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第13話※ 色々バレた
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困ったことになった。
ようやく馬車用のクッションとタイヤに製品化の目処が立ち、商業ギルドに登録しに行こうという段階で。いやいや、これはアールトからの技術提供あってのことなので、彼にも利益が回るように準備を進めていたところ。
「で、おめぇ、これは何だ」
工房の片隅で、こっそりとオナホの改良パーツを作っていたところ、兄弟子に見つかってしまった。モジャモジャの屈強な腕に肩を抱き込まれ、逃げられなくなった俺は、洗いざらい吐き出すこととなった。すると彼は甚く感動し、こっそりと俺の協力者になってくれた。
兄弟子の名誉に誓って言うと、ドワーフは義理堅く、口が固い。しかし、未知の技術や製品に対する嗅覚はもっと鋭い。俺たちは慎重に製品開発を進めていたのに、あっという間に親方たちに嗅ぎつけられた。
「ほぉ、コイツぁ凄ェなァ」
「おう、ココんとこ、ボタンをこっちに配置すりゃぁ、操作し易いんじゃねェのかァ?」
オッサン達も興味津々だ。流石一流職人たち、瞬く間に実用性と耐久性を兼ね備えた逸品に改良されて行く。下ネタやエロに対する男の結束力、半端ない。
しかし、更にその上を行くのが、女の勘だ。俺たちは、女将さんの不在を狙って極秘でプロジェクトを進めていたはずなのに、いつの間にか全てを握られていた。
「で、何か申し開きはあるかい?」
男の俺たちよりも一際小柄な女将さんが、まるでオーガのようだ。ドワーフは基本、一棒一穴主義で浮気厳禁である。不貞が見つかろうもんなら、血祭りに挙げられても文句は言えない。親方だけでなく、工房の男連中全員、命の危機である。
「ち、違うんです女将さん!」
俺は皆をかばい、彼女の前に進み出た。そして、前世おもちゃが見つかった際にはこう言い訳しようと考えていた理屈を展開した。曰く、
・大人のおもちゃは、健全な大人のためにある。欲求不満は犯罪の元。女性に望まない関係を強いるような性暴力を防ぐためのものだ。
・男が不貞を働く時、それはパートナーが性的に応えられない状況が多い。妊娠、出産、その他心身の不調や疲労など。そういった時に、男が不貞に走ることなく、女性は安心して身体を休めることができる。
・女性は、男性との営みに満足していなくても、誰にも相談出来ない場合が多い。そんな時、自分でこっそり不満を解消し、パートナーとの関係を円満に保つことができる。
・二人でおもちゃを使うことで、より充実したセックスライフを営むことができる。これは二人の愛と絆を深めるツールである。
・何より、社会的に立場の弱いセックスワーカーを減らし、性病の蔓延を防ぐことができる。
女将さんは唸った。結婚の見込みもないのに、こんな言い訳まで考えていた前世の俺を褒めてやりたい。
「…ふん。それが本当なら、こそこそしないで堂々とやんな」
女将さんは、これを表立って商業化することを条件として、おもちゃ開発を許してくれた。
「で、これがその製品だと」
アールトの目の前で、卑猥にのたうちまわるバイブ、そして自身の発する振動でゴトゴト移動していくオナホ。乳首吸引機の奥ではシリコンで出来た舌がチロチロ動き、ローターは断続的にウンウンと唸っている。
「…本当…すいません…」
