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第10章 後日談 終わりの始まり
(89)百年後の世界を巡る旅(1)
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その後俺たちは、二人して王宮を後にした。百年前に失踪扱いされた俺たちだが、失踪も十年経つと死亡と同様、貴族年鑑からは抹消される。俺たちが王子宮で眠っていたのを知るのは、恋人たちとノースロップ・マガリッジ両家の一部の人間のみ。そもそも百年も経てば、一握りの長命種やレベルの高い者を除いて、ほとんどがこの世を去っている。俺たちを知る者は、もうほとんど誰もいない。
ナイジェルの官舎はとっくに引き払われ、少ない私物はノースロップ家で保管されているらしい。一方俺の方も、今更メレディスの私邸を借りるわけには行かない。オスカーは、いつまででも王子宮に住んでいいと言ってくれるが、それも駄目だろう。
幸い、俺たちの給金はオスカーが取っておいてくれた。二人とも金の使い所がなかったため、結構な額が残されている。しばらくは生活に困らないだろう。ラフィは「仕官するならいくらでも」としきりにスカウトしてくれたが、この際だからナイジェルと旅に出ることにした。引退後に夢見ていたことがこんな形で叶うなんて思ってもみなかったけど、結果オーライだ。
しかし旅といっても、まずは挨拶回りから。ノースロップ侯爵家のタウンハウスは、代替わりしたノースロップ侯爵の家族が住んでおり、彼らは俺たちの事情を知らない。まずはマガリッジのタウンハウスを訪ねた。
「随分お若くてズルいですわ」
燃えるように艶やかな赤毛、ルビーの瞳、スカートから覗くしなやかな尾には、煌めく灼熱の鱗。外見は完璧な淑女なのに、相変わらず少女のような義母ミリアム。長命種の彼女は、まさにこれから女盛りといったところ。しかし、学園時代からほとんど様子の変わらない俺たちに、唇を尖らせて軽口を叩く。それが彼女なりの、俺に対する心配りでもある。
かつて王都に出てきた頃、一度偶然に招かれてから、俺は度々タウンハウスに招待された。毎回、何だかんだと理由をつけて避けていたのだが、しまいに彼女は職場に乗り込んで来るように。元々竜人族の姫であり、魔王様やオスカー、パーシーとも血縁に当たるため、周囲はノーと言えず、流れでパーシーとメレディスの模擬戦を目にして釘付けとなってしまい、結局訓練場の準レギュラーになってしまった。黄色い声でメレディスに声援を送るだけでなく、自ら先頭を切って訓練に乗じる始末。戦姫という呼び名は伊達ではなく、体術においては並の兵士では相手にならないほどに強い。果たして彼女は、女騎士の名誉顧問として君臨している。
訓練場で出会うのはまだいい。あそこは肉体言語だから。しかし、タウンハウスで話すことなんか何もないんだ。こうして呼ばれてお茶を啜る機会は片手に足るほどだが、最後の挨拶だ。立ち寄らないわけにはいかない。
「いつでも帰っていらっしゃい」
彼女はいつもそう言う。何度も言われて、ようやく俺も分かってきた。彼女は社交辞令で言っているわけではない。竜人族は情が深い。メレディスを愛するということは、義理の息子の俺も受け入れる覚悟があるということ。そしてオスカーとパーシーも。悪戯っぽく「勝ち逃げは許しませんわ」と笑う彼女に、俺はいつまでも勝てる気がしない。
「メレディスのパートナーが、あなたで良かった」
俺は握手を交わして、タウンハウスを去った。
一応、伯爵領にも顔を出した。俺を育ててくれた平民の使用人たちは皆この世を去った後だったが、不死種の親族は皆欠けることなく存命している。身近に住んでいながらほとんど没交渉だったため、次期当主として執務に当たっているメルヴィンに挨拶だけして立ち去るつもりだったのだが。
「我ら一族、あなたに心からの感謝と忠誠を」
