上 下
30 / 45

【後日談】第30話※ コンラート君を囲む会(1)

しおりを挟む
 その日も、南の島イルドスュードの女子3人組とお茶してきたところ。

「いいからいいから♡」

 つるぺt…モデル体型のヘルトルーデにぐいぐい引かれ、連れて来られたのが、ここ高級ホテルの最上階。え、もしかして俺、え、マジで、そゆこと?!

「リーダー、連れてきたぞ!」

 狼娘イーディスが勢いよくドアを開くと、そこにはディルク、フロル、アールト、アイヴァン、そしてベルタの面々。

「それでは皆様、お楽しみを♡」

 俺の中で密かに一番人気のふわふわおっぱいハリエットが、にこやかに扉を閉じた。えっと?



「これで全員揃いましたね」

 ピンクブロンドの妖艶な美女———しかし常に無表情のベルタが、口火を切った。

「この場にお集まり頂いたのは他でもありません。皆様、コンラート様に対して随分と好意をお持ちのご様子。そして誰にも譲りたくないと」

「ったりめェだ、コンラートは俺の嫁だ!」

「やー、僕、愛されちゃってるし♪」

「コンラート、君はこういうやからに苦慮しているのだろう。大丈夫、私に任せなさい」

「クーノ。両陛下とアイリーンからは許可をもらってある。さあ、遠慮なく余の妻に」

「えっと?」

「そこで我があるじが、どなたをパートナーに据えるのか、コンラート様に決めていただく会を設けてみてはどうかと」

 何でこの4択?

「いやいや、俺は普通に女の子が好きで…の”おおん!」

 ベルタの瞳がマゼンタ色に光る。幸い魅了状態には陥らなかったが、身体が動かない。

「ほーら、やっぱり持ってた。モンジュボサツ♪」

 あっさりとフロルに取り上げられ、俺はいきなり大ピンチ。ついさっきまで、「もしかしたら俺、童貞喰われちゃう?」なんてワクワクしてたのに、それから3分も経たずにこの窮地。何故。

「さァて、じゃあ俺から行かしてもらうぜ」

「え?は?」

 ディルクがつかつかとやって来て俺を抱き上げ、いきなりベッドに放り投げた。



「じゅるっ…ちゅうっ…あ、やぁっ…」

 衆人環視の中、やおら始まるディルクのねちっこいキス。てか、この部屋なによ。一流ホテルの最上階のスイートルームって、応接間の真ん中に、こんなデカいベッドがドーンと置いてあるモンなん?しかも丸いし。昭和のラブホかよ!

「平民のコンラート様には馴染みが薄いやも知れませんが、上流階級の皆様の間では、こういった趣向のパーティーが、ままございます。———はて、ラブホとは」

 部屋の隅から、ベルタの冷静なツッコミが入る。淫魔って、思考読むタイプの魔族なのか。いや違う。問題はそっちじゃねぇ。

「へへッ…俺がお前をオンナにしてやったんだ。俺がいいだろ…?」

「違、オンナ、はぶっ」

 耳にスケベボイスを吹き込まれたと思ったら、また唇に噛み付かれる。長く濃厚なキスに窒息しそうになってる間、服はどんどん剥ぎ取られて行く。

「噂に違わぬヤリチンドスケベだね♪」
「くッ…事前の取り決めさえ無ければ…」
「ああ、クーノ。あんな男に…」

 外野の皆さん、それぞれ観覧しながらツッコミ入れてますが、助けてくれないんだ。うっそ。その間にも、ディルクは流れるように俺のケツに指を滑り込ませ、慣れた手つきで手マンを始める。これがまた、腹が立つほど上手い。確かに、最初にコイツに掘られたのが運の尽きだったかも知れない。そして、

「こんなもんでいいだろ。じっくり可愛がってやりてェが、後がつかえてるんでな」

 後って、やっぱそういう流れ?!てか、そのマウンテン!改めて白昼見ると、凶悪極まりない———

「え、嘘でしょ…無理、無理無理無理ッ…!」

「ほら、いい子にしてな。いい目見せてやっから、よッ…」

 手早い手マンで辛うじて拡張されたアナルに、いきなりバキバキのそれが突き立てられる。

「無理無理ッ、無…あギゃッ…!ギァああッ…!!!」

 四肢の自由を奪われ、ロクに抵抗も出来ないまま、巨大なマウンテンがメリメリッ、メリメリッと肉を割り裂いて侵入して来る。

「うっわ。あんなん入るんだ。コンラート凄いね♪」
「相変わらず、馬鹿げた大きさのブツを提げおって」
「…あんな巨根が、世に存在するというのか…」

 何度掘られても、ディルクを受け入れるのだけは慣れない。冗談じゃなく、俺がドワーフじゃなければ、この体格差はマジで死んでる。プロにも敬遠される棍棒に、俺はただトコロテンを決めながら痙攣するのみだ。てか、アイヴァン王子。これはマジで規格外だから。ドンマイ。