俺は蚊の鳴くような声で謝罪を繰り返した。内心、最初からそのつもりだったとはいえ、アールトから教わった錬金術をこのような目的で使うとは。彼にだけは知られたくなかった。
しかしアールトは、
「うん。君の発想は、面白いね」
「へ?」
「これで望まない妊娠や性暴力を減らす。実にユニークな着眼点だと思うよ。道徳に訴えて闇雲に禁止するより、よほど抑止力になるだろうね」
「!アールト…」
俺は、悍ましいおもちゃの向こうで穏やかに微笑むアールトに、思わず涙ぐんだ。何て出来た人格者なのだろう。
「私は君に、スライムの活用法について、錬金術の初歩を教えただけに過ぎない。だから、こうして自由な発想で価値を創造しているのは君であって、私は特に利益など求めるつもりはないよ」
彼はそう言って、商業ギルドからの利益提供を辞退したが、それでは俺の気が済まない。俺だけでなく、ドワーフとしても、エルフに借りを作りたくはない、ということで、基礎的な製法の部分の利権に関しては、アールト一人に。その後開発された製品に対しては、俺と工房に支払われることになった。
「お”おおおおお!!お”お”おおおおおお!!!」
「ははは。自ら淫具を携えてやって来るとは、これで虐めて欲しいということだな。この淫売め」
しかしそれから、俺が試作品や新製品を持ち込むと、必ず夢にそれが出て来るようになった。アイマスク、ボールギャグ、手枷に鎖、そして脚をM字に固定するベルト。乳首には、こないだはブラ型の固定具で吸引機が装着されていたが、今回は新作のクリップ。振動と、微弱な電撃を流す機能がついている、ちょっとサディスティックなヤツだ。夢の中のアールトは現実と違ってドSで、最初から出力最大でビリビリカマしてくる。
ペニスリングが食い込んでいて、オスイキ出来ない。だけど尻は既に、尻尾付きの振動アナルプラグにブンブンやられてて、メスイキでヘトヘトだ。メスイキもうやだ。お婿に行けなくなっちゃう。そんな俺の心の声を察してか、アールトは無造作にぶちゅりとプラグを引き抜いた。
「さあ、そろそろくれてやろう。これが欲しかったんだろう、ザコマンコが」
「んぐぉ!!」
ぬぶりと挿入されたのは、アールトの長大ペニス。もう形で分かる。ああ、プラグと違って、奥の奥まで届く…!
ぬぶっ、ぬぶっ、ぬぶっ。
「お”、お”、お”」
「はッ、相変わらず信じ難い締め付けだな。さあ、戒めを解いてやる。もっと媚びろ!」
「お”ふッ!!」
尻に蓄積する快感で昇り詰めようとしていた矢先、ペニスリングが取り外された。堰き止められていたザーメンがぴゅるぴゅると尿道を通る刺激で、一気にアクメまで持って行かれる。たまらず背筋を反らしてビクビクと震えていると、ペニスにカポリとオナホが被された。ダメだ、これ、めっちゃ吸うヤツ…!
「お”ーーーーーッ!!!お”ーーーーーッ!!!」
「なぁッ?!」
アールトの切羽詰まった声に続いて、中でエルフちんぽが暴発した。乳首、ペニス、尻。全部からものすごい刺激が、一度に襲いかかる。手も足も固定されて逃げられない。だずげで。ごわれぢゃう。
「こっ、あ”ッ、馬鹿っ、締めッ!」
ズコズコズコズコ。
すごい。つよい。エルフちんぽで、おマンコパコパコされる。高速パコパコ。高速パコパコ。パコパコ、パコパコされて、いっぱい出されて、あ、マンコイく。マンコイく。ちんぽ吸われる。マンコイく。ちんぽイく。ちくび、ちくび、ちくびがビリビリしてマンコ、ま、マンコあああパコパコ、パコパコ、ちんぽイく、ちんぽイく、ナカッ、ナカダシされて、マンコイッ…マンコすごい!マンコすごい!マンコマンコマンコおぉ…!!!
