真理の詩(ことわりのうた)

野田C菜

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第11話 植物と博愛と<虚空>

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引き抜かれても
刈られても
悲鳴をあげることもなく
報復をすることもなく
自ら生物を助ける訳でもない。
植物たちはただ風雲のごとく
ありのままに生きている。
高次元の世界から外界を眺めていた<虚空>は、
そんな植物たちの純真さに
ただありのままに改めて痛み入り
感嘆の吐息をもらすのだった。
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