り。
だったはずだが…
この日は、少し違った。
…
スッと目を開けると真っ暗の部屋。
時間は分からないが、おそらく深夜だろう。
「あ、あれ。。真っ暗だ」
一度寝ると朝まで起きない僕だったから少しびっくりした。
と
「…ん???あれ」
「体が動かない??」
明確に意識はあり、目は動かせているのに。
体が動かせない。
手も足も、どこもだめ。
「ん~・・・なんだこれ・・・」
いつもと違うことに焦る。
すると。
足下の壁にあるカーテンに違和感が。
外の廊下のライトを遮っているカーテンが揺れているように見える。
「…なんだ?」
目を凝らして見続けていると。
ジ、ジジジ、ジャ
と少しずつカーテンが動いている。
「!!!!?」
「…カーテンが開いてきてる・・・?」
今は冬。窓はもちろん開けていないから風の影響はありえない。
また開いたカーテンの隙間から見える外に人はいない。
けど。
ジャ、ジャー
完全に開こうとしている。
なにがなんだかわからない。
カーテンから目を背けようとしても首が動かせない。
目もはなせない。
「えっ、、、や。やばい」
なにがやばいのか分からないが、そう感じた。
カーテンが全部開いたらやばい。
理由はないが直感がそう言っている。
「ど…どうしよう!!!!」
焦りのあまり身体中から汗が出ているのを感じる。
「はっ」
「目を閉じればいいんだ!」
と思うと、バッ
目の前が真っ暗に戻る。
「こ、これで大丈夫。大丈夫」
体の汗は止まらないが、そう言い聞かせる。
「大丈夫、大丈夫…」
怖くて目は開けられない。
すると。
トントン
と肩を叩かれた。
「あっだめだ!」
「…あっ体が動く」
その勢いで目を開け体を起こす。
すると。
「あんた大丈夫??」
横をみると隣の部屋で寝ていた母がいた。
あたりをみると早朝のような光で薄らと暗い。
「はぁはぁ。なっなに!?」
母に返すと。
「あんた、すごい唸っていたから心配できたんよ」
「…えっ??」
「悪い夢でも見てたんじゃない?」
「あっ・・・そうかも」
「まだ早いからまた寝なさい」
と言い放ち寝室に戻る母。
「うん」
母と会話し安心したのか先ほどのことは頭からなくなりそのまま布団に倒れる。
zzz
そこからは記憶がない。
ジリジリジリ
いつもの目覚ましで目を開ける。
当たり前だが、体は動く。
「んー、。。あれ。昨日なにかあった気がするんだけどな」
よく思い出せない。
「変な夢でも見たのかな」
「まっ、いっか。さぁ起きよっと」
体を起こし窓を開けて空気を入れ替えるのがいつもの流れ。
と。
「あれ?」
窓まで移動し前を見ると、カーテンが少し開いている。
「ん??」
「昨日閉めたはずだけどなんでだ???」
朝いつものようにカーテンを開け、夜寝る前にカーテンを閉める。
いつもの流れのはずだったのに、ここだけが違う。
???
まっいっか。
かーさん、朝ごはん~!
いつもの流れが始まる。
…
母が勝手に開けたのかもしれない。
いつもの流れを忘れて夜カーテンを閉め忘れたのかもしれない。
でも、その日の朝は確かにカーテンが開いていた。
------------------------
お読みくださいましてありがとうございます。
お気に入り登録、評価などをしていただけたら今後の参考と活力にさせていただきます!
