蛇神さま、どうか私を

ゆに蔵

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「次は指を二本挿れてみようか。」


「ま、まってくださ……私、まだ…………あっ、だめ!」



弱々しい抵抗も虚しく、蛇神の指は棗の膣内にぬるぬると滑るように入る。指の本数が増えた分、膣壁と指が擦れる面積が増え、棗はふるふると顔を横に振りながら身悶えた。


「ほら、本数を増やしても、こんなに容易に呑まれてしまう。」


「はぁ…………ぁ、やっ……」



蛇神は、膣内の二本指を開き、膣壁を押し拡げる。さらに、その指をばらばらに動かし始めた。初めて味わう刺激に、棗はじたばたと足を動かし抵抗する。



「んっ……や、ぁ…………くっ、うごかさないで、ください……」


「棗、これは其方の為にしているのだぞ。……このあと何が挿入はいるのかは、昨夜身をもって知っただろう。こうして解してやっているのだ。」


「……っ…………すみません……」



自分のため、と言われると抵抗することに罪悪感が生まれ、棗は蛇神のされるがままに大人しく鳴き声を上げることしか出来なくなる。蛇神は絶頂に達するか達しないかの境でじりじりと彼女を責め苛み続けた。



「ん……!ふ…………あっ、やぁ……!」



棗にはまだ絶頂という感覚を理解し切れていなかったが、本能的に腰を揺らし蛇神の指を自身の弱い部分へ誘おうとする。
その様子を見て蛇神はほくそ笑み、いやらしく耳打ちをした。



「村人も見る目があるな。こんなにはしたない娘を寄越すとは。潔癖な神相手なら不敬に値する程だ。」


「そ、んな……ぁ…………ごめ、なさい……ごめんなさい…………」



羞恥に顔を紅く染め、涙目で謝る棗だったが、腰はまだ緩く動いていた。本能と理性の間で揺れる棗の姿に、蛇神の嗜虐心はさらに刺激され、どくりと血が沸き立つ。



「ああ、つい焦らしてしまった。今夜は長いからな、早々に其方が壊れてしまうと困る。……ほら、ここだろう。果てろ。」



二本の指を棗の弱い部分に這わせると、優しく爪を立て弾いた。



「ひっ…………く、ああぁ…あ……!!」



絶頂の淵に立っていた棗は、その刺激だけで背を反らし果ててしまった。



虚ろな目で荒く息を整える棗であったが、蛇神によって仰向けに寝かせられる。
先程までは後ろから抱え込まれていたため蛇神と目を合わせることは無かったが、しばらく振りに見た彼の目は欲に濡れていた。薄く光る金の瞳で棗を見下ろしながら、片手で自らの着物の帯を解く蛇神の姿に、棗の腰にぞくりとした甘い痺れが走る。



「へびがみ、さま……?」



雰囲気の変化に若干の怯えを抱えながら、棗は蛇神に呼び掛ける。棗の目の奥の怯えに気が付いた蛇神は、身を屈めると彼女の髪を撫で、優しく口付けた。



「んっ……」


「棗、挿れるぞ。」



棗がこくりと頷くと、蛇神は自身を彼女の秘部にぴたりと当て、何度か往復させた末に彼女を貫いた。



「痛んだら言いなさい。」



そう呟き、蛇神は腰を進める。膣壁から多少の抵抗は受けたものの、昨夜より容易に最奥へと辿り着くことができた。蛇神は、最奥の子宮口を数回軽く小突き、棗に尋ねた。



「全部挿入はいった。どうだ、棗。」


「あ、あ、っ…………大丈夫です、痛くありません。」


「ふ、そのようだな。気持ち良さそうに膣内なかがうねっている。……動くぞ。」



蛇神は棗の腰を掴むと、自身をゆっくりと引き抜き、そしてまたゆっくりと奥に押し込む。それを何度も繰り返した。硬く張ったエラが棗の膣壁を抉るように擦り、彼女はその度に眉根を寄せてかぼそく鳴く。



「~~~~~っ……!」


「棗、いいぞ。……膣内なかの肉が、隙間無く絡み付いてくる。」



棗の膣壁の搾り取るような動きに時折目を細めながら、蛇神は抽送を続ける。奥に深く押し進んだ際、圧を掛けるように子宮口を突いてやると、棗は一際大きな声で鳴いた。



「そうか、これが好きか。……ほら、鳴け。」


「あぁっ!……やぁ…………」



シーツを掴みながらよがる棗を見下ろし、口の端を上げて笑みを浮かべながら、蛇神は徐々に抽送を速めていく。



「あぁっ、んぅ、あっ!……んっ、あぁ!」



蛇神の力強く速い抽送に、棗は苦しそうに息をしながら絶え間なく喘ぎ続ける。幾度とない抽送の中で、蛇神がこれまでにない程強く最奥を突いたとき、彼女はついに身を反らし果てた。



「あっ、あっ、あっ……!だめ、もうだめ…………ああぁぁ!!」


「……果てたか。棗、今夜は私が満足するまで終わらないぞ。」


「…………はい。」



軽く飛んでいた意識が呼び戻され、棗は薄目を開ける。彼女を貫く剛直はまだ硬い。蛇神が精を吐くまで行為が終わらないのだろうな、と覚悟はしていた。
蛇神は腰を波打たせ、また棗を突き上げ始めた。今度は最初から速く、一定の間隔で抽送を行う。絶頂に達したばかりの棗は、蛇神の首に縋るように手を回し、甘い声で吐息交じりに鳴いた。



「あ、んっ、んっ、んっ……」


「棗、其方が次に果てるのは私が精を吐くときだ。今は耐えろ。」


「んっ、……はい、あっ、あぁ……んっ」



蛇神の首にしがみ付くことで処理し切れない快感を何とか逃がそうとする。しかし、数分経つとまた限界が来た。



「あっ……へびがみ、さま……んっ!わたし……あ、もう、だめです……!」


「もうすぐだ、あと少し耐えろ……!」


「やっ、ああっ、んっ……ほんとに、んっ、もうだめです……!」



蛇神の首に回す腕に力が入り、棗の視界に白い星がちらつく。もうだめだと思ったそのとき、蛇神が一際大きく動いた。



「っ……!棗、出すぞ…………くっ……!!」


「ああっ、ああぁっ……!!…………あつい……」



棗の膣内に熱い精が吐かれ、蛇神と同時に彼女も果てる。息も絶え絶えながら、どこか安堵の表情を浮かべる彼女に、蛇神が衝撃的な言葉を放つ。



「…………さぁ、棗、そこに四つん這いになりなさい。」



棗は思わず目を見開く。



「な……!これで終わりではないのですか……!?」


「こんなもので私が満足するとでも?知らないのか、蛇の交尾は長いんだ。」



棗の愛液でてらてらと光る剛直は、未だに硬さを保っている。それどころか血管がよりはっきりと浮き出ているような気さえする。



「ひっ……」



棗を見つめる蛇神は、涼しい顔をしながらも目はぎらぎらとして妖しい光を放つ。初めて見る欲情した男の顔。それを見ただけで棗の膣内はぎゅっと締まった。



夜は長い。
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