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第6章 騎士団編
(47)※ 駄犬
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「兄貴ィ!」
出禁を解かれたパーシヴァルが、今日も執務室に現れる。
「こら、パーシヴァル。仕事の邪魔をすんな」
「パーシーって呼べっつったろ!」
もう彼に丁寧に接するのは辞めた。聞きやしないどころか、余計に意地になって構ってもらおうとする。タメ口を聞いてやると、多少聞き分けが良くなる。仕方のない措置なのだ。
「なあ、そんな仕事もういいだろ。訓練場行こうぜ!」
良い訳あるか。あれから結局、剣術スキルをMaxまで取って、身体強化で魔纏まで覚えた俺と立ち会いをするのが楽しいらしく、彼は尻尾を振り振り誘いに来る。剣術Maxの取得者と言えば、道場の師範や師範代、後はオスカーやメレディスなど、一部の武芸者に限られる。一番相手してくれそうで暇そうなのは、俺しかいない。
「兄貴は魔纏もヒールもキュアーもあるしよぉ、思いっきり暴れられるじゃねぇか。もうやるっきゃねぇだろ!」
「馬鹿!」
回復スキルは内緒にしてたのに。ほら、ナイジェルが横目で睨んでる。まあ、俺の巻き角を見た彼は、色々察してくれるんだけど。後の二人は目を剥いて俺を見ている。
(お前、いい加減にしないと、ブチ犯すぞ!)
彼の口を押さえながら小声でどやしつけると、途端に耳をへにゃりと畳み、尻尾をくるりと足の間に丸め、俺に恭順の姿勢を示す。
(兄貴ィ…いつになったら俺をブチ犯してくれんだよぉ…)
やめろ!もうやだこの駄犬!
結局今日も彼のしつこさに負けて、サーコートに着替え、訓練場まで赴く。俺さえ相手をしていれば、パーシーは大人しい。騎士たちは皆、「どうぞどうぞ」と訓練場を譲ってくれる。そしてみんなで観戦モードだ。お前らちゃんと訓練しろ!
とはいえ、彼との立ち会いは悪くない。腐っても名門プレイステッドの後継、この国で魔王・王太子に次いでNo.3の呼び声は伊達じゃない。歯ごたえのない騎士たちを舐めプで甚振ったり、怒りに任せて雑な剣技で相手を捩じ伏せようとせず、基本に立ち返って丁寧な立ち回りに徹すると、途端に手強くなる。公爵子息相手の接待試合なんてとんでもない。俺も全力で当たらないと、いかに訓練用の剣とはいえ、一太刀もらったら戦闘不能となるだろう。何合か剣を交えていると、どんどん気分が乗ってくる。
「…へっ、そう来なくっちゃな」
彼は不敵に笑っている。多分俺もだ。
「じゃあ、本気で行くぜ!神狼の遠吠え!」
「おい、ちょっ」
待て待て!俺は超後衛デバッファーだぞ!マジで仕留めに来てんじゃねぇよ!