よろしくお願いします。
医学的には睡眠の質の低下が原因で、頭は起きているのに、体は動かせない。
と言われていますが、僕のあれは今思うと心霊現象によるものだったんじゃないかな。。と思うお話。
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季節は11月も下旬の冬。
僕は当時12歳の小学6年生の時。
その日はいつものように学校に行き、夕方まで外で友達を遊ぶことがなによりの楽しみ。洋服の汚れも気にせず夢中で遊んでいると。
冬の外はあっという間に真っ暗。
チャ~ン、チャチャ~チャン
と17時を知らせるチャイムが鳴り響く。
もう帰らないと。
お腹もペコペコなので、そそくさとお家に帰る。
帰宅して、
いつものように母のご飯を食べ、
いつものようにお風呂に入り、
いつものようにゲームボーイで遊んで布団向かう。
気づけば時間は23時。
小学生においては夜更かしなのかもしれないが、これもいつもの流れ。
自分の部屋に着くとカーテンを閉め、電気を消してスッとお布団の中。
寒い時期のはいりたての布団は冷たいから、くるっと丸まりじっと暖かくなるまで我慢。
暖かくなるころには夢の世界行き、次に目を開けると朝で母に起こされているシーン。
これも、いつものこと。
と、今日もいつも通り。
だったはずだが…
この日は、少し違った。
…
スッと目を開けると真っ暗の部屋。
時間は分からないが、おそらく深夜だろう。
「あ、あれ。。真っ暗だ」
一度寝ると朝まで起きない僕だったから少しびっくりした。
と
「…ん???あれ」
「体が動かない??」
明確に意識はあり、目は動かせているのに。
体が動かせない。
手も足も、どこもだめ。
「ん~・・・なんだこれ・・・」
いつもと違うことに焦る。
すると。
足下の壁にあるカーテンに違和感が。
外の廊下のライトを遮っているカーテンが揺れているように見える。
「…なんだ?」
目を凝らして見続けていると。
ジ、ジジジ、ジャ
と少しずつカーテンが動いている。
「!!!!?」
「…カーテンが開いてきてる・・・?」
今は冬。窓はもちろん開けていないから風の影響はありえない。
また開いたカーテンの隙間から見える外に人はいない。
けど。
ジャ、ジャー
完全に開こうとしている。
なにがなんだかわからない。
カーテンから目を背けようとしても首が動かせない。
目もはなせない。
「えっ、、、や。やばい」
なにがやばいのか分からないが、そう感じた。
カーテンが全部開いたらやばい。
理由はないが直感がそう言っている。
「ど…どうしよう!!!!」
焦りのあまり身体中から汗が出ているのを感じる。
「はっ」
「目を閉じればいいんだ!」
と思うと、バッ
目の前が真っ暗に戻る。
「こ、これで大丈夫。大丈夫」
体の汗は止まらないが、そう言い聞かせる。
「大丈夫、大丈夫…」
怖くて目は開けられない。
すると。
トントン
と肩を叩かれた。
「あっだめだ!」
「…あっ体が動く」
その勢いで目を開け体を起こす。
すると。
「あんた大丈夫??」
横をみると隣の部屋で寝ていた母がいた。
あたりをみると早朝のような光で薄らと暗い。
「はぁはぁ。なっなに!?」
母に返すと。
「あんた、すごい唸っていたから心配できたんよ」
「…えっ??」
「悪い夢でも見てたんじゃない?」
「あっ・・・そうかも」
「まだ早いからまた寝なさい」
と言い放ち寝室に戻る母。
「うん」
母と会話し安心したのか先ほどのことは頭からなくなりそのまま布団に倒れる。
zzz
そこからは記憶がない。
ジリジリジリ
いつもの目覚ましで目を開ける。
当たり前だが、体は動く。
「んー、。。あれ。昨日なにかあった気がするんだけどな」
よく思い出せない。
「変な夢でも見たのかな」
「まっ、いっか。さぁ起きよっと」
体を起こし窓を開けて空気を入れ替えるのがいつもの流れ。
と。
「あれ?」
窓まで移動し前を見ると、カーテンが少し開いている。
「ん??」
「昨日閉めたはずだけどなんでだ???」
朝いつものようにカーテンを開け、夜寝る前にカーテンを閉める。
いつもの流れのはずだったのに、ここだけが違う。
???
まっいっか。
かーさん、朝ごはん~!
いつもの流れが始まる。
…
母が勝手に開けたのかもしれない。
いつもの流れを忘れて夜カーテンを閉め忘れたのかもしれない。
でも、その日の朝は確かにカーテンが開いていた。
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