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「本当に、いいの?」
ベッドに入るまでは、興奮気味にユリウスの身体にベタベタ触れていたアンジェロは、いよいよという段になって、なぜか弱気なことを言い出した。
眉尻を下げて情けない表情をしているのに、触れる肉体から発する熱は一切下がることを知らない矛盾に、ユリウスは思わず笑った。
「いいよ。お前なら、何をしたって」
すべてを許すと言った途端、アンジェロは鼻息も荒く、今にも全身を嘗め回さんばかりに覆い被さってきたが、「あ」と、ユリウスは一度止めた。
「待って。先に、これで縛って」
アルビオムの王城で暮らしていたときは、右腕を固定されることなんて、しょっちゅうだった。おかげで、あまりに細い紐では、いつまでも痛みや傷が残るということを知れた。
ユリウスが「これ」と取り出したのは、白い太めのリボンだった。エドアルドからの結婚祝いの箱にかかっていたものである。中身はペアのグラスだったが、そちらを使うよりも先に、装飾品のリボンを使われるなんて、兄は想像すらしていないだろう。
こうして床をともにして契りを交わすのは、初めてのことだった。
自分たちだけの誓いを立てて結婚したのだから、アンジェロはすぐにでも交わりたいと主張したが、ユリウスはよしとしなかった。神に誓うことのできない分、世話になった人たちや家族に認められて、初めて婚姻は成り立つものであると、頑として譲らなかった。
さすがに旅をしている途中のデニスたちには無理だったが、ユリウスはエドアルドやディオンたちに手紙を送り、アンジェロを伴侶とすることを告げた。
エドアルドは困惑して、直接話をしにやってきたが、二人の決意が固いと知ると、「弟を泣かせたら容赦しない」と、アンジェロを脅して帰っていった。その後、結婚祝いを贈ってきたときの手紙にも、似たようなことが書かれていた。
ディオンたちからも、祝福の手紙が届いた。男同士の関係は、世間一般では容認されないことだったが、二人の関係をずっと目にしていたタビオは、できる限りのきれいな字で、「どうか幸せに」と書いてきたものだから、ユリウスの目頭も熱くなった。
皆に認められたことで、ユリウスもアンジェロの誘いに同意した。それは奇しくも、満月の夜のことだった。
「縛って、って……」
ごくりと唾を飲み込んだアンジェロは、何か物騒な妄想をしているに違いない。彼の頭の中を理解してしまったユリウスは、真っ赤になりながらも全力で否定する。
「違う。そうじゃなくて、右手をベッドの脚にでもくくりつけて、間違ってもお前に触れないようにしてほしいんだ」
何せ初めてのことだから、注意しても事故が起きる可能性がある。もう二度と、物言わぬアンジェロとの生活はごめんだ。
アンジェロはユリウスの願いを聞き入れるが、彼の結び方は、やや甘かった。
「もっと強く」
結び目は固く、ユリウスの右腕は固定された。あとはアンジェロが暴走して、うっかり触らないことを願うばかりである。
「おれはそんなにおっちょこちょいじゃないよ」
膨れたアンジェロに、「どうだか」と鼻で笑ってみせれば、ますます子どものように頬を膨らませる。年下の恋人……いいや、誓いを立てたのだから、正式な関係ではなくとも、夫、と言うべきだろうか……への愛しさが募り、ユリウスはくすりと笑う。
「もう二度と、あの泉にお前を引きずって行きたくないんだ」
真面目な顔で諭すことも忘れずに。
アンジェロは、「わかってるよ」と言った。
「おれだって、ユリウスに風邪を引いてもらいたいわけじゃないからね」
前髪を掻き上げて、アンジェロはふと、真顔になった。
満月の夜、カーテンを開けていた。差し込む淡い光に目を凝らし、アンジェロはユリウスの全身を視線で愛でる。
冬用の寝間着は、女性が楽しい夜を過ごす用途で身につける夜着とは違い、暖かさ重視の実用的なものだった。ボタンを片手で外すのは難しく、最終的にはアンジェロが、すべてやってくれた。
括りつけられた右腕の袖だけを残した状態で、下着すら取り去られる。一方的に見られるのは、いかに愛し合う相手であっても屈辱的であろうと察し、アンジェロはユリウスを脱がせると同時に、自分の着ているものを脱ぎ捨てた。
ほう、と、感嘆の溜息をついたのは、はたしてどちらが先だっただろうか。
月光に照らされ、見上げるアンジェロの肉体は、逞しかった。ただの商人とは思えないほど鍛えられていて、この筋肉があればこそ、泉から自分を負ぶって、息を切らすことなく動けるはずだと、感心した。
厚みこそ、ディオンには劣るだろうが、美しさでは負けていない。惚れた欲目ではなく、そう感じる。
幼い頃は裸で一緒に水遊びをしたりもしたが、大人になってからは、まじまじと見つめる機会も、そうない。
