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第四章 雨に濡れて…
第12話 後編2(※)
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晶は、ぎゅっと目を瞑った直人の瞼に口付ける。火照った頬を通り、熱い唇の端を舐め、首筋へ――。
「…ん…」
直人は羞恥に染まった顔を半分枕に埋めて声を漏らす。それを聞きながら鎖骨をなぞり、胸へと舌を這わせた。桜の花びらのようにほんのり色付く突起に辿り着くと、それを舌先でくすぐるように舐める。
「…あっ」
直人の身体がピクンと震えた。晶は片方の突起を指で弄びつつ、もう一方を口に含む。軽く歯を立てたり舌で転がしてみたり。じっくりと味わうようなその動き一つ一つが、直人の呼吸を妖しく乱れさせていった。
「は…ああっ、…や…あ…っ晶…っ」
強く吸い上げられて、直人は切れ切れに喘ぐ。
晶は漸く顔を上げ、直人のハーフパンツに手を掛けた。するりと下ろし下着ごと脚から引き抜くと、露わになった彼の中心に触れる。
「や…っ」
それは既に焼けるような熱を纏い、僅かに滲み始めた蜜が先端を濡らしていた。
「もうこんなになってんじゃん。…敏感なんだな」
ゆるゆると扱いてやると、ますます硬く張り詰めていく。初めての直人はそれだけでもう達してしまいそうだった。
「……っっ」
震える手がシーツを掴み、噛み締めた唇が血の気を払って白くなる。
もう耐えられないと言うように首を振る直人を見て、晶はゆっくりと己の口内にそれを導いた。脈打つ分身を包み込み、舌先で裏筋を舐め上げる。その刹那、直人の全身がビクリと痙攣した。
「んっ、あぁあっ!」
飛沫を上げて晶の口中に放たれる直人の精。その白濁の全てを、晶は喉を鳴らして嚥下した。身を起こした彼の口元にとろりと白い筋が伝う。それを指で拭って舐め取りながら、直人の方へと視線を投げた。
忙しなく上下する肩と、その間の紅い面。その上で閉じられていた瞼が薄っすらと開き、濡れた銀色の光が晶を見る。
「…晶…」
晶は手を伸ばし、その上気した頬を撫でる。
「イった顔、すげぇ色っぽいぜ、直人。俺のが待ちくたびれてる」
晶の衣服の股間が窮屈そうに張っていた。着ていた物を全て脱ぎ捨てて、再度直人の身体に覆い被さる。白い首筋に何度もキスしながら、晶の右手が直人の秘所を弄り、探り当てた蕾に触れた。
「…ん…っ」
背筋にぞくりと走る悪寒にも似た感覚に身を竦ませる直人。その肌が粟立っている。「怖いか…?」と訊かれ、コクコクと頷いた。
その様子に柔らかく微笑んだ晶が、彼の耳元に「大丈夫だ」と囁いて体勢を変える。直人の腰を抱えて引き寄せ、己の唾液に濡らした指を蕾に当てた。――軽くていい加減ないつもの晶だとは思えない、優しい指戯。充分に時間を掛け解すように揉み込まれて、直人は初めの感覚とは明らかに違うものが次第にそこから湧き上がってくるのを感じた。
「…は…ぁ…」
解れてきた蕾と直人の表情を交互に見ていた晶は、再び硬さを持ち始めた直人の分身の表面に残っていた蜜を指で掬い取り、そのまま蕾へと持っていく。
「直人、力抜いて…」
目線は直人の顔に向けたままで、それを静かに押し沈めた。
「…っん…く……、はぁ…っ…」
晶の丹念な愛撫と蜜の滑りによって、指は驚くほどスムーズに直人の体内へと納まった。自分の中で蠢く指の感触に直人は身を捩る。晶は狭い内奥を探り徐に指を反転させると、その部分を指の腹で強く押した。
「…あうっ」
ベッドの上で直人の裸身が跳ねる。――何…? これは何?――
内壁腹側の一点から溢れ出る快感は、身体の内を抜け全身へと走る。感電したような痺れに甘い声を上げれば、もはや理性など保ってはいられない。直人は初めて味わう官能に総身を戦慄かせた。
