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紫の瞳をもつ男
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メリッサが訪れていた神殿は今にも崩れそうなものだった
アッシュとエイラーは明かりのない中を歩く
「なるほどな…確かに何もないな…」
「はい、しかしこのような何もないところに 王妃が用もなくくるとは考えられません」
アッシュは 手のひらから魔力で青い光を出す
光がフワッと浮き上がり 部屋全体をほのかに照らす
「ほぉ 見事なものだ」
天井に 4匹の神獣の絵が描かれている。
仲睦まじく じゃれ合っているアッシュの何世代か前の神獣の天井絵だった
昔は4匹の神獣は天井画に描かれているように 仲が良かったと言われている
しかし、何世代か前から神獣は分裂した
今世代は アッシュとライアンは交流はあるが 他の2匹の神獣とは いつ諍いが起きても不思議ではないぐらいの状態だ
アッシュは自分の世代に この関係性が昔のようにに戻ればいいと考えている…が
「上手くはいかないな…
エイラー天井には 何も感じられない では…地下だな…」
アッシュはしゃがみ込み 両手から青い光を放出した
神殿の床に 青い光が広がっていく
床の一部に青い光が集まって消えた。
「アッシュ様 ありました 地下へ続く階段です」
長い階段を降りると、アッシュを待っていたかのように 壁のランプが自然とついた
何もない空間にたどり着いたアッシュは 「やはりな」と呟いた
その呟きにエイラーは頷く
「最近はやけに大人しいと思っていたんだが…やはり…陰で動いていたな…」
その空間には アッシュに覚えがある魔力が残されていた
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
サリエルが眠るのは 城がある ブエノスランドだ。
10年前 アッシュに傷を負わされ、自らの魔力で作った癒しの球体の中で眠っている
サリエルの意識はなく、10年間 側近であるセシアが守護する国々をまとめていた
セシアがサリエルが眠る球体にそっと触れる
「サリエル様 もう少しですよ
もう少しで 出てこれますよ…」
どこからか楽しげな鼻歌が聞こえ、近づいてくる。
セシアはその正体に気づき、顔を歪める
「やぁ セシア 元気そうだね
サリエルは相変わらずだねぇ」
光沢のある紫の髪をもち、アメジストの瞳をもつ男がセシアの元にやってきた
「こちらには来ないようにお願いしていたはずですが…」
セシアは苛立ち 顔を歪める
「アッシュとライアンは仲がいいからね
僕もサリエルと仲良くしようかと思ってね
うん…サリエルはもう少しだね」
「ピクト様
サリエル様の側近である私と あなたが会っていると アッシュ達に知られると面倒なことになりますよ…と何回言えば分かるのですか?」
「別に知られても大丈夫だよ
この前撒いた餌にそろそろアッシュ達も気づく頃だろうし…ね」
ピクトと呼ばれた男はまた鼻歌を歌いながら 部屋を出ていった
♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫♫
22時にUPいたします
アッシュとエイラーは明かりのない中を歩く
「なるほどな…確かに何もないな…」
「はい、しかしこのような何もないところに 王妃が用もなくくるとは考えられません」
アッシュは 手のひらから魔力で青い光を出す
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仲睦まじく じゃれ合っているアッシュの何世代か前の神獣の天井絵だった
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今世代は アッシュとライアンは交流はあるが 他の2匹の神獣とは いつ諍いが起きても不思議ではないぐらいの状態だ
アッシュは自分の世代に この関係性が昔のようにに戻ればいいと考えている…が
「上手くはいかないな…
エイラー天井には 何も感じられない では…地下だな…」
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床の一部に青い光が集まって消えた。
「アッシュ様 ありました 地下へ続く階段です」
長い階段を降りると、アッシュを待っていたかのように 壁のランプが自然とついた
何もない空間にたどり着いたアッシュは 「やはりな」と呟いた
その呟きにエイラーは頷く
「最近はやけに大人しいと思っていたんだが…やはり…陰で動いていたな…」
その空間には アッシュに覚えがある魔力が残されていた
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サリエルが眠るのは 城がある ブエノスランドだ。
10年前 アッシュに傷を負わされ、自らの魔力で作った癒しの球体の中で眠っている
サリエルの意識はなく、10年間 側近であるセシアが守護する国々をまとめていた
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「サリエル様 もう少しですよ
もう少しで 出てこれますよ…」
どこからか楽しげな鼻歌が聞こえ、近づいてくる。
セシアはその正体に気づき、顔を歪める
「やぁ セシア 元気そうだね
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光沢のある紫の髪をもち、アメジストの瞳をもつ男がセシアの元にやってきた
「こちらには来ないようにお願いしていたはずですが…」
セシアは苛立ち 顔を歪める
「アッシュとライアンは仲がいいからね
僕もサリエルと仲良くしようかと思ってね
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サリエル様の側近である私と あなたが会っていると アッシュ達に知られると面倒なことになりますよ…と何回言えば分かるのですか?」
「別に知られても大丈夫だよ
この前撒いた餌にそろそろアッシュ達も気づく頃だろうし…ね」
ピクトと呼ばれた男はまた鼻歌を歌いながら 部屋を出ていった
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