…なんつー夢だ。いつも通り、アールトの工房からふらふらと帰って来た俺だが、毎回過激になっていく夢に、自己嫌悪が甚だしい。
しかしアレだ。これは試運転だ。夢の中で、俺の作ったおもちゃはこんなに気持ち良いんだぞと、俺の潜在意識は証明してくれたのだ。潜在意識?無意識?まあいい。人間の根っこはめっちゃエッチだって、フロイトも言っていたし。うん、大丈夫だ。リビドーの勝利だ。
そんなこんなで、商業ギルドにはスライムゼリーとその製品が無事登録された。なんせ原料がスライムと魔石だ。スライム一匹にクズ魔石一個は大した値段じゃないが、大量に使うとなると結構なコストが掛かる。しかし、馬車のタイヤやシートに使うクッションは、評判が評判を呼び、富裕層を中心に瞬く間にバカ売れした。小さい工房ではあっという間に手が回らなくなり、キャンプ用品同様、人間族の職人たちと提携し、短期間で付近の細工師工房の主力商品にのし上がった。
一方、アダルト事業は別ブランドに分けられ、言い出しっぺの俺が代表となった。
事業を開始した当初、花街からはクレームが付いた。性産業のシェアが奪われたら、おまんま食い上げだ。それは分かる。なので俺は、花街と手を組むことにした。おもちゃは花街で独占販売し、利益のほとんどは花街に。商品開発にはプロのお兄様お姉様方の意見を取り入れ、ブラッシュアップ。更に制作を全面的に委託して、働けなくなった娼婦や男娼、そして花街で生まれた私生児の内職と収入源に。希望者には、魔道具技師への道も開かれることとなった。
記憶を取り戻して約半年。工房の片隅で、地味に消耗品を作っていたのが、あれよあれよとこんな多忙になってしまった。俺は今、工房に出勤し、花街に顔を出した後、賄いを作ってみんなでランチ。午後はカウンターで接客しつつ、工房の隅で好きなものを作らせてもらって、夜の賄いを作って食べて、片付けて帰宅。休みの日には、アールトの工房に試作品を持って相談に訪れる。
相変わらず、童貞を捨てられる気配はない。いや、花街のお姉様方には可愛がって頂き、筆おろしのお誘いも無くはないが、職場恋愛は後々ややこしいと相場が決まっている。俺は十分に金を貯めたら、おっぱいぷるぷるのシスターを求めて旅に出るのだ。幸い、性欲はおもちゃで満たされていることだしな。
そんな折。
「———コンラート。あんた宛に、招待状が届いたんだけど」
女将さんから渡されたのは、領主である伯爵様からの、秋の褒賞パーティーへの招待状だった。
ようやく馬車用のクッションとタイヤに製品化の目処が立ち、商業ギルドに登録しに行こうという段階で。いやいや、これはアールトからの技術提供あってのことなので、彼にも利益が回るように準備を進めていたところ。
「で、おめぇ、これは何だ」
工房の片隅で、こっそりとオナホの改良パーツを作っていたところ、兄弟子に見つかってしまった。モジャモジャの屈強な腕に肩を抱き込まれ、逃げられなくなった俺は、洗いざらい吐き出すこととなった。すると彼は甚く感動し、こっそりと俺の協力者になってくれた。
兄弟子の名誉に誓って言うと、ドワーフは義理堅く、口が固い。しかし、未知の技術や製品に対する嗅覚はもっと鋭い。俺たちは慎重に製品開発を進めていたのに、あっという間に親方たちに嗅ぎつけられた。
「ほぉ、コイツぁ凄ェなァ」
「おう、ココんとこ、ボタンをこっちに配置すりゃぁ、操作し易いんじゃねェのかァ?」
オッサン達も興味津々だ。流石一流職人たち、瞬く間に実用性と耐久性を兼ね備えた逸品に改良されて行く。下ネタやエロに対する男の結束力、半端ない。
しかし、更にその上を行くのが、女の勘だ。俺たちは、女将さんの不在を狙って極秘でプロジェクトを進めていたはずなのに、いつの間にか全てを握られていた。
「で、何か申し開きはあるかい?」
男の俺たちよりも一際小柄な女将さんが、まるでオーガのようだ。ドワーフは基本、一棒一穴主義で浮気厳禁である。不貞が見つかろうもんなら、血祭りに挙げられても文句は言えない。親方だけでなく、工房の男連中全員、命の危機である。