凝視しつつも、照れくさい気持ちになる。無防備なアンジェロは、ユリウスの前でも「暑い」と言って、夏は上半身裸でいることも多かった。
そこそこ見慣れているはずのユリウスですら、気恥ずかしいのだから、普段、肌を見せることのない自分の裸体を見つめるアンジェロは、いったいどんな風に思っているのか。
ほんの少しの好奇心とともに、ユリウスは彼の肉体から、顔へと目を移した。
そして、ぎょっとする。
「な、なんで泣いているんだ!?」
指摘され、アンジェロは初めて、自分の頬を伝い落ちる雫に気づいたらしく、指先で拭っている。
「夢みたいだ……」
アンジェロと比べて、貧相そのものの身体だ。どこもかしこも薄っぺらくて、骨ばかりが目立つ。身を捩り、「あまり見るなよ」と言うものの、彼の視線はユリウスに釘づけである。
「夢じゃ、ないんだよな」
呆然と呟くアンジェロは、ユリウスの胸に、手を這わせた。小動物を初めて触る子どもであっても、もう少し勢い任せに触れるだろうに、アンジェロの手つきは、宝物を扱うそれと同じだった。
緊張に身体を強ばらせたユリウスだったが、大切にされているという実感が、徐々に力を奪っていく。
「舐めても?」
「いちいち聞かなくても、いい……っ!」
肌を擦る手つきが、徐々にいやらしい色を帯び始めたとき、アンジェロはこちらを見上げて、わざと唇から舌を覗かせた。手のひらや指の摩擦ですら、頬が上気して熱いほどの羞恥を得ているのに、舐めるだなんて、想像するだに恥ずかしい。
一方的に嬲られ、翻弄される方が楽だ。
ユリウスはそう判断して、許可を取る必要はないと言うのだが、アンジェロは不満そうである。
「それは駄目。おれは、ユリウスとの初めてを、大事にしたいんだ」
口づけを受け入れる。触れるだけではなく、舌が差し込まれて、ユリウスは眉根をぴくりと寄せた。初めての深いキス。まだ自分でも知らない官能を引き出すための動きに、ユリウスは流される。
柔らかな舌肉が絡み合う。分泌される唾液が、一際甘く感じられる。舌の裏に侵入して、ねっとりと舐め上げられると、ユリウスはアンジェロの舌が、どんな風に自分の身体すべてを愛するのか、好奇心が芽吹くのを感じた。
「っ、は」
息が上がりかけたところで、アンジェロは唇を離した。吸われ、揉まれたユリウスの初心(うぶ)な下唇を、彼は親指で押す。腫れているような気がした。
「ねぇ、舐めてもいい? 口だけじゃなくて、いろんなところ……」
ユリウスは小さく、けれどはっきりと、頷いた。
ベッドに入るまでは、興奮気味にユリウスの身体にベタベタ触れていたアンジェロは、いよいよという段になって、なぜか弱気なことを言い出した。
眉尻を下げて情けない表情をしているのに、触れる肉体から発する熱は一切下がることを知らない矛盾に、ユリウスは思わず笑った。
「いいよ。お前なら、何をしたって」
すべてを許すと言った途端、アンジェロは鼻息も荒く、今にも全身を嘗め回さんばかりに覆い被さってきたが、「あ」と、ユリウスは一度止めた。
「待って。先に、これで縛って」
アルビオムの王城で暮らしていたときは、右腕を固定されることなんて、しょっちゅうだった。おかげで、あまりに細い紐では、いつまでも痛みや傷が残るということを知れた。
ユリウスが「これ」と取り出したのは、白い太めのリボンだった。エドアルドからの結婚祝いの箱にかかっていたものである。中身はペアのグラスだったが、そちらを使うよりも先に、装飾品のリボンを使われるなんて、兄は想像すらしていないだろう。
こうして床をともにして契りを交わすのは、初めてのことだった。
自分たちだけの誓いを立てて結婚したのだから、アンジェロはすぐにでも交わりたいと主張したが、ユリウスはよしとしなかった。神に誓うことのできない分、世話になった人たちや家族に認められて、初めて婚姻は成り立つものであると、頑として譲らなかった。
さすがに旅をしている途中のデニスたちには無理だったが、ユリウスはエドアルドやディオンたちに手紙を送り、アンジェロを伴侶とすることを告げた。
エドアルドは困惑して、直接話をしにやってきたが、二人の決意が固いと知ると、「弟を泣かせたら容赦しない」と、アンジェロを脅して帰っていった。その後、結婚祝いを贈ってきたときの手紙にも、似たようなことが書かれていた。
ディオンたちからも、祝福の手紙が届いた。男同士の関係は、世間一般では容認されないことだったが、二人の関係をずっと目にしていたタビオは、できる限りのきれいな字で、「どうか幸せに」と書いてきたものだから、ユリウスの目頭も熱くなった。
皆に認められたことで、ユリウスもアンジェロの誘いに同意した。それは奇しくも、満月の夜のことだった。
「縛って、って……」
ごくりと唾を飲み込んだアンジェロは、何か物騒な妄想をしているに違いない。彼の頭の中を理解してしまったユリウスは、真っ赤になりながらも全力で否定する。
