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後日談
僕の騎士団生活(後)
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僕も軍属になったのだから、いざという時に剣を握らなければならない。お義母様に稽古を付けて頂くようにお願いすると、侍女の皆さんと一緒に体力作りをしながら、護身術を習うことになった。
僕は運動はからっきし苦手だ。田舎育ちなので、山を歩き回ったりするものだから、体力はそこそこあると思うんだけど、僕なんかと違って父上や兄上は重い戦斧を担いで、木を伐採したり魔物を狩って回る。村の男衆はみんなそうだ。僕は末っ子な上に母上に似て小柄で、随分甘やかされて育ったと思う。重い武器を持つことも狩も免除され、その代わり「いつか家を出て独り立ちしないといけないのだから」と、母上と一緒に屋敷で本を読んだり、勉強して過ごした。だから、僕が扱えるのは短弓とナイフくらい。学園のダンジョン実習の時に支給されたメイスは、今でもクローゼットの肥やしだ。
そこで、侍女さんたちのうち、斥候職の方に短剣を教わることになった。近距離の自衛手段もあった方がいいということで。付け焼き刃の僕の剣は、正直不恰好だけど、いつか僕も皆さんと同じように、剣を取って大事な人を守れるようになるといいな、なんて思う。
そんなある日。お義母様率いる姫騎士団の方々が、東の森に向かわれた。魔獣の目撃情報が寄せられたからだ。キース様たち騎士団の皆さんは南に進軍中だ。領都に残る二つの班は待機して、まずは遊撃隊であるお義母様たちが様子を見に行かれるということらしい。マックスさんは、「暴れ足りないのさ」と苦笑いされていたが、お義母様と姫騎士侍女さんたちは頼もしい。
僕たちはいつもと変わらず留守を預かり、黙々と書類とにらめっこしていた。もうすぐ決算だ。会計業務も何とか現場に定着してきて、整合性のある報告が上がって来るようになったけど、やっぱり辻褄の合わない箇所がいくつも出て来る。「数字は苦手なんスよ~」とボヤく若手騎士と一緒に、苦笑いしながら検算をしていた時。
急に、デスクの上のローム2が、ぷるぷると震えだした。どうしたんだろう。何かあったのかな。
すると間もなく、窓の外で大きな羽音がした。欄干に、キース様の従魔のヴィンスが留まっている。彼の首の後ろには、3が器用に巻きつき、彼もぷるぷるしている。窓を開けて「どうしたの」と訊く間もなく、僕の身体は飛翔のスキルでふわりと舞い上がり、そのまま彼らに連れられて、窓から飛ばされた。
「な、な…」
魔鳥ヴェズルフェルニルの飛翔能力は高く、普通の鳥の何倍もの速度で空を駆け抜ける。周囲の風の干渉を受けず、羽ばたく動作もなしに飛行しているので、彼自身も風属性のスキルで翔んでいるようだ。最初はみっともなくじたばたしていた僕も、次第に身体をリラックスさせて、彼のスキルに身を任せる。やがて小一時間翔んだ先に、第三騎士団の拠点の天幕が見えて来た。そのはるか先、森の奥から煙が上がっているのが見える。
「キース様!」
第三騎士団は交戦中だった。正面に魔物の群れ、そして両脇から隣国の軍隊。キース様たちは孤立しつつあった。お義母様たちが魔物の討伐に出られたのも、陽動だったのかも知れない。しかし今は、そんなことは言っていられない。とにかく、第三騎士団と敵対勢力を隔絶して、怪我人を手当てしないと。
僕は上空から魔力を練り始めた。すると両隣と背後で、僕の姿をしたロームが同じ動作をしている。
「協力してくれるの?お願い!」
ダンジョン実習の日、小さなスライムだと思ってテイムしたロームが、人の姿を取れることにびっくりしたのが懐かしい。それが今、こうして僕と共闘してくれるなんて。