俺たちが通されたのは、ホールだった。そこにはメレディスを除く真祖に近い不死種27名全てが揃い、代表としてメルヴィンが俺に向かって頭を下げた。小心者の俺は、つい慌てて頭を下げようとしたが、隣のナイジェルにさりげなく制された。
「皆様からの感謝の意、真摯に受け止めます」
優雅に受け流し、事なきを得た。俺だって伊達に十年も王宮勤めはしていない。
それからなし崩しに食事会となり、俺はナイジェルと並んで饗されることとなった。マガリッジ領にはお忍びで何度か来たことがあるが、一度ちゃんとした郷土料理を食べに行こうと言っていたのが、こんな形で叶うなんて。だけど気まずい。味がしない。
何が気まずいかって、不死種って食事中に無駄口の一つも叩かない。俺は学園に出るまでの十五年、そして卒業してから半年の間この屋敷に住んでいて、彼らには随分と嫌われている、冷遇されていると思っていたが、どうやらそれは誤解だったようだ。みんながみんな、人形のように整った容姿をしているが、表情ひとつ変えずに黙々と料理を口に運んでいる。
メレディスだけじゃないんだ。みんな重度のコミュ障。それが不死種。
「———兄上」
お誕生日席の当主代理メルヴィンが、徐に口を開いた。赤みを帯びた金糸、そしてメレディスより少し温かみのある紅い瞳。退廃的な美貌を誇る不死種において、強い生命力を感じさせる目元は、義母上に似ている。彼ももう百二十、かつて俺の知るメレディスと同じ年頃だ。
「私は長らく兄上を誤解していた。無知ゆえの数々の無礼、お赦しいただきたい」
「いや…」
誤解もなにも、彼が俺を出来損ないだと蔑んでいたのは、事実俺が出来損ないだったからだ。しかし、
「あなたが我らから消し去った災禍、そして与えてくださった生きる術。私はこれを表現する感謝の言葉を、知らない」
因子を中和したこと、それは分かる。しかし生きる術って何だろう。あれか、セックスで精を受け取るとかそういう…
機械人形のように粛々と食事を摂る不死種の皆さんと、同様に淡々とナイフとフォークを操るナイジェル。何故か俺だけ、気まずい雰囲気で味のしない昼餐を片付けた。
後で知ったんだけど、現在マガリッジ領では、淫魔の定住を誘致する政策が取られているそうだ。他種族を性的に誘惑して精を得る淫魔は、この国においては忌避され、歓楽街でセックスワーカーに従事するか、やむなく人間界で身を隠しながら細々と生き延びるしかない。特にオスの淫魔なら尚更だ。しかし、他の種の精を必要とするという意味で、不死種と淫魔は補完関係にある。こと精を集めるという点でメスの淫魔に劣るインキュバスは、精を与えるという点では逆にサキュバスより秀でている。魔人国でも人間界でも肩身の狭い思いをしているインキュバスにとって、どうやらマガリッジ領は理想的な安住の地となりそうだ。
そして淫魔との補完関係はもう一つ。淫魔と接触を重ねて隷属紋が定着すると、あらゆるスキルが無条件で通るようになる。生まれながらに強大な再生力と魔法抵抗を持ち、自ら滅びることの出来ない不死種にとって、これは大きな祝福だった。当然、相手選びは慎重にならなければならないが、終わることのない飢餓に苦しめられ、正気を失って殺戮を繰り返して討伐される———そんな最期を迎えずに済む。生まれながらに呪われた運命に喘ぎ、次代に呪いを引き継がぬよう、交わりを断ち、血を残さない。真祖の因子を持つ直系と、遠い昔に他種族と交わり無差別に吸血する低位のヴァンパイアを除き、不死の一族は絶滅寸前だ。しかし、これからは飢餓に耐えながら滅びを待つだけではなく、他種族同様、愛する人と結ばれ、子を生し、人生を謳歌する。そんな夢のような可能性がもたらされたのだ。
いつも冷たい表情で、俺に厳しい視線を投げ寄越していたメレディス。俺はずっと、彼に失望されて嫌われているんだと思ってた。しかしそれは、飢餓に耐えながら少しでも長く生き存え、次代に因子を引き継ぐ時間稼ぎをして、俺たちを傷つけないようにしていた、彼なりの愛だった。その彼が、生命の力に満たされて淫らに開花した時の美しさといったら。真祖に最も近いメレディスには及ばないが、不死種はすべからく浮世離れした美貌を持っている。きっと俺たちと相性はいいはずだ。仲良くやっていただきたい。