「…ここだろ? 直人のイイとこ」
指の本数を増やしながら直人を高めていく晶。的確に感じる箇所を撫で、突き、掻き回す。その巧みな動きが、直人の全身から力を奪っていく。そして思考力さえも。
「…あ…きら…っあぁ…」
微かに残った理性が溶けようとするのを見定めて、晶は指を抜くとそこに己がものを宛がう。柔らかく解され、直人自身の先走りで濡れそぼったそこは、初めこそ多少の抵抗感があったものの、さして間を取ることも無く素直に晶を受け入れていった。
「あ…っああぁっ!!」
今までにない熱く硬い存在に、直人は上体を仰け反らせる。窮屈な場所を押し広げられる圧迫感と腰全体に走る鋭い痛み。しかし、それを覆い隠すほどの刺激が身体を駆け上っていく。
反り返った腰をしっかり抱きかかえて、晶は根元までひと息に埋め込んだ。強い締め付けと絡み付く粘膜の感触が、晶の脳髄を痺れさせる。
「…っすげ…、そんな…持たねぇかも……」
緩やかに動き始める。その下で、直人は髪を振り乱して喘いだ。
最奥に届けとばかりに身体を貫く熱の塊が、直人の感情を鷲掴みにする。抗うことも、逃げることも出来ず、ただその流れに身を任せることしか出来ない。『初めて』を気遣うかのような焦れったいほどの速度。しかし深く深く突き上げる晶の動きに、堪らず直人は目の前の身体にしがみ付いた。
下半身から這い上がるような痙攣に襲われる。張り詰めた中心から再び噴き上がる白濁が下腹を濡らし、意識をも白く霞ませた。
――不意に唇を塞がれる。深く口付けたまま腰を打ち付けられて、絶え間なく零れる声が晶の口内で甘く響いた。
「…ふっ、ぅん、…あん、んんっ…」
その声が起爆剤となり、晶は全力でスパートを掛ける。
高められ追い上げられて、荒れ狂う快楽の波に呑まれ掛かった意識の底で、体内で弾ける晶の猛りを感じた瞬間、固く閉じた直人の瞳から、綺麗な涙が一筋跡を引いて落ちていった。
★★★次回予告★★★
事後の室内。直人の意外な告白が聞けます!
「…ん…」
直人は羞恥に染まった顔を半分枕に埋めて声を漏らす。それを聞きながら鎖骨をなぞり、胸へと舌を這わせた。桜の花びらのようにほんのり色付く突起に辿り着くと、それを舌先でくすぐるように舐める。
「…あっ」
直人の身体がピクンと震えた。晶は片方の突起を指で弄びつつ、もう一方を口に含む。軽く歯を立てたり舌で転がしてみたり。じっくりと味わうようなその動き一つ一つが、直人の呼吸を妖しく乱れさせていった。
「は…ああっ、…や…あ…っ晶…っ」
強く吸い上げられて、直人は切れ切れに喘ぐ。
晶は漸く顔を上げ、直人のハーフパンツに手を掛けた。するりと下ろし下着ごと脚から引き抜くと、露わになった彼の中心に触れる。
「や…っ」
それは既に焼けるような熱を纏い、僅かに滲み始めた蜜が先端を濡らしていた。
「もうこんなになってんじゃん。…敏感なんだな」
ゆるゆると扱いてやると、ますます硬く張り詰めていく。初めての直人はそれだけでもう達してしまいそうだった。
「……っっ」
震える手がシーツを掴み、噛み締めた唇が血の気を払って白くなる。
もう耐えられないと言うように首を振る直人を見て、晶はゆっくりと己の口内にそれを導いた。脈打つ分身を包み込み、舌先で裏筋を舐め上げる。その刹那、直人の全身がビクリと痙攣した。
「んっ、あぁあっ!」
飛沫を上げて晶の口中に放たれる直人の精。その白濁の全てを、晶は喉を鳴らして嚥下した。身を起こした彼の口元にとろりと白い筋が伝う。それを指で拭って舐め取りながら、直人の方へと視線を投げた。
忙しなく上下する肩と、その間の紅い面。その上で閉じられていた瞼が薄っすらと開き、濡れた銀色の光が晶を見る。
「…晶…」
晶は手を伸ばし、その上気した頬を撫でる。