「はぁッ…はあぁッ…ギッ…イ”ッ…」

「へへっ。相変わらずすんげぇな、お前のマンコ。さあ、天国見せて、やん、よッ!」

 ミヂミヂミヂミヂ、ドツッ、ドツッ、ドツドツドツドツ!

「イ”ッ…ぎァああ!!!あ”ーーーッ!!!あ”ーーーッ!!!」

 いきなり強い!速い!ベルタに拘束バインドされたはずの手足が強烈な快感に抗えず、バタバタと暴れ回る。はらの中をド突き回され、前立腺も内臓もバチボコに殴られ、ただ泣き叫んで絶頂するだけのサンドバッグ。へその上までボコボコと盛り上がり、ディルクの巨根が破れて飛び出しそうだ。

「だずげッ!!!ヂぬ!!!ヂぬゥ!!!」

「へへっ、死ぬほど良いかよ…なら、死ねッ…!!!」

 大きく体重を掛けた、ドスッ!と重い一撃。

「あギァあ”ああ!!!イ”グイ”グイ”グァあ”ああ!!!」

 ドクン、ドクン、ドクン。

 デカいのが更に中で膨れて、最後ゴリッゴリに抉られて。ザーメンを容赦なく吐き捨てられ、俺はまた、ディルクにメスにされた。

「ッはぁ~、たまんねェ。やっぱお前、最高だわ」

 ディルクは上機嫌でペニスを引き抜き、俺の髪を豪快にわしゃわしゃとかき混ぜた。巨大な肉棒を抜き去られる快楽で、俺はまたみじめにアクメして、びくりと跳ねる。ディルクのそれは、俺に勝ち誇るように、まだギンと天を突いている。敗北感が半端ない。

「さ、次は僕かな♪」

 感傷に浸る間もなく、フロルがベッドに飛び乗った。彼は既に全裸で、例の黒光りするブツが血管を浮き立たせ、グロテスクにそびえている。俺が怯むより先に、瞳がマゼンタに光って———



 ———愛する男の目の前で、他の男に抱かれ、無様に穢された姿を見られ、俺は咄嗟にシーツに身を包んだ。

「見ないでくれ…」

 胸が張り裂けそう。死んだ方がマシだ。ただシーツの中で震えるしかない俺を、フロルはふわりと抱きしめ、髪にキスを落とし。

「可愛いね、コンラート。こっち向いて?」

 そう囁くと、俺の顎に指を掛け、唇を重ねた。



「ちゅくっ…ちゅっ…んはぁっ…」

 両手の指を絡めて、蕩けそうな甘いキス。

 フロルの口付けは、まるで俺をあやすように。最初は触れるだけ、それから次第に優しく。何度もついばみながら、俺の舌を巧みに誘い出して、そして絡め合い、溶け合う。繋いだ手が再び解け、彼の左腕に強く引き寄せられながら。右の掌は、俺の濡れた頬から首筋、鎖骨を滑り、胸の尖りを柔く玩ぶ。もっと触って。彼の触れるところは、どこも信じられないくらい感じる。俺は彼の首と背中を掻き抱いて、うっとりとキスと愛撫に酔い痴れる。二人とも陰部をぴったりと合わせ、淫らに腰を揺らして、ゆるゆると求め合いながら。

 フロル。惚れてはいけない男。いつも気まぐれに俺の元を訪れては、気まぐれに抱いて、風のように去って行く。彼は誰のものでもない、決して捕まえられない男。だけど、好きにならずにいられない。愛らしい外見とは裏腹に、数々の美女を従えた、危険な暗殺者。なのに俺は、胸が掻きむしられるほど、この男に恋焦がれている。どうしようもないんだ。好きで、好きで…