「違う。そうじゃなくて、右手をベッドの脚にでもくくりつけて、間違ってもお前に触れないようにしてほしいんだ」
何せ初めてのことだから、注意しても事故が起きる可能性がある。もう二度と、物言わぬアンジェロとの生活はごめんだ。
アンジェロはユリウスの願いを聞き入れるが、彼の結び方は、やや甘かった。
「もっと強く」
結び目は固く、ユリウスの右腕は固定された。あとはアンジェロが暴走して、うっかり触らないことを願うばかりである。
「おれはそんなにおっちょこちょいじゃないよ」
膨れたアンジェロに、「どうだか」と鼻で笑ってみせれば、ますます子どものように頬を膨らませる。年下の恋人……いいや、誓いを立てたのだから、正式な関係ではなくとも、夫、と言うべきだろうか……への愛しさが募り、ユリウスはくすりと笑う。
「もう二度と、あの泉にお前を引きずって行きたくないんだ」
真面目な顔で諭すことも忘れずに。
アンジェロは、「わかってるよ」と言った。
「おれだって、ユリウスに風邪を引いてもらいたいわけじゃないからね」
前髪を掻き上げて、アンジェロはふと、真顔になった。
満月の夜、カーテンを開けていた。差し込む淡い光に目を凝らし、アンジェロはユリウスの全身を視線で愛でる。
冬用の寝間着は、女性が楽しい夜を過ごす用途で身につける夜着とは違い、暖かさ重視の実用的なものだった。ボタンを片手で外すのは難しく、最終的にはアンジェロが、すべてやってくれた。
括りつけられた右腕の袖だけを残した状態で、下着すら取り去られる。一方的に見られるのは、いかに愛し合う相手であっても屈辱的であろうと察し、アンジェロはユリウスを脱がせると同時に、自分の着ているものを脱ぎ捨てた。
ほう、と、感嘆の溜息をついたのは、はたしてどちらが先だっただろうか。
月光に照らされ、見上げるアンジェロの肉体は、逞しかった。ただの商人とは思えないほど鍛えられていて、この筋肉があればこそ、泉から自分を負ぶって、息を切らすことなく動けるはずだと、感心した。
厚みこそ、ディオンには劣るだろうが、美しさでは負けていない。惚れた欲目ではなく、そう感じる。
幼い頃は裸で一緒に水遊びをしたりもしたが、大人になってからは、まじまじと見つめる機会も、そうない。
凝視しつつも、照れくさい気持ちになる。無防備なアンジェロは、ユリウスの前でも「暑い」と言って、夏は上半身裸でいることも多かった。
そこそこ見慣れているはずのユリウスですら、気恥ずかしいのだから、普段、肌を見せることのない自分の裸体を見つめるアンジェロは、いったいどんな風に思っているのか。
ほんの少しの好奇心とともに、ユリウスは彼の肉体から、顔へと目を移した。
そして、ぎょっとする。
「な、なんで泣いているんだ!?」
指摘され、アンジェロは初めて、自分の頬を伝い落ちる雫に気づいたらしく、指先で拭っている。
「夢みたいだ……」
アンジェロと比べて、貧相そのものの身体だ。どこもかしこも薄っぺらくて、骨ばかりが目立つ。身を捩り、「あまり見るなよ」と言うものの、彼の視線はユリウスに釘づけである。
「夢じゃ、ないんだよな」
呆然と呟くアンジェロは、ユリウスの胸に、手を這わせた。小動物を初めて触る子どもであっても、もう少し勢い任せに触れるだろうに、アンジェロの手つきは、宝物を扱うそれと同じだった。
緊張に身体を強ばらせたユリウスだったが、大切にされているという実感が、徐々に力を奪っていく。
「舐めても?」
「いちいち聞かなくても、いい……っ!」
肌を擦る手つきが、徐々にいやらしい色を帯び始めたとき、アンジェロはこちらを見上げて、わざと唇から舌を覗かせた。手のひらや指の摩擦ですら、頬が上気して熱いほどの羞恥を得ているのに、舐めるだなんて、想像するだに恥ずかしい。
一方的に嬲られ、翻弄される方が楽だ。
ユリウスはそう判断して、許可を取る必要はないと言うのだが、アンジェロは不満そうである。
「それは駄目。おれは、ユリウスとの初めてを、大事にしたいんだ」
口づけを受け入れる。触れるだけではなく、舌が差し込まれて、ユリウスは眉根をぴくりと寄せた。初めての深いキス。まだ自分でも知らない官能を引き出すための動きに、ユリウスは流される。
柔らかな舌肉が絡み合う。分泌される唾液が、一際甘く感じられる。舌の裏に侵入して、ねっとりと舐め上げられると、ユリウスはアンジェロの舌が、どんな風に自分の身体すべてを愛するのか、好奇心が芽吹くのを感じた。
「っ、は」
息が上がりかけたところで、アンジェロは唇を離した。吸われ、揉まれたユリウスの初心(うぶ)な下唇を、彼は親指で押す。腫れているような気がした。
「ねぇ、舐めてもいい? 口だけじゃなくて、いろんなところ……」
ユリウスは小さく、けれどはっきりと、頷いた。
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