「ち、違うんです女将さん!」
俺は皆をかばい、彼女の前に進み出た。そして、前世おもちゃが見つかった際にはこう言い訳しようと考えていた理屈を展開した。曰く、
・大人のおもちゃは、健全な大人のためにある。欲求不満は犯罪の元。女性に望まない関係を強いるような性暴力を防ぐためのものだ。
・男が不貞を働く時、それはパートナーが性的に応えられない状況が多い。妊娠、出産、その他心身の不調や疲労など。そういった時に、男が不貞に走ることなく、女性は安心して身体を休めることができる。
・女性は、男性との営みに満足していなくても、誰にも相談出来ない場合が多い。そんな時、自分でこっそり不満を解消し、パートナーとの関係を円満に保つことができる。
・二人でおもちゃを使うことで、より充実したセックスライフを営むことができる。これは二人の愛と絆を深めるツールである。
・何より、社会的に立場の弱いセックスワーカーを減らし、性病の蔓延を防ぐことができる。
女将さんは唸った。結婚の見込みもないのに、こんな言い訳まで考えていた前世の俺を褒めてやりたい。
「…ふん。それが本当なら、こそこそしないで堂々とやんな」
女将さんは、これを表立って商業化することを条件として、おもちゃ開発を許してくれた。
「で、これがその製品だと」
アールトの目の前で、卑猥にのたうちまわるバイブ、そして自身の発する振動でゴトゴト移動していくオナホ。乳首吸引機の奥ではシリコンで出来た舌がチロチロ動き、ローターは断続的にウンウンと唸っている。
「…本当…すいません…」
俺は蚊の鳴くような声で謝罪を繰り返した。内心、最初からそのつもりだったとはいえ、アールトから教わった錬金術をこのような目的で使うとは。彼にだけは知られたくなかった。
しかしアールトは、
「うん。君の発想は、面白いね」
「へ?」
「これで望まない妊娠や性暴力を減らす。実にユニークな着眼点だと思うよ。道徳に訴えて闇雲に禁止するより、よほど抑止力になるだろうね」
「!アールト…」
俺は、悍ましいおもちゃの向こうで穏やかに微笑むアールトに、思わず涙ぐんだ。何て出来た人格者なのだろう。
「私は君に、スライムの活用法について、錬金術の初歩を教えただけに過ぎない。だから、こうして自由な発想で価値を創造しているのは君であって、私は特に利益など求めるつもりはないよ」
彼はそう言って、商業ギルドからの利益提供を辞退したが、それでは俺の気が済まない。俺だけでなく、ドワーフとしても、エルフに借りを作りたくはない、ということで、基礎的な製法の部分の利権に関しては、アールト一人に。その後開発された製品に対しては、俺と工房に支払われることになった。
「お”おおおおお!!お”お”おおおおおお!!!」
「ははは。自ら淫具を携えてやって来るとは、これで虐めて欲しいということだな。この淫売め」
しかしそれから、俺が試作品や新製品を持ち込むと、必ず夢にそれが出て来るようになった。アイマスク、ボールギャグ、手枷に鎖、そして脚をM字に固定するベルト。乳首には、こないだはブラ型の固定具で吸引機が装着されていたが、今回は新作のクリップ。振動と、微弱な電撃を流す機能がついている、ちょっとサディスティックなヤツだ。夢の中のアールトは現実と違ってドSで、最初から出力最大でビリビリカマしてくる。
ペニスリングが食い込んでいて、オスイキ出来ない。だけど尻は既に、尻尾付きの振動アナルプラグにブンブンやられてて、メスイキでヘトヘトだ。メスイキもうやだ。お婿に行けなくなっちゃう。そんな俺の心の声を察してか、アールトは無造作にぶちゅりとプラグを引き抜いた。
「さあ、そろそろくれてやろう。これが欲しかったんだろう、ザコマンコが」
「んぐぉ!!」
ぬぶりと挿入されたのは、アールトの長大ペニス。もう形で分かる。ああ、プラグと違って、奥の奥まで届く…!