 滲んだ視界の向こうに、オスの相貌かおをしたフロル。欲しい。指と舌だけじゃない。もっと熱くて確かなものを、ナカまで感じたい。

「フロル…抱いて…」

「ふふ、いいよ。挿れてあげる」

 力強く雄々しいフロルが宛てがわれ、俺はため息をつきながらそれを受け入れる。やっと繋がった。

 ディルクによって無慈悲に征服され、蹂躙されたそこは、フロルの到来に喜び打ち震えている。硬くて逞しいフロルの形がはっきり分かるくらい、身体中が彼を熱く抱擁する。ああ、俺をめちゃくちゃにして。フロルのオンナにして。俺を粉々に壊して、他の男の痕跡を、全部上書きして。俺はフロルのもの。例えフロルが誰のものでなくても。俺を全部あげる。だから今だけ…

「はぁっ…フロル…好き…好き…」

 一突きごとに甘イキしながら、俺は必死に愛を乞う。彼のグラインドにナカが捏ね回され、とろとろに溶かされて。彼のメスにされた多幸感で、脳がどうにかなってしまいそうだ。もう死んでもいい。ああ、フロル、フロル…

「ああもう、可愛いなぁ、コンラートは。ナカ、そんな気持ちい?」

「いいッ、あ、イく、イくッ…♡」

 緩い抽送だけでメスイキを繰り返しながら、降りてきた唇に従順に応える。結合部から響く、ぬちゃっ、ぬちゃっといういやらしい水音にまで感じる。全部犯されたい。全部塗り潰されたい。ああ、またイくっ…

「何だありゃ。魅了エゲツねェな」
「くッ、小人族ハーフリング風情が、小賢しい真似を」
「邪なる淫術で、余が最愛に何たる辱め。許せぬ…」

「さすが小人族ハーフリング。愛玩に特化した魅了の精度は、驚嘆に値します」

 そんな外野のさえずりなど、俺の耳には入って来なかった。

 しかし、幸せは長く続かない。

「ああ、コンラートのキツキツトロまん、ヤバいな。そろそろイかせてもらおうか、なっ」

「あッ!やぁッ…フロ…あああ、すごッ、すごあぁアッ…!!」

 ぬちゃっ、ぬちゃっ、ぬちょぬちょぐちょぐちょグチャグチャ。

 はらの中のオスがグンと硬度と質量を増して、俺に襲いかかる。うっとりとオルガズムスの海に揺蕩たゆたっていた俺は、あっという間に追い詰められ、激しいアクメの嵐に投げ込まれる。

「ヤだぁッ!!フロル、フロル、イグぅうう!!!」

「あっこらっ、締め過ぎ!ああもうっ!」

 ずちょずちょずちょずちょ、ずちゅん!

「ア”…が…ッ…♡♡♡」

 あっ、ナカっ…フロルが、ナカで、ビクビクしてる…。

 フロルのザーメンが、身体中に染み渡って行く。フロルが俺の中でイってくれた。彼の寵愛を受ける悦びに震えながら、そしてこの夢の様な情事の終わりを悟って、俺は静かに涙を流していた。

「…ふぅ。あー、キモチ良かった。やっぱ君、名器だよね、コンラート♪」

 ぬるり、ちゅぽん。



 その瞬間、俺の頭は一気にクリアになった。

「こっ…おっま、魅了やめろってあれほど!」

「ははっ♪いーじゃん、お互いきもちぃんだからさ☆ Win-Winでしょ?♪」

 よっ、と掛け声と共に、フロルはベッドを降りて行った。立派なフリチンがぶるんと震える。コイツ、羞恥心もへったくれもあったもんじゃない。

「…何だ今の。魅了解けたら、こんなモンなのか?」

 ディルクとアイヴァンが、キツネに摘まれたような顔をしている。俺もそう思う。毎回「何やったん、さっきの」ってなるよね。分かる。そんな中、

「大丈夫だったかい、コンラート」

 アールトだけが、そっとベッドに掛けて、俺を心配気に見つめる。彼は俺とベッドに丁寧に清浄クリーンを掛け、俺をシーツに包んで抱き寄せ、ねぎらってくれる。ああやっぱり、アールトは善いエルフだ。間近で見ると、更に美貌の破壊力が半端ない。てぇてぇ。

「あのっ、だいじょぶ、ですから」

「ショックだったろう。さあ、これを飲んで落ち着きなさい」

 彼は俺を抱き起こし、小瓶に入った液体を飲ませた。甘い蜜が、叫びっ放しでカラカラの喉を癒してくれる。おエルフ様、惚れてまうやろ。



「さあ、躾け直しだな。この淫乱ネズミめ!」

 ずちゅん。

「あへっ?」
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。 ▼毎日18時投稿予定

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

弟の可愛さに気づくまで

Sara
BL
弟に夜這いされて戸惑いながらも何だかんだ受け入れていくお兄ちゃん❤︎が描きたくて…

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

処理中です...