「行くよ、氷壁!」
僕は第三騎士団を取り囲むように、氷の壁を展開した。四人がかりで出したせいか、壁は分厚く高く、騎士団をすっかり取り囲んだ。そして
「荒れ狂え、氷嵐!」
壁の周囲に、無数の氷柱を飛ばす。魔物の群れには、ぶつけるように。そして左右の軍勢には、威嚇するように。思い切り魔力を込めたせいか、ロームに助けてもらったせいか、自分でもびっくりするほどの大魔法になっちゃったけど、ひとまずキース様の元に降りよう。
「キース様、皆様、お怪我はありませんか!」
僕が降り立つと、騎士団の皆さんはワッと鬨の声を挙げた。そして僕が驚いている間に、キース様に背後から抱きしめられ、みんなの前で熱烈なキスをされた。や、やめて…。
僕はその夜、第三騎士団の天幕で夜を過ごすこととなった。あの後、負傷者を治療してから氷壁を解除してみると、敵の右翼は傭兵だったみたいで既に散り散りになっていて、左翼は負傷兵を抱えて撤退の準備を始めていた。正面の魔物たちはほとんどが絶命していて、残りも森の奥に逃げ帰っている。周囲には奇妙な臭いが漂っていて、魔物を誘き寄せる香が焚かれたのではないかと言われていた。
僕たちは、酷い負傷兵を捕虜として預かった。あのまま連れ帰っても、隣国まで命が持たないだろうという判断だ。彼らも好きで出兵したわけじゃない。司令官は何度も礼を言いながら、森の奥に撤退して行った。
ロームはあの後、僕の手のひらの上に戻って来た。しかし、三体とも小さく固く、まるでうずらの卵のようになっていた。光沢もなく、くすんだ青い色をしている。彼は魔力を食べて生きているので、僕のために魔力を使って、力を失ってしまったようだ。「ありがとう」と言ってそっと撫でると、三つのロームは次第に一つにまとまり、沈黙していた。生命を失ったわけではなさそうだ。僕はそっと頬を寄せて、彼を休ませてあげることにした。
後は夜通し宴会となった。隣国からは、たまにこうしてちょっかいが入るのだけど、今回は小規模な編成ながら、傭兵と魔物を使ってかなり素早く攻めて来た。事前に諜報からの警告が入る前の、見事な作戦。今回ばかりはちょっと分が悪かった。それが、たまたま僕が飛んで来て、壁を作って防いだものだから、みんな大騒ぎだ。魔物の死体をそのままにしておくと、新たに魔物が寄って来て危険なので、みんな総出で解体し、食べられる肉は全て焼き、食べられない部位はその場で焼却処分された。そして売れる素材は、後でボーナスとしてみんなに山分けされるらしい。
みんな炙った肉に塩を振り、豪快に頬張っている。僕は騎士の皆さんにもみくちゃにされながら、これも美味いぞもっと食べろとどんどんお肉を勧められたが、そんなに食べられない。なんとか彼らの包囲網を掻い潜り、治癒の済んだ隣国の捕虜さんたちと、隅っこでもそもそとお肉を食べていたが、すぐにキース様に見つかり、連れ去られた。
その後のことは、ちょっとここでは言えない。キース様と出会って、いろんなことを知った僕だけど、ここでまた新しい世界を知ってしまった。いつか僕も、キース様と遠征に連れて行ってもらえないかな、なんて夢を見ていたけど、夢は夢のままの方がいい気がしてきた。なお、ロームはその夜のうちに元気を取り戻し、数日後にはまた二体に殖えたことだけ、お知らせしておく。
その後は、騎士団の皆さんと一緒に領都に帰る予定が、僕とキース様だけ、先にヴィンスに運んでもらうこととなった。もう森の中や天幕であれやこれやされずに済んで、ほっと一安心だったんだけど、その分、別邸に着いてからは、それはそれで…。
