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第7章 後日談 王都の日常編

(50)※ vs ラフィ(2)

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 水曜日の夜。しばらく前までは、ナイジェルが意地になってオスカーの痕跡を上書きしていたが、あの青姦アオカン事件の後は、謎の余裕で見逃してくれるようになった。というわけで、一週間の間、今夜だけは自由の身だ。いや、俺としては、ナイジェルとしっぽりイチャつくのが一番好きなんだけど。毎晩やってるとその、飽きられちゃうかなって。とはいえ、一週間に五日は一緒だから、意味ないといえば意味ないんだけど…。

「お、来たな。じゃあ跳ぶから、手ぇ出して」

 二人の手を取って、例のホテルへジャンプする。

「ここは…」

 二人とも、流石にここがどんな場所か、理解しているらしい。

「あー、別にお前らのこと、取って食おうと思ってるわけじゃないから。こっち」

 何もしないから、とホテルに連れ込むなんて、怪しいなんてモンじゃないけども。



 今回取ったのは、複数プレイ用の部屋だ。今回は三名で予約したので、備品やアメニティが三組用意されている。俺は使うつもりはないんだが、二人部屋を取って三人で入るわけには行かない。

 俺の心の内を読んで、やましい下心は無さそうだと判断しているラフィと、終始怪訝けげんな顔をしているロドリック。二人に、シャワーを浴びるようにうながし、俺はソファーの方で待つ。やがて二人に、落ち着かないから俺も浴びてこいと言われて、結局三人でバスローブを着て集合する形になった。

「で、今日はどのようなご用件で」

 ロドリックが警戒心丸出しで切り出して来る。

「いや、だから俺は、お前らをどうこうするつもりはないんだが…」

 口で説明してもらちが明かなさそうだ。俺は早速、彼らに魔眼を使うことにした。

「う…!」

 オスカーの部屋での騒動の時、彼らには隷属れいぞく紋を焼き付けてある。元よりレベル差が大きいので、彼らには俺の魔眼をレジストする力はないが、隷属した相手からは無条件に効力が発揮される。すなわち、魅了、淫夢、呪縛、鑑定など。とりあえずロドリックには魅了と呪縛、ラフィには魅了だけ。動けなくなったロドリックをベッドに横たえ、ラフィを手招きする。

「ラフィ。お前今日さ、ロドリックのこと抱きたい?抱かれたい?」

「メイナード様…!」

 ラフィは驚いているが、満更でもない顔をしている。一方ロドリックは、何が起こっているのか理解できていない様子だ。魅了の力で催淫効果を得たラフィは、体の割には立派なそこをたぎらせているが、迷わず同様にいきり立っているロドリックを、下から受け入れることに決めたようだ。俺はロドリックのそれに魔力をわせて、スムーズに受け入れられるようにサポートしてやる。

「あっ…はああ…!」

 ラフィはロドリックのそれを飲み込み、陶然と味わっている。ロドリックの呪縛を解いてやると、彼は困惑しながら、しかしラフィを押し退けるわけにも行かず、「くっ…!」とうめきながら、快感に耐えている。

 しかし、今日の本題はそこではない。

「じゃあ今度はさ、ラフィのそれをこっちに」

 俺は親指と人差し指で輪を作り、そこに小さな転移の穴を開ける。接続先は、ロドリックの後ろ。ラフィの立派なそれを、この穴にゆっくりとくぐらせる。

「あ!ああ!」

 ロドリックが、ラフィの下でビクビクと跳ねる。

「メイナード様…!」

 ラフィが潤んだ瞳で俺を見つめ、俺が今日何をしたかったのかを理解したようだ。

「これさ、初歩の転移スキル。すっげぇイイだろ」

「はぁっ…凄い…凄い…!」

 ラフィの腰使いがめちゃくちゃエロい。グイグイ行く。一方、ロドリックは一気に余裕を失い、シーツを掴んで喘いでいる。やはり、コイツの方が奥手だ。彼がその気になってラフィを抱くのを待つより、ラフィから彼を調教した方が向いているっぽい。

「ちょっとごめんよ…」

 俺はラフィの下で快感に溺れるロドリックの脳内に、いくつかの淫夢を見せた。甘く優しく責められるもの、激しく凌辱されるもの。巨大なアレに屈服させられるもの、いろんなおもちゃになぶられるもの、拘束されて調教されるもの。うん、コイツはあれだ。ちょっとアブノーマルな方が燃える。今回の自家発電方式も、彼のツボだ。

 一方ラフィの方を覗くと、彼の脳内では「ははははは」と高笑いしながら、ロドリックをあられもない姿で甚振いたぶるのが好みらしい。見た目と違ってめっちゃオスだ。なんだ、ドMとドSのベストカップルじゃないか。

 騎乗位でロドリックを受け入れながら、彼の上で貪欲に快楽をむさぼるラフィに、俺はこの部屋に備え付けられている大人のオモチャを運んできた。そして彼と共に、それらを次々にロドリックに装着していく。

「ヒッ…!!」

 彼はラフィに乗られたまま、両手両足をいましめられ、目隠しをされ、ボールギャグを噛まされ。魔力を通すと、細かく振動する魔道具まである。こっちにもあるんだ、ローター。ラフィは、迷わず彼の胸の頂きへ。そして強めに振動するものは、俺が彼の会陰えいんに当て、ベルトで固定してやる。

「お”っぐ!お"、お”…ん”ん”ん”ん”ッ!」

 ははっ。乱れる乱れる。すっげぇな。今ビクンビクンしてるけど、ラフィの中に派手に射精したっぽい。

「はぁっ…!こんな…こんなぁっ…!!」

 続いてラフィも、彼の中にブッ放している。うっわ、気持ち良さそうな顔…。

 いかん。俺もちょっと、したくなってきちゃった。

「ラフィ。じゃ、後は二人で楽しんでもらっていいかな」

 俺はもう一度服を着て、彼に声を掛けた。彼は妖艶に「ふふっ」と笑って、俺を見送った。



 こっそりナイジェルの部屋まで跳ぶと、彼はベッドの読書灯で本を読んでいた。

「来ちゃった」

 彼は体を起こして、「どうして」と言いかけて、何かを察した。

「あのホテルの匂いがする」

「いやぁちょっと、ラフィの恋愛相談に乗っててさ」

 そして簡単に事のあらましを説明した。

「お前らで何かこそこそやってると思ったら…」

「というわけで、やらせてくれないかな」

「何が「というわけ」だ」

「だってアイツら、めっちゃ気持ち良さそうで、もうどうにも堪《たま》んなくてさぁ」

「ちょっとこら!こっちは土曜日…」

 そう言いながら、押しに弱いナイジェル。ああもう好きだ。可愛い。欲しい。

「俺もアイツらみたいに、ずっと一緒にいたいなぁ…」

「あ、明日も、仕事…あっ…!」

 ごめんナイジェル。ポーション飲んで。
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