彼の碧い瞳が、銀色に輝いている。神狼の神気が、俺の全身を総毛立たせる。こんなの魔眼で反応するだけでは、とても対応し切れない。
「っち、転移か!ちょこまかと!」
俺は魔眼の指示に沿って、転移を繰り返す。彼の太刀筋が、無数の赤い予測線となって見えるが、ほとんど隙がない。彼の刃が届かず、且つ俺に反撃の機会がある場所なんて滅多とない。しかも一瞬後にはそれも消える。
「…ふっ」
絶妙な位置を取って、「貰った!」と思ったら、彼は異常な反応速度でそれを受ける。そして冷や汗をかきながら、
「今のはヤバかったぜ」
と太刀を返してくる。ヤバいのはこっちだ。こういった命のやりとりを何度も繰り返し、最後にファイアエンチャントで一気に片を付けようとした彼の一瞬の隙を狙い、首元を獲る。
「…参りました」
パーシーが、悔しそうに宣言する。
「あーあ!今度こそ獲ったと思ったんだけどなぁ!」
魔纏を貫通して、剣先が掠った無数の傷を癒やし、ロッカーに向かう。
「お前、俺をマジで殺りにかかってんじゃねぇよ」
「だってよぉ、本気じゃなかったら、兄貴の相手になんねぇだろ」
彼はぶすくれている。
「だからって、神狼の遠吠えはねぇだろ!」
「兄貴の転移の方がズっこいぜ!」
こうしていると、何だか学園時代の落ちこぼれ仲間とのやりとりみたいだ。いつの間にダチみたいになっちゃったんだろう。てか兄貴って、彼の方が六十ほど上なんだけど…。
ロッカーでサーコートを脱ぎ、シャワーを浴びる。ちょっと身体を動かすと、心地よい疲労とともに頭が冴える。もうすぐ昼だし、ランチが旨そうだ。午後からも気分良く働けそう。
と思っていたら。
「兄貴…」
隣のシャワーブースにいたはずのパーシーが、いつの間にか背後に立っている。
「ちょ、おま」
「…兄貴、いつになったら俺のこと、兄貴の女にしてくれるんだ?」
「は?」
女って何だ。
「俺よぉ…身体が疼いて仕方ねぇんだ。なあ、兄貴…」
俺より遥かにガタイの良いパーシーが、少女のようにもじもじと、しかし娼婦のように妖しく迫ってくる。ムッキムキの全裸で、俺より遥かに立派なあれをギンギンに滾らせて、「女にしてくれ」と言われましても…。
「…もう。お前も懲りないな…」
俺はいつものように、彼を魔眼で視姦する。彼が俺に立ち会いを求める理由の半分は、こっちだ。俺は普段、家と職場、そしてナイジェルの部屋を転移して過ごしている。ナイジェルの目の届かないところで、彼が俺に接触しようとしたら、ここしかない。
「あ、あっ、違…俺は兄貴が…」
脳内で陵辱を始めると、彼は途端にその場で頽れ、呼吸を荒げて悶え始める。もう彼の好きなパターンは掴んでいる。酷く激しく奪ったかと思えば、甘い声で優しく囁いてやると、狂ったように喘ぎ出す。もちろん、いつ誰が来るかも分からないシャワールームで、実際に乱れるわけにはいかない。脳を犯され、何度も襲い来る快感の波を、歯を食いしばって、声を押し殺して耐えている。そしてまた、そうして耐えることすらも、彼を興奮させるスパイスだ。
だがしかし、そうして犯されるだけでは物足らず、彼は俺の身体を求めている。立ち会いもそう。彼にとっては、あれは前戯に過ぎない。自分と互角に戦える相手に、無条件で惹かれ、燃える感覚も、俺には分かる。だが俺には、彼を抱く気はない。ほとんど…いや、ちょっとしか…。
「兄貴…兄貴ィ…」
魔眼を放ちながら見下ろす俺を、彼は快楽に潤んだ瞳で見つめ返して来る。吸い込まれそうな碧い瞳。精悍でありながら、彫りの深い甘いマスク。完璧と呼んでいい肉体美。そして上気した全身をしっとりと汗で濡らし、鼻にかかった甘い喘ぎ声で俺を呼んでいる。