最後に、町外れの墓地に立ち寄る。マーサが好きだった黄色い花と、ミアが良く活けていた青い花。また来るね、と言い残して、俺たちは王都に戻った。
ナイジェルの官舎はとっくに引き払われ、少ない私物はノースロップ家で保管されているらしい。一方俺の方も、今更メレディスの私邸を借りるわけには行かない。オスカーは、いつまででも王子宮に住んでいいと言ってくれるが、それも駄目だろう。
幸い、俺たちの給金はオスカーが取っておいてくれた。二人とも金の使い所がなかったため、結構な額が残されている。しばらくは生活に困らないだろう。ラフィは「仕官するならいくらでも」としきりにスカウトしてくれたが、この際だからナイジェルと旅に出ることにした。引退後に夢見ていたことがこんな形で叶うなんて思ってもみなかったけど、結果オーライだ。
しかし旅といっても、まずは挨拶回りから。ノースロップ侯爵家のタウンハウスは、代替わりしたノースロップ侯爵の家族が住んでおり、彼らは俺たちの事情を知らない。まずはマガリッジのタウンハウスを訪ねた。
「随分お若くてズルいですわ」
燃えるように艶やかな赤毛、ルビーの瞳、スカートから覗くしなやかな尾には、煌めく灼熱の鱗。外見は完璧な淑女なのに、相変わらず少女のような義母ミリアム。長命種の彼女は、まさにこれから女盛りといったところ。しかし、学園時代からほとんど様子の変わらない俺たちに、唇を尖らせて軽口を叩く。それが彼女なりの、俺に対する心配りでもある。
かつて王都に出てきた頃、一度偶然に招かれてから、俺は度々タウンハウスに招待された。毎回、何だかんだと理由をつけて避けていたのだが、しまいに彼女は職場に乗り込んで来るように。元々竜人族の姫であり、魔王様やオスカー、パーシーとも血縁に当たるため、周囲はノーと言えず、流れでパーシーとメレディスの模擬戦を目にして釘付けとなってしまい、結局訓練場の準レギュラーになってしまった。黄色い声でメレディスに声援を送るだけでなく、自ら先頭を切って訓練に乗じる始末。戦姫という呼び名は伊達ではなく、体術においては並の兵士では相手にならないほどに強い。果たして彼女は、女騎士の名誉顧問として君臨している。
訓練場で出会うのはまだいい。あそこは肉体言語だから。しかし、タウンハウスで話すことなんか何もないんだ。こうして呼ばれてお茶を啜る機会は片手に足るほどだが、最後の挨拶だ。立ち寄らないわけにはいかない。
「いつでも帰っていらっしゃい」
彼女はいつもそう言う。何度も言われて、ようやく俺も分かってきた。彼女は社交辞令で言っているわけではない。竜人族は情が深い。メレディスを愛するということは、義理の息子の俺も受け入れる覚悟があるということ。そしてオスカーとパーシーも。悪戯っぽく「勝ち逃げは許しませんわ」と笑う彼女に、俺はいつまでも勝てる気がしない。
「メレディスのパートナーが、あなたで良かった」
俺は握手を交わして、タウンハウスを去った。
一応、伯爵領にも顔を出した。俺を育ててくれた平民の使用人たちは皆この世を去った後だったが、不死種の親族は皆欠けることなく存命している。身近に住んでいながらほとんど没交渉だったため、次期当主として執務に当たっているメルヴィンに挨拶だけして立ち去るつもりだったのだが。
「我ら一族、あなたに心からの感謝と忠誠を」
俺たちが通されたのは、ホールだった。そこにはメレディスを除く真祖に近い不死種27名全てが揃い、代表としてメルヴィンが俺に向かって頭を下げた。小心者の俺は、つい慌てて頭を下げようとしたが、隣のナイジェルにさりげなく制された。
「皆様からの感謝の意、真摯に受け止めます」
優雅に受け流し、事なきを得た。俺だって伊達に十年も王宮勤めはしていない。
