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第3章:テレビが二つある理由
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引っ越しをしてからというもの、心配されたような心霊現象や奇怪な出来事は何も起こらず、壁紙や襖など、好きにいじっていいと大家から言われていたので、玲子は自分の好みに内装を変えることが出来て満足していた。
越してきてから2か月が経とうとした頃、大家から声を掛けられた。
『どうですか、少しは慣れてきましたか?』
玲子は大きく頷き、問題がない旨、貸してもらって助かっているという旨を大家に話した。
『それは良かった。ところで工藤さん、お仕事はされているの?もし時間があるんだったら、私のボケ防止にお話の相手をしてくれないかしら。』唐突な依頼だったが、バイトをしていない玲子は、就職するまでの期間なら可能であるという事を大家に話した。
嬉しそうに笑った大家は、水曜と木曜の午後に自分の家に来てくれという事を玲子に話した。特にやることもない生活で独り身のため、話し相手が欲しいというのだ。それが、借家の住民であればお互いに安心できるというのが理由だった。
大家の家は、玲子の家と同じくらいの年代物で、リノベーションをした部分は新しくなっていたが、外観はとても古臭い感じがした。居間に通されてお茶を出されると、玲子は何から話していいのか頭の中で考えた。本来なら身の上話を深堀して共通点を探りたいところだが、新平の父から聞いていたので、大家自身についての話をするわけにはいかなかった。
ずっと黙り込んでいる玲子に大家は意外な事を話し出した。
『あー、私の出自については触れるなって誰かから言われたのかい?』まさか自分から切り出してくるとは思わなかった。続けて大家はこう話した。
『こっちに越してきたころは色々言われたから、事実じゃない事は言い返してたけど、私も若かったからね。ついついカッとなった事は確かにあった。でも、聞いてくれるなということではないんですよ。』
『私はね、京都の生まれで家が代々地主をしていたから、それなりに裕福な家系に育ったんですよ。戦争の時も恩赦を受けて父は戦地にはい行かずに済んで、その後は何不自由なく暮らしていましたよ。』
聞いていた話とはずいぶんと違う、優しく柔らかい口調で大家は話を続けた。
『私がこっちへ出てきた理由はね、うちの家系に纏わる伝承が嫌になったからなんですよ。うちの家系は地主をしてたでしょ。昔々のご先祖様が、山や野原を切り開いてそれを貸し出したところから始まったらしいのよ。でも、山を切り開くと動物が住めなくなるでしょ?特に、オオカミが多い山だったから、それはそれは、たくさんの動物を殺したらしいのよ。』
『それで、父の祖父のそのまた父親・・・いつだったか分からないけど、オオカミの呪いが降りかかるって言われていてね。』
『オオカミの呪い?』玲子はお茶をテーブルにおいて、マジマジと大家の顔を見つめながら言った。
『ええ。なんでもね、殺された動物たちの恨みが呪いに変わって、災いをもたらすって。その災いってのが、父親が自分の息子を殺してしまうって言うんですよ。そうすることで、うちの家系には女しか残らないようになるでしょ?オオカミは男が居なくなって、弱体化したうちの家系を仇討ちしようとしているんだって。』
ここまで話すと大家は不意に遠い目をしてお茶を啜った。
『でね、そんな話が代々受け継がれてきたから、私も結婚をしてはいけないって言われてきたの。結婚をすれば、夫が自分の子供を殺してしまうからって。私はそんな災いなんて信じなかったんだけど、私の父が兄を殺してね。』
『え・・・本当ですか?』
玲子は信じられない様子で大家の話に聞き入っていた。
『そうなのよ。だから私も怖くなってね。でもね、伝承とか言い伝えっていうのはその土地に基づく事が多いから、とりあえず京都を離れようと思ったの。そしたら兄が居なくなったから、後継ぎはどうするって話になって引き留められてね。私は断固として説得には応じなかったんだけど、だったら結婚はするなっていうことを条件に京都を離れることが出来たわけ。』
玲子は驚いたが、半信半疑で年寄りの昔話だと思って聞いていた。
『ただ・・・私結婚しちゃったのよ。』
大家は低い声でそう言った。
『やっぱり年頃になるとどうしてもねぇ。それから子供が出来て。息子でした。出産してまもなく、旦那の様子がおかしくなってね。満月になると目をギラギラさせて家の中を歩き回ったり、山に向かて叫んだり。もう私、怖くてね。自分が約束を破ったばかりに、旦那がおかしくなってしまったんじゃないかって。そうなれば、息子が危ない。だから、まだ1歳にもならなかった息子を孤児院に預けたの。私の身分は明かさないで欲しいって頼み込んで。さすがに辛かったわよね。』