締まった尻からは見事な尻尾を生やし、切なく揺らす。まるで交尾を誘うメス犬だ。実際、彼の脳内では何度となく、そこから侵入して蹂躙している。オスをがっちり咥え込み、一滴たりとも逃さない、貪欲なそこ。まさに名器。俺もつい夢中になって穿ってしまう。脳内で、だけど。
だがしかし、ここで流されるわけにはいかない。俺にはナイジェルという恋人がいる。とはいえ、メレディスもいれば、こないだつい情が移ってしまって、時々オスカーとも関係を持ってしまっている。その前には、成り行きで部下にも手を出してしまった。これ以上関係を広げて、ナイジェルに愛想を尽かされるのだけは避けたい。
———そうだ。
「…お前、どうしてもそこに欲しいの?」
「!兄貴!」
彼は、おやつを目の前にした犬のように瞳を輝かせている。
「じゃあさ、俺より立派なのあげるから。ほら」
俺は彼の足元に、小さな穴を開けた。そう、俺が最初に俺と繋がった、あれだ。そうら、そこに生えてるエクスカリバー、飲み込んでごらん。
「あ”…あ”…あ”…!!」
彼は派手に背中を反らして、しかし自分の内側にめりめりとそれを沈み込ませて行った。尻尾がぴんと立って震えている。脳内でのシミュレーションとは違い、実際にそれを受け入れたのは初めてだと思うのだが、彼はあの巨大なあれを、難なく飲み込んだ。
「はっ…はっ…はぁっ…!!」
彼はおずおずと腰を使い出した。間もなくだんだんと激しさを増してくる。やがて夢中になって、自分で自分を犯し始めた。自分のものが、自分の内側に入ってきて、圧迫し、締め付ける。いいよね。分かる。こうして欲しいっていうペースも、ここに欲しいっていう角度も、思いのままだ。
「あ”あ”っ!あ”あ”っ!あ”あ”っ!」
脳内でのプレイとは違い、彼は声を抑えることすら忘れて、髪を振り乱して溺れている。いかん。ここ、誰が来るか分かんないのに。だがしかし、彼は猛烈な快感に飲まれて、間もなく絶頂を迎えた。
「ヒッ…い”…あ”あ”…!!」
はぁっ、はぁっ、はぁっ。
四つん這いで荒い息を繰り返す彼の足元、転移スキルを解いてやった。それはぬるりと押し出され、穴は消えた。彼は「あっ…」と切ない声を上げ、そして俺を見上げて言った。
「兄貴…もう一回…」
駄目だ。人来ちゃうでしょ。もうやだこの駄犬!
その後彼は、昼食までついて来て、執拗に「もう一回、もう一回」とねだって来る。その様子を、騎士たちは剣術の立ち合いのことだと思い、「あの立ち会いはさすがだった」と感心して見ているが、何かを察したナイジェルは、違う視線を送って来る。違うんだ、俺は何もしてないから!非接触型だから!
ああもう、ナイジェルに振られたらどうしてくれるんだよ、この駄犬!
出禁を解かれたパーシヴァルが、今日も執務室に現れる。
「こら、パーシヴァル。仕事の邪魔をすんな」
「パーシーって呼べっつったろ!」
もう彼に丁寧に接するのは辞めた。聞きやしないどころか、余計に意地になって構ってもらおうとする。タメ口を聞いてやると、多少聞き分けが良くなる。仕方のない措置なのだ。
「なあ、そんな仕事もういいだろ。訓練場行こうぜ!」
良い訳あるか。あれから結局、剣術スキルをMaxまで取って、身体強化で魔纏まで覚えた俺と立ち会いをするのが楽しいらしく、彼は尻尾を振り振り誘いに来る。剣術Maxの取得者と言えば、道場の師範や師範代、後はオスカーやメレディスなど、一部の武芸者に限られる。一番相手してくれそうで暇そうなのは、俺しかいない。
「兄貴は魔纏もヒールもキュアーもあるしよぉ、思いっきり暴れられるじゃねぇか。もうやるっきゃねぇだろ!」
「馬鹿!」
回復スキルは内緒にしてたのに。ほら、ナイジェルが横目で睨んでる。まあ、俺の巻き角を見た彼は、色々察してくれるんだけど。後の二人は目を剥いて俺を見ている。
(お前、いい加減にしないと、ブチ犯すぞ!)