それからなし崩しに食事会となり、俺はナイジェルと並んで饗されることとなった。マガリッジ領にはお忍びで何度か来たことがあるが、一度ちゃんとした郷土料理を食べに行こうと言っていたのが、こんな形で叶うなんて。だけど気まずい。味がしない。
何が気まずいかって、不死種って食事中に無駄口の一つも叩かない。俺は学園に出るまでの十五年、そして卒業してから半年の間この屋敷に住んでいて、彼らには随分と嫌われている、冷遇されていると思っていたが、どうやらそれは誤解だったようだ。みんながみんな、人形のように整った容姿をしているが、表情ひとつ変えずに黙々と料理を口に運んでいる。
メレディスだけじゃないんだ。みんな重度のコミュ障。それが不死種。
「———兄上」
お誕生日席の当主代理メルヴィンが、徐に口を開いた。赤みを帯びた金糸、そしてメレディスより少し温かみのある紅い瞳。退廃的な美貌を誇る不死種において、強い生命力を感じさせる目元は、義母上に似ている。彼ももう百二十、かつて俺の知るメレディスと同じ年頃だ。
「私は長らく兄上を誤解していた。無知ゆえの数々の無礼、お赦しいただきたい」
「いや…」
誤解もなにも、彼が俺を出来損ないだと蔑んでいたのは、事実俺が出来損ないだったからだ。しかし、
「あなたが我らから消し去った災禍、そして与えてくださった生きる術。私はこれを表現する感謝の言葉を、知らない」
因子を中和したこと、それは分かる。しかし生きる術って何だろう。あれか、セックスで精を受け取るとかそういう…
機械人形のように粛々と食事を摂る不死種の皆さんと、同様に淡々とナイフとフォークを操るナイジェル。何故か俺だけ、気まずい雰囲気で味のしない昼餐を片付けた。
後で知ったんだけど、現在マガリッジ領では、淫魔の定住を誘致する政策が取られているそうだ。他種族を性的に誘惑して精を得る淫魔は、この国においては忌避され、歓楽街でセックスワーカーに従事するか、やむなく人間界で身を隠しながら細々と生き延びるしかない。特にオスの淫魔なら尚更だ。しかし、他の種の精を必要とするという意味で、不死種と淫魔は補完関係にある。こと精を集めるという点でメスの淫魔に劣るインキュバスは、精を与えるという点では逆にサキュバスより秀でている。魔人国でも人間界でも肩身の狭い思いをしているインキュバスにとって、どうやらマガリッジ領は理想的な安住の地となりそうだ。
そして淫魔との補完関係はもう一つ。淫魔と接触を重ねて隷属紋が定着すると、あらゆるスキルが無条件で通るようになる。生まれながらに強大な再生力と魔法抵抗を持ち、自ら滅びることの出来ない不死種にとって、これは大きな祝福だった。当然、相手選びは慎重にならなければならないが、終わることのない飢餓に苦しめられ、正気を失って殺戮を繰り返して討伐される———そんな最期を迎えずに済む。生まれながらに呪われた運命に喘ぎ、次代に呪いを引き継がぬよう、交わりを断ち、血を残さない。真祖の因子を持つ直系と、遠い昔に他種族と交わり無差別に吸血する低位のヴァンパイアを除き、不死の一族は絶滅寸前だ。しかし、これからは飢餓に耐えながら滅びを待つだけではなく、他種族同様、愛する人と結ばれ、子を生し、人生を謳歌する。そんな夢のような可能性がもたらされたのだ。
いつも冷たい表情で、俺に厳しい視線を投げ寄越していたメレディス。俺はずっと、彼に失望されて嫌われているんだと思ってた。しかしそれは、飢餓に耐えながら少しでも長く生き存え、次代に因子を引き継ぐ時間稼ぎをして、俺たちを傷つけないようにしていた、彼なりの愛だった。その彼が、生命の力に満たされて淫らに開花した時の美しさといったら。真祖に最も近いメレディスには及ばないが、不死種はすべからく浮世離れした美貌を持っている。きっと俺たちと相性はいいはずだ。仲良くやっていただきたい。
最後に、町外れの墓地に立ち寄る。マーサが好きだった黄色い花と、ミアが良く活けていた青い花。また来るね、と言い残して、俺たちは王都に戻った。
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