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10.テレポーテーション装置
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とある町はずれに、1人の博士が住んでいた。
「つ、ついに完成した...!」
博士はさっそくたった1人の助手を呼び出した。
「いったい何が完成したんですか?」
博士はにんまりと笑って答えた。
「テレポーテーション装置じゃ」
「テレポーテーションって言うと...つまり瞬間移動ができるってことですか」
「そうじゃこっちについてこい」
博士は助手を奥の部屋へと手招いた。
そこには大きな筒型をしたものが立ってい
た。その真ん中にはドアが付いており人が1人入れるようになっている。筒は沢山の機械と電線で繋がれていた。
「この中に入って中にあるボタンを押すと瞬間移動ができるのじゃ」
中には大きな赤いボタンが付いている。そこでふと助手は気になって聞いた。
「これどこに飛ぶかはわからないんですか?」
「そう、これはどこに飛ぶかはわからないんじゃ。だが、前試した時はちょうどトイレに行きたいときにトイレに飛んだから自分が行きたいと思ったところに行けるんじゃろ」
「なるほど」
「そしてもう1つ問題がある。それは瞬間移動できるのはこの筒の中にあるものだけだということ。つまり帰りは自分で帰ってこなくてはならないんじゃ。
だがこれはいずれ改良して行きも帰りも瞬間移動できるようになるじゃろう。そうすれば悪いことは仕放題。戦争をしておる国に売れば喜んで買ってくれるじゃろう。そしてわしは大儲けできるというわけじゃ」
「あまり悪用はしないほうがいいと思いますけど...」
「うるさい。わしはこれで儲けてより大きな研究所を建てるんじゃ。よし、今から実際に瞬間移動してみよう。ちょうどお腹がすいたし飯屋に飛ぶか」
博士はドアを開け筒の中へ入った。そして赤いボタンに手を乗せ勢いよくそれを押した。
すると筒のまわりが眩しく光り出し中にいる博士は一瞬にして消えた。
博士は瞬間移動に成功した。しかしついたのは飯屋ではなく牢屋の中だった。
この装置は自分が行きたいと思ったところに行けるのではなく、この装置自身が中に入った人がいまどこに行くべきかを考えてそこに飛ばしていたのだ。
「つ、ついに完成した...!」
博士はさっそくたった1人の助手を呼び出した。
「いったい何が完成したんですか?」
博士はにんまりと笑って答えた。
「テレポーテーション装置じゃ」
「テレポーテーションって言うと...つまり瞬間移動ができるってことですか」
「そうじゃこっちについてこい」
博士は助手を奥の部屋へと手招いた。
そこには大きな筒型をしたものが立ってい
た。その真ん中にはドアが付いており人が1人入れるようになっている。筒は沢山の機械と電線で繋がれていた。
「この中に入って中にあるボタンを押すと瞬間移動ができるのじゃ」
中には大きな赤いボタンが付いている。そこでふと助手は気になって聞いた。
「これどこに飛ぶかはわからないんですか?」
「そう、これはどこに飛ぶかはわからないんじゃ。だが、前試した時はちょうどトイレに行きたいときにトイレに飛んだから自分が行きたいと思ったところに行けるんじゃろ」
「なるほど」
「そしてもう1つ問題がある。それは瞬間移動できるのはこの筒の中にあるものだけだということ。つまり帰りは自分で帰ってこなくてはならないんじゃ。
だがこれはいずれ改良して行きも帰りも瞬間移動できるようになるじゃろう。そうすれば悪いことは仕放題。戦争をしておる国に売れば喜んで買ってくれるじゃろう。そしてわしは大儲けできるというわけじゃ」
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