彼の口を押さえながら小声でどやしつけると、途端に耳をへにゃりと畳み、尻尾をくるりと足の間に丸め、俺に恭順の姿勢を示す。
(兄貴ィ…いつになったら俺をブチ犯してくれんだよぉ…)
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とはいえ、彼との立ち会いは悪くない。腐っても名門プレイステッドの後継、この国で魔王・王太子に次いでNo.3の呼び声は伊達じゃない。歯ごたえのない騎士たちを舐めプで甚振ったり、怒りに任せて雑な剣技で相手を捩じ伏せようとせず、基本に立ち返って丁寧な立ち回りに徹すると、途端に手強くなる。公爵子息相手の接待試合なんてとんでもない。俺も全力で当たらないと、いかに訓練用の剣とはいえ、一太刀もらったら戦闘不能となるだろう。何合か剣を交えていると、どんどん気分が乗ってくる。
「…へっ、そう来なくっちゃな」
彼は不敵に笑っている。多分俺もだ。
「じゃあ、本気で行くぜ!神狼の遠吠え!」
「おい、ちょっ」
待て待て!俺は超後衛デバッファーだぞ!マジで仕留めに来てんじゃねぇよ!
彼の碧い瞳が、銀色に輝いている。神狼の神気が、俺の全身を総毛立たせる。こんなの魔眼で反応するだけでは、とても対応し切れない。
「っち、転移か!ちょこまかと!」
俺は魔眼の指示に沿って、転移を繰り返す。彼の太刀筋が、無数の赤い予測線となって見えるが、ほとんど隙がない。彼の刃が届かず、且つ俺に反撃の機会がある場所なんて滅多とない。しかも一瞬後にはそれも消える。
「…ふっ」
絶妙な位置を取って、「貰った!」と思ったら、彼は異常な反応速度でそれを受ける。そして冷や汗をかきながら、
「今のはヤバかったぜ」
と太刀を返してくる。ヤバいのはこっちだ。こういった命のやりとりを何度も繰り返し、最後にファイアエンチャントで一気に片を付けようとした彼の一瞬の隙を狙い、首元を獲る。
「…参りました」
パーシーが、悔しそうに宣言する。
「あーあ!今度こそ獲ったと思ったんだけどなぁ!」
魔纏を貫通して、剣先が掠った無数の傷を癒やし、ロッカーに向かう。
「お前、俺をマジで殺りにかかってんじゃねぇよ」
「だってよぉ、本気じゃなかったら、兄貴の相手になんねぇだろ」
彼はぶすくれている。
「だからって、神狼の遠吠えはねぇだろ!」
「兄貴の転移の方がズっこいぜ!」
こうしていると、何だか学園時代の落ちこぼれ仲間とのやりとりみたいだ。いつの間にダチみたいになっちゃったんだろう。てか兄貴って、彼の方が六十ほど上なんだけど…。
ロッカーでサーコートを脱ぎ、シャワーを浴びる。ちょっと身体を動かすと、心地よい疲労とともに頭が冴える。もうすぐ昼だし、ランチが旨そうだ。午後からも気分良く働けそう。
と思っていたら。
「兄貴…」
隣のシャワーブースにいたはずのパーシーが、いつの間にか背後に立っている。
「ちょ、おま」
「…兄貴、いつになったら俺のこと、兄貴の女にしてくれるんだ?」
「は?」
女って何だ。
「俺よぉ…身体が疼いて仕方ねぇんだ。なあ、兄貴…」
俺より遥かにガタイの良いパーシーが、少女のようにもじもじと、しかし娼婦のように妖しく迫ってくる。ムッキムキの全裸で、俺より遥かに立派なあれをギンギンに滾らせて、「女にしてくれ」と言われましても…。
「…もう。お前も懲りないな…」
俺はいつものように、彼を魔眼で視姦する。彼が俺に立ち会いを求める理由の半分は、こっちだ。俺は普段、家と職場、そしてナイジェルの部屋を転移して過ごしている。ナイジェルの目の届かないところで、彼が俺に接触しようとしたら、ここしかない。
「あ、あっ、違…俺は兄貴が…」