そして数日後、騎士団の皆さんが帰還された後、僕は「氷帝」「殲滅の戦乙女」「氷嵐の戦姫」などとあだ名されるようになった。「帝」は大袈裟だし、「乙女」と「姫」は違うし、でも否定すればするほどみんなからそう呼ばれるようになって頭を抱えることになったのは、また別のお話。
僕は運動はからっきし苦手だ。田舎育ちなので、山を歩き回ったりするものだから、体力はそこそこあると思うんだけど、僕なんかと違って父上や兄上は重い戦斧を担いで、木を伐採したり魔物を狩って回る。村の男衆はみんなそうだ。僕は末っ子な上に母上に似て小柄で、随分甘やかされて育ったと思う。重い武器を持つことも狩も免除され、その代わり「いつか家を出て独り立ちしないといけないのだから」と、母上と一緒に屋敷で本を読んだり、勉強して過ごした。だから、僕が扱えるのは短弓とナイフくらい。学園のダンジョン実習の時に支給されたメイスは、今でもクローゼットの肥やしだ。
そこで、侍女さんたちのうち、斥候職の方に短剣を教わることになった。近距離の自衛手段もあった方がいいということで。付け焼き刃の僕の剣は、正直不恰好だけど、いつか僕も皆さんと同じように、剣を取って大事な人を守れるようになるといいな、なんて思う。
そんなある日。お義母様率いる姫騎士団の方々が、東の森に向かわれた。魔獣の目撃情報が寄せられたからだ。キース様たち騎士団の皆さんは南に進軍中だ。領都に残る二つの班は待機して、まずは遊撃隊であるお義母様たちが様子を見に行かれるということらしい。マックスさんは、「暴れ足りないのさ」と苦笑いされていたが、お義母様と姫騎士侍女さんたちは頼もしい。
僕たちはいつもと変わらず留守を預かり、黙々と書類とにらめっこしていた。もうすぐ決算だ。会計業務も何とか現場に定着してきて、整合性のある報告が上がって来るようになったけど、やっぱり辻褄の合わない箇所がいくつも出て来る。「数字は苦手なんスよ~」とボヤく若手騎士と一緒に、苦笑いしながら検算をしていた時。
急に、デスクの上のローム2が、ぷるぷると震えだした。どうしたんだろう。何かあったのかな。
すると間もなく、窓の外で大きな羽音がした。欄干に、キース様の従魔のヴィンスが留まっている。彼の首の後ろには、3が器用に巻きつき、彼もぷるぷるしている。窓を開けて「どうしたの」と訊く間もなく、僕の身体は飛翔のスキルでふわりと舞い上がり、そのまま彼らに連れられて、窓から飛ばされた。
「な、な…」
魔鳥ヴェズルフェルニルの飛翔能力は高く、普通の鳥の何倍もの速度で空を駆け抜ける。周囲の風の干渉を受けず、羽ばたく動作もなしに飛行しているので、彼自身も風属性のスキルで翔んでいるようだ。最初はみっともなくじたばたしていた僕も、次第に身体をリラックスさせて、彼のスキルに身を任せる。やがて小一時間翔んだ先に、第三騎士団の拠点の天幕が見えて来た。そのはるか先、森の奥から煙が上がっているのが見える。
「キース様!」
第三騎士団は交戦中だった。正面に魔物の群れ、そして両脇から隣国の軍隊。キース様たちは孤立しつつあった。お義母様たちが魔物の討伐に出られたのも、陽動だったのかも知れない。しかし今は、そんなことは言っていられない。とにかく、第三騎士団と敵対勢力を隔絶して、怪我人を手当てしないと。
僕は上空から魔力を練り始めた。すると両隣と背後で、僕の姿をしたロームが同じ動作をしている。
「協力してくれるの?お願い!」
ダンジョン実習の日、小さなスライムだと思ってテイムしたロームが、人の姿を取れることにびっくりしたのが懐かしい。それが今、こうして僕と共闘してくれるなんて。
「行くよ、氷壁!」
僕は第三騎士団を取り囲むように、氷の壁を展開した。四人がかりで出したせいか、壁は分厚く高く、騎士団をすっかり取り囲んだ。そして
「荒れ狂え、氷嵐!」