ぬぶっ、ぬぶっ、ぬぶっ。
「お”、お”、お”」
「はッ、相変わらず信じ難い締め付けだな。さあ、戒めを解いてやる。もっと媚びろ!」
「お”ふッ!!」
尻に蓄積する快感で昇り詰めようとしていた矢先、ペニスリングが取り外された。堰き止められていたザーメンがぴゅるぴゅると尿道を通る刺激で、一気にアクメまで持って行かれる。たまらず背筋を反らしてビクビクと震えていると、ペニスにカポリとオナホが被された。ダメだ、これ、めっちゃ吸うヤツ…!
「お”ーーーーーッ!!!お”ーーーーーッ!!!」
「なぁッ?!」
アールトの切羽詰まった声に続いて、中でエルフちんぽが暴発した。乳首、ペニス、尻。全部からものすごい刺激が、一度に襲いかかる。手も足も固定されて逃げられない。だずげで。ごわれぢゃう。
「こっ、あ”ッ、馬鹿っ、締めッ!」
ズコズコズコズコ。
すごい。つよい。エルフちんぽで、おマンコパコパコされる。高速パコパコ。高速パコパコ。パコパコ、パコパコされて、いっぱい出されて、あ、マンコイく。マンコイく。ちんぽ吸われる。マンコイく。ちんぽイく。ちくび、ちくび、ちくびがビリビリしてマンコ、ま、マンコあああパコパコ、パコパコ、ちんぽイく、ちんぽイく、ナカッ、ナカダシされて、マンコイッ…マンコすごい!マンコすごい!マンコマンコマンコおぉ…!!!
…なんつー夢だ。いつも通り、アールトの工房からふらふらと帰って来た俺だが、毎回過激になっていく夢に、自己嫌悪が甚だしい。
しかしアレだ。これは試運転だ。夢の中で、俺の作ったおもちゃはこんなに気持ち良いんだぞと、俺の潜在意識は証明してくれたのだ。潜在意識?無意識?まあいい。人間の根っこはめっちゃエッチだって、フロイトも言っていたし。うん、大丈夫だ。リビドーの勝利だ。
そんなこんなで、商業ギルドにはスライムゼリーとその製品が無事登録された。なんせ原料がスライムと魔石だ。スライム一匹にクズ魔石一個は大した値段じゃないが、大量に使うとなると結構なコストが掛かる。しかし、馬車のタイヤやシートに使うクッションは、評判が評判を呼び、富裕層を中心に瞬く間にバカ売れした。小さい工房ではあっという間に手が回らなくなり、キャンプ用品同様、人間族の職人たちと提携し、短期間で付近の細工師工房の主力商品にのし上がった。
一方、アダルト事業は別ブランドに分けられ、言い出しっぺの俺が代表となった。
事業を開始した当初、花街からはクレームが付いた。性産業のシェアが奪われたら、おまんま食い上げだ。それは分かる。なので俺は、花街と手を組むことにした。おもちゃは花街で独占販売し、利益のほとんどは花街に。商品開発にはプロのお兄様お姉様方の意見を取り入れ、ブラッシュアップ。更に制作を全面的に委託して、働けなくなった娼婦や男娼、そして花街で生まれた私生児の内職と収入源に。希望者には、魔道具技師への道も開かれることとなった。
記憶を取り戻して約半年。工房の片隅で、地味に消耗品を作っていたのが、あれよあれよとこんな多忙になってしまった。俺は今、工房に出勤し、花街に顔を出した後、賄いを作ってみんなでランチ。午後はカウンターで接客しつつ、工房の隅で好きなものを作らせてもらって、夜の賄いを作って食べて、片付けて帰宅。休みの日には、アールトの工房に試作品を持って相談に訪れる。
相変わらず、童貞を捨てられる気配はない。いや、花街のお姉様方には可愛がって頂き、筆おろしのお誘いも無くはないが、職場恋愛は後々ややこしいと相場が決まっている。俺は十分に金を貯めたら、おっぱいぷるぷるのシスターを求めて旅に出るのだ。幸い、性欲はおもちゃで満たされていることだしな。
そんな折。
「———コンラート。あんた宛に、招待状が届いたんだけど」
女将さんから渡されたのは、領主である伯爵様からの、秋の褒賞パーティーへの招待状だった。
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