脳内で陵辱を始めると、彼は途端にその場で頽れ、呼吸を荒げて悶え始める。もう彼の好きなパターンは掴んでいる。酷く激しく奪ったかと思えば、甘い声で優しく囁いてやると、狂ったように喘ぎ出す。もちろん、いつ誰が来るかも分からないシャワールームで、実際に乱れるわけにはいかない。脳を犯され、何度も襲い来る快感の波を、歯を食いしばって、声を押し殺して耐えている。そしてまた、そうして耐えることすらも、彼を興奮させるスパイスだ。
だがしかし、そうして犯されるだけでは物足らず、彼は俺の身体を求めている。立ち会いもそう。彼にとっては、あれは前戯に過ぎない。自分と互角に戦える相手に、無条件で惹かれ、燃える感覚も、俺には分かる。だが俺には、彼を抱く気はない。ほとんど…いや、ちょっとしか…。
「兄貴…兄貴ィ…」
魔眼を放ちながら見下ろす俺を、彼は快楽に潤んだ瞳で見つめ返して来る。吸い込まれそうな碧い瞳。精悍でありながら、彫りの深い甘いマスク。完璧と呼んでいい肉体美。そして上気した全身をしっとりと汗で濡らし、鼻にかかった甘い喘ぎ声で俺を呼んでいる。
締まった尻からは見事な尻尾を生やし、切なく揺らす。まるで交尾を誘うメス犬だ。実際、彼の脳内では何度となく、そこから侵入して蹂躙している。オスをがっちり咥え込み、一滴たりとも逃さない、貪欲なそこ。まさに名器。俺もつい夢中になって穿ってしまう。脳内で、だけど。
だがしかし、ここで流されるわけにはいかない。俺にはナイジェルという恋人がいる。とはいえ、メレディスもいれば、こないだつい情が移ってしまって、時々オスカーとも関係を持ってしまっている。その前には、成り行きで部下にも手を出してしまった。これ以上関係を広げて、ナイジェルに愛想を尽かされるのだけは避けたい。
———そうだ。
「…お前、どうしてもそこに欲しいの?」
「!兄貴!」
彼は、おやつを目の前にした犬のように瞳を輝かせている。
「じゃあさ、俺より立派なのあげるから。ほら」
俺は彼の足元に、小さな穴を開けた。そう、俺が最初に俺と繋がった、あれだ。そうら、そこに生えてるエクスカリバー、飲み込んでごらん。
「あ”…あ”…あ”…!!」
彼は派手に背中を反らして、しかし自分の内側にめりめりとそれを沈み込ませて行った。尻尾がぴんと立って震えている。脳内でのシミュレーションとは違い、実際にそれを受け入れたのは初めてだと思うのだが、彼はあの巨大なあれを、難なく飲み込んだ。
「はっ…はっ…はぁっ…!!」
彼はおずおずと腰を使い出した。間もなくだんだんと激しさを増してくる。やがて夢中になって、自分で自分を犯し始めた。自分のものが、自分の内側に入ってきて、圧迫し、締め付ける。いいよね。分かる。こうして欲しいっていうペースも、ここに欲しいっていう角度も、思いのままだ。
「あ”あ”っ!あ”あ”っ!あ”あ”っ!」
脳内でのプレイとは違い、彼は声を抑えることすら忘れて、髪を振り乱して溺れている。いかん。ここ、誰が来るか分かんないのに。だがしかし、彼は猛烈な快感に飲まれて、間もなく絶頂を迎えた。
「ヒッ…い”…あ”あ”…!!」
はぁっ、はぁっ、はぁっ。
四つん這いで荒い息を繰り返す彼の足元、転移スキルを解いてやった。それはぬるりと押し出され、穴は消えた。彼は「あっ…」と切ない声を上げ、そして俺を見上げて言った。
「兄貴…もう一回…」
駄目だ。人来ちゃうでしょ。もうやだこの駄犬!
その後彼は、昼食までついて来て、執拗に「もう一回、もう一回」とねだって来る。その様子を、騎士たちは剣術の立ち合いのことだと思い、「あの立ち会いはさすがだった」と感心して見ているが、何かを察したナイジェルは、違う視線を送って来る。違うんだ、俺は何もしてないから!非接触型だから!
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