「イった顔、すげぇ色っぽいぜ、直人。俺のが待ちくたびれてる」
晶の衣服の股間が窮屈そうに張っていた。着ていた物を全て脱ぎ捨てて、再度直人の身体に覆い被さる。白い首筋に何度もキスしながら、晶の右手が直人の秘所を弄り、探り当てた蕾に触れた。
「…ん…っ」
背筋にぞくりと走る悪寒にも似た感覚に身を竦ませる直人。その肌が粟立っている。「怖いか…?」と訊かれ、コクコクと頷いた。
その様子に柔らかく微笑んだ晶が、彼の耳元に「大丈夫だ」と囁いて体勢を変える。直人の腰を抱えて引き寄せ、己の唾液に濡らした指を蕾に当てた。――軽くていい加減ないつもの晶だとは思えない、優しい指戯。充分に時間を掛け解すように揉み込まれて、直人は初めの感覚とは明らかに違うものが次第にそこから湧き上がってくるのを感じた。
「…は…ぁ…」
解れてきた蕾と直人の表情を交互に見ていた晶は、再び硬さを持ち始めた直人の分身の表面に残っていた蜜を指で掬い取り、そのまま蕾へと持っていく。
「直人、力抜いて…」
目線は直人の顔に向けたままで、それを静かに押し沈めた。
「…っん…く……、はぁ…っ…」
晶の丹念な愛撫と蜜の滑りによって、指は驚くほどスムーズに直人の体内へと納まった。自分の中で蠢く指の感触に直人は身を捩る。晶は狭い内奥を探り徐に指を反転させると、その部分を指の腹で強く押した。
「…あうっ」
ベッドの上で直人の裸身が跳ねる。――何…? これは何?――
内壁腹側の一点から溢れ出る快感は、身体の内を抜け全身へと走る。感電したような痺れに甘い声を上げれば、もはや理性など保ってはいられない。直人は初めて味わう官能に総身を戦慄かせた。
「…ここだろ? 直人のイイとこ」
指の本数を増やしながら直人を高めていく晶。的確に感じる箇所を撫で、突き、掻き回す。その巧みな動きが、直人の全身から力を奪っていく。そして思考力さえも。
「…あ…きら…っあぁ…」
微かに残った理性が溶けようとするのを見定めて、晶は指を抜くとそこに己がものを宛がう。柔らかく解され、直人自身の先走りで濡れそぼったそこは、初めこそ多少の抵抗感があったものの、さして間を取ることも無く素直に晶を受け入れていった。
「あ…っああぁっ!!」
今までにない熱く硬い存在に、直人は上体を仰け反らせる。窮屈な場所を押し広げられる圧迫感と腰全体に走る鋭い痛み。しかし、それを覆い隠すほどの刺激が身体を駆け上っていく。
反り返った腰をしっかり抱きかかえて、晶は根元までひと息に埋め込んだ。強い締め付けと絡み付く粘膜の感触が、晶の脳髄を痺れさせる。
「…っすげ…、そんな…持たねぇかも……」
緩やかに動き始める。その下で、直人は髪を振り乱して喘いだ。
最奥に届けとばかりに身体を貫く熱の塊が、直人の感情を鷲掴みにする。抗うことも、逃げることも出来ず、ただその流れに身を任せることしか出来ない。『初めて』を気遣うかのような焦れったいほどの速度。しかし深く深く突き上げる晶の動きに、堪らず直人は目の前の身体にしがみ付いた。
下半身から這い上がるような痙攣に襲われる。張り詰めた中心から再び噴き上がる白濁が下腹を濡らし、意識をも白く霞ませた。
――不意に唇を塞がれる。深く口付けたまま腰を打ち付けられて、絶え間なく零れる声が晶の口内で甘く響いた。
「…ふっ、ぅん、…あん、んんっ…」
その声が起爆剤となり、晶は全力でスパートを掛ける。
高められ追い上げられて、荒れ狂う快楽の波に呑まれ掛かった意識の底で、体内で弾ける晶の猛りを感じた瞬間、固く閉じた直人の瞳から、綺麗な涙が一筋跡を引いて落ちていった。
★★★次回予告★★★
事後の室内。直人の意外な告白が聞けます!
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