玲子はここまで聞いて、近所の噂が何となく分かった気がした。幼子を孤児院に預けた大家を、周りの連中は好奇の目で見ていたのだろう。京都でも地主だったことから、手切れ金もそれなりの額を貰っているはず。そうなれば、本当のことを知らない人間が、根も葉もない噂をするのは簡単な話だ。玲子は大家の話を聞いて少し不憫に思えた気がした。
『息子さんとは・・・その後どうしたんですか?あと、旦那さんは・・・』
恐る恐る玲子が尋ねると、『息子とはそれっきり。旦那はおかしくなって蒸発しちゃったわ。それから私は天涯孤独ってわけね。』京都には親戚が居るはずだが、『天涯孤独』という表現をするところを見ると、もう親戚を頼るつもりはないという意志が見て取れた。
『そうだったんですね。色々大変でしたね。』玲子が相槌を打つと、大家はニコッと笑った。もう少し話していけと言われたので了承すると、急須にお茶を入れるため大家は立ち上がった。
次の瞬間、玲子はあるものが視界に入った。
大家がお茶を入れている台所に古いブラウン管テレビがあるのだ。かなりの年代物で、ダイアル式のチャンネルレバーが画面の横についていた。ただ、居間にもテレビがあり、台所と言っても冷蔵庫と流し台があるくらいで、そこでテレビを観る必要があるとは思えなかった。
台所から戻った大家に、玲子はあの古いテレビについて尋ねてみた。すると大家は次のように答えた。
『あぁ・・・あれは息子を孤児院に出してしばらくしたころに京都の実家から送られてきたものでね。電源は入るけど、もうテレビとして使うことは出来ないものなんですよ。でも、あれには仕掛けがあるみたいでね。』そう言うと大家はゆっくりと腰を持ち上げて、たんすの引き出しから一枚の紙切れを取り出してテーブルに広げた。
『これがね、その仕掛けなんだって。私にはなんだかよく分からなくて仕舞っているんだけど。私が死ぬまでに解けなければ処分してもらうように遺言書には書いているのよ。』
大家が広げた紙切れには次のように書いてあった。
=================
東に目を向ける
西に両腕を向ける
さらに西に足の指を向ける
東に一回転して右目を西へ
=================
『なんだかよく分からないでしょ。』大家はため息交じりにそう呟くと、紙切れを脇に寄せた。玲子にも何のことなのかよく分からなかったので、咄嗟に思いついた母のハンバーグの話にすり替えた。大家は頷いて聞いていたが、少し眠そうな顔をしたので、玲子は気を遣ってそろそろ帰ると告げて大家の家を後にした。
越してきてから2か月が経とうとした頃、大家から声を掛けられた。
『どうですか、少しは慣れてきましたか?』
玲子は大きく頷き、問題がない旨、貸してもらって助かっているという旨を大家に話した。
『それは良かった。ところで工藤さん、お仕事はされているの?もし時間があるんだったら、私のボケ防止にお話の相手をしてくれないかしら。』唐突な依頼だったが、バイトをしていない玲子は、就職するまでの期間なら可能であるという事を大家に話した。
嬉しそうに笑った大家は、水曜と木曜の午後に自分の家に来てくれという事を玲子に話した。特にやることもない生活で独り身のため、話し相手が欲しいというのだ。それが、借家の住民であればお互いに安心できるというのが理由だった。
大家の家は、玲子の家と同じくらいの年代物で、リノベーションをした部分は新しくなっていたが、外観はとても古臭い感じがした。居間に通されてお茶を出されると、玲子は何から話していいのか頭の中で考えた。本来なら身の上話を深堀して共通点を探りたいところだが、新平の父から聞いていたので、大家自身についての話をするわけにはいかなかった。
ずっと黙り込んでいる玲子に大家は意外な事を話し出した。
『あー、私の出自については触れるなって誰かから言われたのかい?』まさか自分から切り出してくるとは思わなかった。続けて大家はこう話した。
『こっちに越してきたころは色々言われたから、事実じゃない事は言い返してたけど、私も若かったからね。ついついカッとなった事は確かにあった。でも、聞いてくれるなということではないんですよ。』
『私はね、京都の生まれで家が代々地主をしていたから、それなりに裕福な家系に育ったんですよ。戦争の時も恩赦を受けて父は戦地にはい行かずに済んで、その後は何不自由なく暮らしていましたよ。』
聞いていた話とはずいぶんと違う、優しく柔らかい口調で大家は話を続けた。
『私がこっちへ出てきた理由はね、うちの家系に纏わる伝承が嫌になったからなんですよ。うちの家系は地主をしてたでしょ。昔々のご先祖様が、山や野原を切り開いてそれを貸し出したところから始まったらしいのよ。でも、山を切り開くと動物が住めなくなるでしょ?特に、オオカミが多い山だったから、それはそれは、たくさんの動物を殺したらしいのよ。』
