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第八話

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魔の森で魔物を倒してレベル上げをして、だいぶ奥まで進んできた。

「この森って広すぎ…ん?なんだあれ?」

森の中を進んでいると、小さな小屋のような物が見えてきた。

「古びているように見えるけど…」

中に入ってみると、埃はすごいがまだまだ使えそうな物ばかりであった。

「ここで暮らしてみようかな!」

どうせルレイト家では居場所もなく、何をするのに色々考えて行動しなければならない。
ここなら、魔法の練習もし放題、作物も育て放題、何も考えずに行動できるわけだ。

「あとは…必要な器具やら家具やらを屋敷からちょいっと拝借しましょ!」

王家から色々支援?援助?もらってるわけだし、少しぐらいなくなってもいいよね?

「うんうん、手切れ金だとおもってもらおうっと!」

そこからの行動は速かった。
テレポートをする時に、手に掴んでいる物も一緒に移動することから、テーブルや棚、ベットなども簡単に小屋に移すことができた。


「一人暮らしを始める時のワクワク感を思い出しちゃう!」

配置もテレポートを繰り返しながら、自分の好きな場所に置くことができた。

ひたすらテレポートを繰り返していたのに、MPが減らないってどんだけあるんだろう?と思いながらも、便利なことは活用していく。

外には畑を耕し、野菜を植えた。フルーツは気候的に育つかわからないが、思いつくものは全て植えてみた。

「あとは魔物対策か…」

バリアのような物を維持できるようにしたい。そういえば、魔物を倒した時にたまに落ちている石みたいな物を思い出した。

綺麗なわけでもなく、使い道はないんだろうなと思っていたが…

「魔石だったりする?ゲームだったら、敵を倒した後に勝手に持ち物に入ってくるけど、ここは自分で拾わないといけない感じ?」

近くに落ちていた魔石らしき物を集め、バリアをイメージしながら魔法をかけた。

「あとは、これが効き目があるか確認しないと…」

魔石を持った状態で、魔物がいそうな所に行ってみた。

あきらかに、魔物は私を認識している。
目が合ってるというか、目の前にいるがこちらに来ない。

魔石を持った状態で魔物に近づこうとすると、魔物が後ろに下がっていく。

「これは効き目ありだわ!」

魔石を置いた状態で、ある程度離れると魔物は襲いかかってきた。
これで、バリアの効く範囲が大体わかった。魔石の大きさも関係しているようで、大きめの魔石を見つ、魔法をかけ家の中に置いた。

「これで安全に夜を過ごせる!あとは、手紙でも書いて、姿をくらましますか」

その日の夜、簡単に手紙を書いて机に置いた。

役立たずの私は消えますと。

いつ気付くかしらね。私はあんな家族はどうでもいいけど、この体の持ち主は辛いだろうね。

「あなたの分まで楽しく生きるよ」

体の持ち主に心で中で伝え、ルレイト侯爵家を出た。

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