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第六話

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 シャイリスさんの闇属性魔法の召喚獣……僕達もその圧倒的な魔力に圧倒されていた。黒い炎の魔神は僕達の目の前にユラユラ揺れて立っている。
「シャイリス!私だけに恨みがあるんでしょ?この二人は解放してあげて!!」
シャノワールさんが叫ぶとシャイリスさんは笑みを浮かべ答える。
「いいわ……でも条件がある。」
「条件?それは何?」
シャノワールさんが聞くとシャイリスさんは答えようとする。その時!!シャイリスさんを包んでいた炎が突然高く燃え上がったんだ!!
「!!??」
僕達の目の前で魔神はシャイリスさんの身体を取り込み炎は一層燃え上がる!!
「えっ!?シャイリス!?」
シャノワールさんが慌ててシャイリスさんの名を呼ぶ。
「キ……キャーーーッ!!!」
シャイリスさんが突然叫び声をあげ倒れる。すると、シャイリスさんの身体の影からどす黒い闇は形を変え大きい何かに姿を変えていったんだ。
「えっ!?なに…あれ??」
シャノワールさんが震えながらその影を見ていた。そこに立っていたのは身体は全身を黒い毛で覆われ長い尾をチョロチョロ動かし手は蹄で二足歩行の黒い山羊…悪魔のそれ…だったんだ。
「あ…悪魔……。」
僕は、その姿を見て…声を出してしまったんだ。
「ん?ああ…俺は確かに悪魔と呼ばれる存在だが…そこにいる女はある宝に眠っていた俺様を偶然呼び出してしまってな…話を聞くと魔力を欲しがってた奴でな…本来その女は光属性の力しかなかったのだがな。そこでこの優しい俺様は俺様の膨大な魔力をやる代わりにその女の身を要求したって訳だ…。」
悪魔はそう言うと気絶したシャイリスさんの身体を抱き抱える。
「シャイリスをどこに連れてくの??」
シャノワールさんが悪魔に問う。悪魔はニヤリと笑うとシャイリスさんを床に捨てる。
「シャイリス!?」
シャイリスさんを抱き抱えるシャノワールさん。僕は動けずじっと見ていることしかできずにいた。すると悪魔は突然笑いだし言った。
「ククク…そういや…そうだな、ここには四体も俺様の餌があるじゃねえか!?この女一人食うよりも…ジュル。」
シャノワールさんはシャイリスさんを抱きしめながら叫ぶ。
「悪魔!私の大切なシャイリスは私のこの命をかけても守るわ!」
僕は動こうともがく…だが…くしくも目の前の悪魔の膨大な魔力によって放たれたこの魔法のイバラは簡単には外れない。
「ぐっ!くうっ!ぐうっ!!」
僕の手にイバラの棘が刺さり血で強烈な痛みと生暖かい滑りの感覚がする。それでもこの手は放さない!!助けるんだ!!二人を!!
「ククク…動ける奴をまずは動けなくして…か?」
悪魔はそう言うとシャノワールさんに向かい蹄を向けるとドス黒い闇が現れそこから数匹のワームと呼ばれる巨大な口を開けたモンスターが現れた。悪魔の合図でワームがシャノワールさん達に襲いかかる!
「うごけえええ!!!」
その時!僕を捕らえていたイバラはバリバリという電流により粉々に消えていった。
「あっ!?」
僕が感じた相棒の力の復活に気付き僕は瞬時に魔法を唱える。僕の身体は青く光ると同時に魔法を放つ!
「生活魔法!!『ライトバリア!!』」
僕の放った光のバリアはシャノワールさん達を包みその光りに悪魔は離れる。
「クッ!!目眩ましか!?」
悪魔が言い放ち目を凝らしてる…そこには僕にしか分からない悪魔と言うべき相棒の姿が見えたんだ。
「おい……」
あの先程まで自分の力に酔っていた悪魔がゾクリと一瞬震えたかのように見えた。
「ぐうっ!!があああ!!!」
悪魔が魔力を増幅させ黒い力は膨れ上がる!!
相棒の復活に僕の力も増幅する。
「行くよ、僕の力は夢を力に変えるんだ!!」
カシャカシャと僕の手にある武器はその形状を変えていく。
「マジカルステッキ!円月輪化!『ライトチャクラム!!』たあああっ!!」
僕の放った光の円月輪が光りを放ち悪魔に飛んでいく!
「食らうか!!」
悪魔の闇は、より一層大きさを増す!
「みらい!任せて!」
シャノワールさんが叫ぶと、シャノワールさんとシャイリスさんの光りの魔力は僕の円月輪に力をくれて巨大化する!!
「ありがとう!二人とも!僕も全力だ!!」
僕の叫びに呼応して円月輪は巨大化する!
「生活魔法!!分身鏡!!!」
『円月千手!!たあああっ!!!』

ここまでお読みいただきありがとうございました!
圧倒的な、みらい達の力!!しかし…敵は恐ろしい力を持った悪魔!!
どうなる!!??






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