『それで、父の祖父のそのまた父親・・・いつだったか分からないけど、オオカミの呪いが降りかかるって言われていてね。』
『オオカミの呪い?』玲子はお茶をテーブルにおいて、マジマジと大家の顔を見つめながら言った。
『ええ。なんでもね、殺された動物たちの恨みが呪いに変わって、災いをもたらすって。その災いってのが、父親が自分の息子を殺してしまうって言うんですよ。そうすることで、うちの家系には女しか残らないようになるでしょ?オオカミは男が居なくなって、弱体化したうちの家系を仇討ちしようとしているんだって。』
ここまで話すと大家は不意に遠い目をしてお茶を啜った。
『でね、そんな話が代々受け継がれてきたから、私も結婚をしてはいけないって言われてきたの。結婚をすれば、夫が自分の子供を殺してしまうからって。私はそんな災いなんて信じなかったんだけど、私の父が兄を殺してね。』
『え・・・本当ですか?』
玲子は信じられない様子で大家の話に聞き入っていた。
『そうなのよ。だから私も怖くなってね。でもね、伝承とか言い伝えっていうのはその土地に基づく事が多いから、とりあえず京都を離れようと思ったの。そしたら兄が居なくなったから、後継ぎはどうするって話になって引き留められてね。私は断固として説得には応じなかったんだけど、だったら結婚はするなっていうことを条件に京都を離れることが出来たわけ。』
玲子は驚いたが、半信半疑で年寄りの昔話だと思って聞いていた。
『ただ・・・私結婚しちゃったのよ。』
大家は低い声でそう言った。
『やっぱり年頃になるとどうしてもねぇ。それから子供が出来て。息子でした。出産してまもなく、旦那の様子がおかしくなってね。満月になると目をギラギラさせて家の中を歩き回ったり、山に向かて叫んだり。もう私、怖くてね。自分が約束を破ったばかりに、旦那がおかしくなってしまったんじゃないかって。そうなれば、息子が危ない。だから、まだ1歳にもならなかった息子を孤児院に預けたの。私の身分は明かさないで欲しいって頼み込んで。さすがに辛かったわよね。』
玲子はここまで聞いて、近所の噂が何となく分かった気がした。幼子を孤児院に預けた大家を、周りの連中は好奇の目で見ていたのだろう。京都でも地主だったことから、手切れ金もそれなりの額を貰っているはず。そうなれば、本当のことを知らない人間が、根も葉もない噂をするのは簡単な話だ。玲子は大家の話を聞いて少し不憫に思えた気がした。
『息子さんとは・・・その後どうしたんですか?あと、旦那さんは・・・』
恐る恐る玲子が尋ねると、『息子とはそれっきり。旦那はおかしくなって蒸発しちゃったわ。それから私は天涯孤独ってわけね。』京都には親戚が居るはずだが、『天涯孤独』という表現をするところを見ると、もう親戚を頼るつもりはないという意志が見て取れた。
『そうだったんですね。色々大変でしたね。』玲子が相槌を打つと、大家はニコッと笑った。もう少し話していけと言われたので了承すると、急須にお茶を入れるため大家は立ち上がった。
次の瞬間、玲子はあるものが視界に入った。
大家がお茶を入れている台所に古いブラウン管テレビがあるのだ。かなりの年代物で、ダイアル式のチャンネルレバーが画面の横についていた。ただ、居間にもテレビがあり、台所と言っても冷蔵庫と流し台があるくらいで、そこでテレビを観る必要があるとは思えなかった。
台所から戻った大家に、玲子はあの古いテレビについて尋ねてみた。すると大家は次のように答えた。
『あぁ・・・あれは息子を孤児院に出してしばらくしたころに京都の実家から送られてきたものでね。電源は入るけど、もうテレビとして使うことは出来ないものなんですよ。でも、あれには仕掛けがあるみたいでね。』そう言うと大家はゆっくりと腰を持ち上げて、たんすの引き出しから一枚の紙切れを取り出してテーブルに広げた。
『これがね、その仕掛けなんだって。私にはなんだかよく分からなくて仕舞っているんだけど。私が死ぬまでに解けなければ処分してもらうように遺言書には書いているのよ。』
大家が広げた紙切れには次のように書いてあった。
=================
東に目を向ける
西に両腕を向ける
さらに西に足の指を向ける
東に一回転して右目を西へ
=================
『なんだかよく分からないでしょ。』大家はため息交じりにそう呟くと、紙切れを脇に寄せた。玲子にも何のことなのかよく分からなかったので、咄嗟に思いついた母のハンバーグの話にすり替えた。大家は頷いて聞いていたが、少し眠そうな顔をしたので、玲子は気を遣ってそろそろ帰ると告げて大家の家を後にした。
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