壁の周囲に、無数の氷柱を飛ばす。魔物の群れには、ぶつけるように。そして左右の軍勢には、威嚇するように。思い切り魔力を込めたせいか、ロームに助けてもらったせいか、自分でもびっくりするほどの大魔法になっちゃったけど、ひとまずキース様の元に降りよう。
「キース様、皆様、お怪我はありませんか!」
僕が降り立つと、騎士団の皆さんはワッと鬨の声を挙げた。そして僕が驚いている間に、キース様に背後から抱きしめられ、みんなの前で熱烈なキスをされた。や、やめて…。
僕はその夜、第三騎士団の天幕で夜を過ごすこととなった。あの後、負傷者を治療してから氷壁を解除してみると、敵の右翼は傭兵だったみたいで既に散り散りになっていて、左翼は負傷兵を抱えて撤退の準備を始めていた。正面の魔物たちはほとんどが絶命していて、残りも森の奥に逃げ帰っている。周囲には奇妙な臭いが漂っていて、魔物を誘き寄せる香が焚かれたのではないかと言われていた。
僕たちは、酷い負傷兵を捕虜として預かった。あのまま連れ帰っても、隣国まで命が持たないだろうという判断だ。彼らも好きで出兵したわけじゃない。司令官は何度も礼を言いながら、森の奥に撤退して行った。
ロームはあの後、僕の手のひらの上に戻って来た。しかし、三体とも小さく固く、まるでうずらの卵のようになっていた。光沢もなく、くすんだ青い色をしている。彼は魔力を食べて生きているので、僕のために魔力を使って、力を失ってしまったようだ。「ありがとう」と言ってそっと撫でると、三つのロームは次第に一つにまとまり、沈黙していた。生命を失ったわけではなさそうだ。僕はそっと頬を寄せて、彼を休ませてあげることにした。
後は夜通し宴会となった。隣国からは、たまにこうしてちょっかいが入るのだけど、今回は小規模な編成ながら、傭兵と魔物を使ってかなり素早く攻めて来た。事前に諜報からの警告が入る前の、見事な作戦。今回ばかりはちょっと分が悪かった。それが、たまたま僕が飛んで来て、壁を作って防いだものだから、みんな大騒ぎだ。魔物の死体をそのままにしておくと、新たに魔物が寄って来て危険なので、みんな総出で解体し、食べられる肉は全て焼き、食べられない部位はその場で焼却処分された。そして売れる素材は、後でボーナスとしてみんなに山分けされるらしい。
みんな炙った肉に塩を振り、豪快に頬張っている。僕は騎士の皆さんにもみくちゃにされながら、これも美味いぞもっと食べろとどんどんお肉を勧められたが、そんなに食べられない。なんとか彼らの包囲網を掻い潜り、治癒の済んだ隣国の捕虜さんたちと、隅っこでもそもそとお肉を食べていたが、すぐにキース様に見つかり、連れ去られた。
その後のことは、ちょっとここでは言えない。キース様と出会って、いろんなことを知った僕だけど、ここでまた新しい世界を知ってしまった。いつか僕も、キース様と遠征に連れて行ってもらえないかな、なんて夢を見ていたけど、夢は夢のままの方がいい気がしてきた。なお、ロームはその夜のうちに元気を取り戻し、数日後にはまた二体に殖えたことだけ、お知らせしておく。
その後は、騎士団の皆さんと一緒に領都に帰る予定が、僕とキース様だけ、先にヴィンスに運んでもらうこととなった。もう森の中や天幕であれやこれやされずに済んで、ほっと一安心だったんだけど、その分、別邸に着いてからは、それはそれで…。
そして数日後、騎士団の皆さんが帰還された後、僕は「氷帝」「殲滅の戦乙女」「氷嵐の戦姫」などとあだ名されるようになった。「帝」は大袈裟だし、「乙女」と「姫」は違うし、でも否定すればするほどみんなからそう呼ばれるようになって頭を抱えることになったのは、また別のお話。
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